7. まとめ
• ハイレゾレコーディングでは、音質劣化がないように機材をルーティングすることで、
そのフォーマットを生かすことができる。また、技術のみではなく、どのように感動が 伝わる優れた演奏を引き出すかというプロデュースワークが重要となる。
• ホール収録など、マイクの長距離伝送が必要な場合、MADI を用いるとシステムも省力 化され、さらに音質劣化がなく収録できる。
• 省力化
→運搬作業効率の向上と仕込時間の短縮。
→バックアップシステム構築の容易さ。
→ 48kHz=64ch / 96kHz=32ch / 192kHz/16ch を 1 本のケーブルで転送。
→機材のセッティング時間も少なくなり、マイクアレンジや演奏者とコミュニケーショ ンする時間を増やすことができ、よりよい録音作品につながる。
• 高音質
→マイクレベル転送距離が短くなりマイク信号の鮮度を維持。
→→ハイレゾ収録にふさわしいロスレス転送。
③ MADI 機器導入〜システム紹介
④ MADI 転送とアナログマルチケーブル転送比較 ⑤録音事例紹介
⑥纏め
講師:長江 和哉 氏/名古屋芸術大学 音楽文化創造学科 准教授 Ⅱ.「天上のオルガン」ハイレゾリューション・レコーディング紹介 ①オーディオの歴史と背景
②ハイレゾとは (定義〜音質〜特性)
③天上のオルガン制作例 ・マイキング
・録音機材〜システム ・イーサネット伝送 ④纏め
講師:深田 晃 氏/(株)dream window 代表
Ⅲ.ハイレゾリューション・レコーディングサウンド試聴 長江 和哉氏
「飛騨高山ヴィルトーゾ・オーケストラ」
「チコ本田 ライブレコーディング」
「中部フィルハ−モニー交響楽団」
深田 晃氏
「天上のオルガン」
「ピアノトリオ」
Ⅳ.ハイレゾリューション・レコーディング機材紹介
講師:坂本 有紀 氏/(株)シンタックスジャパン ジェネラルマネージャー 柳瀬 智史 氏/ DSP ジャパン(株)代表取締役
齊加 博和 氏/ミックスウェーブ(株)代表取締役 Ⅴ.質疑応答
・ ハイレゾ音源制作技術セミナー報告
* 詳細レポートについては各プレゼンターから頂いておりま すので、受講者として感想報告です。
・ 新たな次元に入ったサウンド創りによる音楽感動
ハイレゾリューション・レコーディングと言う音楽制作にお ける大きな武器を手に入れた今、エンジニアとして大きなチャ ンスと課題を感じている。
深田さんレポートに記載されている「気配」・「気」など音で表現する事が難しい世界 までもが、ハイレゾ録音により音楽として伝える事が出来る今、エンジニアとして更な る技術力・感性の高さが要求される時代になっている。
何をもってハイレゾリューションなのかであるが、フォーマット的定義には色々ある
高田 技術委員長
が、スタジオで創り上げたマスターサウンドがそのままリスナーに届く事が基本である と思っている。
マスターサウンドのクオリティーを上げる手段としてハイレゾフォーマットがあり、
その器を使いこなすエンジニア力が要求されている。
デジタル技術の進化と並行して音に対する判断力や感性を磨き、海外視野を含めて音 楽制作へのチャレンジが今、重要課題であると感じた。
・各システム(フォーマット)による音質について (個人的見解であり、音質基準が無い中での試聴感想)
①アナログケーブル / MADI アナログケーブル
低域が安定し、聴きなれた素直な音色感であるが解像力が悪く、音の繊細さなどが伝 わりにくい。
MADI ケーブル
高解像力でクリアーな音質であるが、中低域が少しやせる感じがした。
② 192kHz/24bit / DSD5.6M
192kHz/24bit(ジャズ ピアノトリオ)
音の立上りが良く、シンバルやアコースティックピアノなど高域の伸びがありスピー ド感のある音であるが、中低域が少し細く感じた。
DSD5.6M
中音域が充実しており、音のリアル感が非常に高く安定した音質であるが、低域の解 像力が少し悪い感じもした。
*参考
今回のセミナーではありませんが、DSD11.2 Mの音を体験したが、コンソール BUSS OUT に大変近い音色感が印象的であった。
ハイレゾ配信ビジネスが進む中、最先端技術を駆使して音楽制作にチャレンジしている エンジニアからのプレゼンテーションは、非常に刺激を受けたセミナーでした。又、お忙 しい中、ハイレゾ機材を持込みプレゼンして頂きました皆様に、この場をお借りし、お礼 を申し上げます。