B. 中国ビジネス経験のある日系企業の事例
2. ハル・フィルムメーカー
国の文化を描いた作品に対しては中央政府と地方政府ともに補助金がありますが、両方合わせ もあります。
現在「JAPANIMATION」は世界で独走状態です。新会社を通じて中国のアニメ市場確立のお手伝 イバルを作り、彼らが輸出産業になるくらまでもっていっ
。
問:中国の合弁を進めるにあたっては、パートナー相手との交渉に苦労される日本企業も少なく ると最大制作費の半分ほどになるケース
いをしたいと思っています。中国というラ
て、さらに日本の成長の原動力にできればと願っています
ありません。御社の場合に最も高かったハードルは何ですか?
こういったことは事務的な問題ですが、これ以上に大切なのはパートナー相手とどれだけ信頼関 の合弁会社のパートナーと重なりますか ら、既に信頼関係のできた状態で今回はのぞむことができました。実は、10 年前の最初の会社を
問:
答:最も高かったハードルは、法律問題でした。中国では法律の条文と実行が異なることが度々ありま す。パートナー相手は法律の条文や規制の解釈についてこれまでのビジネス勘から大丈夫、とい うのですがこちらは心配です。合弁契約書を作る際はあくまで法律的な裏づけがあることが必要 と考えているので、精査していくために試行錯誤を繰り返しました。
係を作れるかということです。今回のパートナーは、前回
設立する際には十分にパートナーと信頼関係を築かないまま合弁を始めてしまい、事業を進める うちに数年経て、ようやく信頼関係ができたというのが実情です。幸い家族ぐるみの付き合いがで きる関係になれましたので、今回はその関係を活かすことができました。
中国で合弁し、コンテンツ制作することのメリットをどのように考えていますか?
番は、中国の潜在的なマーケットです。子供は 3 億 5000 万人いて、沿海部では生活水準が急上 昇し、娯楽や嗜好品へ支出も伸びています。ここに、いいコンテンツを提供して、マーチャンで商品 を流すというのは大きなチャンスです。
その他のメリットは実は日本のアニメ事情に起因するものです。日本のアニメの 8 割はアニメマ
答:一
ニ ア向けの色が強いものです。当社は、キッズを中心にしたファミリーエンターテイメント色の強いア ニ
合 った作品を中国発信で世界へ輸出したいと思っています。
また、新しいビジネス形態も日本より中国の方がやりやすいのでと考えています。例えば、資金調
いものではありませ メを作りたいと思っていますが、今の日本の市場では中々発信しにくい状況にあります。そこで、
弁会社でこうい
達は日本式の製作委員会方式ではなく、国を超えた自由なファンドでやりたいと思っています。
確かに中国では放送料が低いという面があり、これだけでペイするのは難しいです。しかし合弁 会社がライセンス料収入等他のもので利益を出せばいいのであって、合弁会社にする意味はそこ にあると思っています。
ただし中国で合弁会社を設立し、雇用する際には、食堂、送迎バス、住居の用意、その他福利厚 生費が必要で、こういったコストは給料と同額ほどになります。労働の契約については、労働局、
日本企業、労働者の3社で結ぶ必要があります。こういった負担はけっして軽
問:現状で中国のアニメーション制作レベルはどこまできているのでしょうか?
現在の中国産アニメの多くは海外で売れるものではありません。そういう意味では、まだクオリティ は満足できるものではありません。彼らは色を多少間
答:
違えても、動きが多少おかしくても気にしま せん。それは中国人視聴者が気にしないからです。しかし質の高い海外作品、合弁作品が増える リティの低さに気付きます。そうすると中国地場の制作ク オリティもあがらざるをえなくなります。また、売れる要素も足りませんから、日本や海外のサポー
問:
と視聴者の目が肥えて、中国作品のクオ
トで補う必要があります。
中国ビジネスをするうえで気をつけているのは何ですか?
中国人のメンツをつぶさないことです。私は、中国人に対してだめなものはだめと言いますし、お
答: 世
辞もいいませんが、しかしそれは特定対象に対しての意見なので否定的なことも言えるのです。
「中国スタッフ はだめ」。これは一部にいいものがあるのに全否定をするからメンツがつぶれるのです。アイディ
本は中国に比べてコンテンツ力が強い のはいうまでもありません。だからと言って日本のやり方を押し付けるだけではうまくいかないので
ポ トするような関係が理想です。
中国的にメンツがつぶれるのは、全体に対しての否定、例えば「中国アニメはだめ」
アもそうです。中国人の出したアイディアを頭ごなしに否定するとメンツがつぶれます。彼らの意見 が日本側からみて稚拙なものだったとしても彼らが何をやりたいかをきちんと聞いて、その上で答 えるのであれば彼らのメンツはつぶれないのです。また、むやみに日本の例をあげてそのとおり にしようとしても中国的にメンツはつぶれてしまいます。日
す。中国側のニーズ、何をやりたいのか、どんなものをつくりたいのかを聞き、汲み取ってそれを ジティブに進められるように日本側が改善、サポー
問:最後に、中国市場に関心を持つ日本企業にメッセージをお願いします。
中国市場には大きなチャンスが
答: あります。中国とどんどん交流し、自分の目で中国を知ってくださ い。