6.1 ネットワーク設定の概要
Linux システムでは、ほとんどの運用ケースにおいてTCP/IP ネットワークに接続します。この章ではLinux シス テムをLANに接続するときの設定方法、設定内容、また簡単な設定の確認方法などを説明します。
設定手順は、接続するネットワーク環境によって異なります。たとえば、DHCP サーバーがあるネットワーク環境 では、ほとんどのネットワーク情報を自動的に設定できるので、設定作業は非常に簡単です(ただし、Linux システ ムをサーバーとして運用する場合は、IP アドレスやホスト名を固定で設定するケースが一般的です)。
6.2 ネットワークの起動と停止
ネットワークの起動スクリプトは/etc/rc.d/init.d/network です。通常はシステムの起動と同時に実行さ れますが、このスクリプトは以下のように手動で実行することも可能です。
• ネットワークを起動するには、次のコマンドを実行します。
# /sbin/service network start
• ネットワークを停止するには、次のコマンドを実行します。
# /sbin/service network stop
• ネットワークを再起動するには、次のコマンドを実行します。
# /sbin/service network restart
• ネットワークの現在の状況を確認するには、次のコマンドを実行します。
# /sbin/service network status 設定されたデバイス:
lo eth0
現在活動中のデバイス: eth0 lo
一般にネットワークの設定を修正した場合には、他のサービスとの関連を考慮して、システムを再起動したほう がいいでしょう。
6.3 ネットワークの設定
6.3 ネットワークの設定
6.3.1 設定方法
通常は、MIRACLE LINUX のネットワークに関する設定は、システムのインストール時にインストーラ内で行いま
す。詳細は本製品に同梱されている「MIRACLE LINUX インストレーションガイド」のインストール手順を参照して ください。
インストール終了後にネットワークを再設定するには、次のようにsystem-config-networkコマンドを実行します。
# /usr/sbin/system-config-network
設定を変更した後に[OK] ボタンを押すと、変更をファイルに書き込みます。[OK] ボタンを押さずに[戻る] ボタ ンを押すと、変更を書き込まずに終了します。設定を変更した場合には、システムを再起動して設定内容を反映し てください。
6.3.2 設定ファイル
ネットワークの設定に関連するファイルには次のようなものがあります。
(1)/etc/sysconfig/network
このファイルには、接続するネットワークに関する定義を記述します。設定内容の例を次に示します。
NETWORKING=yes
HOSTNAME=host1.your.domain.name DOMAINNAME=your.domain.name GATEWAY=192.168.0.1
GATEWAYDEV=eth0
各変数の意味は次のとおりです。
• NETWORKING ―― ネットワークを使用するかどうか(yes/no)
• HOSTNAME ―― このシステムのホスト名
• DOMAINNAME ―― ネットワークのドメイン名
• GATEWAY ―― ゲートウェイマシンのIP アドレス
• GATEWAYDEV ―― ネットワークインターフェイス名
(2)/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
このファイルには、そのシステムのネットワークインターフェイスに関する定義を記述します。eth0 は1 つ目のネッ トワークインターフェイスを指します。2枚のイーサネットカードが装着されている場合には、2 枚目のネットワークイ ンターフェイスはeth1 になります。このファイルの設定内容の例を次に示します。
DEVICE=eth0
BROADCAST=192.168.0.255 IPADDR=192.168.0.197 NETMASK=255.255.255.0 NETWORK=192.168.0.0 BOOTPROTO=none ONBOOT=yes
各変数の意味は以下のとおりです。
• DEVICE ―― ネットワークインターフェイス名
• BROADCAST ―― ブロードキャストアドレス
• IPADDR ―― そのシステムのIP アドレス
• NETMASK ―― ネットマスク
• NETWORK ―― そのシステムが属するネットワーク
• BOOTPROTO ―― システム起動時にIP アドレスなどを割り当てるかどうかの設定。BOOTP またはDHCP のみを記述可能
• ONBOOT ―― 起動時にネットワークインターフェイスを有効にするかどうか(yes/no)
(3)/etc/hosts
このファイルには、ネットワーク内のシステムのIP アドレスとホスト名の対応を記述します。このファイルの設定内 容の例を次に示します。
192.168.0.197 host2.your.domain.name host2 127.0.0.1 localhost.localdomain localhost
(4)/etc/resolve.conf
このファイルには、ホスト名からIP アドレスを調べるために利用するネームサーバーのIP アドレスや、ホストを探 すためのドメイン名などを記述します。このファイルの設定内容の例を次に示します。
6.3 ネットワークの設定
domain your.domain.name search your.domain.name nameserver 192.168.1.11
domain 行には、接続しているLAN のローカルドメイン名を、search 行にはホスト名を調べるために使うドメイン 名を記述します。ネームサーバーが複数あるときには、nameserver 行を3 つまで記述できます。
6.4 ネットワークの状況の確認
ここでは、ネットワークの設定や状況の確認を行うためのコマンドをいくつか紹介します。
6.4.1 ifconfig
ifconfigコマンドはネットワークインターフェイスの起動、設定内容の確認などで使用されます。このコマンドを実
行すると、以下のようにすべてのネットワークインターフェイスの設定内容、状態を確認できます。
# /sbin/ifconfig
eth0 Link encap:Ethernet HWaddr xx:xx:xx:xx:xx:xx
inet addr:xxx.xxx.xxx.xxx Bcast:xxx.xxx.255.255 Mask:255.255.0.0.
