本メッセージはT.30_プリアンブルHDLCフラグの検出時に遠端側に送出される。(ただし、プ リアンブルの検出以前にユーザがファクシミリ復調状態になっていることを条件とする。)
遠端側は、本メッセージ受信時にプリアンブルHDLCフラグを再生成すること。
T.30_プリアンブルパケットフォーマットを図M−1に示す。
8 7 6 5 4 3 2 1
冗長性 タイムスタンプ 1
2
メッセージ種別 = T.30_プリアンブル 3
CRC-10 4
図M−1/JT−I366.2 T.30_プリアンブル パケットフォーマット
(ITU-T I.366.2)
M.2.2 EPT
エコー保護トーン(EPT)信号は、エコーキャンセラーを無効とするために高速変調の実施前にファ クシミリ端末により送出されても良い。この信号は固定時間継続し(185〜200ms)2つの周波数 1700Hzまたは1800Hzのうち一つを有している。
近端側ユーザはEPTトーンを検出した場合、遠端側ユーザにEPTトーンオンを送出しなければなら ない。EPTトーンはトレーニングの再生前一定時間(20−25ms)オフされる。
遠端側ユーザはこれらのメッセージ受信時にEPT信号を再構成しなければならない。
EPTパケットフォーマットを図M−2に示す。
8 7 6 5 4 3 2 1
冗長性 タイムスタンプ 1
2
RES EPT 周波数 3
メッセージ種別 = EPT 4
CRC-10 5
RES = Reserved (set to zero)
図M−2/JT−I366.2 EPTパケットフォーマット
(ITU-T I.366.2)
EPT周波数フィールドは表M−1に従ってコード化される。
表M−1/JT−I366.2 EPT 周波数コードポイント
(ITU-T I.366.2)
EPT 周波数 意味
0000 1700 Hz
0001 1800 Hz
0010-1111 Reserved
M.2.3 トレーニング
トレーニング信号は、高速変調の開始を表示するためにファクシミリ端末により使用される。
ファクシミリ端末から受信されたトレーニングの検出時に、近端側ユーザから遠端側ユーザに対し、ト レーニングメッセージを送出すること。
トレーニングメッセージ受信時に、遠端側ユーザはその再変調器出力で各トレーニングシーケンスの生 成を開始しなければならない。
トレーニングパケットフォーマットを図M−3に示す。
8 7 6 5 4 3 2 1
冗長性 タイムスタンプ 1
2
変調種別 変調速度 3
メッセージ種別 = トレーニング 4
CRC-10 5
図M−3/JT−I366.2 トレーニングパケットフォーマット
(ITU-T I.366.2)
変調種別と変調速度フィールドは、表M−2,M−3に従ってコード化される。
表M−2/JT−I366.2 変調種別コードポイント
(ITU-T I.366.2)
変調種別 意味
0000 V.27ter 0001 V.29 0010 V.17 long training
0011 V.17 short training 0100 V.33
0101-1111 Reserved
表M−3/JT−I366.2 変調速度コードポイント
(ITU-T I.366.2)
変調速度 意味
0000 Unknown rate
0001 2400 bit/s
0010 4800 bit/s
0011 7200 bit/s
0100 9600 bit/s
0101 12000 bit/s
0110 14400 bit/s
0111-1111 Reserved
V.17変調では2つのタイプのトレーニングシーケンスが存在する。トレーニングシーケンスはTC F受信前はロングであり、ページデータ受信前にショートになる。変調速度と変調種別(ショートかロン グ)はトレーニングシーケンスの開始時に推定することはできない。
プロトコル解析は、T.30プロトコルの理解に基づいて、V.17トレーニングシーケンスを予測で きる。しかし、波形解析は、詳細な種別と速度の情報を得る前に付加的な時間が必要になる。
したがって、V.17トレーニングシーケンスの開始を検出すると、V.17ロングトレーニングで変 調速度は Unknown rate が送出されても良い。
