• 検索結果がありません。

「グローバル不動産投資」

ドキュメント内 hyo1 (ページ 35-39)

州諸国の貸し手から不良資産のポートフォ リオを取得している。

アジアでは景気回復と共に10年来下落し ている地価が再び上昇することを想定し、

グローバルな投資家が日本の不動産会社、

投資ファンド、REITにおける持分を買い増 している。また、中国では巨大公共事業プ ログラムが商業用、住居用不動産市場の長 期的な成長を下支えし、必要なインフラが 整備され投資を呼び込んでいる。グローバ ルな投資銀行の中には中国の不動産会社の 持分を取得し、投資家は中国のパートナー の知識と経験を活用して投資機会を評価し、

潜在的投資についてデューディリジェンス を実行することにより、世界で最も成長し ている市場において物件を開発・取得する ための許認可取得に取り組んでいる。アジ アの他の地域においては、韓国の資産担保 証券の市場がグローバルな投資家の関心を 引き付けている。インドでは国内の外国投 資規制を段階的に改正し、不動産投資など の外国投資をさらに呼び込んでいる。投資 家はメキシコにも目を向けているが、不動 産市場は景気回復と共に改善を見せている。

確かに、多くの資本がグローバル市場に 流れ込んでいるが、米国は今なお世界の主 要な投資市場に留まっている。このことは、

全米外国人不動産投資家協会が会員企業を 対象に行った2004年の年間調査において、

ワシントンD.C.が海外投資に関するグロー バルな都市の第1位に輝いた事実によっても 明らかである。しかし、不動産投資は国際 的な色彩を一層強めており、同調査では第2 位にロンドン、第3位に東京、第4位にニュ

ーヨーク、第5位にパリがそれぞれランクイ ンしている。

米国以外で組成されたREIT(「X-REIT」

と呼ぶことにする)の数は増え続けている。

現在、20を超える国でREITやREITに似た 仕組みが運営されている。日本のREIT(J-REIT)市場はわずか数年で14件、約140億 ドル規模に成長した(7月21日現在、21件 約2.4兆円)。また、シンガポールのREIT

(S-REIT)は約30億ドル市場となっている。

各国は米国のREITをモデルに、各国の特殊 な要件やニーズに適応させている。しかし、

概して各国がREITを組成する理由は同一の ものである。これは、自国の不動産市場に グローバルな投資を呼び込み、物件所有者 やデベロッパーに資金調達先を提供し、よ り流動性があり税務上効率的な投資形態を 生み出すためである。資金を調達し、より 流動性のあるREITストラクチャーを通じて 不動産を取得し、投資を呼び込むために、

非上場企業は国の法規制に応じて上場REIT に転換するかもしれない。グローバルな規 模でREITが増え続けることは間違いない。

英国では不動産投資ファンドとして知られ るREITに似た仕組みを作る法案が2006年に 成立するかもしれない。ドイツでも来年の REIT導入を検討中である。その一方で、米 国では最近、上場REITの特定の外国人株主 に配分されるキャピタルゲイン所得に対す る源泉税を撤廃した。これは米国のREITへ の海外投資を促進し、グローバルな資本を

X-REIT市場

37

July-August. 2005

引き付ける点において競争力を維持するこ とを目指すものである。

昨今のグローバルな不動産投資やREITの 成長は、長期的な動向の始まりである。急 速な経済成長や人口増に対処するために、

世界の新興市場は商業用物件投資に対しさ らなる資本を必要としている。世界的な住 宅需要の高まりに応えるために、グローバ ルに住宅を建設しており、住宅建設会社に さらなるグローバルな投資資本が流れ込む 可能性がある。米国のような成熟した市場 においても、長期的な不動産投資のために 一層の資本が必要とされている。最近発行 されたブルッキングス研究所の研究では、

米国では2000年に約279億m2の商業・住宅 面積があったが、予測される人口増に対処 するためには2030年までに約397億m2が必 要になると指摘されている。

今年から欧州連合は国際財務報告基準に 従って、EUの上場企業に対して連結財務諸 表を作成することを義務付けた。EUで事業 を行っているEU圏外に本部を構える不動産 会社もその対象となる。これらの企業が直 面する課題の中には、時価会計、未実現評 価益に対する引当税額、営業権の取り扱い、

