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3.有識者委員会の開催

平成 28 年 3 月

6. まとめ 本事業の成果

6. まとめ

他方で、事業者が「デジタルwatashiアプリ」を実装する上で障壁となるであろう技術 的な知見に対する観点は、デファクトスタンダードなプロトコル(各種技術)を採用する ことで、参入の障壁を低減できたことは事業者のビジネスのスピードを落とすことなく推 進することが出来る一因になるであろう。

昨年までは本人情報の確からしさを保証するトラストアンカーたる住民票情報がオンラ イン化されていないことから、オンラインによる本人確認の保証レベルを担保することが 非常に困難であった。しかしながら、世界最先端IT国家創造宣言により公的個人認証サー ビスが民間に開放され、スマートフォン等の携帯端末の普及率も高くなったことにより「デ

ジタルwatashiアプリ」の実装やオンライン完結社会の実現に必要な要素が揃ってきてい

る。

また、マイナンバーカードを読み取る際に必要なカードリーダの代替え手段など、検証 検討は必要であるが、利用者(生活者)への負担を減らせる環境も整ってきていると考え られる。さらに、来年1月にはマイナポータルのサービスが開始予定となっており、ます ますオンライン完結社会の実現に向けて加速が期待される。

課題の整理 6.2.

本年度は、国内におけるオンラインでの本人確認方法としての公的個人認証が民間へ 解放され、利用者(生活者)は、マイナンバーカードを利用することで非対面でも本人 確認(実在性確認)が可能となった。これにより、これまで民間事業者間でのID連携を 検証、推進してきた本事業に必要とされてきたトラストアンカーが現実のものとなり、

オンライン完結社会の実現やオンラインサービスの利用における利用者(生活者)の課 題である、パスワードの使い回しといった課題の解決に向けて大きく進んだ年であった。

一方で、本年度事業において幾つかの課題があった。一つは、官民ID連携の検証時点 で、公的個人認証サービスの認定事業者が存在しない状況であったこと、マイナンバー カードが配布される前であったことなど、今回の調査検証を行う時点で実際の仕組み、

機能としての検証が出来ていないことが挙げられる。これによって、実際に事業者が実 装する際に起こり得る課題等までは検証が出来なかったことは、課題として残っている と考える。

ID連携トラストフレームワークの整備という面では、平成26年度までの検討におい て構成するアクター(ポリシー策定者、信頼付与機関(TFP)、審査員、IdP、RP)は定義 されていたが、そのアクターを具体的にどのような立場で、どのような組織が担うべき かを明らかにすることはできなかった。持続可能なトラストフレームワークを整備し運 用していくためには、ビジネスモデル、責任範囲について、個別のユースケースをベー スに展開していくことが必要ではないか。検討の題材として、既存のビジネスへの適用

可能性が高い、デジタルwatashiアプリをユースケースに検討していくことが良いと考 えられる。

ID連携トラストフレームワークからオンライン完結社会の実現という目標に視野を広 げると、必要な要素の一つに利用情報(支払い情報)などのデジタルデータ化とそのデ ータが利用者(生活者)本人に提供されることが必要であると考える。この課題を解決 するには、利用情報の発行者に対する保証や利用情報が発行された時点から改ざん等が なされていないことをどのように証明するか、またそのデータが現状書面で発行されて いる領収書と同じ効力を持つには関係法令の改正などを含めた検証が必要となると考え る。オンライン完結社会の実現に向け、ID連携トラストフレームワークによって実現し ていく利用者(生活者)の確からしさに加えて、利用情報(支払い情報)の信頼性確保

(トラストフレームワーク)が必要になると考える。

今後の展望 6.3.

利用情報(支払い情報)がデジタルデータ化され、その情報に対して発行した事業者に 対する保証を例えば法人番号等を利用することで確からしさを保証し、発行された利用情 報(支払い情報)の非改ざん性をタイムスタンプ等で保証することが実現できることで、

例えば法人間での取引処理がオンライン処理され、経理処理にかかる人件費を含めたコス トと入力処理のミスを低減し、支払いまでの時間を短縮が可能になると考える。すでに、

支払情報の電子化(電子領収書)は、経済産業省商務情報政策局流通政策課でも検討が始 まっており利用者(生活者)をはじめ、事業者の経理処理効率化などその効果は計り知れ ない。

図表 161 電子レシートによるデータ流通

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