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Cultivation time (h)
Effect of CCCP on Growth of
Z
ygosaccharomyces 旦 旦 込 Cells in the Pre‑ sence of Various Concentrations of NaCl or Sorbitol.A, growth curves of
Z
・ro旦主i
よcells in control‑YM media containing varlOUS con‑ centrations of NaCl.B, growth curves of
Z
・ro且主ii cells in YM media containing 2.5μM CCCP and various concentrations of NaCl.C, growth curves of
Z .
ζ盟主斗 cells in YM media containing 2.5μM CCCP and, var iOIls concent rat ions of sorbito l.
CCCp, carbonylcyanide‑m‑chlorophenylhydrazone 42.
F ig.
ジ ン 酸 と 同 様 に Z̲.̲rouxi iの 生 育 に 対 し て
c c c P
は ほ と ん ど 影 響 し な か っ た ( 図42 ‑ C )
。 こ れ ら の 結 果 は パ ナ ジ ン 酸 及 びc c c P
の 作 用 点 がZ̲.rouxi iの 耐 塩 性 に お い て 重 要 で あ る こ と を 示 唆 し て い る 。6 ・ 3 ・ 4 培 地pHの 効 果
Z̲. rouxi iの 生 育 で き る 培 地 の pH範 囲 は 高 濃 度 食 塩 培 地 で は 無 食 塩 培 地 と 比 べ て 著 し く 狭 く な り 、 中 性pHで の 生 育 は 高 温 度 食 塩 培 地 で は 抑 制 さ れ る こ と が 報 告 さ れ て い る (27,28)。 本 実 験 に お い て も 、 培 地 の pHを 緩 衝 液 を 用 い て pH 3.5、 pH 4.5、 pH 5.5、 pH 6.5に 保 っ た2M食 塩 培 地 で の Z̲.rouxi iの 生 育 を 検 討 し 、 そ の 結 果 を 図 4 3 ‑ Aに示した。 pH 6.5の 2M食 塩 培 地 で の Z̲.̲rouxi iの 生 育 は 著 し く 抑 制 さ れ た 。 定 常 期 の 細 胞 数 は 培 養 液 の 濁 度 で 推 定 す る 限 り で は pH 3 . 5と pH 6.5で 約 25%低 下 し た 。 また、 2M食 塩 と 同 じ 浸 透 圧 を 示 す 33 Zソ ル ビ ト ー ル 培 地 で は 、 pH 3.5か ら 6. 5の 範 囲 で pHの 影 響 は ほ と ん
ど 観 察 さ れ な か っ た ( 図 4 3 ‑B)。 こ れ ら の 結 果 は 培 地 の pHの 効 果 が 食 塩 に 特 異 的 で あ る こ と を 示 し て い る 。 さらに、 2M食 塩 培 地 に 終 濃 度 2.5μHの
c c c P
を 添 加 し た 場 合 、 デ ー タ は 示 し て い な い が 、 pH 5 .5と pH 6.5で 生 育 速 度 の 低 下 が 観 察 さ れ た 。6 ・4 考 察
耐 塩 性 酵 母 Z̲. rouxi iは 高 濃 度 食 塩 存 在 下 で も 生 育 で き る が 、 そ の 時 細 胞 内 の ナ ト リ ウ ム 濃 度 は 細 胞 外 に 比 べ て 著 し く 低 く 抑 え ら れ て い る (38,39)。 動 物 細 胞 の 細 胞 内 外 の ナ ト リ ウ ム イ オ ン 濃 度 は 主 に 細 胞 膜 に 存 在 す る ナ ト リ ウ ム ・ カ リ ウ ム イ オ ン 依 存 性
A T P a s e
の 作 用に よ り 調 節 さ れ る こ と は よ く 知 ら れ て い る 。 し か し な が ら 、 本 酵 母
140
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20 40 60 80 0 20 40 60 80
Cultivation time (h)
Fig. 43. Effect of pH of Culture Medium on Growth of Zygosaccharomyce̲s 旦 旦ii Cells in the Presence of 2M NaCl or 33% Sorbitol
A, growth curves of Z. I旦旦玉斗 cells in pH‑adjusted YM media containing 2M NaCl. B, growth curves of Z.旦旦互ii cells in pH‑adjusted YM media containing 33%(w/v)
sorbitol.
The pH of medium was adjusted by using McIlvaine buffer.
