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第 6 章 リニア同期モータの制御器設計と位置制御シミュレーション 47

6.8 実システムの安定・不安定によって適用できるデュアルサンプリングレー

6.8.2 シミュレーション結果

A/D : T

2

A/D : T

2

y

Physics

A/D : T1 Dead Time

Td A/D : T1 Dead Time

Td

Computer(T2)

Observer

1 s

A A B

B

+

C C

+

F F

+

0

-

f

x ^x^

x .

x

図 6.19: 倒立振子のオブザーバ・状態フィードバック制御のモデル

オブザーバと制御器の全体図は図6.19のようになる。ここで状態フィードバックゲイ ンFは

det[sI(ABF)] = 0 (6.31)

で求められる極sの4個全てがRe(s)<0を満たすようにする。具体的には4次のKessler 標準形の極の場所になるようにFを決定する。図中のControllerと示された場所は、タイ プ2の推定出力をむだ時間分保持するデュアルサンプリングレートオブザーバの場合は図 5.4に相当するものが、タイプ3の過去と現在の2つの推定値をもつデュアルサンプリン グレートオブザーバの場合は図5.11に相当するものが入る。

シミュレーションを行う際は、xの初期値としてx0 = [0, 0, 0.3, 0]Tを与えた。これは振 子がわずかに傾いた状態から始まることを意味する。一方で推定値の初期値はxˆ0 = ˇx0 =0 である。またむだ時間はTd = 150T2 = 0.150[sec]として、最終的にx = 0となれば振子 は安定に静止していることになる。

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5 -1

-0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1

Time[s]

Position[m], Speed[m/s], Angle[rad], AngularVelocity[rad/s]

Position Speed Angle

AngularVelocity

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5

-1 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1

Time[s]

Position[m], Speed[m/s], Angle[rad], AngularVelocity[rad/s]

Position Speed Angle

AngularVelocity

図 6.20: Td = 150T2のむだ時間がある場合の推定出力をむだ時間分保持する予測型デュ

アルサンプリングレートオブザーバ(タイプ2)による準安定な振子の状態フィードバッ ク制御(上段:実際の状態量 下段:推定状態量)

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5 -1

-0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1

Time[s]

Position[m], Speed[m/s], Angle[rad], AngularVelocity[rad/s]

Position Speed Angle AngularVelocity

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5

-1 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1

Time[s]

Position[m], Speed[m/s], Angle[rad], AngularVelocity[rad/s]

Position Speed Angle AngularVelocity

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5

-1 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1

Time[s]

Position[m], Speed[m/s], Angle[rad], AngularVelocity[rad/s]

Position Speed Angle AngularVelocity

図 6.21: Td = 150T2のむだ時間がある場合の過去と現在の2つの推定状態量をもつ予測 型デュアルサンプリングレートオブザーバ(タイプ2)による準安定な振子の状態フィー ドバック制御(上段:実際の状態量 中段:過去の推定状態量xˇ 下段:現在の推定状態 量x)ˆ

ルサンプリングレートオブザーバのものである。 まず図6.22のタイプ2によるものであ るが、不安定系であるため状態量の振れ幅は先ほどに比べて大きくなっているが、最終的 にはx= 0を達成している。一方で図6.23のタイプ3によるものは、一旦はタイプ2の ようにx=0を達成したように見えるが、その後t= 4[sec]以後から実際の状態量と過去 の推定状態量xˇが急激に増大し始め、発散してしまう。一方で現在の推定状態量xˆはこ の発散に対して無反応であるので状態フィードバック制御が効いていないことがわかる。

以上により、不安定系かつ出力がむだ時間をもって観測されるような実システムの状態 量推定には、タイプ3の過去と現在の2つの推定状態量をもつオブザーバは使用できず、

タイプ2の推定出力をむだ時間分保持するオブザーバを使用しなければならないことがシ ミュレーションを通じて示すことができた。

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5 -20

-15 -10 -5 0 5 10 15 20

Time[s]

Position[m], Speed[m/s], Angle[rad], AngularVelocity[rad/s]

Position Speed Angle

AngularVelocity

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5

-20 -15 -10 -5 0 5 10 15 20

Time[s]

Position[m], Speed[m/s], Angle[rad], AngularVelocity[rad/s]

Position Speed Angle

AngularVelocity

図 6.22: Td = 150T2のむだ時間がある場合の推定出力をむだ時間分保持する予測型デュ

アルサンプリングレートオブザーバ(タイプ2)による不安定な倒立振子の状態フィード バック制御(上段:実際の状態量 下段:推定状態量)

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5 -20

-15 -10 -5 0 5 10 15 20

Time[s]

Position[m], Speed[m/s], Angle[rad], AngularVelocity[rad/s]

Position Speed Angle AngularVelocity

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5

-20 -15 -10 -5 0 5 10 15 20

Time[s]

Position[m], Speed[m/s], Angle[rad], AngularVelocity[rad/s]

Position Speed Angle AngularVelocity

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5

-20 -15 -10 -5 0 5 10 15 20

Time[s]

Position[m], Speed[m/s], Angle[rad], AngularVelocity[rad/s]

Position Speed Angle AngularVelocity

図 6.23: Td= 150T2のむだ時間がある場合の過去と現在の2つの推定状態量をもつ予測型 デュアルサンプリングレートオブザーバ(タイプ2)による不安定な倒立振子の状態フィー ドバック制御(上段:実際の状態量 中段:過去の推定状態量xˇ 下段:現在の推定状態 量x)ˆ