3 フィールドバスカプラ/コントローラ
3.1 フィールドバスカプラ 750-319
この章の内容:
3 フィールドバスカプラ/コントローラ...35 3.1 フィールドバスカプラ750-319 ...35 3.1.1 概要...36 3.1.2 カプラ用のソフトウェア...36 3.1.3 ハードウェア...37 3.1.4 システムの起動...41 3.1.5 データ交換...42 3.1.6 LONフィールドバスノードの起動...43 3.1.7 表示ランプ...44 3.1.8 障害時の処理...48 3.1.9 技術データ...49
3.1.1 概要
このフィールドバスカプラは
FTT(フリートポロジトランシーバ)を用い、WAGO-I/O-SYSTEM750をスレーブとしてLONフィールドバスに接続します。
センサのすべての入力信号がカプラ/コントローラにおいて1つに集約され、フィールド バスを介して上位の制御系(ネットワーク管理ソフトを備えたPC)に渡されます。上位の 制御系ではプロセスデータの結合処理が行われます。その後、作成されたデータは、フィー ルドバスとネットワークノードを経てアクチュエータへと送られます。
データの転送にはネットワーク変数が用いられます。
フィールドバスカプラは、初期化処理においてノードの物理構成を判断し、それをもとにす べての入出力に関するプロセスイメージを生成します。アナログモジュール(ワードごとの データ交換)とデジタルモジュール(バイトごとのデータ交換)が混在する構成も可能です。
ローカルプロセスイメージは、入力と出力のデータ領域に分かれます。
アナログモジュールのデータは、バスカプラに近い方から順にプロセスイメージにマッピン グされます。デジタルモジュールのデータはバイトデータに編集され、同じくプロセスイ メージにマッピングされます。デジタルI/Oの数が8ビットを超えると、自動的に次のバイト に移ります。
3.1.2 カプラ用のソフトウェア
LNS上で動作するプラグインソフトTOPLON® IF(型番:759-340/000-002)には、階段 の照明やタッチ式調光器、ブラインドの制御などを行う、フィールドバスカプラ750-319 用組み合わせ自在の既製アプリケーションが入っています。名称のIFは「Installation
Functions(実装機能)」の略です。
フィールドバスカプラをLONネットワークに直接つなぐには、LNS上で動作するプラグ インソフトTOPLON® PRIO(型番:759-340/000-002)を使用します。
フィールドバスカプラ750-319には、TOPLON® PRIOのリモート動作モードであるRIO機 能が備わっています。
このRIO機能により、I/Oデータはフィールドバスノードからネットワーク変数に直接割り 当てることができます。
RIOは「Remote I/O(リモートI/O)」の略です。
3.1.3 ハードウェア 3.1.3.1 外観
フィールドバス用 コネクタ231シリーズ
(MCS)
アドレス
アドレス
コンフィグレーション インターフェース
カバーを開けた状態
給電状態
– 電源ジャンパー接点 – システム データ接点
給電 24V 0V
電源ジャンパー接点用 電源入力
24V
0V
電源ジャンパー接点
図3-1:フィールドバスカプラ750-319(LonWorks対応) g031900e
このフィールドバスカプラは、以下の部分で構成されます。
• システム給電を行う内部システム電源モジュール、およびI/Oモジュールアセンブリを介 してフィールド給電する電源ジャンパー接点を装備した電源モジュール
• バス結線によるフィールドバスインターフェース
• 動作状態、バス通信、動作電圧、および障害メッセージと診断結果を表示する表示ラン プ(LED)
• 論理ノードアドレス設定用の回転スイッチ
• SERVICEピン
• コンフィグレーションインターフェース
• I/Oモジュール(内部バス)およびフィールドバスインターフェースとの通信を行う電子
回路部
3.1.3.2 デバイス電源部
電源は、ケージクランプ®を装備した端子台を通じて供給されます。デバイス電源部は、シ ステムユニットとフィールドユニットの両方に給電します。
図3-2:デバイスへの給電 g031901d
電子回路部とI/Oモジュールに必要な電圧は、内蔵される内部システム電源モジュールが生 成します。
3.1.3.3 フィールドバス用コネクタ
LONインターフェースにはフィールドバス用コネクタとして231シリーズ(MCS)の2ピ ン・コネクタを使用します。出荷製品にはプラグ型コネクタ231-302が付属します。
バスケーブルのコネクタは、システムから絶縁されています。またデータデコード方法の特 性により、極性はどちらでもかまいません。
図3-3:フィールドバス用コネクタ、231シリーズ(MCS) g012735x
接続位置が低いため、コネクタを接続した状態でも高さ80mmのスイッチボックスにイン ストールできます。
LONカプラのFTT-10-トランシーバ(フリートポロジトランシーバ)には、ツイストペア ケーブルを使うことを推奨します。
詳細情報
ケーブル種別については5.3.5「ケーブル仕様」をご覧ください。
3.1.3.4 表示ランプ
フィールドバスカプラやノードの動作状態はLEDで示されます。
図3-4:表示ランプ750-319 g031902x
LED 色 意味
SERVICE 緑 ニューロンアプリケーションの状態を表示
STATUS 赤 エラー状態の表示およびウィンク表示
ICOM 緑 ニューロンチップとマイコンC165間の内部通信の表示 IO 赤/緑/橙 ノードの動作状態と信号エラーの発生を表示
A 緑 システム動作電圧の状態
C 緑 電源ジャンパー接点の動作電圧の状態
3.1.3.5 コンフィグレーションインターフェース
