(2)フォーマットの検討
フォーマットの検討に関してS研ワーキングを重ねた結果、これらのデータが様々 な手段で企業間を行き来することを考慮し、必要に応じてレコード区分を設定する事 で、これを可変的に運用出来るように配慮しました。
これらの標準フォーマットは個々の企業を拘束するものではありませんが、ワーキ ング・グループは知恵を絞って、様々な場面を、それぞれの事例から検討しました。
以下に検討にあたって考慮した点を記します。
① 業界の各層で相互に使用出来ること。
② スポーツ用品統一伝票、標準様式請求書、等と連携していること。
③ JANコードの利用に便利なこと。
④ 取引先企業間相互での重複処理が少なくなるように配慮すること。
⑤ コード変換が容易であること。
⑥ 利用企業の個別状況に対して、例えば単品、非単品いずれにも対応出 来ること。
⑦ その他、伝送コスト等、経済性を考慮すること。
2.オンラインデータ交換システムの概要
(1)活用事例について
これらの標準データ交換フォーマットによるデータ交換は、より多くのスポーツ関 連企業間で実現される事が期待されます。
既に同様の機能を別の方式で実現されている企業もありますが、「これから」とい う企業も多いという状況でもあり、活用される事例を考える必要があります。
そこで、システム全体の構想について次に参考事例図(44ページ)を示します。
それぞれのニーズと実現化のプロセスを考慮しながら検討されることを推奨します。
(2)考え方とメリット(活用のポイント)
オンラインシステムであることの積極的意義は、「距離と時間を越えるシステム構 築が可能である」という点にあります。
また、自社の「システムの精度」を維持するのにも直接間接に関係します。それ以 上に大切なのはこれらの標準データ形式を広く採用する企業が多いことであります。
しかし、この方面でのシステム開発にも、多くの努力が要請されるのも見逃せません。
従って、我々は業界全体の効率化の為に、これらの普及に最大限の努力をする必要 があります。
それがやがて各個企業の効率化となって反映されることになるからであります。
関係各位のより一層のご協力とご賛同をお願いする次第です。
データの活用ポイント
データ種別 活用のポイント 商品マスター情報 (受入側)
1.膨大な種類の商品に関する製造者情報の標準形式による取り 扱いが出来る。 情報精度維持が可能となる。
2.JANコードを異企業間を結ぶ唯一のユニークなキーとして使用出来る。
3.システムの設計や運用を関係先と独立し柔軟に実現できる。
4.メンテナンス工数の省力化。標準形式の利用が更に効果を増 幅する。
受発注情報 (発注側)
1.発注情報を迅速且つ正確に伝達 ・納期の短縮 ・仕入先の出荷精度向上が期待可能 ・自社の発注システムを生かす事が可能 ・在庫の削減 ・未納遅納チェックの容易化 2.発注システムの合理化 ・発注業務の時間短縮 ・電話やファックスに頼らない効率的システム ・ターンアラウンドデータシステム化 ・発注情報の一元管理 ・卸業の受注業務の効率化 ・関連情報のデータ交換の促進、容易化 (受注側)
1.精度の高い受注情報を、速く、直接的に自社コンピュータに 入手出来る。
・納品までの時間短縮、納品のシステム化 ・伝達時間短縮、手段の標準化、効率化 ・入力ミス防止、時間短縮、効率化、重複回避 ・遠距離の得意先の場合効果大 ・ ターンアラウンド型伝票の場合、受注伝票等を自 社発行(受注側発行可能)
2.特に定形受注業務に有効 ・セールスマンは商談等、営業活動に集中 3.標準形式データの利用 ・複数の得意先データについて同じ対応が可能 ・コード変換が容易で正確
データ種別 活用のポイント 仕入(納品)情報 (仕入側)
1.納品書情報のデータによる迅速、正確な入手 ・仕入検品は納品書で行い、仕入処理のイン プットにこのデータを有効活用 ・仕入入力の省力化 ・発注情報の消込メンテナンス ・自社在庫管理への利用 ・仕入先請求への対応の効率化 (納品側)
1.納品書情報のデータによる迅速、正確な伝達 ・得意先仕入検収の促進、支援 ・納品書とのタブルチェックによる納品精度向上 ・請求業務の円滑化 請求・支払情報 (請求側)
1.請求情報(伝票NO単位の明細)の得意先伝達 ・スムーズな支払を促す ・未払い分の特定、理由の確認
・滞留の防止 ・支払明細データとの照合省力化 ・その他 2.支払情報(請求情報の折り返しデータ)の入手 ・請求明細データの照合消込、省力化 ・残高照合の容易性 ・その他 (支払側)
1.請求情報(伝票NO単位の明細)の入手 ・スムーズな仕入データとの照合、支払 ・未払い分(未着etc)の特定、理由の確認 ・その他 2.支払情報(請求情報の折り返しデータ)の伝達 ・支払明細の効率的伝達 ・残高照合の容易性 ・その他 在庫データ 1.スポーツ業界の商品は非常に種類も多く、シーズン性や流行 性が顕著です。殊にファッション性の強い商品は定番性が乏 しく、シーズン当初計画を大きく変更する事が困難な場合が 多い。このため、商品在庫情報を取引先間で交換することが 必要となる。
