• 検索結果がありません。

第 2 章 T2K 実験

2.4 ニュートリノビームライン

2.4.2 陽子ビームモニター

前述の通り、一次ビームラインには陽子ビームをモニターする様々なモニター装置がある。こ こではそれらを紹介していく。一次ビームラインにはビーム強度モニター(CT)が5台、ビーム位 置モニター(ESM)が21台、ビームプロファイルモニター(SSEM)が19台、ビームロスモニター

(BLM)が50台、そしてビームプロファイルモニターであるOTRが1台設置されている。それぞ れの配置は図2.8のようになっている。

ビーム強度モニターCT

CT(Current Transformer)は一次ビームラインに5台設置されているビーム強度モニターである。

配置は図2.8のようになっている。ビーム強度を測定し、ビームの安定性、輸送効率やPOT(Proton on Target)の計算に用いられている。CTはトロイダルコイルを用い強磁性体をコアとした電流ト ランスとなっており、そこにビームが通過することによってビームが一次電流となり、トランスに 二次電流が発生する。このトランスに発生した信号の電圧Vはビームの電流をI、抵抗をR、コイ ルの巻数をNとするとV = IRN となる。よって信号電圧がビームの電流に比例するため、それに よってビーム強度が測れるというわけである。また、CTはビームの時間構造を測定することも可 能である。

図 2.9: CT

ビーム位置モニターESM

ESM(Electrostatic Monitor)は一次ビームラインに21台設置されているビーム位置モニターで あり、ビーム重心の位置を測定している。ESMの原理や詳しい説明は後述するので、ここでは省く。

ビームプロファイルモニターSSEM

SSEM(Secondary Segmented Emission Monitor)は一次ビームラインに19台設置されている ビームプロファイルモニターであり、ビームの幅、ビームの位置などを測定している。SSEMの原 理や詳しい説明はESMと同様に後述するので、ここでは省く。

ビームロスモニターBLM

BLM(Beam Loss Monitor)は一次ビームラインに50台設置されているモニターである。陽子 ビームのロスを測るモニターであり、ビーム量の減少やビームライン機器の放射化を測定するのに 用いられている。検出にはアルゴンベースのガスが封入されているワイヤープロポーショナルカウ ンターが用いられている。これによって放射線のエネルギーを測定し、そこからビームロスを求め ている。

図2.10: BLM

ビームプロファイルモニターOTR

OTR(Optical Transition Radiation Monitor)は一次ビームラインの最下流付近に1台設置され ているビームプロファイルモニターである。図2.11のように8つのスロットルがあり、それぞれ にフォイルがついている。フォイルはビームに対して45度傾いて取り付けられており、ビームが フォイルを通過する際に発生する遷移放射をミラーを用いてCCDカメラへ届け、CCDカメラを 用いて測定をしている。このカメラに入射した光の強度からビームの形状などのビームプロファイ ルを求めることができる。

図2.11: OTR