第 4 章 再送タイムアウト改良による改善 37
4.5 性能評価
4.5.3 クライアント要求による強制再送の評価
'ŽŽĚƉƵƚDďƉƐ
dŚĞŶƵŵďĞƌŽĨĂĐƚŝǀĞƐĞƌǀĞƌƐ
Ϭ ϮϬϬ ϰϬϬ ϲϬϬ ϴϬϬ ϭϬϬϬ
Ϭ ϰϬ ϴϬ ϭϮϬ ϭϲϬ ϮϬϬ ϮϰϬ ϮϴϬ
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図4.17: 再送要求オプション利用時のグッドプット(S=64KB)
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Ϭ ϰϬ ϴϬ ϭϮϬ ϭϲϬ ϮϬϬ ϮϰϬ ϮϴϬ
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&'dWͺϭŵƐ EKdWͺϭŵƐ
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EdW EKdWͺϮϬϬŵƐ
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図4.18: 再送要求オプション利用時のグッドプット(S=256KB)
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Ϭ ϰϬ ϴϬ ϭϮϬ ϭϲϬ ϮϬϬ ϮϰϬ ϮϴϬ
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EdW ,dWͺϮϬϬŵƐ
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図4.19: 保留ACK利用時のグッドプット(S=64KB)
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EdW ,dWͺϮϬϬŵƐ
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図4.20: 保留ACK利用時のグッドプット(S=256KB)
ミュレーション結果について考察する.図4.19は,NS = 256,V = 1 Gbps,S = 64 KB,x = 1,ポートバッファ容量を40パケット分とした時のグッドプットを示す.なお,保留ACKに使う バイト数は10バイトとする.図中の凡例のなかで,“AHTCP”と付いているものは,保留ACK による再送要求を使用しているときの結果を意味する.また,凡例の右側の数字は,RTOminに 設定した値を意味する.
同図を見ると,まず,RTOminが200msecについて,アクティブサーバ数が小さいときは,保 留ACKを使うことでグッドプットが改善することが確認できる.これは,クライアントからの再 送要求の間隔が,RTOminよりも少ない約3∼5msecであるため,サーバの再送タイムアウトを 待たずに,クライアントからの要求によって再送が行われるためである.この改善の効果は,アク ティブサーバ数が増加するにつれて小さくなる.次に,RTOminが0.2msecのときについては,保 留ACKを使用することで,アクティブサーバ数が100以上となった場合においても,グッドプッ トの低下はみられない.これは,ネットワークがアイドル状態となったときに,保留ACKによる 再送要求が行われることで,アイドル状態から早く復帰できているからである.一方,RTOminが
1msecと5msecのときに,それほどグッドプットが改善していない.この理由は,前節でもみた
ように,RTOminが大きくなるにつれてインキャストの影響が強く表れるため,その結果,ACK
送信を保留するシーケンス番号が十分に確保できず,保留ACKの送信が不可能になっているため である.前節で示したオプションによる再送要求を使用する場合では,新鮮な1バイトのACKは 必要なく,単に重複ACKに再送要求オプションを付与して送信すればよいため,RTOminの大 小に依存せず,性能改善を示している.
図4.20は,NS = 256,V = 1 Gbps,S = 256 KB,x = 1%,ポートバッファサイズを40パ ケット分とした時のグッドプットを示す.なお,保留ACKに使うバイト数は10バイトとする.
ůŝĞŶƚ
ƵĨĨĞƌWŽƌƚ
^ĞƌǀĞƌϭ
^ĞƌǀĞƌϮ
^ĞƌǀĞƌϯ
^ĞƌǀĞƌE
^^ǁŝƚĐŚ
ϭϬ'ďƉƐ ϭ'ďƉƐ
図4.21: 帯域幅が異なる場合のネットワークモデル
図4.20を見ると,図4.19とほぼ同様の傾向が確認できる.ただし,RTOminが0.2msecで,保 留ACKを使用したときは,アクティブサーバ数が増加するにつれて,若干グッドプットが低下す る.これは,SRUサイズが256KBであるため,アクティブサーバ数が多いときには,何度もイ ンキャスト(アイドル状態)が出現しているためである.これは,RTOminの大小に依存せずに,
アクティブサーバ数が増加するにつれて,保留ACKを使用したときのグッドプットが低下してい ることから確認できる.図4.19で示したSRUサイズが64KBのときに比べると,AHTCPによ る改善幅は小さく見えるが,本章の前提で述べたFGTCPを想定したRTOminが0.2msecのとき については,インキャストは回避できていることが確認できる.