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でのフェールオーバーおよびフェールバックについて

サーバーの機能が停止した場合、AppAssure 5 はレプリケーション環境でのフェールオーバーとフェールバッ クをサポートします。フェールオーバーとは、ソースコアおよび関連付けられたエージェントのシステム障

害や異常終了が発生したときに、冗長またはスタンバイのターゲット AppAssure Core に切り替える操作を指 します。フェールオーバーの主な目的は、故障したソースコアによって保護されていた不具合のあるエージ ェントと同一の新しいエージェントを起動することです。第 2 の目的は、ターゲットコアを新しいモードに 切り替えることによって、ターゲットコアが、ソースコアの故障前に当初のエージェントを保護していたも のと同じ方法でフェールオーバーエージェントを保護するようにすることです。ターゲットコアは、レプリ ケーとされたエージェントからインスタンスを回復し、フェールオーバーされたマシンに対してただちに保 護を開始できます。

フェールバックは、元の状態(障害発生前)にエージェントとコアを復元するプロセスです。フェールバッ クの主な目的は、新規の一時エージェントの最新状態と同じ状態に、エージェント(ほとんどの場合、これ は不具合のあるエージェントと交換した新しいマシン)を復元することです。エージェントが復元されると、

復元されたソースコアによって保護されます。レプリケーションも復元され、ターゲットコアは再びレプリ ケーションターゲットとして機能します。

レプリケーションと暗号化されたリカバリポイントについて

シードドライブにはソースコアレジストリと証明書のバックアップは含まれませんが、ソースからターゲッ トにレプリケートされるリカバリポイントが暗号化されている場合は、ソースコアからの暗号化キーが含ま れます。レプリケートされたリカバリポイントは、ターゲットコアに転送された後も暗号化された状態を維 持します。ターゲットコアの所有者または管理者には、暗号化されたデータを復号するためのパスフレーズ が必要です。

レプリケーションの保持ポリシーについて

レプリケーションタスクは、ロールアップまたはアドホックの削除の結果としてマージされたリカバリポイ ントを転送するため、ソースコアの保持ポリシーが、ターゲットコアに複製されたデータの保持ポリシーを 決定します。

メモ: ターゲットコアでは、ロールアップも、リカバリポイントのアドホック削除もできません。これら のアクションは、ソースコアからのみ実行できます。

レプリケートされたデータ転送のパフォーマンスに関する考慮事項

ソースコアとターゲットコア間の帯域幅で、保存されているリカバリポイントの転送に対応できない場合、

ソースコアで保護されている特定のサーバーからのベースイメージとリカバリポイントをターゲットコアに シーディングすることからレプリケーションが始まります。このシーディングプロセスは、定期的にスケジ ュールされたレプリケーションに必要な基礎となるので、1 度だけしか実行する必要はありません。

レプリケーションを準備するときは、以下の点に注意する必要があります。

変更レート 変更レートは、保護されたデータの量が蓄積されるレートです。このレートは、保護 されたボリューム上で変更されるデータの量と、ボリュームの保護間隔によって異な ります。ボリューム上の 1 組のブロックが変更される場合は、保護間隔を短くすると 変更レートが下がります。

帯域幅 帯域幅は、ソースコアとターゲットコア間で可能な転送スピードです。スナップショ ットによって作成されるリカバリポイントを常に維持できるように、帯域幅はレプリ ケーションの変更レートよりも大きいことが重要です。コアからコアに送信されるデ ータ量に応じて、複数のパラレルストリームは最大 1 GB イーサネット接続速度のワイ ヤスピードで実行される必要がある場合があります。

メモ: ISP によって指定される帯域幅は、使用可能な合計帯域幅です。送信帯域幅

は、ネットワーク上のすべてのデバイスで共有されます。変更レートに対応でき るレプリケーション用の十分な帯域幅があることを確認してください。

エージェント数 ソースコアごとに保護されるエージェントの数と、ターゲットにレプリケートする予 定の数を考慮することが重要です。AppAssure 5 では、保護対象サーバー単位でレプリ

ケーションを実行できるので、特定のサーバーをレプリケートするように選択できま す。これは、保護対象のすべてのサーバーをレプリケーションする必要があるとき、

特にソースコアとターゲットコア間の帯域幅がレプリケーションされるリカバリポイ ントの量とサイズに対して十分でない場合に、変更レートに大きな影響を及ぼします。

ネットワーク設定によっては、レプリケーションは非常に時間のかかるプロセスになります。

次の表に、妥当な変更レートを維持するために必要なギガバイトあたりの帯域幅の例を示します。

メモ: 最適な結果を得るため、次の表に示す推奨事項に従ってください。

表1. WAN 接続タイプごとの最大変更レート

ブロードバンド 帯域幅 最大変更レート

DSL 768 Kbps 以上 330 MB/ 時

ケーブル 1 Mbps 以上 429 MB/ 時

T1 1.5 Mbps 以上 644 MB/ 時

ファイバー 20 Mbps 以上 838 GB/ 時

データ転送中にリンクが切れた場合、レプリケーションはリンク機能の回復後に前回の不具合ポイントから 再開されます。

レプリケーション実行のためのロードマップ

AppAssure 5 を使用してデータをレプリケートするには、ソースコアおよびターゲットコアをレプリケーショ

ン用に設定する必要があります。レプリケーションの設定後、エージェントデータのレプリケーション、レ プリケーションの監視と管理、およびリカバリの実行を行うことができます。

