付録 3 ソユーズ宇宙船について
4. ソユーズロケットについて
ソユーズロケットは
1965
年から、1,000
機以上もの打上げを実施してきており、数々の通信衛星、観測衛星、科学衛星、そして有人宇宙船を高い成功率で打ち 上げてきました。
ソユーズ宇宙船の打上げに使われてきたソユーズロケットは3段式です。一番 下の第
1
段ロケットは4
本の液体ブースタで構成されます。第2
段ロケットは第1
段 の中央部に位置しており、その上部に第3
段ロケットが搭載されています。これら の3段式のロケット推進薬には、すべて液体酸素とケロシンが使用されています。ソユーズロケットは、横倒しにした状態で、列車に載せて運搬できるのが特徴で、
打上げまでの準備作業が迅速に出来る特徴を有しています。
ソユーズ宇宙船の打上げには、ソユーズ
U
ロケットが使われていましたが、2002年のソユーズTMA-1宇宙船の打上げから改良型のソユーズFGロケットに
切り替えられています。ソユーズ宇宙船とプログレス補給船の打上げは、すべてカ ザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地で行われています。図4-1 射点へ列車で運ばれるソユーズFGロケット(NASA)
4.1 第 1 段ロケット
第1段ロケットは、円錐形のブースタ4基から構成されます。これらのブースタは、
第
2
段ロケットの周囲に取り付けられています。各ブースタには、
4
基のエンジンノズルと2
基のジンバル構造のバーニアスラスタ からなるRD-107Aエンジンが採用されています。3軸方向のロケットの飛行制御(
姿勢制御)
はバーニアスラスタで行います。図4.1-1 ソユーズFGロケットを後方から見た写真(NASA)
表
4.1-1
ソユーズFG
ロケットの主要諸元 ロケット名称Soyuz FG
全長
49.47m
最大直径
10.3m
(1
段ブースタ底部)2.95m(
中央部(2
段)
の直径)
打上げ時重量305.0t
4.2 第 2 段ロケット
第2段ロケットは、RD-108Aエンジンが使われています。第1段のRD-107エン ジンとの違いはバーニアスラスタの数が
2
基から4
基に増やされている点です。射点からの上昇時は、
5
基のエンジン(エンジンノズルは計20
基)を同時に燃焼 して大きな推力を稼ぎます。第2段は、1段の点火と同時に燃焼を開始し、1段を分離した後も燃焼を続けま す。
1
段の燃焼時間は118
秒間ですが、2
段の燃焼時間は290
秒間です。図4.2-1 ソユーズロケットの構成イメージ
(Starsem
社のSoyuz
ユーザーズマニュアルより)
1段ブースタ(計4本) 1
段ブースタ(
計4
本)
3
段ロケット2
段ロケット4.3 第 3 段ロケット
第3段は、第2段ロケットにトラス構造で結合されています。第2段ロケットの燃焼 終了と同時に第
2
段ロケットが分離し、第3
段ロケットのエンジンの燃焼が開始され ます。図4.3-1 第3段ロケットとソユーズ宇宙船を収納したペイロードシュラウドの結合作業 (RSCエネルギア社)
4.4 フェアリングと緊急脱出用ロケット
ソユーズ宇宙船は、フェアリング(ペイロードシュラウド)内に収納されて3段に結 合されます。さらに先端には、ソユーズ宇宙船の打上げ時にのみ使われる緊急脱 出用ロケットが装備されます。
図4.4-1 ソユーズFGロケットの上部(NASA)
ドキュメント内
大西宇宙飛行士ISS長期滞在プレスキット
(ページ 189-195)