の
• 頭頸部癌の治療には,大きく手術,抗 ガン剤による化学療法,放射線治療の 三つの柱があり,しばしばそれらを組の柱があり,しばしばそれらを組 み合わせて複合的な治療を行う.
その他 遺伝子治療 免疫療法 温熱
• その他、遺伝子治療、免疫療法、温熱 療法などが行われているが、保険診療
熱療
として認められているのは温熱療法の みである
放射線治療の役割は?
• 放射線治療は単独で,あるいは抗ガン 剤と組み合わせて根治的な治療として 行われる場合と,手術前,手術後の補 行われる場合と,手術前,手術後の補 助的治療や,再発に対する緩和的治療 として行われる場合もある
として行われる場合もある.
• 従来から行われている照射方法の他,
定 射 粒 線
定位照射,IMRT,γナイフ,重粒子線 治療などの新しい方法も次々と開発さ れている.
抗ガン剤はどのように使われるの?
• 頭頸部癌の領域では,抗ガン剤のみで 根治的な治療を行うことはほとんどな いが,放射線と組み合わせる放射線化が,放射線と組み合わせる放射線化 学療法は,症例によっては手術と同等 以上の効果が期待できる
以上の効果が期待できる.
• また,術前の補助療法,術後の再発予 防 治療 転 す 治療 防としての治療,転移に対する治療と しても行われる.
頭頸部癌の手術の実際とは?
• 頭頸部癌手術の歴史
上顎全摘術 1827年 上顎全摘術 1827年 喉頭全摘術 1873年 頸部郭清術 1906年 頸部
頭頸部癌手術の特徴とは?
• 手術により嚥下,呼吸,会話などの機 能に大きな影響を与える
• 外見上の変化を示すことがある外見上の変化を示すことがある
• 脳神経外科,消化器外科,胸部外科,
成外科などと 協力を必要とする場 形成外科などとの協力を必要とする場 合も少なくない
再建外科の必要性とは?
手術による各種機能の喪失
喉頭全摘 →発声機能の喪失 舌亜全摘・全摘,
舌亜全摘 全摘,
口腔底癌,中咽頭癌切除
→咀嚼,嚥下,構語障咀嚼,嚥下,構語障 害
上顎全摘 →咀嚼,構語障害 美容上の問題 下咽頭・頚部食道癌切除
→嚥下機能の喪失
口腔底癌における再建手術の例
顎骨区域切除 舌 動部半側切除 下顎骨区域切除、舌可動部半側切除、
両頸部郭清術、腓骨複合皮弁による再建
手術終了時の口腔内と,術後のレントゲン写真
放射線治療の実際 放 線治療 実際
•
声門癌(T1
)の放射線治療後再発声門上部癌( T2N2c )局所に対する 声門上部癌( T2N2c )局所に対する
放射線治療
喉頭癌のレ ザ 治療 喉頭癌のレーザー治療
CO2レーザーによる腫瘍の蒸散 CO2レ ザ による腫瘍の蒸散
治療成績はどうなっている 治療成績はどうなっている
の?
中咽頭扁平上皮癌疾患特異的生存率 中咽頭扁平上皮癌疾患特異的生存率
生存率
全体
5年生存率:64 8%
5年生存率:64.8%
中咽頭癌病期分類別疾患特異的生存率 中咽頭癌病期分類別疾患特異的生存率
stageⅠ,Ⅱ,Ⅲ t Ⅳ
stageⅣ
その他の成績 そ 他 成績
5年生存率で年生存率で
• 上咽頭癌:35〜50%
下咽頭癌 30%前後
• 下咽頭癌:30%前後
• 喉頭癌:80%(声門部癌90%,
声門上癌70%)
• 舌癌:55〜65%舌癌:55〜65%
• 上顎癌:60〜70%
唾液腺癌
• 唾液腺癌:25〜40%
• 甲状腺癌(分化癌,10年生存率):95%甲状腺癌(分化癌, 年生存率) %
頭頸部癌を予防するには?
• 禁煙
• 飲酒、特にアルコール度の高いお酒の 制限
制限
• 口腔衛生の保持(歯磨き.虫歯、歯周 病 適合 な 義歯など 処
病、適合していない義歯などの処 置.)
