第4章 ファジ-ハフ変換による
法が関数を陽関数表現していたのに対し3 陰関数として扱う. 陰関数表 現では多価関数も特異なものではない. またエッジにおける不連続は1価 関数と多価関数の境界に当たる箇所である.
画像平面でのテンプレートマッチングの基本的な手法としてハフ変換 がよく知られている. 関数回帰ではノイズに対するロバスト性が要求さ れるが, ハフ変換のロバスト性を向上させたものとしてファジーハフ変 換[29]が提案されている. そこで本章ではファジーハフ変換に基づく関 数回帰法を提案し3 ニューラルネットによる表現を示す.また疎らなデー タからの関数回帰に基づくデータ点の削減法を提案する.これはニュー ラルネットの学習に対応する. 更にクラスタリングによる領域分割への 応用例を示す. 最後にランダムドットステレオ視ヘ応用し, 透明視も再 現できることを示す.
本論に入る前に3章でも述べたが本章でも基礎となる, ファジーハ フ変換[29]を再度まとめておく. η個のデータ点、d1,…Jηにテンプレー トをマッチングさせるとする. 点、diとテンプレートとのユークリッド距 離の2乗を D(di,p)とする.p はテンプレートのパラメータである. この ときハフ変換は
min
L と hD(d i, p) (4.1)
J,E{O,l},pERk i:'î
と表される.hは点、diのテンプレートへのメンバーシツプを表す.この hをファジーイじした
oJLK P
D(仰)+kp
(M-1) (42)がファジーハフ変換である.(4.2)式からんを消去すると
異常 Z
e一例d;州(4.3)
となる. 通常のハフ変換と同じように(4.3)式は複数個の極大値を持ち3 それらを検出することにより複数個のパターンを取り出すことができる.
(4.3)式の解は適当な初期値から出発して勾配系 竹 �dD
'-"}/一 一 文「 一L/ o-D(di,p)j k
dt
�
dp-( 4.4)
により平衡解を求めることにより得られる. 複数個の初期値から出発す ることにより複数個の解を得ることができる. これをネットワークで実
現するとリカレントネットになる.階層ネットで実現するためにハフ変 換に倣ってpを離散化して(4.3)式を
1
5弘 主
e-D(di,Pj )/k(4.5)
と近似する.
gj
=乞
e-D(di,pj)/k(4.6)
i=l
とおくと(4.5)式はmaX1::;j三mgjすなわちWTA(winner takes all)問題で あるから
T凡
max
ヱgjhj0三九j::;l
j=l m
subj.to
玄hj= 1(4.7)
j=l
の解 h3により,(4.3)式の解はεÞ1pjhjと近似的に与えられる.これら の過程は図4.1のようなネットワークで表せる.このネットワークは,ディ ジタルハフ変換をネットワークにしたパラメータネット[46]のファジー 版である.ただしこの階層ネットでは出力は一意に決まり(4.3)式の大域 最適解すなわちのの大域的なモード値になる.(4.7)式の大域的なWTA でなくめの局所的なモードを取り出すことにより複数個の解を得ること ができる.
4.2 ファジーハフ変換による関数回帰
通常の関数回帰では関数をパラメータ表現してパラメータの値をハフ変 換などにより推定するが,ここではパラメータ表現でなく単に各点での関 数値を求める形式の回帰法を考える.η個のデータd1 = (X1,
yI),
..., dη=(Xn,Yn)にフィッ卜する関数を求める関数回帰問題を考える.独立変数z も従属変数uも一般にベクトルである.この関数回帰を関数をテンプレー トとするテンプレートマッチングとして捉えると,ファジーハフ変換に よる解は
ηx p-D(dzw) (48)
で与えられる. ここではデータとテンプレート関数との距離を
D(di, X, y)二α11 X - Xi 112 +ß 11 Y - Yi 112 (4.9)
'hM m Fn
- ・ ・
gl gm
- ・ ・
•
dl
• • • •
-dn
図4.1: ファジィハフ変換ネットとする.αとグは適当な正の値に設定する.各zでのuの値は(4.8)式の zをその値にしたときの解Uである.ここでは多価関数も扱うため (4.8)
式のmaxは極大値とする.各zでの関数値uは勾配系
2
=さ
(仇- y)e-…で求まる.
まず最初に1価関数を求める場合を考える.各zにおいてyの初期値を
1つだけ取ることにすれば1価関数が得られる.ここではuの初期値を,X
を中心とするウインドウ内部にあるデータのyi( すなわち11 X-Xi "くωで ある引での仇)の平均値とすることにする.こうすることにより図4.2(a) のようなデータのx=3での外れ値を取り除くことができる.このよう な関数回帰によりノイズの平滑化を行うことができる.Xが1次元の例 を図4.3に, また2 次元の例を図4.4に示す.図4.3の例での計算時間は メジアンフィルタで約1秒, 本方法が1分, マルコフランダム場(MRF) による方法[47]がl.2 時間であり, 一方復元誤差はこれらの3方法でそれぞれ2 .6,
0.
8,
0.6であった.図4.4では計算時間, 誤差ともこれらの比 率のほぼ2乗になる. このように本方法はメジアンフィルタよりもかな り時間はかかるが, MRF法よりは速く, 誤差はrvIRF法よりも少し大き いがメジアンフィルタよりもかなり小さい. これはガウスノイズの平滑 化能力の差による.図4.3や図4.4は等間隔のデータ点、のzでの関数値u をプロットしたものであるが3疎らなデータ点の聞での補間の例を図4.5 に示す. このようにデータが疎らな所では不連続が自動的に構成される.なお前節の階層ネットの構成に倣ってここでの方法を階層ネットで実現 すると3図4.1のネットが各町に配置されることになり, 図4.
6のように
なる.以上は1価関数の回帰であるが3多価関数を求めるには各zにおいて複 数個のuの初期値から出発する必要がある. ここではウインドウ内部に あるデータの全ての仇を初期値として(4.10)式によりνを求め, 求まっ たu全て(重なったものは1つとして )をそのzでの関数値とする. こう すれば例えば図4. 7(a)のようなデータでは2 価関数が得られる.しかし 多価関数のセグメンテーシヨン例えば2 個の円が交差しているような場 合には3全体の形を取り出すことはできるが, 個々の円に分離すること はできない.これはパラメータ表現のハフ変換に比べて本方法が劣って いる点であるが3 直線とか円とかの特別な形状に限定され ない任意形状 の関数を取り出すため にはやむをえないことである.以上のような不連
2
1.5
0.5
0 1 5