Integrated Lights-Out(iLO)3サブシステムは、一部のProLiantサーバーの標準コンポーネントであり、サーバーのヘ
ルス情報を提供し、サーバーをリモートで管理できるようにします。iLO 3サブシステムは、インテリジェントなマ イクロプロセッサー、セキュリティ保護されたメモリ、および専用のネットワークインターフェイスを備えていま す。この設計により、iLO 3は、ホストサーバーおよびそのオペレーティングシステムとは独立して動作が可能です。
iLO 3は、リモート管理機能に加え、ProLiantサーバーの稼動状況の管理も担当します。iLO 3のインテリジェンス機
能は、Sea of Sensorsによる温度制御の管理、電力管理機能の監督、サーバーコンポーネントの稼動状況の監視を行
います。
ユーザーは、iLO 3サブシステムを利用して、認証済みの任意のネットワーククライアントから安全にリモートアク セスできます。iLO 3の機能強化により、リモートアクセスの性能が強化され、操作が円滑になり、標準サポートが 拡張されたため、作業時間を短縮できます。
iLO 3を使用すると、以下のことができるようになります。
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世界中のどこからでも、リモートコンソールを介してサーバーに高い性能で安全にアクセス•
iLO 3の共有リモートコンソールを使用して、最大6人のサーバー管理者が協同作業•
ハイパフォーマンス仮想メディアデバイスをリモートからサーバーにマウント•
管理対象サーバーの電源状態を安全にリモート制御•
ホストサーバーの状態に関係なくiLO 3からアラートを送信•
iLO 3インターフェイスによって提供される高度なトラブルシューティング機能の使用iLO 3の機能(iLO Advanced PackまたはiLO Advanced for BladeSystemのライセンスが必要になる場合があります)
について詳しくは、ドキュメンテーションCDに収録されているiLO 3のマニュアルを参照してください。このマニュ アルは、HPのWebサイトhttp://www.hp.com/jp/servers/iloから入手することもできます。
Erase ユーティリティ
注意:System Eraseユーティリティを実行する前に、データのバックアップを取ってください。このユー
ティリティは、システムを工場出荷時の初期設定に戻し、既存のハードウェアの設定情報(アレイの設 定およびディスクのパーティションを含む)を削除して、接続されているハードディスクドライブの内 容をすべて消去します。このユーティリティの使用については、マニュアルを参照してください。
次の理由によって、システムを消去する必要がある場合、Eraseユーティリティを実行してください。
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既存のオペレーティングシステムをインストール済みのサーバーに、新たにオペレーティングシステムをイン ストールする場合•
工場出荷時にインストール済みのオペレーティングシステムのロード中に、エラーが発生した場合Eraseユーティリティにアクセスするには、SmartStart CD(「SmartStartソフトウェア」(67ページ))のホーム画
面の[システム消去]ボタンを使用してください。
HP Systems Insight Manager
HP Systems Insight Manager (SIM) は、システム管理者が、Webブラウザーを使用して、任意のリモートサイトから
通常の管理作業を実行できるようにするためのWebベースのアプリケーションです。HP SIMのデバイス管理機能に より、HPや他社製デバイスの管理データを連結して統合することが可能です。
重要:プロセッサー、SASおよびSATAドライブ、およびメモリモジュールに対する事前予防保証を有効 にするには、HP SIMをインストールして使用する必要があります。
詳しくは、HP ProLiant Essentials Foundation Packに含まれるManagement CDまたはHPのWebサイトhttp://www.
hp.com/jp/hpsimを参照してください。
リダンダント ROM のサポート
サーバーでは、リダンダントROMをサポートするために、ROMを安全にアップグレードしたり設定したりすること ができます。サーバーには、1つのROMが搭載され2つの独立したROMイメージとして機能します。標準の実装で は、ROMの片方のサイドに現在のバージョンのROMプログラムが内蔵され、ROMのもう一方のサイドにバックアッ プバージョンのROMが内蔵されています。
注:サーバーの工場出荷時には、ROMの両サイドに同じバージョンのROMが実装されています。
安全とセキュリティ上の利点
システムROMをフラッシュする場合、ROMPaqはバックアップROMを上書きし、現在のROMをバックアップとし て保存して、新しいROMが何らかの理由で壊れたときに代替のバージョンのROMに簡単に戻ることができるように します。この機能では、ROMのフラッシュ中に電源障害が発生した場合でも、既存のバージョンのROMが保護され ます。
USB サポート
HPは、標準USBサポートとレガシーUSBサポートの両方を提供しています。標準サポートは、適切なUSBデバイス ドライバーをサポートするOSによって提供されます。OSがロードされる前でも、レガシーUSBサポートを介して、
HPはUSBデバイスをサポートします。システムROMによってレガシーUSBのサポートはデフォルトで有効になって います。
レガシーUSBサポートは、USBサポートを通常は利用できない環境でUSB機能を提供します。具体的には、HPは以 下の環境でレガシーUSB機能を提供します。
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POST•
RBSU•
Diagnostics•
DOS•
ネイティブUSBを提供しないオペレーティングシステム環境診断ツール
HP Insight Diagnostics
HP Insight Diagnosticsは、オフライン版とオンライン版の両方を備えた予防用途のサーバー管理ツールです。この