に お い て 細 胞 膜 に ナ ト リ ウ ム ・ カ リ ウ ム イ オ ン 依 存 性ATPaseが 存 在 す る と い う 確 証 は 現 在 ま で 示 さ れ て い な い ( 但 し 、
z .
rouxi iの 細 胞 膜ATPaseが ナ ト リ ウ ム ・ カ リ ウ ム イ オ ン 依 存 性 で あ る と い う 報 告 はあるが、 そ れ に 関 し て は 次 章 で 述 べ る )0 ~. ̲Q erevisia e酵 母 の 細 胞 膜 で の ア ミ ノ 酸 や 糖 類 な ど の 物 質 透 過 は 細 胞 膜 を 隔 て て 形 成 さ れ た プ ロ ト ン 勾 配 に 依 存 し て い る と 言 わ れ て い る (15,16)。 そ こ で 、 本 実 験 で は プ ロ ト ン 勾 配 や そ の 勾 配 形 成 に 関 与 す る 細 胞 膜 プ ロ ト ン ATPaseに 影 響 を 及 ぼ す と 考 え ら れ る 薬 剤 を 用 い て 、Z .
rouxi i細 胞 の 生 育 に 及 ぼ す 影 響 を 検 討 し た 。 薬 剤 と し て ミ ト コ ン ド リ ア の F1 Fo‑ATPase及 び 電 子 伝 達 系 阻 害 剤 で あ る ア ジ 化 ナ ト リ ウ ム 、 酵 母 細 胞 膜 プ ロ ト ン ATPaseの 特 異 的 な 阻 害 剤 で あ る パ ナ ジ ン 酸 、 ア ン カ ブ ラ ー ( プ ロ ト ン イ オ ノ フ ォ ア ー ) で あ る CCCPを用いた。Z .
rouxi iに 対 す る ア ジ 化 ナ ト リ ウ ム の 影 響 は ほ と ん ど 観 察 さ れ な か っ た が 、 パ ナ ジ ン 酸 及 び CCCPは 培 地 の 食 塩 濃 度 に 依 存 し てZ .
rouxi iの 生 育 を 阻害した。 そ の 結 果 は パ ナ ジ ン 酸 及 びCCCPの 作 用 部 位 がZ .
rOUXll の 耐 塩 性 機 構 に お い て 重 要 で あ る こ と を 示 唆 し て い る 。バナジン酸は~. ̲Q erevisiaeの プ ロ ト ンATPaseに 対 し て 特 異 的 に作用し、 ミ ト コ ン ド リ ア の ATPaseに は 影 響 し な い と 言 わ れ て い る (129,130)。なお、 パ ナ ジ ン 酸 は
Z .
ro ux i iの 細 胞 膜 プ ロ ト ンATP‑aseに 対 し で も 阻 害 作 用 を 持 つ ( 次 章 参 照 ) 。 パ ナ ジ ン 酸 の 効 果 は パ ナ ジ ン 酸 の 構 造 が 燐 酸 と 類 似 し て い る こ と に よ る と い わ れ て い る 。 また、 パナジン酸を~. ̲Q erevisiae に 添 加 し た と き 、 そ の 作 用 部 位 が ミ ト コ ン ド リ ア で あ っ た と い う 報 告 も あ る (131 )が、現時点、ではパ ナ ジ ン 酸 は 先 ず 細 胞 膜 プ ロ ト ン ATPaseに 対 し て 作 用 す る と 考 え る の が 妥 当 で あ る 。 従 っ て 、 パ ナ ジ ン 酸 の 効 果 が 食 塩 の 存 在 に よ り 顕 著
142
に 観 察 さ れ る こ と は
z .
