3.4 PFM - Agent for WebLogic Server の運用方式の変更
3.4.1 パフォーマンスデータの格納先の変更
PFM - Agent for WebLogic Server で収集したパフォーマンスデータは,PFM - Agent for WebLogic Server の Agent Store サービスの Store データベースで管理しています。ここではパフォーマンスデータ の格納先の変更方法について説明します。
(1) jpcconf db define コマンドを使用して設定を変更する
Store データベースで管理されるパフォーマンスデータの,次のデータ格納先ディレクトリを変更したい 場合は,jpcconf db defineコマンドで設定します。Store データベースの格納先ディレクトリを変更する 前に収集したパフォーマンスデータが必要な場合は,jpcconf db defineコマンドの-moveオプションを使 用してください。jpcconf db defineコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance
Management リファレンス」を参照してください。
• 保存先ディレクトリ
• バックアップ先ディレクトリ
• 部分バックアップ先ディレクトリ※
• エクスポート先ディレクトリ
• インポート先ディレクトリ※ 注※
Store バージョン 2.0 使用時だけ設定できます。
jpcconf db defineコマンドで設定するオプション名,設定できる値の範囲などを次の表に示します。
表 3‒8 パフォーマンスデータの格納先を変更するコマンドの設定項目
説明 オプション名 設定できる値(Store
バージョン 1.0)※1
設定できる値(Store バージョン 2.0)※1
デフォルト値※2
パフォーマンスデータの保存 先ディレクトリ
sd 1〜127 バイトのディレ クトリ名
1〜214 バイトのディレ クトリ名
/opt/jp1pc/agts/
store/インスタンス名
説明 オプション名 設定できる値(Store バージョン 1.0)※1
設定できる値(Store バージョン 2.0)※1
デフォルト値※2
パフォーマンスデータのバッ クアップ先ディレクトリ
bd 1〜127 バイトのディレ クトリ名
1〜211 バイトのディレ クトリ名
/opt/jp1pc/agts/
store/インスタンス名/ backup
パフォーマンスデータの部分 バックアップ先ディレクトリ
pbd − 1〜214 バイトのディレ
クトリ名
/opt/jp1pc/agts/
store/インスタンス名/ partial
パフォーマンスデータをバッ クアップする場合の最大世代 番号
bs 1〜9 1〜9 5
パフォーマンスデータのエク スポート先ディレクトリ
dd 1〜127 バイトのディレ クトリ名
1〜127 バイトのディレ クトリ名
/opt/jp1pc/agts/
store/インスタンス名/ dump
パフォーマンスデータのイン ポート先ディレクトリ
id − 1〜222 バイトのディレ
クトリ名
/opt/jp1pc/agts/
store/インスタンス名/ import
(凡例)
−:設定できません。
注※1
ディレクトリ名は,Store データベースのデフォルト格納先ディレクトリ(/opt/jp1pc/agts/store/イ ンスタンス名)からの相対パスか,または絶対パスで指定してください。
注※2
論理ホストで運用する場合のデフォルト値については,「/opt/jp1pc」を「環境ディレクトリ/jp1pc」 に読み替えてください。
(2) jpcsto.ini ファイルを編集して設定を変更する(Store バージョン 1.0 の場合だけ)
Store バージョン 1.0 使用時は,jpcsto.iniを直接編集して変更できます。
(a) jpcsto.ini ファイルの設定項目
jpcsto.iniファイルで編集するラベル名,設定できる値の範囲などを次の表に示します。
表 3‒9 パフォーマンスデータの格納先の設定項目(jpcsto.ini の
[Data Section]セクション)
説明 ラベル名 設定できる値(Store
バージョン 1.0)※1
デフォルト値※2
パフォーマンスデータの保 存先ディレクトリ
Store Dir※3 1〜127 バイトのディ
レクトリ名
/opt/jp1pc/agts/store/インスタンス名
説明 ラベル名 設定できる値(Store バージョン 1.0)※1
デフォルト値※2
パフォーマンスデータの バックアップ先ディレク トリ
Backup Dir※3 1〜127 バイトのディ レクトリ名
/opt/jp1pc/agts/store/インスタンス名/backup
パフォーマンスデータを バックアップする場合の最 大世代番号
Backup Save 1〜9 5
パフォーマンスデータのエ クスポート先ディレクトリ
Dump Dir※3 1〜127 バイトのディ
レクトリ名
/opt/jp1pc/agts/store/インスタンス名/dump
注※1
• ディレクトリ名は,Store データベースのデフォルト格納先ディレクトリ(/opt/jp1pc/agts/store/
インスタンス名)からの相対パスか,または絶対パスで指定してください。
• 指定できる文字は,次の文字を除く,半角英数字,半角記号および半角空白です。
; , * ? ' " < > |
• 指定値に誤りがある場合,Agent Store サービスは起動できません。
注※2
論理ホストで運用する場合のデフォルト値については,「/opt/jp1pc」を「環境ディレクトリ/jp1pc」 に読み替えてください。
注※3
Store Dir,Backup Dir,および Dump Dir には,それぞれ重複したディレクトリを指定できません。
(b) jpcsto.ini ファイルの編集前の準備
• Store データベースの格納先ディレクトリを変更する場合は,変更後の格納先ディレクトリを事前に作 成しておいてください。
• Store データベースの格納先ディレクトリを変更すると,変更前に収集したパフォーマンスデータを使 用できなくなります。変更前に収集したパフォーマンスデータが必要な場合は,次に示す手順でデータ を引き継いでください。
1.jpctool db backupコマンドで Store データベースに格納されているパフォーマンスデータのバッ クアップを採取する。
2.「(c) jpcsto.ini ファイルの編集手順」に従って Store データベースの格納先ディレクトリを変更す る。
3.jpctool db restoreコマンドで変更後のディレクトリにバックアップデータをリストアする。
(c) jpcsto.ini ファイルの編集手順
手順を次に示します。
1. PFM - Agent のサービスを停止する。
ローカルホストで PFM -Agent のプログラムおよびサービスが起動されている場合は,すべて停止し てください。
2. テキストエディターなどで,jpcsto.iniファイルを開く。
3. パフォーマンスデータの格納先ディレクトリなどを変更する。
次に示す網掛け部分を,必要に応じて修正してください。
注意事項
• 行頭および「=」の前後には空白文字を入力しないでください。
• 各ラベルの値の「.」は,Agent Store サービスの Store データベースのデフォルト格納先 ディレクトリ(/opt/jp1pc/agts/store/インスタンス名)を示します。格納先を変更する場 合,その格納先ディレクトリからの相対パスか,または絶対パスで記述してください。
• jpcsto.iniファイルには,データベースの格納先ディレクトリ以外にも,定義情報が記述さ
れています。[Data Section]セクション以外の値は変更しないようにしてください。[Data Section]セクション以外の値を変更すると,Performance Management が正常に動作しな くなることがあります。
4.jpcsto.iniファイルを保存して閉じる。
5. Performance Management のプログラムおよびサービスを起動する。
注意
この手順で Store データベースの保存先ディレクトリを変更した場合,パフォーマンスデータファイル は変更前のディレクトリから削除されません。これらのファイルが不要な場合は,次に示すファイルだ けを削除してください。
• 拡張子が.DBであるすべてのファイル
• 拡張子が.IDXであるすべてのファイル