第 3章 ラ ッ ト好 中球のスーパーオキサイ ド産生に対する接着表面にコー
cytochfome Cを 用い た。この結果
,IgGコ
ー ト表面上での好中球の02 産生は,接
着表 面を関節液 でさらにコー トすることにより促進された。この作用には関節液の個人差があつた。関節液単独 で 表面処理 して も02 産生刺激効果は認め られなかつた。IgGと共働的な関節液中の02‐産生促進物質 は高分子であ り,プ
ロテアー ゼまたは 0‑glycanasc処 理 により失活 した 。好中球接着表面をIgG及 び関節液で表面コー トする前にヒアルロン酸によ り表面処理す ると,好中球の02‐産生が抑制 され た。またIgGまたは関節液によるコー ト時にヒアル ロン酸を共存させた場合,及びIgGコー ト表面 をヒアル ロン酸でさ らに処理 した場合にも02‐産生が抑制された 。ヒアル ロン酸 はIgG及び関節液 中のIgG共働性好中球活性化物質の表面沈着を抑制するか,あるいは表面に付着 したヒアル ロン酸 が直接的に好中球の02産
生を抑制する可能性が示唆された.材 料 と 方 法
関節 液
関節液 の貯 留 を伴 う変形性膝関節症患者 よ り関節液 を採取 した。採取 した関節液 は‑20°Cで保存 し
,使
用 時 に4°Cで
11000× g,20 min遠 心 し,不
溶 物 を除い た。供 試時 はHallkぎ bttallced sdtsoludon(HBSS)で
2倍
希釈 した。一部 の関節 液(2倍
希釈 液 5 ml)はHBSSで
平衡 化 した Am― Gelprotein A(Bio―Rad,U.SA,)2 mlと 混合 し,4°Cで一晩 転倒撹拌 した。遠心 してグル を除いた後 っ上 清 を ミリポア フィル ター(タイ プ IIW,ポ アサイズ0.Ъ
/呵
で 口過 した。供試す る関節液 には,個人 差 を検討す るもの以外 はすべてプール した ものを用いた 。関節液 のグル ロ過 ク ロマ トグ ラ フィー
関 節 液 の グ ル ロ 過 は,SephacryI S‑500(Pharmacia LKB,Sweden)カ ラ ム (2.5×92 cm)を用 い,
HBSSを
溶 出 液 と して4°Cで
行 な っ た 。カ ラ ム に はHBSSで
3倍希 釈 し,0.45/m― フ ィ ル タ ー で ロ 過 した 関 節 液 10 mlを添 加 し,最大 流 速13d/hで
溶 出 した 。溶 出 液 は5耐
ず つ 分 取 した 。好中球接 着表 面
24穴ポ リ ス テ レ ン プ レ ー ト(Coming,U,S.A)に 0 15 M NaCIに 溶 解 し た ラ ッ ト 免 疫 グ ロ ブ リ ン
G(IgG,05 mg/ml,Cappel― Orgallon Teknika,U,S,A)0.5m1/wllを添 加 し ,4°Cで一 晩 放 置 す る こ と
に よ りIgGを表面 コー トした 。プ レー トは0.5 mlの O.15 M NaClで
4回
洗浄 し,一次処理 プ レー ト と した 。一次 処理 プ レー トには さ らに2倍
希釈 関 節液 を05m胸
題1添加 し,37°Cでlh放
置 した。プ レー トは
0.5
のHBSSで
3回洗浄 し,二次処理 プ レー トと した 。比較 の ため,二次 処 理 時 に関 節 液 に代 え て,Am―Gel Protein A処 理 関節液 ぅウシ胎 児 血 清 仰BS;
Hyclone Laboratories,U,S,A.),リ ュー マ チ 因子 陽性 ヒ ト血 清 (IJ―serum;20%希釈,The Binding Site, Englalld),無 処理 または熱 凝 集 ヒ トIgG(1.O mg/ml,Cappel― Orgallon Teknika,U,S.A),無処 理 また は熱 凝集C―reacive prottin(CRP,0,4 mg/ml,Chemicon,U.SA),あ るい は これ らの 混合 液 を ウ ェル に添加 した 。ヒ トIgGの熱 凝 集化 は
,HBSSに
溶解 し10 mg/mlと したIgGを 63°C,lh処
理 す る ことに よ り行 な つた 。
CRPの
熱 凝 集化 は プ レー トの二 次 処 理 直 前 に,245 mg/mlの
濃 度 で63°C,2
n行な った[133].