rouxi iの 食 塩 存 在 下 で の 生 育 に は 細 胞 膜 プ ロ ト ン ATPaseの 作 用 が 重 要 で あ る と 考 え ら れ る 。プ ロ ト ン イ オ ノ フ ォ ア ー で あ る CCCPの 作 用 部 位 と し て は 、 CCCPが ア ン カ ブ ラ ー で あ る こ と か ら ミ ト コ ン ド リ ア が ま ず 考 え ら れ る が 、 細 胞 外 か ら CCCPを 加 え た 場 合 、 CCCPが 水 不 溶 性 で あ る こ と か ら 、 ま ず 細 胞 膜 に 作 用 し て い る と 考 え ら れ る 。 また、 カ ル ボ ニ ル シ ア ニ ド
‑p一 ト リ フ ル オ ロ メ ト キ シ フ ェ ニ ル ヒ ド ラ ゾ ン (F C CP、 CCCPと 同 作 用 を 持 つ ) を . s . c̲erevisiae細 胞 に 添 加 す る と FCCPは 細 胞 膜 に 作 用 し 、 プ ロ ト ン 勾 配 を 消 失 さ せ る と 言 わ れ て お り 、 そ の 状 態 は 脱 エ ネ ル ギ ー 化 状 態 と も 呼 ば れ て い る (132 )。従って、
Z .
rouxi i細 胞 に CCCPを 添 加 す る と 細 胞 膜 に 形 成 さ れ た プ ロ ト ン 勾 配 を 無 効 に す る と 考 え ら れる。Z .
rouxi i細 胞 に お け る CCCPの 効 果 が 培 地 の 食 塩 濃 度 に 依 存 し て い た こ と は 高 濃 度 食 塩 培 地 で のZ .
rouxi iの 生 育 に と っ て プ ロ ト ン 勾 配 が 重 要 で あ る こ と を 示 唆 し て い る 。 培 地 に 緩 衝 液 を 加 え 細 胞 外pHを 一 定 に し 細 胞 内 外 で 形 成 さ れ る プ ロ ト ン 勾 配 を 緩 衝 す る と 、 よ り ア ル カ リ 側 で 食 塩 に よ りZ .
rouxi iの 生 育 が 阻 害 さ れ る こ と を 認めた。 また、 よ り ア ル カ リ 側 (pH 5.5や 6.5 ) の 培 地 に CCCPを 添 加 す る と 生 育 は よ り 一 層 抑 制 さ れ た 。 こ の こ と はZ .
rouxi iの 高 温 度 食 塩 環 境 で の 生 育 に と っ て 細 胞 膜 で の プ ロ ト ン 勾 配 が 重 要 で あ る と す る 考 え を 支 持 す る 。食 塩 の 代 わ り に 同 浸 透 圧 に な る よ う に ソ ル ピ ト ー ル を 加 え た 培 地 で 行 っ た 同 様 の 実 験 で は 、
Z .
rouxi i細 胞 の 生 育 に 対 す る CCCP・パ ナ ジ ン 酸 .pHの 効 果 は 確 認 で き な か っ た 。 こ の こ と は 細 胞 膜 に お け る プ ロ ト ン 勾 配 の 作 用 が 耐 浸 透 圧 性 で は な く 、 耐 塩 性 に 特 異 的 で あ る こ と を 示 し て い る 。 従 っ て 、 細 胞 内 の ナ ト リ ウ ム イ オ ン 濃 度 を 低143
く 抑 え る た め に プ ロ ト ン 勾 配 が 利 用 さ れ る と 考 え ら れ 、 そ の 機 構 と し て 現 在 ま で の 知 識 か ら ナ ト リ ウ ム イ オ ン ・ プ ロ ト ン ア ン チ ポ ー タ ー が 考 え ら れ る 。 こ の ア ン チ ポ ー タ ー は 細 胞 膜 に 存 在 し 、 細 胞 膜 の 両 側 で 形 成 さ れ た プ ロ ト ン 勾 配 を 利 用 し て 働 き 、 そ の 勾 配 ( 細 胞 外 が プ ロ ト ン 濃 度 が 高 い ) に 依 存 し た プ ロ ト ン の 細 胞 内 へ の 流 入 と 共 役 し て ナ ト リ ウ ム イ オ ン を 細 胞 か ら 排 出 す る と 考 え ら れ る 。 こ の ア ンチポーターは̲S̲. ~ erevisia e細 胞 膜 に 存 在 す る こ と が 示 唆 さ れ て お り (13 3 ) 、 耐 塩 性 藻 類 Dunaliella salin aの 細 胞 膜 に 存 在 す る こ
と が 例 証 さ れ て い る (134,135)。
6 ・5 小 括
耐 塩 性 酵 母 Z̲. ro ux i i を 高 濃 度 食 塩 存 在 下 で 培 養 し て も 細 胞 内 の ナ ト リ ウ ム イ オ ン 濃 度 は 細 胞 外 濃 度 と 比 べ て 著 し く 低 く 抑 え ら れ て
