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イテレーションのプロセス

ドキュメント内 テニススクール経営改革のための (ページ 33-37)

第 3 章 開発フェーズの計画と実施

3.5 イテレーションのプロセス

イテレーションにおける取り組みのプロセスを図 3-3に示す.

図 3-3 イテレーションにおける取り組み

図に示す通り,イテレーションは5段階のプロセスで構成している.これら一つ一つの取 り組みについて個別に説明する.

3.5.1 要件の整理

各イテレーションの最初には顧客を交えた顧客ミーティングを実施する.この顧客ミーテ ィングでは主に,このイテレーションで取り組む予定となっているユーザストーリについて の再確認を行う.ユーザストーリを見直し,優先度や要件に変更が無いかなどについて顧客

化を捉え,より顧客にとって価値のあるシステムを開発する事を目指している.

開発フェーズにおける全5回のイテレーションの顧客ミーティングにより,ユーザストー リの増減や変化が生じた.各イテレーションの顧客ミーティングで決定されたユーザストー リの変更を,表 3.2に示す.

イテレーション0は初期計画の直後であったため,特に変更が発生する事はなかった.イ テレーション1,2,3では当初のシステム要件から漏れていたユーザストーリの抽出や,開 発が進むにつれて不要と考えるようになったユーザストーリをスコープから除外する事に成 功している.イテレーション4では特に変更が発生しなかった.

表 3.2 顧客ミーティングにおけるユーザストーリの変更 イテレーション ユーザストーリ コア/

サブ

変更種別 備考

イテレーション0 コーチは代行依頼のメール内 のリンクをクリックすること で代行への立候補ができる

サブ 変更 機能種別をサブ からコアに変更

管理者はHTTPベーシック認 証でコーチ評価ページにアク

セス出来る

サブ 変更 機能種別をサブ からコアに変更

イテレーション1 コーチは月カレンダから立候 補ができる

サブ 削除 -3USP

管理者は基本スケジュールの 変更開始日が設定できる

サブ 追加 +5USP

イテレーション2 管理者は基本スケジュールの 変更開始日が設定できる

サブ 変更 機能種別をサブ からコアに変更 管理者は解決されていない代

行依頼申請のリマインダを受 信できる

サブ 削除 -5USP

イテレーション3 コーチは代行依頼の一覧を閲 覧できる

サブ 変更 見 積 も り 値 が

2USPから5USP

に変更

+3USP 管理者は任意のコーチの代わ

りにそのコーチとして操作が できる

サブ 削除 -5USP

管理者は月毎の各コーチ勤務 実績の割合を円グラフで見る ことが出来る

サブ 削除 -3USP

管理者はシステム上でログが 見ることができる

サブ 削除 -1USP

- - -

イテレーション4

3.5.2 タスクの詳細化

該当イテレーションで取り組むユーザストーリについて整理をした後,開発メンバによる タスクの詳細化を行う.タスクの詳細化では各ユーザストーリの実現に向けて必要なタスク の洗い出しの他,マネジメント,障害対応などについてのタスクも確認する.洗いだしたタ スクには担当者の割り当てと期日,所要工数のボトムアップ見積もりを行う.これらのタス クをもとにスケジュールを計画し,開発を行う.図 3-4に各イテレーションで抽出したタス ク一覧の抜粋を示す.

図 3-4 各イテレーションで抽出したタスク一覧(抜粋)

3.5.3 タスクの実施

本プロジェクトでは平日にコアタイムを設け,全メンバが同じ居室に集まり,開発を行う.

具体的には,プロジェクトメンバは割り振られたタスクを各自遂行する.タスクの進行状態 は「進行中」・「レビュー」・「終了」で分かれており,タスクが完了すると「レビュー」に移 動させる.一日の初めには全員参加のデイリーミーティングを開催する.デイリーミーティ ングでは,各メンバが現在取り組んでいるタスクについての進捗状況や困っている点につい て簡単に報告し,チーム全体で共有する.また,その日に取り組むタスクを宣言することで,

その日の共同作業を円滑に行えるようにすることを狙った.レビューはデイリーミーティン グで行い,そこでレビューした結果問題が無ければ「終了」に移動させる.その後プロジェ クトメンバは次の新規タスクに着手する.また,コアタイムの終わりにプロジェクトメンバ は,それぞれ自分の担当したタスクの作業時間を入力する.

図 3-5 各イテレーションで抽出したタスク一覧(メンバへのタスク割り振り時)

3.5.4 成果物レビュー

成果物レビューでは,イテレーションの期間内で開発したユーザストーリを顧客と共にレ ビューを行う.レビュー時は,単なるデモだけでなく,実際のユーザである経営者や事務員・

コーチにシステムを操作してもらうことで,細かいデザインや使い勝手,文字の表現などに ついてのフィードバックを得た.

3.5.5 KPT によるイテレーションの振り返り

顧客へのレビューが終わった後,イテレーション全体の振り返りを行った.振り返りには

KPT[9]を用いた.KPT では,表 3.3 に示すように,Keep(続けたいこと),Problem(問

題),Try(工夫してみたいこと)の3つの項目についてチームの意見を出し合い,次イテレ ーションのチーム基準とする.

表 3.3 KPTの用語説明

用語 説明

Keep(続けたいこと)  上手くいって続けたいこと.

 イテレーションの中で取り組んで良かっ た行いについて記入する.

Problem(問題)  問題だと認識していること

 将来的に発生しそうだと考えられる問題 や未来のリスク等について記入する

Try(工夫してみたいこと)  問題に対する改善策や,取り入れてみた

ら良くなりそうな取り組みを記入する

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