信号解析の結果、トレーニングシーケンスの種別と速度を決定し、特定の変調速度を持つショートかロ ングトレーニングメッセージを生成すること。
遠端(SSCS)ユーザでは Unknown rate でV.17ロングトレーニングシーケン スを生成しているときに、ショートトレーニングメッセージを受信した場合、トレーニングをショートト レーニングに変更し、メッセージ内で指示された変調速度を使用して、スクランブルされた 1 を後に 続けること。
M.2.4 ファックス_アイドル
ファックス_アイドルメッセージは、ローカルファクシミリ端末からの高速変調データが終了したこと を検出したときに送出されること。
ファックス_アイドルパケットフォーマットを図M−4に示す。
8 7 6 5 4 3 2 1
冗長性 タイムスタンプ 1
2 メッセージ種別 = ファックス_アイドル 3
CRC-10 4
図M−4/JT−I366.2 ファックス_アイドル パケットフォーマット
(ITU-T I.366.2)
M.2.5 T.30_データ
T.30データは、V.21復調HDLCフレームの連続したオクテットで構成されている。復調され たオクテットは、HDLCフレーミングに何もすることなく転送される。インターフレームフラグ、ゼロ ビットスタッフィング、そしてフレームチェックシーケンスはそのまま転送される。
T.30_データパケットフォーマットを図M−5に示す。
8 7 6 5 4 3 2 1
冗長性 タイムスタンプ 1
2
End BILO シーケンス番号 3
Data(n) 4 Data(n-1) 5 Data(n-2) 6
メッセージ種別 = T.30_データ 7
CRC-10 8
図M−5/JT−I366.2 T.30_データ パケットフォーマット
(ITU-T I.366.2)
各パケットは、下記の3つの連続するオクテットを含んでいる。
Data(n) = 現時点のデータオクテット Data(n−1)= 前回のデータオクテット Data(n−2)= 前々回のデータオクテット
各オクテットにおいて、最初に送信されるビットが最上位ビットとなっている。
エンドフィールドは表M−4に従ってコード化されている。
表M−4/JT−I366.2 T.30データのEndビット
(ITU-T I.366.2)
End BILO 意味 冗長性
0 予約 T.30データ継続中 3
1 最終オクテット内 ビット数 – 1
Data(n)がT.30データの最終オクテット 0,1,2
BILOフィールドはT.30データの最終オクテットの最上位ビットから始めて何ビットまで有意で あるかを示している。
BILO=(エンドパケットのData(n)オクテット内の有意なビット数)−1
このフィールドはオプショナルと考えても良い。理由としてはV.21信号の最後にいくつかの無意味 なビットを付加させることは、ファクシミリ端末に何らの影響を与えないからである。BILOフィール
ドが使用されないときは7に設定されること(すべてのビットが有意)。
エンドビットが1に設定されたT.30_データパケットは、遠端側ユーザに以下のことを示している。
それは、最後の有効データビットが再生された後に、V.21変調をオフにすべきである。
シーケンス番号フィールドは、T.30_プリアンブルに後続する最初のT.30_データはゼロに設 定されること。最初のパケットで送信されるData(n−1)とData(n−2)オクテットも 0 111 1110 に設定されること。
シーケンス番号は、続くT.30_データパケット内でインクリメントされ最大値に到達したときは折 り返す。
Data(n)の中にV.21信号の最終オクテットを含んでいるエンドパケットは、送信されてきた 前回のT.30_データパケットからそのシーケンス番号を通常通りにインクリメントすること。このパ ケットはそのままの内容で、冗長性として20ms間隔で3回送信される。シ−ケンス番号とエンド表示 は、これら3つの伝送中は固定しておくこと。冗長フィールドはこれら3つの伝送に対してそれぞれ0,
1,2の値を有すること。
冗長フィールドは、エンドパケットをのぞき、3の値を有すること。