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実験結果 解析結果

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既往実験結果と本解析結果の比較

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の比較

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の比較 b)文 献11) 

c)文献12)

0.04  0.06  部材角R(rad.)

実験結果

図6.8

0.02 

6.大口径CIT柱の変形能力

6.4  変形能力

6.2, 6.3で示した解析手法を用いて、大口径CFT柱の変形能力を検討する。ここではまず、

本解析によって得られる結果が、現在考えられている変形能力とどのような関係にあるかを

みる目的で、既往の提案式と本解析との比較を行い、その後、本提案架構(第2章)に於け る大口径CFT柱の変形能力を把握する。

(1 )既往の提案式と本解析との比較

本解析との比較を行う円形CFT柱の変形能力に関する既往の提案式として、新都市ハウジ ング協会l),吉野ら2),佐藤 3)による提案式を用いる。これらの提案式を式6.8‑‑‑‑‑‑式6.10に示 す。いずれの式も、曲げせん断実験から得られた荷重一変形関係に於いて、最大耐力の95%

に耐力低下した時の部材角を限界部材角(以下、Ruと記述する)として実験結果から近似し たものである。なお、式6.8,式6.10のcσB'sσyの単位は kgf/cm2、式6.9ではMPaである。

新都市ハウジング協会

Ru = 6.0α‑ 0.035(D/t)(sσy/3300) ‑ 3.0(N/No')  α =  1.0 ‑ (cσB ‑390)/2060 壬1.0

No' =0.82 sA sσy + cA(cσB +2.4t/(D‑t)sσy ) 

︑︑B︐/OAV 

fO  

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‑I II

‑I ll 11 1J  

吉野ら

Ru = 7.5一 (cσB‑39)/55 ‑ 0.05(D/t)(sσy/324)1/2 ‑ 5.0N/No  (6.9) 

佐藤

Ru = 0.5  + 2tDsσ / / {N/No(D‑2t)2cσ B( 1.3cσ B+1300)}  ー ー ー 一 一 一 ー ー (6.10) 

ここに、Ru:限界部材角(%)

D, 

t :

鋼管の断面径,板厚

sA, cA:鋼管,コンクリートの断面積 cσB .コンクリートのシリンダー強度 sσy .鋼管の降伏点

N:

作用軸力

No .軸耐力 No=cA cσB+sA sσy 

ふ12

6.大口径CFT柱の変形能力

図6.9に、断面径700mm,せん断スパン比3,鋼管降伏点325N/mm2,コンクリート強度 60MPaとした時の既往の提案式による限界部材角と本解析よ り求まる限界部材角の比較を示 す。本解析結果は、佐藤の提案式に比較的近い限界部材角を与え、他の 2つの提案式に比べ 小さめの限界部材角を与える。特に、径厚比40以下の領域に於いて、新都市ハウジング協会,

吉野らによる提案式に比べ半分程度の限界部材角となっている。既往の提案式は径厚比70以 下の実験結果から回帰的に、あるいは物理現象を考慮して得られた式であるのに対し、 本 解 析に用いた曲げモーメントー曲率関係は、径厚比75以上の実験結果に基づいて得られたもの であるため、径厚比の小さな領域では誤差が大きくなったものと考えられる。径厚比80に於 いては、既往の提案式による限界部材角の値も本解析方法による値もほぼ同じになっている。 既往の提案式の適用限界 (D/t=70"‑‑80)付近での限界部材角と本解析による値がほぼ等しい

こと、径厚比40"‑‑80に於いて本解析方法による限界部材角は既往の提案式による値の中間に あることから、本解析方法は径厚比40以上に於いて、既往の提案式と大きく矛盾せずに使用 できるものと考える。

6 

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(民 )肖 寂葉 一一 如昧 竪

新都市ハウジング協会

1 一一一ー吉野ら 5 ~_ _ ' _L_ーーー ーーーー ‑‑ ー̲̲ ̲ J I 

I ‑‑ーーーー佐藤

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I  本 解 析

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断面径:700mm 

円、

一、、、午、、‑'

鋼 管 降 伏 点 :325N/mm2 

』ーー、ー・ーーーー.ヲ、」ー、ー二ー ‑‑ ...‑‑

γ‑ ..,‑110: ‑ーー‑. 

‑ 、ー と 三 . . . ‑

‑i ‑ーーコンクリート強度:60MPa 

, ... 

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軸力比:0.3 

‑ ̲ . . . ̲

‑ーー.