プ レー トの二 次 処 理 は 関節 液 のグル ロ過 溶 出画分 を用 いて も行 な つた 。この 関節 液 グル ロ過 分 画 物 に つ い て は, さ らに chondfoiinase AC(0.31U/ml,生 化 学 工 業),hyalurOnidase(78 mU/ml,
S′r9pんじοじε′∫ ゥ電αttε′カゼ由 来,生化 学 工 業),glyCOpepddase A(1.6 mU/ml,生 化 学 工 業),
Ⅳぢlycallase(33 mU/ml,Genzyme,U,SA.)また は 0‑glycallase(0.083 mU/ml,Genzyme,U.S.A.)で
37°
C,24h,あ
るいは trypsin(1.6 mg/ml,Πow Laboratories,U,S,A.)ま たはactinase E(0.63 mg/ml, 科研製薬)で 37°C,lh処
理 し,こ れ らを用いて同様 にプ レー トニ次処理 を行なつた。IgGまたは関節液成分の表面沈着 に対 して ヒアル ロン酸 (猛 2.O X 106,9.5× 105及 び28×10S,資 生堂,第 1章参照)が影響 す るのか どうか検討 す るため,IgGまたは関節液で表面処理 する際に ヒア ル ロン酸(01,0.5及び20 mg/ml)を共存 させ た 。さ らにプ レー トを予め ヒアル ロ ン酸(HBSS溶液)
で処理 (37°
C,lh)し
た 場合 ,ま たIgGを コー トした一次処理 プ レー トをヒアル ロン酸で二次 処理(37°
C,lh)し
た場合 について も検討 した 。好 中球 の採 取
好中球の採取方法は第2章に記載 した。採取 した好中球の生存率は トリパ ンブルー排除法により 評価 した結果,常に
90%以
上であった。スーパー オ キサ イ ドアニオ ンの測定
好 中球 か ら遊離 され たスーパー オ キサ イ ドアニオ ン (02 )は Catttase(65 KU/mg,Boehringer Mannheim,Germally)存在 下,supero de dismutase(SOD,3570U/mg,Sigma Chemical,U.SA)に よ
り阻害され る cytochTome C(Sigma chemic江 ,U,S,A.)還元量 として測定 した[134].種々 の表面処理 を行なったプレー トにっSOD(50″g/ml)存 在下(プラ ンク)または非存在下,cytochrome C(200
〃M),Catalase(5″ g/ml)及 び好 中球生細胞(3.6× 105 cellS/wll)を 含む HBSS(600 μl)を加え
,5%C02,
37°Cで 90 minま で培養 した。反応は好中球を添加することにより開始 した。プランクは各条件 ご とに設定 した。培養終了後
,SOD(100/g)を
含むHBSS(400/1)を 添加 し,直ちに氷上で冷却する ことによ り反応 を停止させた。反応液は,主波長550 nm)リ ファレンス波長540 nmに おける吸光 度を測定 した。02‐生成量は,ブ
ランク値 を差 し引いた後,550 nm‑540 nmに
おけ る還元cyto―chrolne Cの ミリモル吸光係数を 19,1と して算出 した。
IgG及び関節液 で処理 したプ レー ト表面上で の好中球の
02産
生 を機構的 に特徴づけるため,作 用の明かな種々の試薬の添加効果を検討 した。用いた試薬の中には水難溶性のものが含 まれたためぅ 好中球培養液にはキャ リアーとして0.1%ウシ血清アルブミンを加 えた。次のものを用いた;抗ラットCDllaモ ノクローナル抗体W「,1(alli―CDlla,1:50希釈,生化学工業),抗ラット
CD18モ
ノクロー ナル抗体Wr3(allti―CD18,1:50希釈,生化 学 工業))1‑(5‑isoquinolinesulfonyl)‑2‑mettylpiperazine dihydrochlofide(H‑7;500 μM,生
化 学 工 業),staurOsporine(100 nM,BiOmol Research Laboratories, U.S.A.),ハト(6‑alninohexyl)‑5どchlofo‑1‑naphthalene―sulfonamide(W7;500″ M,生
化 学 工 業 ),calyculin A(lμ
M,和
光純 薬),okadttC acid(lμ M,和光 純薬 ),geniStein(50″g/ml,Extasynthese, Frallce),cytOChalasin B(5 μg/ml,Sigma chemical,U,S.A.)刀砲びdibutyryl―cAMP(di―Bt―CAMP,l mM,
Sigma chemical,U.SA)。 一部 の好 中球(1.2X106 cellS/ml)は ポ リプロピ レンチ ュー ブ 内で百 日咳毒 素(100 ng/ml,科研製 薬)イこよ り37°
C,2h前
処理 した。StaurOsPorine(10 mM),Calyculin A(lmM), okadaic acid(l mM),geniStein(100 mg/ml)及 び cytochalasin B(2 mg/ml)は 予め ジメナル スルホキ シ ドに溶解 し,使用 す るまで …20°Cで保存 した 。接着好 中球数
IgGっ 関節液)及び ヒアルロ ン酸で処理 した24穴プ レー トを用いた。
SOD(50/g/ml)及
びcatalase (5 μg/ml)を含むHBSS(600 μl)に懸濁 した好中球(3.6× 105 cellS/well)を ウェルに添加 し,種々の条 件下5%C02,37°Cで
60 minイ ンキユベー トした。HBSSで
3回おだやかに洗浄 した後,直
ちに光学顕微鏡下で写真撮影 した。撮影箇所はウェルにつき任意に3ヶ所選んだ。現像 した写真 よ リー定 面積当 りの細胞数を計測 した。
結 果
IgGコ
ー ト表面上 で の好 中球 の02‐産生好中球をIgGコ ー ト表面上及び無処理(プラスチ ック)表面上で培養 した,02‐ 産生タイムコース は90 nまで調べた (Fig.23).好 中球添加後 15 minか ら60 nま では直線的に02‐が産生 された。
好中球の
02産
生はIgGをコー トすることに よ り顕著に促進され た。表面処理す る際のIgG用量依 存性 を 0,001〜 1.O mg/mlの 範囲で調べた結果をFig。 24に示 した。培養時間は 60 minと した。好中 球の02産
生は05 mg/mlの IgGで最大 に達 した.IgGの由来 をラット及び ヒ トで比較 した。表面コー トす るIgG濃
度 は 0.5 mg/mlと した 。この結果 ,培 養時間60 minで )ラ ッ ト由来 ■1.2± 0,4 nmole/1 06 cellS,ヒ ト由来:12.1± 0.6 nmole/1 06 cellS,コ ン トロール(プラスチ ック表面):08±
0,1nmole/106 cenS(ぃ ずれ も n=3)と な り,ラ ッ ト及び ヒ ト間での差は認め られなかった。