いる。 こ の 勾 配 は 酵 母 細 胞 に 存 在 す る プ ロ ト ン ATPaseが 関 与 し て 生 じ る プ ロ ト ン 勾 配 に よ る と 考 え ら れ る 。 本 章 で は 、 細 胞 内 外 に 生 じ る プ ロ ト ン 勾 配 や こ れ に 関 与 す る プ ロ ト ンATPaseに 影 響 を 及 ぼ す 薬 剤 を 用 い て 、 Z̲. rouxi i細 胞 の 生 育 に 対 す る こ れ ら 薬 剤 の 影 響 を 検 討した。
プ ロ ト ン イ オ ノ フ ォ ア ー で あ る CCCP及 び プ ロ ト ンATPaseの 特 異 的 な 阻 害 剤 で あ る バ ナ ジ ン 酸 を 培 地 に 添 加 し た 場 合 、 そ の 効 果 は 培 地 に 含 ま れ る 食 塩 濃 度 に 依 存 し て お り 、 ソ ル ビ ト ー ル に よ る 浸 透 圧 に は 依 存 し て い な か っ た 。 こ の 結 果 は 、 細 胞 膜 内 外 に 形 成 さ れ た プ ロ ト ン 勾 配 の 解 消 及 び プ ロ ト ン 勾 配 の 形 成 阻 害 が
Z .
rouxi iの 高 濃 度 食 塩 培 地 で の 生 育 に と っ て 致 命 的 で あ る こ と を 示 し て い るo さらに、細 胞 外 の pHを 緩 衝 液 を 用 い て ア ル カ リ に 一 定 に 保 っ と 、 細 胞 の 生 育
144
が 阻 害 さ れ た 。 こ の こ と は 、 細 胞 内 外 の プ ロ ト ン 勾 配 の 重 要 性 を 支 持する。 こ れ ら の 結 果 は
f .
rouxi i細 胞 の 高 濃 度 食 塩 培 地 で の 生 育と 細 胞 膜 で の プ ロ ト ン 勾 配 の 関 連 性 を 示 す 最 初 の も の で あ るo
145
第 7章
耐 海 性 酵 母 Zygosaccharomyces rouxi i細 胞 膜 に 局 在 す る プ ロ ト ンATPaseの 性 質
7 ・1 緒 言
第 6章 で 、 高 濃 度 食 塩 環 境 で の 耐 塩 性 酵 母
Z .
rouxi i細 胞 の 生 育 に 及 ぼ す プ ロ ト ノ フ ォ ア ー (CCCP)・ パ ナ ジ ン 酸 ・ 培 地pHの 影 響 に つ い て 検 討 し た 。 その結果、 高 濃 度 食 塩 培 地 で の 生 育 に と っ て 細 胞 膜 内 外 で 生 じ る プ ロ ト ン 勾 配 が 重 要 で あ る こ と が 見 い だ さ れ た が 、 高 浸 透 圧 培 地 で は こ れ ら 薬 剤 の 影 響 は 認 め ら れ な か っ た 。 既 に 述 べ た ように、Z .
rouxi i細 胞 が 高 濃 度 食 塩 環 境 下 で 生 育 し た 時 、 細 胞 内 ナ ト リ ウ ム イ オ ン 濃 度 は 細 胞 外 濃 度 に 比 べ て 著 し く 低 く 抑 え ら れ て いる (38,39)。一方、 動 物 細 胞 に お い て も 細 胞 内 外 で ナ ト リ ウ ム イ オ ン 濃 度 勾 配 が 形 成 さ れ て お り 、 そ れ は 細 胞 膜 に 存 在 す る ナ ト リ ウ ム. カ リ ウ ム イ オ ン 依 存 性ATPaseの 作 用 に よ る と 言 わ れ て い る (123 。) し か し な が ら 、 酵 母 細 胞 (~. ̲Q erevisiae )の細胞膜ATPaseは ナ ト リ ウ ム ・ カ リ ウ ム イ オ ン 依 存 性 で は な く 、 マ グ ネ シ ウ ム イ オ ン 依 存 性 プ ロ ト ン ATPaseで あ る (10‑12)。従って、 細 胞 膜 に 形 成 さ れ て い る プ
ロ ト ン 勾 配 は お そ ら く ナ ト リ ウ ム イ オ ン ・ プ ロ ト ン ア ン チ ポ ー タ 一 機 構 を 通 し た 細 胞 か ら の ナ ト リ ウ ム の 排 出 に 関 係 し て い る も の と 推 定される。
さらに、 酵母細胞(~. ̲Q erevisiae)に お け る 細 胞 膜 の プ ロ ト ン 勾 配 ( 電 気 ポ テ ン シ ャ ル ) は ア ミ ノ 酸 ・ 糖 な ど 生 育 に と っ て 必 須 な 栄 養 素 の 取 り 込 み に 関 係 し て い る と い わ れ て お り (15,16)、 こ の プ ロ ト
ン 勾 配 の 形 成 に 関 与 す る 細 胞 膜 プ ロ ト ンATPaseは 生 育 に と っ て 必 須
146
で も あ る (124 )。従って、 細胞膜プロトン ATPase は非耐塩性酵母~.
