レジスタ 14- 24: LEBDLYx: リーディング エッジ ブランキング遅延レジスタ
14.4 アーキテクチャの概要
14.7.3 デッドタイムの生成
高速 PWM 14
図
14-42:
センターアライン モードでのデュアル デッドタイムの波形デッドタイム機能は、各
PWM
ジェネレータで別々に無効にできます。デッドタイム機能は、DTC<1:0>
ビット(PWMCONx<7:6>)
で制御します。14.7.4 デッドタイム ジェネレータ
高速
PWM
モジュールの各相補出力ペアは、デッドタイムを挿入するために使う12
ビットの 下りカウンタを備えています。各デッドタイム ユニットは、デューティサイクル コンペア出 力に接続された立ち上がりおよび立ち下がりエッジ検出器を備えます。エッジが検出されると、立ち上がりか立ち下がりかに応じて、対応するデッドタイム タイマが一定の遅延時間を挿入 し、その後に相補出力の片方の信号が遷移します。
デッドタイム ロジックは
PWM
信号の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジを監視します。デッドタイム カウンタは、対応する
PWM
信号が非アクティブになるとリセットし、アクティ ブになるとカウントを始めます。デッドタイム ロジックは、選択された全てのPWM
出力用信 号源を処理します。デッドタイムは式14-6を使って計算できます。
式
14-6:
デッドタイムの計算デッドタイム制御モードには
3
種類あります。それらの各モードについて説明します。PWMxH PWMxL
PWMxH PWMxL
ALTDTRx
No dead time
Period Period
Positive dead time
ALTDTRx/2
Note:センターアライン モードでは2つのデッドタイム(DTRxとALTDTRx)を別々に設定できません。
センターアライン モードでは負のデッドタイムは使えません。
ALTDTRx, DTRx = FOSC
PWM Input Clock Prescaler Desired Dead Time *
14.7.4.1
正のデッドタイム正のデッドタイムとは、PWMxHおよび
PWMxL
出力の両方がネゲートされている時間を意味 します。このモードは、現在ON
中のパワー トランジスタをOFF
にした後、一定時間が経過 してから別のパワー トランジスタをON
にする必要があるアプリケーションで使います。これ は「Break before Make」スイッチに相当します。エッジアライン モード(CAM = 0)
で正のデッ ドタイム モードを選択した場合、PWMxH 出力のデッドタイムはDTRx
レジスタで指定し、PWMxL
出力のデッドタイムはALTDTRx
レジスタで指定します。センターアライン モードを有効
(CAM = 1)
にした場合、デッドタイムはALTDTR
レジスタだけで指定します(DTRx
レジ スタは無視されます)。これらのモードを図
14-43と図14-44に示します。図
14-43:
エッジアライン/
相補モードでの正のデッドタイム図
14-44:
センターアライン/
相補モードでの正のデッドタイム14.7.4.2
負のデッドタイム負のデッドタイムとは、PWMxHおよび
PWMxL
出力の両方がアサートされている時間を意味 します。このモードは、パワー トランジスタのスイッチング時に電流が流れる経路を必要とす る電流供給トポロジで使います。これは「Make before Break」スイッチに相当します。エッジ アラインモードで負のデッドタイム モードを選択した場合、PWMxL出力の負のデッドタイム はDTRx
レジスタで指定し、PWMxH出力の負のデッドタイムはALTDTRx
レジスタで指定し ます。センターアライン モードを有効(CAM = 1)
にした場合、負のデッドタイムは使えません(ALTDTRx
およびDTRx
レジスタは無視されます)。このモードを図
14-45に示します。図
14-45:
エッジアライン/
相補モードでの負のデッドタイムPWMxH PWMxL
Start of PWM Cycle
DTRx
PDCx or MDC
ALTDTRx
Period Register (PTPER, STPER or PHASEx)
PWMxH PWMxL
Start of PWM Cycle
PDCx or MDC -ALTDTRx/2 Period Register (PTPER,
STPER or PHASEx)
ALTDTRx/2
Complete PWMxH and PWMxL Cycle
ALTDTRx/2 ALTDTRx/2 ALTDTRx/2
PWMxH
Start of PWM Cycle
PDCx or MDC
Period Register (PTPER, STPER or PHASEx)
高速 PWM 14
14.7.4.3
デッドタイム補償AC
モータ制御アプリケーションでは、PWM
信号にデッドタイムを適用している時にトランジ スタは停止します。デッドタイム中、モータ電流はフリーホイール ダイオードを通して流れま すが、印加される電圧はゼロです。デッドタイム中に電圧が印加されないため、目標電圧波形 に歪みが生じ、結果としてモータ電流も歪みます。この歪みによりトルクが変動し、制御シス テムの安定性とモータの性能に影響します。デッドタイム補償モードでは、外部信号
(DTCMPx)
を使ってデューティサイクルを変更する事 により、デッドタイムに起因するモータ電流の歪みを抑える事ができます。デッドタイム補償モードは、DTC<1:0>ビット
(PWMCONx<7:6>)
で選択します。このモード を有効にすると、外部入力信号(DTCMPx)
の状態に応じて、PDCxまたはMDC
レジスタが指 定するデューティサイクル値にDTRx