・多品種商品の在庫(即時調達可能品)
・チーム需要対応の検討に有効 ・契約発注品の引当情報 ・その他 2.発注側ではJANコード等を利用し発注情報に変換が可能
標 準 デ ー タ 交 換 フ ォ ー マ ッ ト の 運 用 事 例
(商品Operation効率化の為に) POS ArtNo. 商品 発注検品 支払処理 SYSTEM メンテナンス 管理 発注処理 仕入処理 照合No JAN ファイル A 在庫管理 CHECK 買掛管理 支払DT抽出 TAG POS 補充分発注 Data 支払 抽 出 60 Order 30 在庫 21 11 12 DATA 商品Ma 発注 File 在庫 Data 納品 統一伝票 請求 支払 POS DATA A POS 補充発注発 注 企 業 側 Computer
(小売業)発注 POS 01 発注 Data DATAは形式未検討 JICFS
V A N
VAN 60 提示分 30 21 11 商品Ma 補充分 在庫 在庫 納品 納品 請求 請求 DaTa(JAN) DaTa DaTa DaTa受 注 企 業 側 Computer
入金 01 発注 12 Data POS 商品Ma 受 注 DaTa 在庫 出荷 明 細 支 払 Data 在庫FiLe 出荷DaTaFiLe ▽ 売 掛 B 検品 店頭売筋 商品準備 統一伝票 入金照合 商品分析 商品Ma提供 出荷処理 在庫提示 納品処理 請求処理 商品準備 S T A R T S T A R T B3.商品マスター提供手順
(1)商品マスター提供システム ①共通センター型システム
小売・卸・メーカーがそれぞれ一度の処理にて必要とされる登録と抽出が可能 となる形と思われます。しかし、各企業の単品数は膨大であり当初の設備投資と 運用において支障が予測されます。
よって、下記の要件でシステム化を目指すものとします。
②分散型システム
卸・メーカーがWWW(World Wide Web)による、Web/FTP(File Transport Protocol)サーバーの提供システムをもち、小売・卸(WWWブラウザ)からの要 求に基づいて別項の商品マスターフォーマットで返します。
卸・メーカーでのシステム構成は上記以外は自由とします。
メーカーは直接取引のない小売への提供は出来ないため、卸も同様のシステムを 持つ必要があります。将来、卸・メーカーで同じ商品マスターを持つ非効率が問題 となったときなど分散型システムによる運用が困難になった場合には上記共通セン ター型システムを検討するものとします。
商品マスター提供システム(分散型システム)
PC
メーカー
卸
小売
商品マスター
商品マスター
商品マスター ネットワーク
①メーカー・卸は自社で取り扱っている商品のマスターを整備する
②卸は取引のあるメーカーに対して商品マスター提供要求を行う
③小売は取引のある卸・メーカーに対して商品マスター提供要求を行う
図6−1 分散型システム 注1
注1 スポーツ用品業界オープン情報ネットワーク調査研究報告書(平成10年3月)より抜粋
(2)商品マスター提供手順 ①将来像
インターネットを利用した提供依頼とデータ提供が考えられます。
提供元(卸・メーカー)が、Web/FTPサーバーの提供システムをもち、依頼 元(小売・卸)からの要求に基づいてデータを画面もしくは、他の方法で依頼元に 返します。
要求元 提供元
PCにて アクセス
ホームページ 提供ページ
選択 1 の場合 認証確認 画面表示
認証ID,
パスワード入力 選択画面表示 選択画面内容
1,画面抽出 品番指定
データ
データ
一般情報 画面表示
データ提供依頼内容 ブランド/シーズン 発注品番のみ/関連品番 データ受取方法
・Eメール ・FTP
・J手順 (あらかじめ取決め要)
・FD ・MT データ提供希望期日 選択画面内容
2,一括要求 ブランド/シーズン
選択 2 の場合
データ
アクセス 認証確認
処理 個別情報
出し値等
連絡 品番/上代/JANコード・・・等
内容確認
画面表示 内容確認 Eメール
Eメールにて連絡
・Eメール データ添付
・FTP 準備連絡
・J手順 準備連絡
・FD 発送連絡
・MT 発送連絡
汎用機 J手順 指定ファイル
データ受け取り 発送 発送 PC
FTP サーバー
データ受取 データ
アクセス 認証確認 認証ID パスワード
認証確認 FTP パスワード FTP
ホームページ 提供ページ
データ
連絡 データ添付依頼
があれば添付
FD MT
データ
事前申請 認証ID
パスワード連絡 データ 取扱確認 受取
データ ID/パス ワード管理
セキュリティ チェック 取り扱いブランド確認
図6−2 商品マスター提供手順 将来像