ツールは、診断機能とトラブルシューティング機能を提供し、サーバーのインストールの確認、問題のトラブル シューティング、および正当性の修復を実行するIT管理者を支援します。
HP Insight Diagnosticsオフライン版は、OSが稼動していない間に、システムとコンポーネントのさまざまな詳細テ
ストを実行します。このユーティリティを実行するには、SmartStart CDを起動してください。
HP Insight Diagnosticsオンライン版は、Webベースのアプリケーションであり、効率的なサーバー管理を実現する
ために必要な、システムの構成と他の関連データを取得します。Microsoft® Windows®およびLinuxバージョンで利 用可能なこのユーティリティは、システムの正常動作を確保するために役立ちます。
このユーティリティについて詳しくは、HPのWebサイトhttp://www.hp.com/jp/servers/smartstartを参照してくだ さい。このHPのWebサイトからは、ユーティリティをダウンロードすることもできます。
Smart アレイ SCSI 診断機能
注:この機能は、HP Insight Diagnosticsオンライン版でのみ入手することができます。
HP Insight Diagnosticsオンライン版(「HP Insight Diagnostics」(75ページ))は、動作を妨げないシステムレベル チェックを使用してSmartアレイSCSIハードディスクドライブを診断する機能を提供します。診断は、Smartアレイ コントローラーに接続され論理ボリュームの一部として設定されているSCSI、SATA、およびSASハードディスクド ライブをサポートします。診断は、コンポーネントテストではありませんが、ドライブ履歴とコントローラーエラー ステータスの組み合わせです。
診断は、ハードウェアステータスの確認を支援し、オフラインテストより高速です。診断機能を使用すると、ダウ ン時間が短縮され、1つの成功についての情報が提供されます。
診断機能は、次の場合に使用してください。
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ハードディスクドライブが特定の状態にある理由をトラブルシューティングする場合。•
HP SIMが、ハードディスクドライブの事前障害または障害発生を報告した場合。•
データの破壊やストレージの問題が発生したが、物理的には障害が明らかでない場合。•
競合するエラーが存在する場合。•
障害が繰り返して発生する場合。HP Insight Diagnostics Survey 機能
HP Insight Diagnostics(75ページ)に含まれるSurvey機能は、ProLiantサーバー上のハードウェアとソフトウェアの
重大な情報を収集します。
この機能がサポートするオペレーティングシステムが、サーバーでサポートされていない場合があります。サーバー によってサポートされるオペレーティングシステムについては、HPのWebサイトhttp://www.hp.com/go/supportos
(英語)を参照してください。
データ収集間隔の間に重要な変更があった場合は、Survey機能は古い情報をマークし、Surveyデータファイルを上 書きして、構成の最新の変更内容を反映させます。
Survey機能は、すべてのSmartStart自動HP Insight Diagnosticsインストールでインストールされ、HP PSP(「ProLiant
Support Packs」(78ページ))によってインストールすることもできます。
注:SmartStartの最新バージョンは、サーバー用のメモリのスペア製品番号を提供します。最新バージョ
ンをダウンロードするには、HPのWebサイトhttp://www.hp.com/jp/supportを参照してください。
インテグレーテッドマネジメントログ
IMLは、数百のイベントを記録して簡単に表示できる形式で格納します。IMLは、各イベントに1分単位のタイムス タンプを記録します。
IMLに記録されたイベントは、次のような複数の方法で表示できます。
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HP SIMから (「HP Systems Insight Manager」(74ページ))•
Surveyユーティリティから•
オペレーティングシステム固有のIMLビューアーからo NetWareの場合:IMLビューアー(HP ProLiant DL980サーバーには該当しません)
o Windows®の場合:IMLビューアー
o Linuxの場合:IMLビューアーアプリケーション
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iLO 3ユーザーインターフェイスから•
HP Insight Diagnosticsから(75ページ)詳しくは、HP Insight Foundationスイートfor ProLiantに含まれるManagement CDまたはDVDを参照してください。
アレイ診断ソフトウェア
サーバーでサポートされるSmartStartのバージョンを確認し、次のいずれかのアレイ診断方式を選びます。
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SmartStart 8.25以降をサポートするサーバーの場合、アレイ診断機能はACUソフトウェアに組み込まれています。詳しくは、「アレイコンフィギュレーションユーティリティ」を参照してください。
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バージョン8.2以前のSmartStartをサポートするサーバーでは、アレイ診断ユーティリティは独立したユーティ リティです。HPアレイ診断ユーティリティは、HPストレージコントローラーおよびディスクドライブレポートをすべて作 成する、Webベースのアプリケーションです。このレポートは、障害または注意が必要な状態を把握するの に役立つ、重要な情報を提供します。ADUには、SmartStart CD(「SmartStartソフトウェア」(67ページ))
からアクセスできます。また、HPのWebサイトhttp://www.hp.com/jp/supportからダウンロードすることも できます。