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スケジューラーサービスの環境設定パラメーターの詳細

ドキュメント内 JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド2 (ページ 48-132)

2.2  スケジューラーサービス環境設定

2.2.2  スケジューラーサービスの環境設定パラメーターの詳細

(1) "DEFAULTSERVICENAME"="デフォルトスケジューラーサービス名"

デフォルトとなるスケジューラーサービスの名称を指定します。

コマンド実行時などで,対象となるスケジューラーサービス名が指定されていない場合は,ここで指定し たスケジューラーサービスを対象として処理されます。

複数のスケジューラーサービスがある環境で,ユニットを操作するコマンドを使用する場合,このパラメー ターに指定したスケジューラーサービスに対しては,「-F スケジューラーサービス名」のオプションの指 定を省略することができます。

指定できる値

30 バイト以内の文字列

デフォルト値 AJSROOT1 推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング プロセス起動時

(2) "REMNETSERVICENAME"="リモートジョブネットを実行するスケ ジューラーサービス名"

リモートジョブネットを実行するスケジューラーサービスの名称を指定します。この項目を設定しない場 合は,リモートジョブネットの実行を他ホストから依頼されても,実行できません。

指定できる値

30 バイト以内の文字列 デフォルト値

なし 推奨値

リモートジョブネットの運用は推奨していません。

設定が有効になるタイミング

即時(リモートジョブネット処理の動作時)

(3) "TRACELOGFILE"="スケジューラートレースログファイルの名称"

スケジューラーサービスのトレース情報を出力するファイル名をフルパスで指定します。

このパラメーターを省略した場合,トレース情報は出力されません。

物理ホストおよびすべての論理ホストのスケジューラートレース情報が,ここで指定したファイルに記録 されます。トレース情報を確実に記録できるように,必ずローカルディスク上のファイル名として指定し てください。

なお,ファイルは,トレース情報が出力されたときに新規作成されます。したがって,既存のファイル名 は指定しないでください。

指定できる値

255 バイト以内の文字列 デフォルト値

• Windows Server 2012 または Windows Server 2008 で,インストール先フォルダがデフォルト またはシステムで保護されたフォルダ配下の場合

%ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\log\tracelog

「%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

・「システムドライブ\Windows」配下

・「システムドライブ\Program Files」配下

・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下(64 ビット版の Windows の場合)

• Windows Server 2012 または Windows Server 2008 で,インストール先フォルダが上記以外の 場合

JP1/AJS3 - Manager のインストール先フォルダ\log\tracelog

• Windows Server 2003 の場合

JP1/AJS3 - Manager のインストール先フォルダ\log\tracelog

• UNIX の場合

/var/opt/jp1ajs2/log/tracelog 推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング プロセス起動時

(4) "VRSHIFT_IMMINT"="{V5 | V6}"

スケジューラーサービスがジョブの実行を抑止している間に,ルートジョブネットを中断,または強制終 了したとき,ジョブネットの状態をすぐに変化させるかどうかを(ジョブネットを即時停止するかどうか を)指定します。

指定できる値 V5

ジョブネットの状態をすぐに変化させます。

V6

ジョブの実行抑止解除後に,ジョブネットの状態を変化させます。

デフォルト値 V5

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング スケジューラーサービス起動時

(5) "VRSHIFT_INTRERUN"="{V5 | V6}"

中断状態となったネストジョブネットの後続ユニットを再実行するかどうかを指定します。

中断したジョブネットの,後続ユニットを再実行させたくない場合に変更します。

中断状態となったネストジョブネット配下には,未実行終了のユニットがあります。これらの未実行終了 のユニットを実行しないで,中断状態となったネストジョブネットの後続ユニットの実行を優先したい場 合は「V5」を指定してください。

なお,このパラメーターは,再実行するユニットの先行に中断状態のネストジョブネットがある場合に有 効になります。

再実行するユニットの先行に中断状態のネストジョブネットがなく,異常終了状態のネストジョブネット がある場合は,このパラメーターの設定に関係なく再実行できます。

指定できる値 V5

中断状態となったネストジョブネットの後続ユニットを再実行します。

V6

中断状態となったネストジョブネットの後続ユニットを再実行しません。

デフォルト値 V6

JP1/AJS3 の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「V5」が設定されます。

推奨値 V5

設定が有効になるタイミング スケジューラーサービス起動時

(6) "IPC_TIMEOUT"=dword:リモート通信タイムアウト時間

他ホストとの通信時に,接続元が通信できるまでどのくらい待つか(タイムアウト時間)を指定します。

ホスト間のネットワークが高速で,ホスト未起動のエラーをすぐに検知したい場合などにカスタマイズし ます。

OS のタイムアウト時間でなく,明示的にタイムアウト時間を決定したい場合に,0 以外の値を指定します。

このパラメーターは,次の操作時に接続元ホストの設定値が利用されます。

• リモートジョブネットの実行開始,終了時

(要求元 JP1/AJS3 - Manager ←→ 実行先 JP1/AJS3 - Manager)

