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アルキル基系

ドキュメント内 シリカ複合膜の気体および液体の分離 (ページ 46-49)

第 3 章 CVD シリカ複合膜の基礎透過特性 43

3.1.3 細孔径と置換基分析

3.1.3.1 アルキル基系

図3.1.5にPrTMOS膜にNKP細孔径の蒸着温度依存性と各シリカ源加水分解粉末のTGおよび FT-IR

測定結果を示す。PrTMOS膜の細孔径は、低温である180℃で蒸着させた膜は0.66 nm、中温である240

~360℃で蒸着させた膜は0.49±0.03 nm、高温である400℃で蒸着させた膜は0.58 nmと3つに分類でき る。TG 結果より、300~400℃で重量減少が確認できることから、プロピル基はこの温度域で分解し、

400℃以上では残存していないといえる。FT-IR 結果より、200℃以下の吸光度比は、200~300℃でオゾ

ン処理した加水分解粉末よりも吸光度比が0.2と低いことから、熱分解ではなくオゾンの影響でプロピ ル基が分解したといえる。以上から、200℃以下で蒸着させた膜の細孔径が大きい理由は、オゾンにより プロピル基が分解されたためといえる。一方、大きな細孔(0.59 nm)をもつ蒸着温度400℃で作製した 膜は、プロピル基の熱分解により細孔が拡大したといえる。蒸着温度 200℃から360℃ではTG 結果と

FT-IR 結果より、プロピル基が細孔中に残存しているといえる。この温度域で作製した膜の細孔径は約

0.47 nm であり、シリカネットワーク中にプロピル基が残存することで間隙が狭くなり、小さい細孔が

得られたと推測できる。

図3.1.6にHTMOS膜のNKP細孔径の蒸着温度依存性を示す。次にHTMOS膜について記す。PrTMOS

膜と同様に細孔径の大きさは蒸着温度で3段階に分類できる。区分1は180℃で蒸着させた膜、区分2

は270℃から450℃で蒸着させた膜、区分3は500℃で蒸着させた膜である。1つ目と3つ目の細孔径が

0.76±0.01 nmと大きい膜が得られた理由は、前述のPrTMOS膜と同様であると考えらえる。TG測定よ

り、ヘキシル基の分解温度域は 350℃から 480℃であり、プロピル基よりも耐熱性が高いことが示唆さ れた。

PrTMOS膜とHTMOS膜のNKP 細孔径を比較すると、区分1、2、3のいずれもHTMOS膜の細孔径

の方がPrTMOS膜よりも大きかった。ここで図3.1.7にMTMOS、ETMOS、DTMOS加水分解粉末のTG

結果を示す。各シリカ源加水分解粉末の分解温度域に焦点を当てると、メチル基、エチル基、デシル基 をもつシリカ源で分解温度域は、それぞれ500-580℃、320-500℃、450-480℃であった。このようにアル キル基の長さが変わることで、熱分解温度域が変わることがわかった。これはアルキル基の長さが細孔 径の形成に影響を与えていることを示唆している。

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図3.1.5 PrTMOS膜の細孔径とアルキル基の残存量(TG、FT-IR)の蒸着温度依存性

0.2 0.4 0.6 0.8 1.0

NKP p or e siz e [n m ]

PrTMOS

0 20 40 60 80 100

100 200 300 400 500 600

We igh t l os s [% ]

TG (PrTMOS powder)

Temperature [℃]

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

IR (PrTMOS powder after O

3

treatment)

a t 2960 cm

-1

[-] N or m al iz ed a bs or ba nc e

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図3.1.6 HTMOS膜の細孔径とアルキル基の残存量(TG、FT-IR)の蒸着温度依存性

0.2 0.4 0.6 0.8 1.0

NK P p or e s iz e [n m ]

HTMOS

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

IR (HTMOS powder after O

3

treatment)

a t 2960 cm

-1

[-] Nor m al iz ed a bs or ban ce

0 20 40 60 80 100

100 200 300 400 500 600

TG (HTMOS powder)

We igh t l os s [% ]

Temperature [℃]

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図3.1.7 アルキル基系シリカ源加水分解粉末のTG結果

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