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フォトレジストを用いたパターン化細胞シートの作製

ドキュメント内 美 浦 学 (ページ 147-152)

第 4 章 接着性パターニングによる細胞構造体の作製

4.2 実験結果

4.2.3 フォトレジストを用いたパターン化細胞シートの作製

が変化してしまう。そのため、パターンの形状を維持した細胞シートを剥離させるためには培養条件の 最適化が必要となる。本研究におけるパターン化細胞シートの作製法は、細胞の接着領域の制御につい ては必ずしも⼗分ではなく、培養条件の最適化も必要であると考えられる。しかし、低温処理によって 細胞に悪影響を与える可能性がないこと、細胞シートの剥離操作が短時間で済むことは利点であろう。

・パターン化共培養細胞シートについて

また、パターン化をさらに推し進めた例として、Tsuda らの研究が挙げられる10)。Tsuda らは温度 応答性培養皿において肝細胞と内⽪細胞からなるパターン化共培養細胞シートを作製した。異なる 2 種 類の温度応答性ポリマーをそれぞれ基板上に固定化し、パターンを作製している。Tsuda らの用いた⼿

法では、細胞培養の段階で通常の培養温度(37℃)よりも低い温度(27℃)で 2 ⽇間以上培養するス テップが必要となる。この低温培養は細胞増殖性や細胞機能の発現において効率的とは⾔えず、また培 養中に細胞に何らかの悪影響を与える可能性も否定できない。もし粒⼦膜を用いてパターン化共培養細 胞シートを作製することができれば、低温培養や低温処理は必要ないため、より効率的に細胞を培養で きる可能性がある。

本研究にて作製したパターン化粒⼦膜においては、カバーガラス上と粒⼦膜上に別々の細胞を接着さ せることによって、パターン化共培養が可能であると考えられる。しかし、剥離可能なのは粒⼦膜上の 細胞だけであり、カバーガラス上に接着した細胞がピペッティングによって剥離するとは限らない。し たがってパターン化粒⼦膜を用いてパターン化共培養細胞シートを作製するためには、更なる⼯夫が必 要となるだろう。例えば、マイクロコンタクトプリンティングを用いて細胞接着性タンパク質を粒⼦膜 上にスタンプしたパターン化粒⼦膜を作製すれば、粒⼦膜上で 2 種類の細胞組織パターンを作製でき、

パターン化共培養細胞シートを作製できるかもしれない。

Figure 4.12 An optical microscopic image (a) and FE-SEM images (b and c) of a photoresist pattern on a cover glass.

Figure 4.13 An optical microscopic image (a) and FE-SEM images (b and c) of a patterned particle monolayer.

10 mm

500 μm 20 μm

10 mm

500 μm photoresist

cover glass

cover glass

photoresist (b)

(a)

(c)

(b) (a)

(c)

10 μm

Figure 4.14 Optical microscopic images of HUVECs adhering onto a patterned SA527 particle monolayer 2 h (a and b) and 24 h (c and d) after incubation. Scale bars indicate 1 mm.

(a) (b)

(c) (d)

Figure 4.15 Optical microscopic images of cell detachment from a patterned SA527 particle monolayer (a and b), peeled cell sheets (c and d) and a patterned SA527 particle monolayer after cell detachment (e). Scale bars indicate 1 mm.

(c) (a) (b)

(d)

(e)

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