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作製した透過型Sc単層膜のScの膜厚を知るために、透過型sc単層膜試料
作製後すぐにSiwafer基板に同条件(Table5‑4‑a.)でSc単層膜を作製したo Si
wafer基板上にSc単層膜を蒸着した試料を膜厚算出用試料とする。膜厚算出
用試料の小角Ⅹ線回折パターンを測定しScの膜厚を求めたところ、dsc‑111.2nm とわかった。
作製した透過型sc単層膜の透過率測定はKEK‑PFのBL12Aに取り付けた 斜入射反射率計装置で行った。透過率測定の場合、試料平面を入射光に対して 垂直にしなければならないので、 SUS製のアングルに¢10の穴を開け、穴に 透過基板の銅メッシュ部分がくるようにマウントできるホルダーを作製し使用
した。透過型試料ホルダーと測定時の様子の概略を図5‑4‑3に示す。
図5‑4‑3 透過率測定概略図
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まず、作製した透過型sc単層膜の透過光強度を測定し、次に透過基板の透 過光強度を激J定したo測定時の波長分解能は185であるo透過型sc単層膜の 透過光強度を透過基板のみの透過光強度で割ることでSc単層膜の透過率を算 出したo結果を図544に示す。実線は謝定結果、破線はバークレー研究所が ホームページ上で公開している単層膜透過率計算プログラムを使用して膜厚 111・2mmのSc単層膜の透過率を計算した結果である。
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3.0 3.5
WaveJength (nm)
図5‑4‑4 Sc単層膜軟Ⅹ線透過率
次に、実験的に求めたSc単層膜の透過率と膜厚を用いてScの消衰係数を算 出したo結果を図5‑4‑5に示すo実線、破線はそれぞれ実験結果から求めた消 衰係数とバークレー研究所公開の消衰係数であるo図545では吸収端位置を 含めて短波長側ではバークレー研究所公開の消衰係数と異なっている。実験結 果では二本の鋭いピークが現れた。
46
1 0 0 8 0 6 0 4 0 2 0
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!u JS ut 巴1
k o.002
3.0
Wavelength (nm)
図5‑4‑5 Sc消衰係数
3.5
一般にS準位以外はスピン軌道相互作用によって分裂する。従って、物質の吸 収端位置での光学定数は波長(もしくは光子エネルギー)に対して図5‑4̲5中 の破線(バークレー研究所公開の値)が示すような単純な変化をしない。原子 周期表によると、ScL殻の2p準位はスピン軌道相互作用により2p,/2準位と2plf2 準位に分裂し、それぞれの準位をフェルミ準位に励起するエネルギーは
398.7eVと403.6eVである。それぞれ波長にすれば3.110nmと3.072nmである。
また、 2p3′2準位と2pl′2準位間のエネルギーは4.9eVである。実験結果に現れた 二本のピークの間隔は光子エネルギーにすれば4.5eVであり、それぞれ低エネ ルギー側(長波長側)から2p3′2準位と2pl′2準位に対応付けられると考えられ る。従って、話が前後するが、これを利用して5‑3‑2で紹介した測定データ の波長校正を行った。なお、 2p3′2準位では電子が四重縮退、 2pl′2準位では二重 縮退しており、 2p3′2準位による吸収は2pl′2準位によるものよりも二倍大きく なる筈であるが、実験結果ではこの傾向が見られなかった。