• ホストリンクジョブネットの実行登録,登録解除,および実行時

(JP1/AJS3 - Manager → JP1/AJS2 - Manager for Mainframe)

• ジョブ・ジョブネット操作コマンドのリモート実行

(要求元 JP1/AJS3 - Manager → 実行先 JP1/AJS3 - Manager)

• JP1/Cm2 または HP Software の NNM からの「管理→JP1AJS2 の管理→JP1AJS2 の状態」メニュー 実行

(NNM 側 JP1/AJS3 - Manager → 監視先 JP1/AJS3 - Manager)

ここで指定した時間待っても通信できない場合は,エラーとなります。

指定できる値

16 進数で 0〜258(10 進数で 0〜600)(単位:秒)

「dword:00000000」を指定した場合は,OS のタイムアウト時間に依存して制御されます。

デフォルト値

dword:00000000(10 進数で 0)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング プロセス起動時

(7) "IPC_LOCALTIMEOUT"=dword:ローカル通信タイムアウト時間

JP1/AJS3 のスケジューラーサービス関連のプロセス間通信時に,接続元が通信できるまでどのくらい待 つか(タイムアウト時間)を指定します。内部処理用のパラメーターのため,標準設定のまま使用してく ださい。

OS のタイムアウト時間でなく,明示的にタイムアウト時間を決定したい場合に,0 以外の値を指定します。

ここで指定した時間待っても通信できない場合は,エラーとなります。

指定できる値

16 進数で 0〜3C(10 進数で 0〜60)(単位:秒)

「dword:00000000」を指定した場合は,OS のタイムアウト時間に依存して制御されます。

デフォルト値

dword:00000000(10 進数で 0)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング プロセス起動時

(8) "IPCRETRYINTERVAL"=dword:リトライ間隔

通信エラー時のリトライ間隔を指定します。

通信エラー発生状況に応じて,環境設定パラメーターIPCRETRYCOUNT(リトライ回数)と組み合わせて変更 します。

リトライが発生するごとに,ここで指定した値分が加算されます。

指定できる値

16 進数で 0〜A(10 進数で 0〜10)(単位:秒)

デフォルト値

dword:00000001(10 進数で 1)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング プロセス起動時

(9) "IPCRETRYCOUNT"=dword:リトライ回数

通信エラー時のリトライ回数を指定します。

通信エラー発生状況に応じて,環境設定パラメーターIPCRETRYINTERVAL(リトライ間隔)と組み合わせて 変更します。

スケジューラーサービスのプロセス間通信が集中した場合に,一時的に通信エラーが発生する場合があり ます。同時に多数のスケジューラーサービスを起動したり,同時に多量の JP1/AJS3 コマンドを実行した りする場合などに,デフォルト値より大きい値を指定してください。

指定できる値

16 進数で 0〜64(10 進数で 0〜100)

デフォルト値

dword:00000003(10 進数で 3)

推奨値

デフォルト値または運用によってデフォルトより大きい値 設定が有効になるタイミング

プロセス起動時

(10) "EVENTRETRY"="{yes | no}"

イベントサービスへの接続でエラーが発生した場合に,イベントサービスへの再接続を行うかどうかを指 定します。

JP1 イベント出力の契機で毎回接続させたい場合に変更します。

スケジューラーサービスの出力する JP1 イベント(4100〜4142)を参照しない運用では,デフォルト値

(「no」)でかまいません。

指定できる値 yes

次回のイベント出力時に,イベントサービスへの再接続を行います。

イベントサービスへの再接続に成功すると,JP1 イベントを出力します。ただし,エラー発生時の JP1 イベントについては,イベントサービスへの再接続を行わないため,出力しません(エラー発 生時のイベントは JP1 イベントとして登録されません)。

「yes」を指定すると,イベントサービスへの再接続に成功するまでの間,イベント出力ごとにイベ ントサービスへの接続を試みるため,「no」を指定したときと比べて,ジョブの実行性能が低下する おそれがあります。性能よりもイベントサービスへの再接続を優先させたい場合に「yes」を指定し てください。

また,「yes」を指定すると,イベントサービスへの接続エラーが発生するたびにエラーメッセージ

「KAVS0863-E プロセス間通信に失敗しました:保守情報 1 保守情報 2 保守情報 3」が出力されま す。イベントサービスへの接続が長時間回復しないと,大量にログメッセージが出力されることに なります。

no

イベントサービス接続エラーが発生したあとは,JP1 イベントを出力しません。

JP1/AJS3 サービス再起動時に,イベントサービスへの再接続を行います。

デフォルト値 no

推奨値 yes

設定が有効になるタイミング 即時

(11) "REUSELOGON"="{yes | no}"

OS のユーザーアカウントでログオンして実行されるセションのプロセス起動方法を選択します。

同一の OS ユーザーへマッピングし実行されるセションが同時に多数あり,デスクトップヒープ領域が不 足してプロセスが起動できない場合に「yes」を指定します。

ドキュメント内 JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド2 (ページ 48-132)

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