c erevisiae と 耐 塩 性 酵 母
z .
rouxi i細 胞 で は 酵 素 の 性 質 が 異 な っ て い る も の と 推 測 で き る 。 他 方 、 耐 塩 性 酵 母 の 細 胞 膜ATPaseが ナ ト リ ウ ム ・ カ リ ウ ム イ オ ン の 輸 送 に 関 係 す る ナ ト リ ウ ム ・ カ リ ウ ム イ オ ン 依 存 性ATPaseで は な い と は 否 定 で き な い 。 そこで、 本 章 で は 耐 塩 性 酵 母Z .
rouxi i 細胞の細胞膜 ATPase の性質を~. ̲Q erevisiae の 弱 耐 塩 性 株 の そ れ と 比 較 検 討 し た 。 な お 、 本 章 の 大 部 分 は 既 に 学 会 誌 に 報 告 し て い る (135 。)7 ・2 実 験 方 法
7 ・2 ・1 使 用 菌 株 及 び 使 用 培 地
Z. rouxi i ATCC42981 株(野生型)及び~. ̲Q erevisiae X2180‑
1B株 ( 也
1 α
,出旦1
,也よ,!!l̲叫, & . . . e l 1 ,
日立1 )
を使用した。 使 用 培 地( Y M
培 地 ) 組 成 及 び 酵 母 株 の 保 存 法 は 第1
章 に 記 述 し た 。Y M
培 地 は 2%(w/v)グ ル コ ー ス を 含 む 。7 ・2 ・2 培 養 方 法 及 び 生 育 度 測 定
6 ・ 6 ・ 2 及 び 6 ・ 2 ・ 3 で 述 べ た 方 法 に 従 っ て 行 っ た 。
7 . 2 ・ 3 酵 母 細 胞 の グ ル コ ー ス 処 理
定 常 期 ま で 培 養 し た
Z .
rouxi i 及び~. ̲Q erevisiae細 胞 を 100 mM 2‑(N‑モ リ ホ リ ノ ) エ タ ン ス ル ホ ン 酸 (MES)一 ト リ ス 緩 衝 液 (pH 6 .5)に 懸 濁 し (100mg湿 菌 重 量 /ml)、 300Cで 5分 間 イ ン キ ユ ペ ー ト し た 。 そ の 懸 濁 液 に 終 濃 度O . l M
に な る よ う に グ ル コ ー ス を 添 加 し 、 30 OCで 15分 間 イ ン キ ユ ベ ー ト し た 。 対 照 と し て 、 グ ル コ ー ス を 加 え な147
い で 同 様 に イ ン キ ユ ペ ー ト し た 。 こ れ ら の 処 理 を in旦よヱ 旦 グ ル コ ー ス 処 理 と 称 し 、 調 製 し た 細 胞 膜 区 分 (ATPase) に 対 す る 処 理 を 国 v i t r旦 処 理 と 称 し た 。
7 ・2 ・4 部 分 精 製 細 胞 膜 区 分 の 調 製
z .