AppAssure 5 でのレプリケーションの実行には、以下の操作の実行が含まれます。

• 自己管理複製の設定。自己管理ターゲットコアへの複製の詳細については、「自己管理コアへの複製」

を参照してください。

• 第三者複製の設定。第三者ターゲットコアへの複製の詳細については、「第三者が管理するコアへの 複製」を参照してください。

• ソースコアにアタッチされた新しいエージェントの複製。エージェントの複製の詳細については、

「新規エージェントのレプリケーション」を参照してください。

• 既存のエージェントの複製。エージェントに複製を設定する方法の詳細については、「マシン上のエ ージェントデータのレプリケーション」を参照してください。

• エージェントの複製の優先順位の設定。エージェントの複製の優先順位付けの詳細については、「エ ージェントのレプリケーション優先度の設定」を参照してください。

• 必要に応じたレプリケーションの監視。レプリケーションの監視の詳細については、「レプリケーシ ョンの監視」を参照してください。

• 必要に応じた複製設定の管理。複製設定の管理の詳細については、「レプリケーション設定の管理」

を参照してください。

• 災害またはデータ損失の発生時の複製済みデータのリカバリ。複製済みデータのリカバリの詳細に ついては、「レプリケートされたデータのリカバリ」を参照してください。

自己管理コアへの複製

自己管理コアとは、自分がアクセスできるコアのことであり、多くの場合、オフサイトロケーションにおい て自社が管理しているコアのことです。データのシーディングを選択しない限り、複製はソースコア上で完 全に実行できます。シーディングを行う場合は、ソースコア上で複製を設定した後、ターゲットコア上でシ ードドライブを取り込む必要があります。

メモ: この設定は、オフサイトロケーションへの複製と相互複製に適用されます。AppAssure 5 Core は、

すべてのソースおよびターゲットマシンにインストールされる必要があります。AppAssure 5 をマルチ ポイントツーポイント複製向けに設定している場合、すべてのソースコアと 1 つのターゲットコアでこ のタスクを実行する必要があります。

自己管理ターゲットコアへ複製するためのソースコアの設定

自己管理ターゲットコアへ複製するようにソースコアを設定するには、次の手順を実行します。

1. AppAssure 5 Core から、Replication(複製)タブをクリックします。

2. Actions(アクション)ドロップダウンメニューで、Add Remote Core(リモートコアを追加)をクリック

します。

Select Replication Type(レプリケーションのタイプを選択)ダイアログボックスが表示されます。

3. I have my own remote core I wish to replicate to(レプリケーション先にしたいリモートコアを所有していま す)を選択し、次の表の説明に従って情報を入力します。

テキストボックス 説明 Host Name(ホスト 名)

レプリケート先のコアマシンのホスト名または IP アドレスを入力します。

Port(ポート) AppAssure 5 Core がマシンとの通信に使用するポート番号を入力します。デフォ ルトのポート番号は 8006 です。

User Name(ユーザ ー名)

マシンにアクセスするためのユーザー名(たとえば Administrator)を入力します。

Password(パスワー ド)

マシンにアクセスするためのパスワードを入力します。

4. Continue(続行)をクリックします。

5. Add Remote Core(リモートコアを追加)ダイアログボックスで、次のいずれかのオプションを選択しま

す。

オプション 説明 Replace an existing replicated Core(既存 のレプリケートさ れたコアを置き換 え)

リモートホスト上の既存コアをドロップダウンリストから選択されたコアに置き 換えます。

Create a new replicated Core on

<host name>(<ホス ト名> 上で新規のレ プリケートされた コアを作成)

リモートターゲットコアマシン上に、テキストボックスの名前でコアを作成しま す。

メモ: これはデフォルトの選択です。コア名は自動的にテキストボックスに 表示されます。

6. 複製するエージェントを選択し、エージェントごとにリポジトリを選択します。

7. ベースデータの転送のためにシーディングプロセスを実行することを計画している場合は、Use a seed

drive to perform initial transfer(シードドライブを使用して初回転送を実行)の横にあるチェックボックス

を選択します。

8. Start Replication(レプリケーションを開始)をクリックします。

– Use a seed drive to perform initial transfer(シードドライブを使用して初回転送を実行)オプション を選択すると、Copy to Seed Drive(シードドライブへのコピー)ダイアログボックスが表示され ます。

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