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Fig. 8 にパイロットバルブのテーパ角度を 変化させた場合の Pseat の値を示す.本図は 縦軸に面圧,横軸にテーパ角度を示す.面圧に ついては,PAI の曲げ強さを 100% した時の 相対値として示す.バルブに印加する圧力は Psmax および Psmin とした.Pseat の上限値 は高温時の PAI 曲げ強さ,下限値は最低シー ト面圧 Preq とした.Fig. 8 よりテーパ角度を 増加させると,Pseat の値が低下することが分 かる.テーパ角度が 105°を超えると,印加圧 力条件 Psmin において,面圧が Preq を下回 る.従って,テーパ角度の上限値は 105°とす る.このことから,テーパ角を小さく設定した

40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 150 160 PAI bending strength

Pseat@Psmax

Surface pressure (%)

Taper angle of pilot valve (deg.) Usable range

Pseat@Psmin

Preq 100

75 50 25 0

66 105

Not occur

Pilot valve angle (deg.)

Load (N)

Wedge effect load

θ1

Occur

40 80 120

0

FCV 用高圧水素供給バルブにおけるパイロット弁仕様の開発

7.まとめ

高圧水素供給バルブに適用する樹脂製パイ ロットバルブについて研究を行い,以下の考 察を得た.

(1) パイロットバルブの材質は,曲げ強さと クリープ特性を考慮して選定する.

(2) パイロットバルブの形状は,フラット形 状に対してテーパ形状の方がシート接触 部の発生応力が小さく,強度的に有利で ある.

(3) パイロットバルブにテーパ形状を適用す る場合,テーパ角度は,シート接触部の発 生応力,Preq の確保,くさび効果の発生 有無を指標として決定することができる.

以上より,パイロットバルブの開発プロセ スを構築することができた.

参考文献

(1) 朝野護人,加藤航一,尾崎浩靖,和田信:

FCV 用 70MPa インタンク電磁弁の開発,

自動車技術会学術講演会予稿集 N o .80-16S (2016)

(2) 本間精一:プラスチック製品の強度設 計とトラブル対策 p .72-74,p .140-144 (2009)

(3) 日本機械学会編:機械工学便覧 A3 p.1-6 (2001)

出した.Fig. 10 中の F1は,バルブを開弁させ る際に発生する摩擦抵抗の軸方向成分である.

また,F2はシート荷重による反力の軸方向成 分である.F1> F2となるとくさび効果が発生 し,バルブを開弁させる際に外力が必要とな る.また,シート時はパイロットバルブが弾性 変形し,シート接触部の角度が局所的に狭角 化する(Fig. 11 参照).従って,テーパ角度θ に対して,CAE 解析により,Psmax 印加時の 弾性変形後の局所角度θ’を求めた.Fig. 9 よ り,シート後の弾性変形によるくさび効果の 発生を防ぐには,テーパ角度をθ1以上に設定 する必要がある(3)

以上より,テーパ角度について以下の検討 結果が得られた.

① 気密性と強度確保を両立可能な角度範囲:

66°~105°

② くさび効果が発生しない角度範囲:θ1以上

N = F/2 (μcosθ + sinθ) : Seat load

μNcos (θ/2) – Nsin(θ/2) : Wedge effect load

Fig. 10 Calculating model of wedge effect load

Fig. 11 Pilot valve angle after deformation

θ N F2: Nsin (θ/2) F1: µNcos (θ/2) Seat

Pilot valve F

µN

θ Seat

Pilot valve F

θ’

FCV 向け高圧水素デバイスの重要開発項目 である水素遮断技術開発において,基礎的な部 分から携わることができ,非常に有意義な経験 をさせて頂きました.今回得られた知見を今後 の製品開発に積極的に生かしたいと考えます.

最後に,本研究を推進するにあたり,ご指導,

ご協力頂いた皆様に感謝いたします.(滝沢)

本研究の掲載にあたり,皆様には多大なる ご協力を頂き誠に感謝いたします.高圧,水素 の気密性能と耐久性についての開発プロセス を導き出す事で設計に活用する事が可能とな りました.今後も技術の向上に向け,更なる一 歩を踏み出していく所存です.(加藤)

高圧シート技術のプロセス構築,そのプロセ スを用いての製品開発に従事でき技術者として とても面白い開発をさせて頂きました.ご指導,

ご協力頂いた皆様に感謝いたします.(岡野)

岡 野 正 嗣

著 者

滝 沢 啓 太 加 藤 隆 秀

ハイブリッド車向けパワーコントロールユニット

PCU

-MOT/GEN PDU -VCU

-ECU

Transmission -Clutch

-Motor/Generator

Fig. 1 Installation position of PCU

(Published with permission from Honda R&D Co., Ltd.; Further use or distribution of this material is not permitted without permission from Honda R&D Co., Ltd.:)

1.はじめに

自動車業界では省エネルギー,地球温暖 化防止の観点から,車両販売台数に対するハ イブリッド車の割合は年々大幅に増加して いる.ハイブリッド車には,モータ駆動用の PCU(Power Control Unit)が必要不可欠であ り,PCU に求められる機能,性能も年々高い ものが求められる.例えば居住性の観点から 小型化,燃費の観点から軽量,高効率化が求め られる.

本報では,上記の要求変化に対応した PCU 開発の取り組み全般について紹介する.なお,

機能安全(1)および GD(Gate Drive)基板の小 型化のための絶縁対応(2),およびギ酸還元は んだ接合(3)の取り組みについては,各参考文 献を参照願いたい.

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