フリーレントなどに対する収益認識の平準 化、投資不動産の定義(賃貸人はオペレー ティングリースでリースしている物件を投 資不動産として計上することができるが、

ファイナンスリースの場合には認められな い)を選択するかどうかといったものがあ

る。EUで事業を行っているまたは計画して いる場合、EUの報告義務が自社にどのよう な影響を与えるかを理解する必要がある。

最近、米国議会は米国雇用創出法を制定 した。その名が示す通り、米国で雇用を創 出することを目指したものである。しかし、

米国の不動産への投資に対する税務上の恩 恵を提供するものでもある。これらには、

特定の賃借物件の改装工事やレストラン物 件に対する加速償却や、「適格生産活動によ る所得」に対する最大9%までの控除(これ は建設、エンジニアリング、建築サービス を提供している企業にメリットとなる規定 である)がある。他方、同法にはパートナ ーシップや非課税リース取引を用いた不動 産及びその他の資産タイプからの税務上の 恩恵を制限する、多数の規定が含まれてい る。大きな変更のひとつは米国雇用創出法 の一環として10月に新たに470条が制定され たことである。470条は2005年以降に適用と なるが、とりわけ、パートナーシップから の税務上の損失控除を制限し、ヘッジファ ンドや不動産投資パートナーシップといっ たより広範な投資パートナーシップに適用 される可能性がある。470条はパートナーシ ップが物件の持分を完全に処分するまで、

「非課税使用物件」からの純損失に制限を課 すものである。この目的上、「非課税使用物 件」にはその資産が非課税または外国の賃 借人にリースしているかどうかにかかわら ず、または、資産が一切リースされていな

欧州連合

米国雇用創出法

い場合でも、パートナーシップの持分が非 課税のパートナーによって保有される場合 には、あらゆる種類の資産を含む可能性が ある。当会計事務所としては、この問題に 関する情報を入手すべく関係当局と緊密に 連絡を取り合っている次第である。

サーベンス・オクスリー法に準拠するた めにかかる費用(1株当たり3〜5セント以上)

のため、上場不動産会社の中には上場廃止、

非公開化、または他社との合併を行ってい るところもある。一般的には、同法が非上 場を選択する唯一の理由ではないにしろ、

複数ある理由の一つとなっていることは事 実であり、この手段を選択する企業(米国 で事業を行っている外国企業を含め)は今 後増えるかもしれない。他の企業はそのま ま残るか上場するかを選択しつつある。こ れらの企業にとって同法と第404条の財務報 告義務は事業を行う上での追加コストであ る。しかし、そのこれらの企業は同法に準 拠するための費用を支払うことで、会社の

事業を徹底的に分析し、内部統制における 弱点を浮き彫りにし、問題を修正すること でそのメリットを手にすることができる。

より効率的な事業、リスクの低減、コスト 削減などの見返りが期待できるのである。

同法が説明責任プロセスとして始めたもの は、企業経営をより費用対効果に優れたも のとする手段となり得る。結果として、透 明性と財務諸表の信頼性の向上によって株 主の信頼が高まり、全体的に便益がもたら される。

アーンスト アンド ヤング(E&Y)は、世界140カ国にお いて、10万人以上の職員を有するグローバルな会計事 務所であり、リアルエステートグループはグローバルな不 動産関連クライアントに対し会計監査、税務、コンサル ティングサービスを提供している。国内においては、E&Y グループの一員として、新日本監査法人、新日本アーン ストアンド ヤング税理士法人、アーンスト アンド ヤング トランザクション アドバイザリー サービス株式会社が 不動産関連のサービスを提供している。

国内連絡先:新日本監査法人 金融サービス部 シニアマネージャー 四釜 宏吏

03-3503-2036

[email protected]

目 さ れ て い る も の

グローバルREIT

不良資産の売却

中国における住宅開発

非公開化

オフバランスによる資金調達

オフィス開発

タックス・シェルター

キャップレート 注

目 を 失 い つ つ あ る も の

サーベンス・オクスリー法

ドキュメント内 hyo1 (ページ 35-39)

関連したドキュメント