1.手法の選定フロー
「公営住宅等長寿命化計画策定指針」(平成 21 年 3 月 国土交通省)に基づき、ストック活用手 法の選定は以下の手順により判定する。
※新たに追加さ れた事項
2.活用手法の選定基準
(1)1次判定 (団地及び住棟単位の政策的判定)
住棟の経過年数、団地に対する需要、団地の法規制および高度利用の必要性と可能性によ る評価を行い、維持管理、建替え、用途廃止の対象とする住棟を判定する。判定ができな かった住棟については2次判定を行う。
【国の策定指針】
●建替えの対象とする住棟
・昭和 30 年代のストック及び耐火構造、木造の昭和 40 年代のストックのうち、高度利 用の必要性が高く、かつ、可能である住棟。
●用途廃止の対象とする住棟
・昭和 30 年代及び 40 年代のストックのうち、需要が見込めず、かつ、高度利用の必要 性、可能性が低い住棟。
●維持管理の対象とする住棟
・改善事業の実施後、標準管理期間を経過していない住棟。
●継続判定とする住棟
・建替え、用途廃止、維持管理の対象候補とならなかった住棟。
【判定基準】
●建替えの対象とする住棟
・昭和 30 年代以前のストックで老朽化が進み、高度利用の可能な住棟。
●用途廃止の対象とする住棟
・昭和 30 年代以前のストックで、敷地規模が狭小で、高度利用の可能性が低く、現地で の建替え等が難しい住棟。
●維持管理の対象とする住棟
・建替団地等で、改善の標準管理期間を経過していない住棟。
●継続判定とする住棟
・建替え、用途廃止、維持管理の対象候補とならなかった住棟。
(2)2次判定 (住棟単位の技術的判定)
・1次判定の結果、未判定の住棟を対象に、躯体の安全性、避難の安全性、居住性の順に 評価を行い、住棟別の事業内容を検討する。
・1次判定及び2次判定において、維持対応、改善予定とした住棟を対象に、長寿命化型 改善の必要を検討する。
①躯体の安全性の判定
・ 検討対象住棟のうち、昭和 56 年度以降に竣工したものは、新耐震基準に基づいて設計さ れているため、耐震性を有するものとする。
・ 市営住宅耐震調査を平成19年度に、建築基準法に基づき旧耐震基準で昭和56年以前 に建設された4階建て以上の馬場住宅及び野添住宅A棟において、第一次耐震診断を実 施。IS値は馬場住宅1.400、野添住宅A棟1.070の結果が出ている。
・ 低層耐火構造の住宅においては、倒壊の危険性は少ないものと思われる。
②避難の安全性の判定
・ 市営住宅の内、中層耐火構造住宅において、2方向避難及び防火区画の確保がされてお り、避難の安全性は確保されている。
③居住性の判定
居住性については住戸、共用部分及び屋外部分に分けて、高齢者対応等の観点から、以下の基 準で判定する。
【住戸】
・段差解消、手すり設置、高齢者対応浴槽設置のバリアフリー化等を推進する。
→中層耐火構造の住宅
【共用部】
・廊下の段差解消、手すり設置、外構部の段差解消を推進する。→中層耐火構造の住宅
・敷地条件等の検討のもと、原則として3階以上の片廊下型の中層耐火住宅においてエレベ ーターの設置を検討する。(※設置にあたっては、エレベーターの設置に伴う家賃の上昇 等が見込まれるため、居住者等との協議を要する。)
・断熱化対応など、居住性の向上を推進する。
④長寿命化型改善の必要性の判定
・中長期的な修繕計画及び定期点検等に基づき、耐久性の向上、躯体への影響の低減、維持 管理の容易性等の向上に関する改善が必要と判断される住棟は長寿命化型改善を行う。
・長寿命型改善の必要性が低いと判断された住棟は、修繕又は長寿命型改善以外の個別改善 とする。
(3)3次判定
1 次判定、2 次判定により、各住宅の用途廃止、建替え、個別改善、修繕対応の判定が明確とな ったため、3次判定は実施しない。
3.団地別・住棟別のストック活用計画(1 次判定・2 次判定)
(1)1 次判定
◆1次判定結果
経過年数 法規制等
団地名 所有関
係 面積
㎡ 用途地域 形式 建 設
年 度
管理
戸数 構造 階 数
住棟形 式
耐用年数
経過年 都市計画制限等
中開田住宅 市有地 1,059第1種住居地