レジスタの値が加算または減算されます。ALTDTRxレ ジスタは、PWMxHとPWMxL
の両方の出力信号に適用するデッドタイムを指定します。デッドタイム補償は、相補
PWM
出力モードと正のデッドタイム モードを組み合わせた場合に のみ利用できます。負のデッドタイム モードまたは相補モード以外のPWM
出力モードは、デッ ドタイム補償モードをサポートしません。図
14-46:
エッジアライン モードでのデッドタイム補償(DTCMPx
ピン = 0かつDTCP = 0、または、DTCMPx
ピン = 1かつDTCP = 1 )
PWMxH PWMxL
Start of PWM Cycle
PDCx
DTRx PDCx – DTRx
ALTDTRx = 0
PDCx – DTRx – ALTDTRx
ALTDTRx ALTDTRx
PWMxH PWMxL
PWMxH PWMxL
Period Register (PTPER, STPER or PHASEx)
DTRx = 0 ALTDTRx = 0
DTR x 0 ALTDTRx = 0
DTRx
≠
0 ALTDTRx≠
0≠
図
14-47:
エッジアライン モードでのデッドタイム補償(DTCMPx
ピン = 1かつDTCP = 0
、または、DTCMPxピン = 0かつDTCP = 1 )
PWMxH PWMxL
Start of PWM Cycle
PDCx
Period Register (PTPER, STPER or PHASEx)
DTRx PDCx + DTRx
ALTDTRx = 0
PDCx + DTRx – ALTDTRx
ALTDTRx ALTDTRx
PWMxH PWMxL
PWMxH PWMxL
DTRx = 0 ALTDTRx = 0
DTRx
≠
0 ALTDTRx = 0DTRx
≠
0 ALTDTRx≠
0高速 PWM 14
図
14-48:
センターアライン モードでのデッドタイム補償(DTCMPx
ピン =0
かつDTCP = 0
、または、DTCMPxピン =1
かつDTCP = 1 )
PWMxH PWMxL
Start of PWM Cycle
PDCx
DTRx
PDCx – DTRx
ALTDTRx = 0 PWMxH
PWMxL
PWMxH PWMxL
Period Register PHASEx
Complete PWMxH and PWMxL Cycle
ALTDTRx/2 ALTDTRx/2
PDCx – DTRx – ALTDTRx/2
DTRx = 0 ALTDTRx = 0
DTRx
≠
0ALTDTRx = 0
DTRx
≠
0 ALTDTRx≠
0 ALTDTRx/2図
14-49:
センターアライン モードでのデッドタイム補償(DTCMPx
ピン =1
かつDTCP = 0
、または、DTCMPxピン =0
かつDTCP = 1 )
デッドタイム補償用の外部入力制御信号
(DTCMPx)
は、各デッドタイム期間の開始時にサンプ リングされます。このようなサンプリング処理により、デッドタイム生成処理中に制御信号は 一定に保持されます。DTCMPx
信号によってデューティサイクルの変化方向(
増加または減少)
が決まります。増減幅はDTRx
レジスタで指定します。14.7.4.4
デッドタイムの無効化デッドタイム ロジックは、各
PWM
ジェネレータで別々に無効にできます。デッドタイム機能 はDTC<2:0>
ビット(PWMCONx<7:6>)
で制御します。DTRx = 0 ALTDTRx = 0
DTRx
≠
0 ALTDTRx = 0DTRx
≠
0 ALTDTRx≠
0 PWMxHPWMxL
Start of PWM Cycle
PDCx
DTRx PWMxH
PWMxL
PWMxH PWMxL
Period Register PHASEx
Complete PWMxH and PWMxL Cycle
ALTDTRx/2 ALTDTRx/2 PDCx + DTRx
-ALTDTRx/2
ALTDTRx/2 PDCx + DTRx
ALTDTRx = 0
高速 PWM 14 14.7.5 デッドタイム レジスタ
各デッドタイム ユニットが生成するデッドタイムの長さは、DTRxおよび
ALTDTRx
レジスタ で符合なし値を指定する事により設定します。最大動作クロック周波数(
デューティサイクル 分解能 = TOSC)
におけるデッドタイム分解能はT
OSCです(F
OSCが140 MHz
の時に7.14 ns)。
F
OSC= 140 MHz
で動作している時の最大デッドタイム値は(2
14– 1)T
OSC= 116.9 µs
です。14.7.6 デッドタイムによる歪み
デューティサイクル値が
0%
または100%
に近い場合、デッドタイムを有効にするとPWM
信 号の挙動は非線形になります。デューティサイクル値がデッドタイムより小さい場合のPWM
出力はゼロです。デューティサイクル値が(100% – デッドタイム )
より大きい場合のPWM
出 力は、デューティサイクルが(100% – デッドタイム )
の時と同じです。14.7.7 センターアライン モードにおけるデッドタイムの挿入
センターアライン モードで相補
PWM
を使う場合、デッドタイムの挿入にはALTDTRx
レジス タだけを使います。デッドタイムを挿入したPWM
波形を図14-50に示します。図
14-50:
センターアライン モードでの正のデッドタイムの挿入PWMxH
PWMxL Start of PWM Cycle
PDCx or MDC - ALTDTRx/2
Period Register (PTPER, STPER or PHASEx)
ALTDTRx/2
Complete PWMxH and PWMxL Cycle
ALTDTRx/2 PDCx or MDC
Period Register (PTPER, STPER or PHASEx)
0
ALTDTRx/2