4.1 事業の現状
本事業のBOT事業化のコンセッションは、国営銀行のBIDVの子会社であるBEDCが保 有していたが、BIDV の開発事業からの撤退方針に沿って、BEDC は当該コンセッション の返上を決定し、2012年2月の首相決定(PM Decision No.217/TTg-KTN)により、当該 コンセッションはBEDCからMOTに返上されている。同首相決定は、Cuu Long CIPM にチュンルオン-ミートゥワン区間とミートゥワン-カントー区間を一体化して、ミートゥワ ン-カントー高速道路として、実現するための提案を作成する役割を与えている。したがっ て、2012年7月現在、同社は、チュンルオン-ミートゥワン区間の高速道路事業のコンセッ ションを保有していない。
同首相決定は、Ho Chi Minh-チュンルオン区間や国道1A号線(ミートゥワン橋ゲート)の料 金徴収権に関しても、BEDCからMOTへの返上を決定しており、2012年7月時点では、
HCM-TL区間の維持管理は道路総局(DRVN)、料金徴収等の運営はCuu Long CIPM(実
際はCIPM傘下715 Company)がMOTの委託を受けて行っている。
4.2 BOT契約交渉内容とその状況
2012年7月現在、BOT契約内容交渉など、Cuu Long CIPMによる事業に関する関連各機 関との協議は行われていない。唯一、プロジェクトの方法性を示唆するものとして、2012 年5月15日のJICAとMOTのDUC副大臣とのキックオフ会議を受けて、JICA調査の再 開要請、当該プロジェクトに対するJICAやADBの借款要請、Special Mechanismによる フレームワーク構築の合意などを記載した MOT 通達(MOT NOTICE No.271/May 25, 2012/TB-BGTVT)が発出されている。
4.3 Cuu Long CIPMの会社概要
MOT はCuu Long CIPMは本事業についてどのようなPPPスキームが可能かをJICA (と
場合によってはADBも)と協力して検討することを委託した。Cuu Long CIPM は2011年 7月、当時の既存3機関(My Thuan PMU, 715 Company, Can Tho Company)を統合して設 立された国有企業である(715 CompanyとCan Tho CompanyはCL CIPMの子会社とし て存続)。 設立根拠はDecision No. 1589/QD-BGTVT dated July 20, 2011に規定され、会 社定款は Decision No. 1788/QD-BGTVT dated August 10, 2011により承認されている。
Cuu Long CIPMの授権資本金はVDN1,500bn。内訳は、存続したMy Thuan PMUの建
物等の固定資産(2.3%)、合併された715 CompanyとCan Tho Bridge O&M Companyの資 本金(4.4%)、カントー橋の料金収入(34.1%)、国家予算配分(59.2%)となっている。このうち、
固定資産と元の会社の資本金の合計6.7%が払込済みである(2012年6月20日現在)。
Cuu Long CIPMの主業務は インフラ投資・開発、プロジェクト管理、交通プロジェクトの
運営維持、事業実施権取得などである。具体的に手がけている事業は、HCMC-TLの運営、
カントー橋の事業実施(PIU)、本事業(TL-MT)のコンセッション取得などである。
Cuu Long CIPMの組織は下図の通り。本部事務所は社長の指揮の下13のディビジョンよ
りなる(職員数92名)。本部の傘下に、総職員数6名からなる2つの関連会計単位と子会社 がある。子会社はカントー橋管理会社(職員数184名)と吸収された715 Company (職員数 127名)の2社である。組織全体の職員数は409名に達する(2012年6月20日現在)。
Cuu Long CIPMは本事業と同様規模の高速道路の建設・運営経験は少ない。しかし、財政
基盤は堅実のようである。というのは、CIPMは政府の決めたことに対して事業体として活 動しているので、その都度、建設費や運営費が支払われているからである。
図4.1. Cuu Long CIPM 組織図 4.4 事業の財務計画
2012年4月13 日、チュンルオン~ミートゥワン高速道路の建設資金に係る調達方法につ いて、MOTにて大臣、副大臣、関係部局及びCUU LONG CIPM 及びVECが出席の下で 協議されて、大臣決裁を受けた結果はNotice(SO193/TB-BGTVT)にて通知された。
その結果、BEDCによるF/S調査の内容をCuu Long CIPMが必要に応じてTEDI等のコ ンサルタントを新たに採用しながら精査してチュンルオン~ミートゥワン高速道路の事業 化を検討することとなり、必要に応じてMOF、MPI、中央銀行等と協議することとなった。
また、建設に必要な資金に充当するために、2012~15年のHCMC-TL高速道路の料金収入、
カントー橋及びミートゥワン橋の料金収入をCuu Long CIPMへ付与するための許可を首 相府へ申請することとなった。更に、HCMC-TL 高速道路の料金徴収権の譲渡により得た
資金でCuu Long CIPMの増資することを首相府に申請するための草案作成をMOT内部の
財務局へ指示されている。
Organization of Cuu Long CIPM
Member Council (5)
Administration Div.
(18)
Personnel &
Labour Div.
(3)
Finance &
Accounting Div.
(12)
Investment &
Procurement Div. (11)
Construction &
Transport Management Div. (7)
Project Management
Div. No. 1 (5)
Project Management
Div. No. 2 (6)
Project Management
Div. No. 5 (4)
Project Management
Div. No. 6 (5)
Information Technology Team(3)
Can Tho Bridge Management & Operation
Company (184)
Structural Engineering Management &
Amendment 715 Company (127)
Branch in Hanoi City (5)
Branch in CanTho City
(1)
Can Tho Project Management
Div. (3) Vam Cong
Project Management
Div. (3) Cao Lanh
Project Management
Div (4)
Subsidiaries Dependable Accounting Units
Notes: ( ) indicates number of staff As of June 20, 2012
Auditor (1)
General Director (1) Deputy General Director
(7)
以上の通り、本事業に係るCuu Long CIPM出資分の資金計画については、HCMC-Turng
Luong 高速道路の料金徴収権の売却資金を充当する方向にて MOT 内部で検討が進んでい
る。尚、不足額については、BOT スキームの活用や ODA資金による支援を期待している ものと推測されるが、詳細は未定である。尚、本事業の財務分析に際しては、Cuu Long CIPM出資分が問題なく払込まれることを前提に検討を進める。