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第3章 まとめ

2 まとめ

(1)空き家等実態調査のまとめ

図3-80 空き家調査結果

●空き家調査

・ 空家調査の結果、区内の空き家は1,507棟であり、老朽度判定Aが211棟(14.0%)、 老朽度判定Bが369棟(24.5%)、老朽度判定Cが325棟(21.6%)、老朽度判定Dが 602棟(39.9%)となりました。

・ 区内の居住家屋のうちの老朽度判定Aは71棟、老朽度判定Bは723棟となりました。

また、ごみ屋敷は30棟となりました。

・ 空き家の分布状況をみると、区の北部である田柄周辺と大泉町、大泉学園町周辺に空 き家が多い町丁目が分布しています。田柄周辺は、鉄道や幹線道路に囲まれ、利便性 が比較的高い地域であり、大泉町および大泉学園町周辺は、みどり豊かな住宅地で鉄 道駅から離れた地域でもあり、都営地下鉄大江戸線の延伸予定地域となっています。

・ 老朽度判定Aの空き家は、田柄や大泉学園町、大泉町、西大泉などで多くなっていま すが、区内全域に分布しています。

・ 老朽度判定Aの居住家屋は、大泉町1~3丁目、北町1丁目、南大泉3丁目が多くな っています。また、老朽度判定Bの居住家屋は、大泉町や南大泉に多くありますが、

区の東部である旭丘や栄町、練馬、早宮などでも多くなっています。

・ ごみ屋敷(居住有り)の分布状況をみると、土支田3丁目、三原台2丁目で3件以上 と多くなっています。

・ 構造・階数別の空き家をみると、木造が1,387棟(92.0%)、非木造が120棟(8.0%)

と、空き家のほとんどが木造となっています。また、木造の階数をみると、2階建て が990棟(71.4%)と多くなっています。一方、非木造の階数は、木造同様2階建て が72棟(60.0%)と多くなっていますが、3階建て以上も約1/4を占めています。

●老朽度判定Cおよび老朽度判定Dの空き家のアンケート調査

・ 空き家の利活用意向として、建物の今後の活用をみると、「他に売却したい」が27.3%

と最も多く、次いで「貸家として運用したい」が19.5%という結果になりました。ま た、「新築、改築して自分又は親族が住む」、「子や孫に任せる」、「セカンドハウスと して時々住む為に維持する」と、親族内で活用していく回答が43.5%という結果にな りました。

・ 「空き家を解体(更地、駐車場等に利用)」といった、住居としての機能から新たな 利用目的として活用を望む回答が11.7%という結果になりました。

・ 空き家の有効活用支援策としては、「空き家のリフォームに対する費用助成」が25.3%

と最も多く、ついで「家財道具の搬出・処分にたいする支援」が19.5%、「空き家の 有効活用に関する情報の提供」が18.8%となっています。

・ 空き家の利活用をみても貸家として活用したい方、親族内で活用していくと考えてい る方が多い傾向がみられました。また、空き家を有効に活用するにはどうするべきか わからない人が多い結果となりました。

●老朽度判定Aおよび老朽度判定Bの空き家および老朽度判定A居住のアンケート調査

・ 建物については、解体はしたいが、固定資産税や解体費用等の問題により対処できな

い方が30.7%という結果となりました。また、次の相手が見つからずに困っていると

回答した方が12.2%という結果となりました。

・ 建物の今後については、「新築、改築して自分または親族が住む」、「子や孫に任せる

(相続)」と、親族内での利活用を考えている方が34.2%という結果となりました。

また、「空き家を解体」、「公共利用のために寄付したい」と、住居以外の利活用を考 えている方が16.7%という結果となりました。

・ 建物の有効活用支援策としては、「空き家解体費の支援」が24.6%と最も多い結果と なりました。次いで、「空き家に関する総合窓口」が22.8%、「区による解体・修繕等 施工業者の紹介」14.0%という結果になりました。

●入居率調査

・ 区内に立地するマンション・アパート等の共同住宅について、外観目視により概略の 入居率を調査した結果、入居ほぼ無し(概ね2割以下)が115棟、入居半数(概ね7 割~3割)が141棟となりました。

・ 地域別にみると、入居ほぼ無し(概ね2割以下)と入居半数(概ね7割~3割)のど ちらも、区の東部が多い結果となりました。

●店舗調査

・ 区内の商店街を中心に店舗(店舗併用住宅)の空き状況の調査を実施した結果、店舗 部分が空き店舗となっている店舗併用共同住宅は178棟、店舗併用住宅は263棟、合 計441棟となりました。

・ 地域別にみると店舗併用共同住宅は栄町が15棟で最も多く、次いで石神井台が14棟、

東大泉が12棟、桜台と南大泉、西大泉が11棟となっています。

・ 一方、店舗併用住宅は上石神井が40棟で最も多く、次いで北町が33棟、関町北と東 大泉が26棟となっています。

(2)調査結果の管理および活用等について

空き家が年々増加するなか、適切な管理が行われていない空き家による防災・防犯機能の 低下、ごみなどの不法投棄等の誘発、火災発生の懸念、景観・風景の阻害など、多岐にわたる 問題が発生しています。

また、空き家等の情報は、建築、環境、住宅、福祉、地域コミュニティおよび税など、多 方面から区へ寄せられています。今後は、これらの情報等について庁内で横断的に活用して いくことが急務となっています。

一方、区では、これまで紙資料を中心として多大な人力をかけて管理してきた建築行政情 報および関連情報をデジタル化および一元管理するため、(仮称)建築総合情報システム(以 下、「本システム」とする。)の構築を現在進めています。

そこで、今回の空き家等実態調査における老朽度判定等についても、位置情報と関連づけ、

本システムに搭載し一元的に管理することで、区内の空き家等の適正管理および利活用の促 進等の施策を円滑に行うために、関係各課と情報を共有し、活用していく予定です。

また、本システムに搭載することで、空き家等の情報と建築確認、アスベスト台帳、リサ イクル法解体データなどと連携・可視化した管理が可能となり、業務の効率化・高度化を図 るとともに、空き家等に関する施策だけでなく、建築行政の総合的な施策を検討する際の基 礎的資料としての活用が可能となります。

図3-81 (仮称)建築総合情報システムの画面サンプル

【資 料】

資料-1 町丁目別の老朽度判定集計(1)

資料-1 町丁目別の老朽度判定集計(2)

資料-1 町丁目別の老朽度判定集計(3)

資料-1 町丁目別の老朽度判定集計(4)

資料-1 町丁目別の老朽度判定集計(5)

資料-2 町丁目別の主用途集計(1)

資料-2 町丁目別の主用途集計(2)

資料-2 町丁目別の主用途集計(3)

資料-2 町丁目別の主用途集計(4)

資料-2 町丁目別の主用途集計(5)

資料-3 町丁目別の構造階数集計(空き家)(1)

資料-3 町丁目別の構造階数集計(空き家)(2)

資料-3 町丁目別の構造階数集計(空き家)(3)

資料-3 町丁目別の構造階数集計(空き家)(4)

資料-3 町丁目別の構造階数集計(空き家)(5)

資料-4 町丁目別の構造階数集計(老朽度判定Aおよび老朽度判定Bの居住家屋)(1)

資料-4 町丁目別の構造階数集計(老朽度判定Aおよび老朽度判定Bの居住家屋)(2)

資料-4 町丁目別の構造階数集計(老朽度判定Aおよび老朽度判定Bの居住家屋)(3)

資料-4 町丁目別の構造階数集計(老朽度判定Aおよび老朽度判定Bの居住家屋)(4)

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