図40 スイバの春先の紅葉(継続観察)
カ1997.4.8
次に、シリカゲル薄層クログラフィーの結果を示す(図41)。紅葉、緑葉ともに クロロフィルaとクロロフィルbの両方の光合成色素を含んでいることがわかった。
スイバの紅葉は秋の紅葉と違い、さかんに光合成を行っている紅葉であることがわ
かった。
赤い葉の主役をなす色素は、一、二の例外はあるがほとんどすべての植物の場合ア ントシアニン系色素のグループの一つで、クリサンチミンという色素である(増 田、1988)。本実験で行ったシリカゲル薄層クログラフィーではクリサンチミンの スポットは得られなかった。
ス} ぐ
紅葉
スらワで
緑葉 carotene
____...._」.一,,______....明■『ら________
chlorophyll a ・一一一一一一一一一一舵一一一一一一一
chlorophyll b一一一一一一一一一一一一一一一一ρ一一一一一一一一一一
図41 シリカゲル薄層クロマトグラフィーの結果
展開溶媒:石油エーテル(沸点30−60℃)とアセトンの体積比7 3
34
次に、光質別光エネルギーの吸収率の測定の結果を示す(図42)。スイバの紅葉 の葉は緑の葉が吸収しない500から600㎜の光をよく吸収していることがわカ》つ た。このことは、光が弱い秋から冬さらに春先にかけての時期に、スイバの紅い葉 は効率よく光のエネルギーを吸収し、クロロフィルa.bで盛んに光合成を行っている
ことを示している。
1.00E+00
9.1〕〔〕E−01
曾8㎝む1
壽7・00E−01 ◆紅葉
蒼・細1 ◆緑葉
富憩5加E−01
) 4.00E−01
≧≦ 3F.OOE−01
2,00E−01 1.00E−01
0.00E+00
0 100 1200 ヨ00 400 500 600 700 800
:庄長(nm)
図42 スイバの葉の表からあたった波長別光エネルギーの吸収率
2−4節 植物の雌雄性の視点
現行の学習指導要領では小学5年生で植物の発芽、成長及び結実の仕組み、魚など の動物及び人の発生や成長などの様子を、発生と雌雄の結びつきに視点をあてなが ら調べさせ比較することによって性を教える6さらに、6年生では、植物、動物及び 人の体のつくりと働きの共通性に目を向け、生物としてまとめて見ることを教え る。しかし、小学校低学年では、一般に動物については生命のあるものと考える が、植物についてはなかば無生物的なものと判断することが多い(根本、1987)。
さらに、西川ら(1995)の「生物教育における文脈依存性に関する研究」によると 5年生でもP性による違い」、 「子どもの誕生理由」,、 「父との遺伝関係」で過半数 の児童が文脈依存性(context dependency)もしくは領域固有性(domein specificity)を示
すという報告がなされている。このことは、学習指導要領でねらっている植物、動 物及び人を生物としてまとめてみることの達成の難しさを示している。児童は動 だ
物、植物または生物一般の代表としてその生物を学んでいるのではなく、特定のそ の動物の学習であると考えている可能性が高い(西川ら、1995)。
植物の性の特徴とは何であろうか。
植物の生活環は核相の交代にともなって世代の交代がみられる、そして各世代は 植物の種類によってちがった体制の発達を示すほか、性型についても各世代は別々
な分化を示している(小野・1963) (表3)。
表3 植物の各世代における性型の分化 造配体(n) 造胞体(2n) 植 物 の 例
混成