日本頭頸部癌学会の禁煙・節酒宣言
• 頭頸部癌とは口腔癌、鼻・副鼻腔癌、咽頭・喉頭癌、唾液腺・
甲状腺癌など首から上の臓器(脳と眼を除く)に発生する癌を 甲状腺癌など首から上の臓器(脳と眼を除く)に発生する癌を いいます。日本頭頸部癌学会の調査では、頭頸部癌の多くは口 腔、咽頭・喉頭領域や食道および肺に重複多発する傾向があり、
腔、咽頭 喉頭領域や食道および肺に重複多発する傾向があり、
さらに重要なことは喫煙と過度の飲酒がその発生の強い誘因と して関わっていることが判明しています。このように、共通の
が
誘因により、いくつかの領域にまたがって広く発癌する現象は 広域発癌field cancerizationといわれ、最近注目されてきま した この点については医療界にはもちろん 国民の皆様にも した。この点については医療界にはもちろん、国民の皆様にも、
もっと広く認識していただきたいと考えています。
• 喫煙が虚血性心疾患や種々の癌など多くの疾患の誘因であり、
受動喫煙も含めて健康に悪影響を及ぼすことは近年の科学的根 拠の蓄積により今や周知の事柄 す 平成15年5月「健康増進 拠の蓄積により今や周知の事柄です。平成15年5月「健康増進 法」の発効および平成16年6月WHO「たばこ規制枠組み条約」の 批准などで わが国においても具体的な対策が進み さまざま 批准などで、わが国においても具体的な対策が進み、さまざま な学会・団体からも禁煙宣言が出されています。
• 飲酒に関しても、平成15年にはWHOにより中・下咽頭癌、口腔飲酒に関しても、平成15年にはWHOにより中 下咽頭癌、口腔 癌、食道癌が飲酒関連癌とされています。また日本人において は、アルコールが代謝される過程で産生される毒性の強いアセ トアルデヒドが蓄積しやすい体質のひとが多く、そうしたひと では少量の飲酒でも健康に悪い影響が現れ、より飲酒関連癌に かかりやすいことがわかっています
かかりやすいことがわかっています。
• 日本頭頸部癌学会およびその全会員は、頭頸部癌の診断・治療 とそれに関わる研究を行ってきました これらの成果から 多 とそれに関わる研究を行ってきました。これらの成果から、多 くの頭頸部癌の誘因が喫煙と過度の飲酒によるものであること が判明しています。これらの誘因を排除するために、日本頭頸誘 排 、 部癌学会およびその各会員は、以下に述べる諸活動を実行する ことを宣言します。また国民の皆様には喫煙と過度の飲酒を戒 め 禁煙 節酒を心がけるようお願いいたします
め、禁煙・節酒を心がけるようお願いいたします。
• 日本頭頸部癌学会として
• 【学会の取り組み】
• (1) 国民の皆様に対する禁煙・節酒の啓発に努めます。
• (2) 喫煙・飲酒と頭頸部癌との関わりについての研究をさらに 進めます。
(3) 学術大会場内を全面禁煙とします
• (3) 学術大会場内を全面禁煙とします。
•
• 【各学会員の取り組み】
• 【各学会員の取り組み】
• (4) 国民の皆様に対して喫煙と過度の飲酒を戒め、頭頸部の飲 酒関連癌患者に対して禁煙・禁酒を奨励します。
• (5) 学会員の所属機関においては、受動喫煙の防止のために施 設等の全面禁煙に率先して協力し、その推進に努めます。
( ) 禁 指 施 あ 施 援
• (6) 禁煙指導を実施し、あるいは実施を支援します。
• (7) 全会員およびその運営に参与する者は、喫煙と過度の飲酒 を戒め 禁煙・節酒を心がけます
を戒め、禁煙・節酒を心がけます。
• 【わが国の喫煙対策への要望】
• (8) タバコ税の大幅引き上げに賛成し、税の用途を禁煙推進に 活用することを要望します。
• (9) 未成年者喫煙の防止のためタバコ自動販売機の廃止を要望 します。
平成18年6月15日 日本頭頸部癌学会 理事長 岸本誠司