1:ouxi i及び̲S̲. ~ erevisiae細 胞 の ミ ト コ ン ド リ ア 膜 や 液 胞 膜 を 除 い た 細 胞 膜 区 分 の 調 製 はGoffeauら の 方 法 (11,137)を 一 部 改 変 し た 方 法 を 用 い て 行 っ た 。 即 ち 、 7 ・2 ・3 で 述 べ た グ ル コ ー ス 処 理 細 胞 を 開 始 試 料 と し て 、 処 理 細 胞 を 遠 心 分 離 (1000xg、 5分 間 ) に よ り 集 菌 し 沈 澱 細 胞 を 2. 5倍 量 の 250mMシ ョ 糖 溶 液 に 懸 濁 し た 。 懸 濁 液 に 1.2倍 量 の ガ ラ ス ビ ー ズ を 加 え 、 ピ プ ロ ー ゲ ン 細 胞 破 砕 機 を 用 い て 氷 冷 水 で 冷 却 し な が ら 10分 間 細 胞 を 破 砕 し た 。 破 砕 液 を 回 収 し 遠 心 分 離 (40C、 3000xg、 5分 間 ) を 二 度 行 い 上 清 を 得 た 。 上 清 を15,OOOx gで 遠 心 分 離 (40C、 40分 間 ) し た 。 得 ら れ た 沈 澱 を 1mM
ATP、 1mM EDTAを 含 む 10mMト リ ス 一 塩 酸 緩 衝 液 (pH7.5)に 懸 濁 し た 。 O.lM酢 酸 溶 液 を 用 い て 懸 濁 液 の pHを5. 3に 調 節 し た 。 遠 心 分 離 (40C、
7500x g、 45秒 間 ) 後 、 上 清 を 回 収 し O.lMト リ ス 溶 液 を 用 い て pHを 7 .5に 調 節 し た 。 そ の 溶 液 を 超 遠 心 分 離 (40C、 45,OOOX g、 12分 間 )
し 得 ら れ た 沈 澱 を 1mMATP、 1mMEDTA、 10%(v/v)グ リ セ ロ ー ル を 含 む 10mMト リ ス 一 塩 酸 緩 衝 液 (pH7.5)に 懸 濁 し 部 分 精 製 細 胞 膜 区 分
( ATPase) と し て 使 用 時 ま で ‑8 50Cで 保 存 し た 。
7・2・5 ク ル ー ド (crude)膜 区 分 の 調 製
Z. rouxi i及び̲S̲. ~erevisiae 細 胞 を 培 養 液 か ら 遠 心 分 離 (1000xg、 5分 間 ) に よ り 集 菌 し 、 脱 イ オ ン 水 で 二 度 洗 浄 し た 。 細 胞
148
を100mM MES‑ト リ ス 緩 衝 液 (pH 6.5)に 懸 濁 し た (100mg湿 菌 重 量Iml)。 細 胞 懸 濁 液 (4ml)にトリス、 EDTA、 ジ チ オ ス レ イ ト ー ル (DTT)、 フ ェ ニ ー ル メ チ ル ス ル フ ォ ニ ル フ ル オ ラ イ ド (PMSF)を そ れ ぞ れ 終 濃 度 50 mM、 5mM, 5mM, 1mMに な る よ う に 添 加 し 、 直 ち に 液 体 窒 素 に よ り 急 速 凍 結 し た 。 以 下 の 操 作 は
O
か ら4
0C
で 行 っ た 。 試 料 を 融 解 し 大 型 試 験 管 に 移 し 、 試 料4ml当 り 6gの ガ ラ ス ビ ー ズ ( 直 径0.45か ら 0.5mm) を 加え、 5分 間 激 し く ボ ル テ ッ ク ス ミ キ サ で 撹 は ん し た 。 こ の 細 胞 破 砕 液 を 6%(w/v)ソ ル ビ ト ー ル 、 5mM EDTA、 2mM DTTを 含 む O.lMト リ ス 一 塩 酸 緩 衝 液 (pH 7.5)を 用 い て 5倍 に 希 釈 し 、 遠 心 分 離 (40C、 1000xg、 5分 間 ) し た 。 得 ら れ た 上 清 を も う 一 度 同 様 に 遠 心 分 離 し 、 上 清 を 15,000x gで 遠 心 分 離 (40C、 30分 間 ) し た 。 得 ら れ た 沈 澱 を 20%(v/v)グ リ セ ロ ー ル 、 O.lmM EDTA、 O.lmM DTTを 含 む 10mMト リ シ ン ー 水 酸 化 ナ ト リ ウ ム 緩 衝 液 (pH 7.5)に懸濁し、 ミ ト コ ン ド リ ア 膜 や 液 胞 膜 を 含 む ク ル ー ド 膜 区 分 (ATPase) と し て 使 用 時 ま で ‑8 50Cで 保 存 し
