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図中には傾き mg=2.5676 の直線をギヤ比ごとに得られたデータにフィットするように 書き加えた消費電力量は、高さを変えてもロスが変わらないとすると、この直線に乗るは ずである。この直線は、消費電力量の変化の理論値を示す理論直線である。しかし、坂の 傾斜が急になるにつれてあるところから所要時間が急激に長くなり、その分消費電力量も 急激に増加することから、この直線から外れる傾向にあることが分かる。このときは、ロ ボットにより大きな負荷がかかってしまうため、効率が悪くなる。つまり、この実験では、

所要時間が急激に長くなるにつれて、消費電力量も急激に増加する傾向にあり、坂道を上 る際、ロスも急激に増加してしまう傾向がある。

また、200.083:1のときは57.166:1に比べると所要時間が約4倍、消費電力量が約3倍 となった。つまり、同じギヤボックスでも、ギヤ比を大きくすると、力強い動作を行わせ ることができるが、消費電力量の値がかなり大きくなってしまうことが分かった。また、

ギヤ比を小さくすることによって、ロボットの動作も遅くなることから、その分消費電力 量が増加してしまう傾向がある。

次に、単位時間当たりのロスを検討した結果を示す。

赤:ギヤ比200.083:1 緑:ギヤ比57.166:1 青:ギヤ比16.333:1

図22 単位時間当たりのロス

図22中の直線は、データの増減の割合を近似したものである。負荷のかけ具合を変える ことによって、ロスの値が理論上この直線上に乗るということを示すものである。単位時 間当たりの消費電力を見てみると、ギヤ比が小さくなるほど単位時間当たりの消費電力が 増加する。ギヤ比が16.333:1のときは、所要時間が増加することによって理論直線からず れる傾向がある。ギヤ比が57.166:1と200.083:1を比べると、ほぼ同じ値か、57.166:

1 の方が少し大きくなっていることが分かる。しかし、16.333:1の時は、200.083:1 の

- 38 - ときの約5倍ほどの大きさとなる。

次に、この実験における効率を計算した結果を示す。

赤:ギヤ比200.083:1 緑:ギヤ比57.166:1

図23 ロボットでの効率測定結果

図23によると、ギヤ比を200.083:1にすると、70cmの高さの坂道を登るときに効率が 最大となり、ギヤ比を57.166:1 にすると、50cm ほどの高さの坂道を登るときに効率が最 大となる。同じ重さのおもりでも、ギヤ比の大きさによって消費電力量が変わるため、効 率にも違いが生じてくる。また、200.083:1と57.166:1の時の効率を比べてみると、57.166:1 の時の方が効率が高くなっている。また、ギヤ比を大きくするほど、より重いものを持ち 上げた際に効率が最大となる。小さいギヤ比になるほどおもりによる効率の変化が激しく、

少しでもおもりが重くなるとすぐ効率が下がってしまうことが分かる。

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5-4 考察

この実験の結果を見てみると、ギヤ比をなるべく小さくした方が、効率が良くなる傾向 が見られた。また、ギヤ比が大きくなるにつれて、より重い物を持ち上げた際に最大効率 がとなる傾向にある。つまり、なるべくギヤ比を小さくし、なおかつ速度をなるべく早く する動作を行えば、さらに高効率化を目指すことができると考える。また、より重いもの を効率よく持ち上げる際には、ギヤ比をなるべく大きくし、力強く持ち上げる必要がある と考える。しかし、ギヤ比を挙げると、最大効率の値も下がるので、ギヤ比を挙げすぎる と効率低下の恐れもある。他にも、ロボットの進むスピードを速くするだけではなく、物 を持ち上げたり運んだりする際に用いるアーム等も、制御できる範囲で動かすスピードを 速くすることができれば、消費電力量の低下につながり、更なる効率改善につながるので はないかと考える。

しかし、ギヤ比を小さくすればするほど力がなくなっていくため、動作が限られてしま う。そうなってしまうと、子どもたちが実践したいことができなくなってしまい、子ども たちも退屈してしまうであろう。そうならないためにも、授業内では使用するギヤ比を指 定するのもよいのではないかと考える。だが、1種類のギヤ比に絞るのではなく、2種類ほ ど指定し、消費電力を比べさせるのも 1 つの手段と考える。今回のギヤボックスでは、

200.083:1と57.166:1の2つを使用させ、より効率のよい状態で使用させていくことで、

より省エネを考えるのではないかと考える。

5-5 本章のまとめ

本章では、実際のロボコンに近い形で効率の測定ができるよう、坂道を上ったり下った りする際の効率測定を行った。その結果、おもりを載せすぎたり、時間をかけすぎたりす ると、消費電力量が増加しすぎてしまい、効率が悪くなる傾向が見られた。つまり、省エ ネを目指すためには、ロボットに無理な動きをさせず、なるべく早い速度で行うことを意 識づけることが重要である。

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