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グループ研究における提案システムの評価

ドキュメント内 卒論 (ページ 67-71)

第 5 章 開発したシステムにおけるケーススタディ

5.6 グループ研究における提案システムの評価

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図 5-14 調査から得た知見の出力

5.6.3 ユーザBによる史料研究

ユーザBは史料研究を行うに当たって、ユーザA と共有しているEvernoteへアクセス し、ユーザA の知見を参照する。以下がEvernote に出力されたユーザAの知見である。

ユーザ B はこの知見を自身の研究に反映させた。具体的には戦艦「最上」と「電気溶接」

が関連事項であるとオントロジーに追記、このオントロジーを検索における辞書として使 用することによって、「最上」と「溶接」の二つの概念を含む史料を同時に取得することが できた。それら史料をユーザ B が調査することによって、「〔各艦艇の歪〕10.12.27」とい う史料が得られた。本史料は図 5-16に示す、航空母艦「蒼竜」の外板の変形量に関する史 料であり、平賀譲によるメモが保存されていた。

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図 5-15 Evernoteで共有される知見

図 5-16 板厚による外板の歪量に関する平賀譲のメモ 5.6.4 結果と評価

5.6.3で得られた史料には、板厚により外板の歪量に差が生じるといった当然のことが記

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されているが、川瀬は彼の論文の中で「きわめて重要な史料である」と述べている。その 理由はこうである。平賀譲は当時「船体の歪みは電気溶接から生じた」という彼の持論を 一切変えなかった。しかし本史料では板版の厚み不足による歪みの可能性について示唆し ており、平賀譲自身の考えに疑問を投げかけている数少ない史料の一つである。

よって複数人によるグループ研究を行うことを通じて、電気溶接関連の研究における重 要史料の取得を再現できた。その史料には「電気溶接」という単語は直接書誌情報として 記述されておらず、カード目録属性に「最上」と記述されているだけである。そのため本 ケーススタディのように、平賀譲の「電気溶接」に関する考えが巡洋艦「最上」に強く関 りがあることを認識していなければ、取得することが難しかった史料といえる。

従来の研究手法では各研究者によって独自にMicrosoft Word等を用いて目録が作成され、

複数研究者間での知識の共有は難しかった。一方、本研究ではEvernoteに出力することに よって、ウェブ上で調査結果の共有がなされた。これにより複数研究者間で互いに研究か ら得た知見や研究の進捗を確認しながら共同で研究を進めるといったことが可能となり、

効率的に史料研究を行うことができた。以上のケーススタディから、本システムは複数人 によるグループ研究において有用に機能することが確かめられた。

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