Frequency (rad/sec)
4.2.2 シミュレーション結果
シミュレーション条件を表4.2に示し、制御対象の離散モデルを以下とする。
この条件よりシミュレーションをおこなった結果を図4.6、図4.7に示し、表4.3に得ら れた局所モデルの構成パラメータの制御対象の離散パラメータとの誤差を示す。この結果 より、目標値に対しオーバーシュートなく、外乱に対しても定常偏差なく追従できている ことが確認できる。さらに、モデル構成パラメータに関して目標値の変動があった場合で も、制御対象に対し誤差が少なく高精度な同定ができていることが確認できた。
次に、モデル化誤差に対するデータ駆動型適応化DIMCの影響を検証するためにまず、
モデル化誤差ある場合のDIMC について、制御対象の極およびゲインを各 30%増減させ、
そのときのステップ応答波形を図4.8 に示す。ゲインを 30%減らした場合、整定速度は速 くなるがオーバーシュートが発生した。しかし、ゲインを 30%増やした場合、追従速度は 遅くなった。また、極を30%減らした場合追従速度は遅くなり、極を30%増やした場合は オーバーシュートが発生した。いずれの結果も極およびゲインを変動させると出力応答は 悪化した。このため出力応答の性能向上には、高精度な制御対象のモデルが必要不可欠で あり制御系に適応機構を導入する必要があることがわかる。
同条件下の場合のデータ駆動型適応化DIMCについてシミュレーションをおこなったス テップ応答波形を図4.9に示す。また、DIMCとデータ駆動型適応化DIMCの目標値に対 する二乗誤差和を表4.4、表4.5に示す。この結果よりDIMCのときと同様にゲイン70%、
極130%の場合にオーバーシュートが発生し、ゲイン130%、ゲイン70%の場合に応答の遅
れが発生したが、二乗誤差和を比較するとDIMCの場合よりデータ駆動型適応化DIMCの 場合の方が、二乗誤差和が少なく、より目標値に対し追従していることが確認できる各モ デル化誤差において、データ駆動型適応化DIMCは制御器のモデル更新をおこなうことで 制御対象の状態変化に対してもロバスト性を有していることが確認できた。
31
表4.2 シミュレーション条件
表4.3 更新パラメータ
(a) 制御入力信号 (b) 出力信号
図4.6 入出力信号
サンプリング時間 データ数
時定数 設計パラメータ
ステップ外乱 設計パラメータ
外乱印加時間 設計パラメータ
対象モデル 最終値 絶対誤差 (%)
1.716 1.7136
-0.716 -0.7138
1.08 0.769
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
-500 -400 -300 -200 -100 0 100 200 300 400 500
Time[s]
Input [counts]
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
-0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
Time[s]
Output [counts]
32
(a) パラメータa1 (b) パラメータa2
(a) パラメータa1 (b) パラメータa2
図4.7 更新モデルパラメータ
表4.4 二乗誤差和比較(極増減)
表4.5 二乗誤差和比較(ゲイン増減)
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
1.7158 1.7158 1.7159 1.7159 1.716 1.716 1.7161 1.7161 1.7162
データ数 thetahat [counts]
1
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
-0.7163 -0.7162 -0.7162 -0.7161
データ数 thetahat [counts]
2
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
2.7511 2.7512 2.7513 2.7514 2.7515 2.7516 2.7517 2.7518 2.7519
2.752x 10-4
データ数 thetahat [counts]
3
0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000
2.4612 2.4613 2.4614 2.4615 2.4616 2.4617 2.4618 2.4619
2.462x 10-4
データ数 thetahat [counts]
4
DIMC(70%) DIMC(130%)
DD-DIMC(70%) DD-DIMC(130%)二乗誤差和
0.0597 0.0291
0.0056 0.0057DIMC(70%) DIMC(130%)
DD-DIMC(70%) DD-DIMC(130%)二乗誤差和
0.0249 0.0548
0.0094 0.008533 (a) ゲイン増減
(b) 極増減
図4.8 DIMCステップ応答試験
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
-0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
Time[s]
Output [counts]
130%
70%
100%
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
-0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
Time[s]
Output [counts]
130%
70%
100%
34 (a) ゲイン増減
(b) 極増減
図4.9 DD-DIMCステップ応答試験
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
-0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
Time[s]
Output [counts]
130%
70%
100%
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
-0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
Time[s]
Output [counts]
130%
70%
100
35