域 連戸 S 28 14 特耐 2 - 平成10年 都市計画街路の路
線上にある 建替
馬場住宅 市有地 661第1種住居地
域 共同 S 49 14 耐火 4 階段式 - - 継続判定
北開田住宅1 市有地 79第1種住居地
域 戸建 S 49 1 簡耐 2 - - 敷地規模が小さい 用途廃止
北開田住宅2 私有地 69第1種住居地域 戸建 S 53 1 木造 2 - 平成21年 敷地規模が小さい。私有地。 用途廃止 陶器町住宅北棟 市有地 930第1種住居地
域 連戸 S 57 5 耐火 2 - - - 継続判定
陶器町住宅中棟 連戸 S 58 5 耐火 2 - - - 継続判定
陶器町住宅南棟 連戸 S 58 4 耐火 2 - - - 継続判定
1 耐火 身障用 継続判定
野添住宅A棟 市有地 2,398第1種中高層
住居専用 共同 S 52 24 耐火 4 階段式 - - 継続判定
野添住宅B棟 共同 S 60 16 耐火 4 階段式 - - 継続判定
野添住宅C棟 共同 S 59 16 耐火 4 階段式 - - 継続判定
野添住宅D棟 共同 S 61 6 耐火 3 片廊下 - - 継続判定
共同 S 61 3 耐火 1階部 継続判定
深田住宅 市有地 2,270第1種中高層
住居専用 連戸 S 50 20 耐火 2 - - - 継続判定
今里住宅 市有地 555第1種低層住
居専用地域 連戸 S 62 4 耐火 2 - - - 継続判定
神足住宅A棟 市有地 2,968第1種住居地
域 共同 H 3 6 耐火 3 階段式 - - 継続判定
神足住宅B棟 共同 H 3 8 耐火 4 階段室 - - 継続判定
神足住宅C棟 共同 H 4 14 耐火 4 片廊下 - - 継続判定
神足住宅D棟 共同 H 9 11 耐火 3 片廊下 - - 継続判定
計 173戸
1次判定項目
1次判定
(2)2次判定
◆2次判定結果
長寿命化
住棟 1次判定 整備水
準向上
団地名 建
設 年 度
管理 戸数
1階住
戸数 構造 階 数
トイレ洋 式化
入口手 すり設 置
高齢者 対応浴 槽
共用部 バリアフ リー化
玄関引 き戸化
外壁・屋 根耐久性 向上改修
中開田住宅 S 28 14 14 特耐 2 建替 建替
馬場住宅 S 49 14 4 耐火 4 継続判定 個別改善 14 14 北開田住宅1 S 49 1 1 簡耐 2 用途廃止 用途廃止
北開田住宅2 S 53 1 1 木造 2 用途廃止 用途廃止
陶器町住宅北棟 S 57 5 5 耐火 2 継続判定 長寿命化 5 5 5 1
陶器町住宅中棟 S 58 5 5 耐火 2 継続判定 長寿命化 5 5 5 1
陶器町住宅南棟 S 58 4 3 耐火 2 継続判定 長寿命化 4 4 4 1
1 1 継続判定 維持保全
野添住宅A棟 S 52 24 6 耐火 4 継続判定 長寿命化 24 24 1
野添住宅B棟 S 60 16 4 耐火 4 継続判定 長寿命化 16 16 1
野添住宅C棟 S 59 16 4 耐火 4 継続判定 長寿命化 16 16 1
野添住宅D棟 S 61 6 - 耐火 3 継続判定 長寿命化 6 6 1
3 3 継続判定 個別改善 3
深田住宅 S 50 20 20 耐火 2 継続判定 個別改善 20 20 20
今里住宅 S 62 4 4 耐火 2 継続判定 個別改善 4 4
神足住宅A棟 H 3 6 2 耐火 3 継続判定 維持保全 神足住宅B棟 H 3 8 2 耐火 4 継続判定 維持保全 神足住宅C棟 H 4 14 4 耐火 4 継続判定 維持保全 神足住宅D棟 H 9 11 3 耐火 3 継続判定 維持保全
計 173戸 86戸 20戸 114戸 114戸 14戸 3戸 7棟
2次判定 福祉対応
個 別 改 善 内 容
(3)活用手法の判定結果
1次判定、2次判定の結果を踏まえ、判定結果の総括を以下の表にまとめる。
建替 14戸 中開田住宅
用途廃止 2戸 北開田住宅
個別改善(福祉対応型等) 38戸 馬場住宅 深田住宅 今里住宅 長寿命化型改善(外壁・屋根)
個別改善(福祉対応型)
80戸 陶器町住宅 野添住宅※