︒た
7 . 2・6 ATPase活 性 の 測 定
( a)部 分 精 製 し た 細 胞 膜 区 分 のATPase活 性 の 測 定 は 以 下 の よ う に 行 っ た (138 ) 。 反 応 溶 液 (1 m 1 )は 50mM MES‑ト リ ス 緩 衝 液 (pH 6.5)、 5mM 塩 化 マ グ ネ シ ウ ム 、 5mM ATP、 50mM硝 酸 カ リ ウ ム 、 10mMア ジ 化 ナ ト リ
ウム、 0.2mMモ リ ブ デ ン 酸 ア ン モ ニ ウ ム 、 酵 素 (3 . 5か ら 7μgタ ン パ ク 質 ) か ら な る 。 反 応 はATPの 添 加 に よ り 開 始 し 300Cで 行 っ た 。 50%
(w/v)ト リ ク ロ ロ 酢 酸 溶 液 (0.12ml)を 添 加 す る こ と に よ り 反 応 を 停 止 し た 。 硝 酸 カ リ ウ ム 、 ア ジ 化 ナ ト リ ウ ム 、 モ リ ブ デ ン 酸 ア ン モ ニ ウ ムは、 そ れ ぞ れ 共 雑 す る 液 胞ATPase、 ミ ト コ ン ド リ アATPase、 ホ ス
149
ブ ア タ ーゼ 活 性 を 阻 害 す る た め に 添 加 し た (125‑127)。 反 応 液 (800 μ1 )に 1. 6m 1の 0.5%(w/v)モ リ ブ デ ン 酸 ア ン モ ニ ウ ム を 含 む 2%(v/v) 硫酸溶液、 16μlの 10%(w/v)ア ス コ ル ビ ン 酸 を 加 え 、 300Cで 30分 間 イ
ン キ ユ ベ ー ト し 生 じ た 青 色 を 750nmで 比 色 し た 。 酵 素 活 性 は 反 応 1分 間 当 り に 生 じ る 無 機 燐 酸 量 (μmol)と し て 表 示 し た 。 な お 、 各 デ ー タ は 三 測 定 値 の 平 均 と し て 表 示 し 、 さ ら に 各 デ ー タ は 同 様 に 調 製 し た 別 の 酵 素 試 料 に つ い て も 追 試 を 行 っ た 。
( b)ク ル ー ド 膜 区 分 の 細 胞 膜 ATPase活 性 の 測 定 は50mM MES‑トリ ス 緩 衝 液 (pH6.5)、 5mM塩 化 マ グ ネ シ ウ ム 、 5 mM ATP、 酵 素 か ら な る 反 応 液 を 用 い て 行 い 、 80μMパ ナ ジ ン 酸 に よ り 阻 害 さ れ るATPase活 性
を 細 胞 膜 ATPase活 性 と し た (127 。)
( c)ク ル ー ド 膜 区 分 の ミ ト コ ン ド リ ア ATPase活 性 の 測 定 は 50mMト リ ス 一 塩 酸 緩 衝 液 (pH9.0)、 5mM塩 化 マ グ ネ シ ウ ム 、 5mM ATP、 酵 素 か ら な る 反 応 液 を 用 い て 行 い 、 10mMア ジ 化 ナ ト リ ウ ム に よ り 阻 害 さ れ る 活 性 を ミ ト コ ン ド リ アATPase活 性 と し た (127 。)
7・2 ・7 タ ン パ ク 質 の 定 量
試 料 溶 液 (50μ1 )に 100μlの O.lM水 酸 化 ナ ト リ ウ ム 溶 液 を 加 え 、 1000C 5分 間 加 熱 し た 。 冷 却 後 、 100μ1の
o .
1 M塩酸溶液、 250μlの50 mMト リ ス 一 塩 酸 緩 衝 液 (pH 7.5)を 加 え た 。 得 ら れ た 試 料 溶 液 中 の タ ン パ ク 質 量 は Pierce社 BCAタ ン パ ク 質 ア ッ セ ー キ ッ ト を 用 い 、 Pierce社 の 操 作 法 に 従 い 測 定 し た 。7 ・3 結 果
7 ・3 ・ 1 部 分 精 製 細 胞 膜 区 分 の ATPase活 性 に 及 ぼ す 阻 害 剤 の 効