UP BROADCAST RUNNING MULTICAST MTU:1500 Metric:1 RX packets:19910 errors:0 dropped:0 overruns:1 frame:0 TX packets:819 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:1 collisions:0 txqueuelen:100
Interrupt:11 Base address:0xdc00 lo Link encap:Local Loopback
inet addr:127.0.0.1 Mask:255.0.0.0.
UP LOOPBACK RUNNING MTU:16436 Metric:1
RX packets:10 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0 TX packets:10 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0 collisions:0 txqueuelen:100
6.4.2 netstat
このコマンドは、ネットワークシステムに関する多くの情報を表示できます。実行例を次に示します。-erオプショ ンは、IP 経路テーブルを表示します。
# /bin/netstat -er Kernel IP routing table
Destination Gateway Genmask Flags Metric Ref Use Iface xxx.xxx.xxx.xxx * 255.255.0.0 U 0 0 0 eth0 127.0.0.0 * 255.0.0.0 U 0 0 0 lo default host.domain 0.0.0.0 UG 0 0 0 eth0
-eiオプションは、ネットワークインターフェイスの設定を ifconfig と同様に表示します。
# /bin/netstat -ei
eth0 Link encap:Ethernet HWaddr xx:xx:xx:xx:xx:xx
inet addr:xxx.xxx.xxx.xxx Bcast:xxx.xxx.255.255 Mask:255.255.0.0.
UP BROADCAST RUNNING MULTICAST MTU:1500 Metric:1 RX packets:19910 errors:0 dropped:0 overruns:1 frame:0 TX packets:819 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:1 collisions:0 txqueuelen:100
Interrupt:11 Base address:0xdc00 lo Link encap:Local Loopback
inet addr:127.0.0.1 Mask:255.0.0.0.
UP LOOPBACK RUNNING MTU:16436 Metric:1
RX packets:10 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0 TX packets:10 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0 collisions:0 txqueuelen:100
6.4.3 ping
このコマンドは、ネットワーク上のホストへパケットを送信し、通信が行われていることを確認するものです。実行 例を次に示します。
# /bin/ping 192.168.2.1
このコマンドは、正常に接続されているときには、パケット通信の状況を標準出力に表示します。引数にはホスト 名を指定することもできます。
6.5 ボンディングインターフェイスの設定
6.5 ボンディングインターフェイスの設定
ネットワークの冗長化を行う方法に、ボンディングインターフェイスを利用する方法があります。ここではそのボン ディングインターフェイスを使い、アクティブ-バックアップ構成のネットワーク設定について紹介します。
6.5.1 設定ファイル
(1)/etc/modprobe.conf
/etc/modprobe.confファイルにbondingドライバが自動的にロードするために、動作オプションと共にパラメータ を追加します。
alias bond0 bonding
options bond0 miimon=100 mode=active-backup 各パラメータの意味は次のとおりです。
• bond0 ――ボンディングインターフェイス名
• miimon ―― MIIリンク監視を行う間隔(ミリ秒単位)
図6-1 ネットワークの構成例