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103-スラッシュ

水素

製造完了

53 Torr 1 3.8 K

ソ一法によるスラッシュ水素製造状況

4.3.3 液体水素中での密度計較正方法

スラッシュ水素を製造する液体水素容器に大気圧の液体水素を充填し、

各部の温度が整定した後、 液体水素の蒸発ガス量をガスメータにて測定 し、定常状態での液体水素への侵入熱を測定する。 この侵入熱の値は4.3.2 で述べたように製造したスラッシュ水素の平均密度を計算する場合に使 用する。 一連の試験での侵入熱の測定値は約3Wであった。

この後、 真空ポンプを起動し、 液体水素容器内を大気圧から三重状態 圧力53 Torr まで減圧する。 減圧の過程で液体水素の比誘電率が変化す ることを利用して密度計を較正する。 これは、 常温から極低温になるこ とにより、 密度計の電極寸法および電極間距離が変化するため、 常温で は精度の良い較正結果が得られないためである。

較正の方法は、 大気圧沸点, 減圧途中, 三重状態液体の合計7点にお いて真空ポンプ入口弁で圧力を一定に制御し、 その時の液体水素の温度,

圧力から比誘電率を求め、(4-1)式のC(), Cdの値を最小2乗法により算 出する。

密度計の較正は、 実験毎に電極問距離が変化することを考慮して、 実 験毎に実施した。

4.3.4 密度測定方法

液体水素が三重状態に到達すると液面上に固体が生成され始める。 こ の時、 真空引口弁(電磁弁)を周期的に開閉させることにより、 液面上 にできた固体を液体中に沈降させ、 撹枠器で固体粒の一様なスラッシユ 水素を製造する。 目視で観測した結果では、 固体水素の大きさは1 mm 前後が大部分であるが、 なかには数mm程度のフレーク状のものもある。

スラッシュ水素の製造が進んだ時点で密度計による測定を行う。 測定と 並行して、 三重状態到達時の固体ができ始めた時点を始点として、 密度 測定時点までの液面低下量を測定し、 液体水素の減液量(蒸発量)を計 算する。 液体水素容器の液面低下量と減少体積の関係については予め清 水にて較正を実施している。 減液量から容器内のスラッシユ水素の平均 密度を計算により求めるが、 計算の方法は、 三重状態、液体水素の蒸発に

-

105-よる潜熱から容器への侵入熱を差引いた寒冷エネルギーが三重点液体水 素の固化に使用されると仮定している。 j究伴で発生するスラッシュ水素 への入熱については、 液体水素の粘性係数が小さく(常温, 大気圧の水

と比較すると約3/100)、 プロペラの 周速が小さいため考慮していない。

ただし、 プロペラの支持棒からの 侵入熱は容器への侵入熱の一部として 計測している。 計算法の詳細については4.3.2で述べた。 低下液面の読 取り誤差は最大+0.5 mmであり、 この時のスラッシュ水素平均密度の 計 算推定誤差は+0.03%以内である。

密度計の静電容量測定にはLCRメータを使用した。 水素のような無 極性分子の誘電率は印加電圧周波数に対する依存性はないが、 大気圧沸 点の液体水素で測定周波数を変えて精度の 確認と周波数の選定を行った。

密度計タイフIを液体水素中に侵潰した状態で、 周波数を100 KHz, 500 KHz, 1 MHzに変えて静電容量を測定した結果、 周波数が高い方が測定 値のばらつきが小さく、 1 MHz にて+0.01%以内のばらつきが確認され たので、 測定時の 印加電圧周波数を1 MHzとした。

- 10 6

-↓4 実験結果と考察

4.4.1 密度計較正結果

前述のように、 密度測定を実施する前に液体水素(LH 2)にて密度

計の較正を実施した。 図4- 7は大気圧沸点の液体水素を減圧し、 三重 状態、に到達した時点でスラッシュ水素(S LHz)の製造を開始し、 固 化率を増大させながら密度計測を実施した時間経過を示している。 減圧 中に液体水素の温度, 圧力が平坦になっているが、 この時点で較正を実 施している。 供試密度計タイプI�IIIと平行平板型の較正実験で得られ た比誘電率と静電容量の一例を図4- 8に示す。 実験結果から最小2乗 法により得られた密度計の感度(cO)と無効静電容量(c)を図中の表 に示している。 また、 密度測定実験前に実施した較正実験で得られた密 度計の感度比較を図4-2に示す。

図4-2において感度はほぼ計算にて予想した値となっているが、 タ イプII, タイプEが計算値より低くなっているのは、 計算式(4ーのでは平 板電極が無限に大きいことを仮定しているのに対し、 実際の電極は有限 であるためと考えられる。 タイプIにおいて計算値より大きい感度とな っているのは、 試験時の電極間距離が設計値より小さく設定されていた ためである。

4.4.2 密度測定結果

図4- 9はタイプI�皿および平行平板型の密度計を容器内に設置し、

スラッシュ水素の密度を測定した結果を示す。 4種類の密度計は容器ス ペースの制約もあり、 設置位置をタイプIは容器底面から164 mm, タ イプIT, タイプEは279 mm, 平板型は149 mm とした。 測定の際は電磁 弁の開聞を止め、 固体製造を中止しているが、 圧力, 温度は三重状態に 保持する。

この後、 製造した大部分の固体粒は容器の底部に沈澱しているので、

i究伴器で均一にした後、j究伴器を停止して密度計の静電容量を測定する。

図4 - 9は減液量から計算した容器内の平均固化率と測定した固化率

づ/ハU11A

800

(LLoト)