コンフィグレーションインターフェースは、WAGO-I/O-CHECKとの通信またはファーム ウェア転送に使用されます。カバーの奥にあります。
カバーを開く
コンフィグレーション インターフェース
図3-5:コンフィグレーションインターフェース g01xx06e
4ピンのコネクタには通信ケーブル(750-920)をご使用ください。
3.1.3.6 ハードウェアアドレス
ワゴLONフィールドバスカプラに搭載されるニューロンチップは、ニューロンIDという 固有の明確な物理アドレスを工場設定した状態で出荷されます。このアドレスはカプラの背 面に明記されるほか、カプラ側面のシールラベルにも記載されています。
ネットワークコンフィグレーションの開始時にSERVICEピンを押すことにより、ネット ワーク管理メッセージが送出されます。
ノードはこのメッセージを使ってニューロンID(固有の48ビットデータ)をネットワーク 管理ソフトに通知します。
起動時、ネットワーク管理ソフトはニューロンIDを使ってノードの明確な識別を行いま す。
ネットワーク通信を行うときは、WAGO TOPLON® IFまたはWAGO TOPLON® PRIOを用 いてネットワーク管理ソフトが、各ノードに対して論理アドレスの自動割り当てを行いま す。そのためアドレス設定スイッチ(回転スイッチ)の設定は無効となります。
バスカプラの回転スイッチが論理アドレスの割り当てを行うのは、プログラム内でアドレス を自由に割り当てられるニューロンCで書いた独立アプリケーションの場合や、データ交 換カプラ(ピアツーピア)を使うアプリケーションの場合に限られます。
詳細情報
LON対応のデータ交換カプラ(ピアツーピア)については、以下に収載されるカタログお よび拡張データシートをご覧ください。
http://www.wago.com/wagoweb/documentation/navigate/nm0dcl_d.htm
上記論理アドレスは0x00から0xFFの範囲で調節可能であり、ノードアドレスの生成に使 用されます。
下側の回転スイッチの値はアドレスの上位値(上位4ビット)を表し、上側のスイッチは下 位値(下位4ビット)を示します。
例:
論理アドレスを0x63とするには、上のつまみを「3」に、下のつまみを「6」に合わせま す。
設定したアドレスは初期化処理中に読み出されます。動作中に変更したアドレスは、電源を 入れ直した後に有効となります。
図3-6:論理アドレスを設定する回転スイッチとSERVICEピン g9123a0x
3.1.4 システムの起動
マスタのアクティブ化およびフィールドバス局の電気的インストールについて以下に説明し ます。
電源のスイッチを入れると、カプラは配下の装置、I/Oモジュール、およびフィールドバス インターフェースの全機能について自己診断を行います。次に、I/Oモジュールの種類およ び現在のコンフィグレーションを決定し、それに基づいて内部リスト(外部からは不可視)
を作成します。
障害が見つかるとカプラは「停止」状態に遷移します。このとき「I/O」のLEDが赤く点 滅します。障害が解消し電源が復旧した後、カプラの状態は「フィールドバス起動」となり、
「I/O」ランプは緑色に点灯します。
電源のスイッチオン
初期化、
I/Oモジュールの種類と コンフィグレーションの決定
I/Oランプが赤く点滅
診断OK?
フィールドバスカプラは
「動作中」モード I/Oランプは緑で点灯
[Yesのとき]
停止 I/Oランプが赤の点滅で
コードを通知
[Noのとき]
図3-7:システムの起動750-319 g012920e
3.1.5 データ交換
LONネットワークによるデータの転送と交換は、オブジェクトのネットワーク変数を用い て行われます。
ネットワーク変数(NV)は「ニューロンC」というプログラム言語で使用される変数型 ベースの変数であり、LON®ノード間の論理的通信路はこれによって実現されます。データ をノードからネットワークに送出するときには出力ネットワーク変数(NVO)が、逆に ネットワークからノードに送るときには入力ネットワーク変数(NVI)が用いられます。
I/Oデータをやりとりする際、カプラは入出力ネットワーク変数に対してある決まった値を 与えます。その値は、使用するニューロンCアプリケーションの種類(WAGO TOPLON®
IFかWAGO TOPLON® PRIOか)、またはニューロンCアプリケーションのネットワー
クインターフェースによって決まります。
モジュールデータにアクセスするため、WAGO TOPLON® IFおよびTOPLON® PRIOの
RIO(リモートI/O)機能においてハードウェアコンフィグレーションを実施します。
それによってI/Oモジュールの配置が自動判定され、プラグインにそのように登録されま す。
その後、既存のすべてのデジタルおよびアナログ入出力がソフトウェアコンフィグレーショ ンの後続処理に使用可能となります。
詳細情報
ハードウェアとソフトウェアのコンフィグレーションについては、対応するプラグイン、
WAGO TOPLON® IFおよびWAGO TOPLON®
PRIOのマニュアル(それぞれ品番:759-123/000-002パート4(IF)およびパート5(PRIO))をご覧ください。
さらに独自のニューロンCアプリケーションをプログラミングしたい場合、TOPLON® I/O ライブラリに入っている組み込み関数が使用できます。組み込み関数は、デジタル・アナ ログ入力の読み取りやデジタル・アナログ出力の書き出しといった、制御システムの動作に 関する重要な基本機能を行ってくれます。
詳細情報
TOPLON® I/Oライブラリの組み込み関数は、インターネットの以下のページにおいて無料
でダウンロードできます。
http://www.wagotoplon.com/html/eng/support/downloads/index.htm