• 検索結果がありません。

クロマトグラフ管を用いた実験1

ドキュメント内 画像処理による着色水の濃度評価 (ページ 35-40)

第 4 章 流動する着色水濃度と画素数の関係評価実 験(食用色素)験(食用色素)

4.2 クロマトグラフ管を用いた実験1

前節で使用した食用色素の赤、黄色の0〜10 ppmの着色水をクロマトグラフ管により垂直方向 に流動させて映像を録画し、画像処理を行った。クロマトグラフ管は、内径30mm、長さ300m m、足径6mmを用いた。図4.23にクロマトグラフ管を示す。

図 4.23: クロマトグラフ管

4.2.1 実験方法

1. 食用色素の赤 黄色を、1,2,4,6,8,10 ppmになるように、調整した。

2. 各濃度の着色水を、クロマトグラフ管に入れ流速約1.8mm/sで流動させながら、10秒録画 した。

3. 録画した映像をSimulinkを用いて画像処理した。

クリッピングは、横長長方形61×171pixel、正方形101×101pixel、縦長長方形171×61pixel で行った。

4.2.2 結果と考察

図4.24、図4.25、図4.26に結果のグラフを示す。また図4.27、図4.28に赤と黄色の0点通過に 補正した検量線のグラフを示す。相関係数の最も高かったクリッピングを行ったので、赤は縦長 長方形、黄色は横長長方形である。図4.29、図4.30に赤の横長長方形の輝度値映像と2値化映像 を示す。図4.31、図4.32に赤の正方形の輝度値映像と2値化映像を示す。いずれも、8 ppmであ る。図4.33、図4.34に縦長長方形の輝度値映像と2値化映像を示す。

最初に、赤の着色水について結果と考察を述べる。全てのクリッピングで濃度と画素数は比例す ることが確認できた。直線の傾きは、横長長方形で34、正方形で24、縦長長方形で19であった。

実験誤差(カメラの揺れ、手振れ)も考えられるのでクリッピングによる有意な差はないと考え

ことが確認できた。直線の傾きは、縦長長方形で36と大きく赤の直線の傾きよりも大きかった。

横長長方形と正方形では23、20であった。黄色は、回転式流しそうめん器でも縦長長方形にクリッ ピングを行った結果の傾きは大きかったが、同じ縦長でも流れに対する向きが異なる。このこと から特に縦長長方形に感度が良いとは断定できない。したがって、クリッピングによる有意な差 はないと考えられる。相関係数は、正方形で低かったが他は同じであった。黄色は見た目にも、濃 度の差が区別しにくかったが測定結果も画素数の変化が小さかった。1〜10 ppmの範囲であれば 提案する方法で測定が可能である。しかし1 ppm以下では測定が難しい。赤、黄色とも回転式流 しそうめん器よりも直線の傾きが大きいのは、光の反射の影響が少なくグレースケールの濃度が 異なるためと考えられる。

図 4.24: 横長長方形(クロマトグラフ管)

図4.25: 正方形(クロマトグラフ管)

図 4.26: 縦長長方形(クロマトグラフ管)

図 4.27: 赤の検量線(クロマトグラフ管)

図 4.28: 黄色の検量線(クロマトグラフ管)

図4.29: 横長長方形の輝度値映像 図4.30: 横長長方形の2値化映像

図 4.31: 正方形の輝度値映像 図4.32: 正方形の2値化映像

図4.33: 縦長長方形の輝度値映像 図4.34: 縦長長方形の2値化映像

ドキュメント内 画像処理による着色水の濃度評価 (ページ 35-40)