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M25
(ロンドン外郭環状高速道路、クロスレール敷設計画)両プロジェクトともに、当初の計画からはかなり 遅れているが、
M25
モータウェイ拡張工事は2016
年の完成を、ロンドンの東と西を横断するクロス レール敷設工事は2018
年の完成を目指して各所で 工事が進められている。しかし、財政事情も絡み、さらに遅れる可能性も出てきている。
・洋上風力発電施設計画
2020
年までに7,000
基以上の洋上風力タービンを領内に建設し、イギリスの国内電力消費の
30
% を供給する計画も、現在遅れてはいるが着々と進 みつつある。2013
年秋には三菱重工のローター径167m
の7MW
の実証試験機が設置され、2015
年 までに英国と日本で各種実証試験を行った後、量産 機が投入される模様。・高速鉄道建設計画
昨年の英政府の緊縮財政政策により延期されてい た、車両販売と保守業務の契約が正式に日系企業(日
立製作所)と締結され、
2026
年に完成を目指すハイ スピード2
計画(ロンドン−バーミンガム)、2033
年完成写真1|ロイズビル
・原子力発電所
2012
年末、日立製作所が英国の原子力発電事業 会社を買収し、2020
年までに2
〜3
基の原子力発電 所の建設計画が具体化される模様である。本年の年 初に東芝も、イングランド北西部セラフィールドに 新規原子炉の建設を計画している原発事業会社の株 式60
%を、米国原発大手ウェスティングハウスを 通じて買い取ることになり、ウェスティングハウス が開発した新型原子炉3
基をつくる計画の模様。イ ギリスの原発建設には、日系企業が深く関わること になりそうで、今後とも動向が注視される。また、
2013
年10
月下旬には、イギリスの迫りく る電力不足に対応するために、中国企業2
社もイギ リスの原発事業に参画することになり、イギリス政 府の焦りとも見られている。ちなみにイギリスでの エネルギー別電力卸売り価格は下記(単位はMW/h)。石炭、火力発電ガス
£55.05 約¥9,360
原子力発電
£核燃料92.50 約¥15,730
2014風力発電年から適用
£100 約¥17,000
・
CO
2排出削減ロンドン市が署名している
EU
のスマートシティ 構想「セルシウス」(4カ年でCO2排出量を60%削減する)に基づき、
2025
年までにロンドンのエネルギーの25
%を地元資源でまかなうことを、ロンドン市長 が公約に挙げているが、その関連プロジェクトのひ とつが動き始めた。地下鉄の廃熱を使い、ロンドンの住宅
500
世帯に 安価な暖房を提供する計画が昨年末発表された。既に日本では都営大江戸線の廃熱を新宿の駅隣接 ビルで暖房に利用しており、日本からの技術提案の を目指す(バーミンガム−マンチェスター、リーズ)、総額約
3
兆9,100
億円の巨大プロジェクトが動き始め、日 立製作所は昨年北東イングランド・ダラム市に鉄道 車両組み立て工場をイギリスの建設会社に発注し、工事に着手し、
2015
年に完成予定となっている。組み立て工場の稼動に合わせて、今後周辺産業の投 資計画もあり動向が注目される。
・ロンドン市内中心部のビル
世界的な景気回復や将来の金利上昇、インフレへ の警戒感から、ロンドンでの不動産投資がバブル気 味に加熱しつつあり、ロンドン市内では新規超高層 ビルの建設、および既存ビルの大規模改修は今後も 引き続き堅調に推移するものと見られている(写真2)。
写真2|シティの新しい超高層ビル
全面ガラス張りの外壁によって太陽光が一点に集中 して、近隣に駐車してあったジャガーの外板がゆが み、サイドミラーとボンネット上のジャガーのエン ブレムが溶け出すという事件が発生した(写真4)。
写真4|ウォーキートーキービル(昨年9月頃、外壁からの日光の強 い反射)
ビルの正式名称は「
20
フィンチャーチ・ストリー ト」であるが、上部に向かって広がる形状から、通 称「ウォーキートーキー」と呼ばれている。総工費 は約310
億円であった。ビルの設計者は、ウルグアイ生まれのラファエル・
ヴィニオリ氏で、計画では周囲の歴史的景観に配慮 し高さを
160m
に抑え、最上階に空中庭園をつくり 入居者の住環境にも気を配った環境配慮型ビル(グ リーンビルディング)として、イギリスのグリーンビル ディング認証制度「BREEM
」で5
段階中2
番目に よい「エクセレント」を獲得したことをアピールし ていた。しかし、直下の環境までは配慮が回らず、卵焼きができるくらい高温の場所を発現させてしま い、「スカイスクレーパー」ならぬ「フライスクレー パー」という不名誉なあだ名まで付けられたが、い まだ最終的な対策は発表されていない。
現在、反射光低減薬品をガラスに塗布する案、ガ 機会も増える可能性がある。
また、スコットランドでは
2013
年末、ストラス クライド市内の地下鉄に侵入する地下水(14℃)を家 庭用暖房に利用するシステムを開発する計画も発表 された。この計画も、日本では既に東京ドーム周辺のホテ ル、オフィスで、下水の温度差を利用して暖房用に 利用されており、日本企業の技術が生かせる機会も 広がりそうである。
・バッキンガム宮殿の玄関門
ロンドンの中心部のバッキンガム宮殿とトラファ ルガー広場の中間に位置し「宮殿の玄関門」とし て知られ政府庁舎として使われてきたアドミラル ティー・アーチ(海軍門)が民間企業に約
78
億円で リースされ、ホテルとして改装されることになった。王室行事の際はこの門を通過することが通例であ り、セキュリティ対策もさることながら部屋料金が どれくらいに設定されるか、興味を引いている(写
真3)。
写真3|アドミラルティー・アーチ
・ロンドン市内で車を溶かすビルが波紋
本年
4
月に完成予定であった、ロンドンシティの 一角に建設中の37
階建て超高層ビルの凹面鏡状のラス窓を非反射ホイルで覆う案などを検討中のよう である。現在は外壁に黒いシートが取り付けられて いる(写真5)。
今後は具体的対策もさることながら、賠償責任、
PI
保険(専門職業人賠償責任保険)などの適用など、事後 処理の行方にも興味があるところである。写真5|凹面鏡状の外壁が黒いシートで覆われた現在のウォーキー トーキービル。
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