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スクロースを導入したポリウレタンエラストマーの高次構造

Preparatory mixing Polyol Bulking agent Additive agent

3.2 スクロースを導入したポリウレタンエラストマーの構造および物性

3.2.7 スクロースを導入したポリウレタンエラストマーの高次構造

48

れる。PCLおよび

PCD

を用いた場合においても同様の現象が確認されるが,PCL を用いた場合には

PUE-PCL-S3

においてエンタルピー緩和が観測されないものの,

ゴム状平坦領域がはっきりと確認することができる。このことから,PUE-PCL-S3 が相分離と結晶化の丁度境目に位置する濃度であることが考えられる。

PCD

にお

いては

PUE-PCD-S2

からゴム状平坦領域が極端に小さくなり,

PUE-PCD-S1

と比較

してガラス転移温度における傾きが緩やかになっていることから,この濃度にお いて既に相混合による結晶化が大きく進んでいることが考えられる。

49 PUE-PTMG

PUE-PTMG-S5

(A)

(B)

Figure 8. Atomic force microscopy images of polyurethane elastomer without sucrose

(PUE-PTMG) and polyurethane elastomer containing sucrose (PUE-PTMG-S5).

(a) and (b) : two dimensions; (A) and (B): three dimensions.

200 400 800

800 200

400

600

600 1000

0

0

200 400 600 800

800 200

400

600

1000 0

0

(a)

(b)

50

であり,フルクトース側の

1

位に置換する

1

級アルコールは,グルコース側の

4

位に置換する

2

級アルコールと同程度の酸性度であり,さらに,フルクトース側 の

4

位に置換する

2

級アルコールの方が低い酸性度となることから,こちらの方 がイソシアネートに対する反応性は高い

[2]

実際にモデル実験として,スクロースとイソシアナートとしてフェニルイソシ アナートとを用いウレタン化反応を行った。スクロースの1

H NMR (Figure 9)

およ びスクロースとフェニルイソシアナートのモル比を

1:8

とし,時間の経過による変 化を1

HNMR (Figure 10)

により測定した。

スクロースの

1

級および

2

級合わせて八つの水酸基は,その構造に (電子的およ び立体的効果など) 大きく影響されることが示唆される。NCO 基と水酸基とのモ

ル比が

1:8 (インデックス=1)

の時でも,スクロースの添加

24

分後には全ての水

酸基は

NCO

基と反応することが明らかになった。故に,今回の

NCO

基の過剰な 条件での反応では全ての水酸基が反応していると考えられる。

スクロースの持つ水酸基の反応性および解析された性質から予測される高次構

造を

Figure 11

に示す。Iの構造は比較的反応性の高い五つの水酸基により架橋さ

れた分子モデルであり,イソシアネート過剰となる低い導入率において,多くの 割合を占める構造であると考えられる。この構造を多く持った場合には長い分子 鎖を一点だけで束ねるため,その周囲に多くの自由体積が生じることが予測され る。したがって,スクロースの低濃度での導入量における

PUE

の軟質化が起きる と考えられる。II の構造は最も優位的に反応する三つの水酸基のみにより架橋さ れた分子モデルであり,水酸基が多くなるスクロースの高濃度の導入率において,

多くの割合を占める構造であると考えられる。IIIの構造は二つの

1

級アルコール のみと反応した分子モデルであり,スクロースの高濃度での導入率の

PUE

にのみ 部分的に存在すると考えられる。このように,高濃度での導入率においては余剰 の水酸基が分子鎖同士を水素結合により緻密化させると推測される。

51

2.02.53.03.54.04.55.05.56.0

DMSO-d6 H2O

A,F DE I,G

A BC

D EF

G

H I Figure 9 1H NMR spectrum of Sucrose.

H,C,B (ppm)

52

4.04.24.44.64.85.05.25.45.65.86.0 (ppm) Figure 10. 1H NMR spectra of reactive progress (Sucrose + Phenyl isocyanate).

Suc rose + Ph N CO

sucrose 3 min 6 min 12 min 24 min 48 min

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I II III

Figure 11. Possible interpenetrating polymer networks in PUEs containing sucrose.

: su cr ose

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