ロ』

ωLコωωωLnL

200 600

400

-0

4

....-ー・

-ー

...圃咽‘

-P� e

'--,

a a t

.‘

-a

-‘

h・・・・-、,、,...、,....・.,.,..-、、..、. .、---...--,..司、‘・・・・..-・・・・・・・・・・・・・・・・・e

20

1 8

1 6

_.� Normal Boiling Point (760T oγr, 20.3K)

Point 13.8K)

Pr od uction of Slush Hydrogen Calibrat i o n

Of Densimeter

Triple (53T orr,

(ゾム)ωLコリVの」ωaEωト

1 4

300 0 200

t (min) 100

Time

法ソ

ース

シュ水素製造 密度計較正実験およびフ

によるス 7

4

-

108-5.5

Type 1 TypeIT Type III Flat Plates Parallel

Symbol 。 口 ム •

CQ (pF) 3.31 3.17 2.67 2.53

Cd (pF) 1.15 0.53 0.74 1.30

5.0 (hLa)O ω0cctoの丘問。

4.5

Triple Point Normal Boiling Point

4.0 1.22 1.23 1.24 1.25 1.26

ε 111

l Specific Dielectric Constant

20 12

減圧液体水素による密度計較正結果 16

T (K) 18

LH2 T emperature

8

22

図4

-

109-の比較を示す。 タイフEとタイプEの測定値はほぼ同じ値を示しており、

傾向として タイフI , タイプII (タイプ皿) , 平行平板型の順で計算値 より高い値を示している。 図中破線はスラッシュ水素密度の計算値を基 準にした場合の実測値との差(::t0.5%)を示している。 ここで、 固化率

とは三重状態液体水素を0%, 三重状態固体水素を 100%とした場合の 固体重量率を意味しており、 固化率50%のスラッシュ水素において密度 の::t0.5 %は固化率に換算すると+4.3%に相当する。 タイフIが最も高い 値を示しているのは、 計測直前に撹枠を停止しているので、 重力の影響 により容器の高さ方向に密度の不均ーが発生し、 底面近くで密度が高く

なっているためと考えられる。 平行平板型については、 タイプIより底 部に設置されているにも拘わらず計算値より小さい値を示しており、 こ の理由として固体粒が平板電極内に充分侵入できないことが考えられる。

また、 タイプEとタイプEは同じ高さに設置されていることから、 電極 間距離の違いによる顕著な差は無いと推定される。

尚、 今回の一連の試験では、 三重状態液体水素からスラッシュ水素の 製造を開始し、 固化率約30%のスラッシュ水素を製造するまでの容器内 の液面変化は、 試験毎に若干変化するが、 容器底面から約590 mmから 約500 mmまで変化している。

図4- 1 0はタイフI タイフEおよび平行平板型を容器底面から168 mmの同じ高さに設置して密度計測を実施した結果である。

計決IJ方法は図4-9で説明した方法と同じである。

タイプI, タイプEは固化率10%付近(計算値)で実測値が計算値 より高い値を示している。 国化率20"-'30 %では計算値とほぼ土0.5%以 内で良い一致を示している。

また、 タイプIとタイプEは実測値がほぼ同じ値を示しており、 電極 問距離による測定誤差は小さいと考えられる。

平行平板型については固化率が大きくなると、 計算値より低い値を示 しており、 国体粒が充分電極内に入っていないことが原因と考えられる。

平行平板型では固体粒の電極内への侵入を容易にするためには、 平板 の大きさを小さくするか電極間距離を大きくすることが考えられるが、

この場合、 感度が低下するので精度的な問題が発生する。

図4- 1 1はタイプIの密度計をスラッシュ水素製造開始から固化率 約27% (計算値)のスラッシュ水素を製造する迄、 11寺問を追って固化率 の測定値と計算値を示したものである。密度計の設置位置は底面から168 mmである。

図4- 9, 図4-1 0では、 密度計測時に撹枠を停止したのに対し、

図4 - 1 1では、 計浪IJ時に撹伴を停止せずに計測した結果である。 ただ し、 固化率を計算するのに必要となる液面計測時には、 一時的に撹伴を 停止して液面の測定精度を保持している。 減液量から計算した結果と比 較すると大部分の測定値は+0.5%以内で良く一致しており、 図4 - 9で 推定した様に撹伴を停止した場合、 測 定時に重力の影響により、 容器の 高さ方向で密度差があることが判る。

図4 - 1 2は図4 - 1 1で説明したのと同様に撹伴を停止せずに密度 計測を実施した結果である。 合計4回実施し、 各々の実験では密度計を 単独に設置し、 タイプIを3回、 タイプEを1回実施した。 いずれも密 度計の設置位置は容器底面から168 mmである。

減液量から計算した密度と比較すると、 大部分の測定値は計算値と±

0.5%以内で一致しており、 最大でも測定値と計算値の差は+0.7%以内 であった。

測定値のばらつきの原因として、 フリーズ・ ソ一法でスラッシュ水素 を製造しているため、 固体水素の粉砕が上手く行われておらず、 前述の 様に1 mm前後の固体粒が大部分であるが、 中には数mm程度の大きな

フレーク状も含まれており、 種々の固体粒が容器内、 電極間に分布し、

スラッシュ水素の密度自体も局所的にばらつきがあることが原因のーっ とも考えられる。

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