 

1 ~ ‑‑‑‑.‑‑‑‑,̲ i ‑ ‑ ‑ ‑ i ‑ ‑ ‑ ‑ i  i ‑ ‑1    ‑,‑ i    ‑‑,‑ ‑ ・ ・

。

10  20  30  40  50  60  70  80  90  1

∞

110 

径厚比 D/t

図6.9 本解析結果と既往の提案式との比較

(2) 大口径 CFT柱の変形能力

本解析手法を用いて、本提案架構に於ける大口径 CFT柱の変形能力を調べる。評価する変 形能力は、最大耐力時部材角 (Ruo) と限界部材角 (Ru)である。限 界部材角 (Ru)は、図 6.10に示すように、最大耐力の95%に耐力低下した時の部材角とする。なお、ここでの解析

Q 

O . 9 5 Q m a x .  

Q m a x .  

Ruo Ru  R 

図6.10 限界部材角の定義

6.大口径CIT柱の変形能力

結果は、軸力によって生じる付加曲げモーメントによる耐力低下を含んだ結果である。すな わち、 6.3(1)で示した解析から得られた結果を、式6.7によって軸力の影響を考慮したもの である。

大 口 径CFT柱として、第

2

章の略設計結果を参考に、断面径2,200,2,700mm、径厚比75, 100, 150、コンクリート強度60MPa,鋼管降伏点325N/mm2と設定し、軸力比0.2,0.3, 0.4  の時の変形能力の計算結果を表6.2に示す。同表で、最大耐力時の部材角 (Ruo)に注目する と、軸力比0.2の場合、1.02""' 1. 1 9 % (1/98 ""'1/84)、軸力比0.3の場合、 0.90""'1.03%(11111 

""'1197)、軸力比0.4の場合、 0.82""'0.95% (11122""'11105)である。軸力比が0.3を越える と、最大耐力時の部材角は 1/100を下回る。この事から、大口径CFT柱に対する部材角を 11100 以下に留めることが望まれる。但し、大口径CFT柱の部材角とは、建物各層の層間変形では なく、大口径CFT柱とメガ梁によって構成される大架構としての部材角である。従って、層 間変形角の設計規範が1/50であっても、大口径CFT柱の部材角を 11100に留めることは可能 であろう。

限界部材角(Ru)に注目すると、軸力比0.2では 1.66%(1/60)以上、軸力比0.3では1.26%

(1179)以上、軸力比0.4では1.02% (1198)以上であり、径厚比 150以下、軸力比0.4以下 では限界部材角 11100以上を確保できる。最大耐力時の部材角に対する限界部材角の比を見 ると、軸力比0.2では1.63‑‑1.71倍、軸力比0.3では1.42""'1.51倍、軸力比0.4では1.24‑‑‑1.35 倍であり、軸力比が大きくなる程、変形能力に対する余裕が少なくなっている。軸力比 0.3 以下に留めておけば1.5倍程度の余裕が確保される。

以上の事から、大口径CFT柱の変形能力として部材角 11100を確保し、また変形能力の余 裕を1.5倍程度確保するには、軸力比を 0.3程度に留めるのが望ましい。

ι14 

6.大口径 CFT柱の変形能力

表6.2 大口径CFT柱の変形能力

断面径 径厚比 軸力比 0.2 軸力比 0.3 軸力比0.4 (mm)  Ruo

・

1 Ru 

・

2  ̲IRuo

・

l Ru 

・

2 Ruo

・

l Ru 

・

2

75  1.19  2.03  1.03  1.56  0.95  1.28  2,200  100  1.10  1.86  1.00  1.43  0.91  1.17  150  1.02  1.68  0.90  1.28  0.83  1.03  75  1.19  2.02  1.02  1.54  0.94  1.27  2,700  100  1.10  1.85  0.99  1.42  0.85  '  1.16 

150  1.02  1.66  0.91  1.26  0.82  1.02 

*1 Ruoは最大耐力時の部材角。図6.10参照

*2 Ruは最大耐力から95%に耐力低下したときの部材角。図6.10参照

6.5  まとめ

本章では、第3,4, 5章の知見を用いて大口径CFT柱の変形能力を解析的に検討した。鋼 管の圧縮側・引張側の降伏応力度を第5章で示した提案式で評価し、充填コンクリートの応 力一ひずみ関係として崎野・孫モデルに第3章及び第 5章で示した充填コンクリート強度の す法効果と圧縮強度時ひずみの提案式を適用して曲げモーメント‑曲率関係を求め、これを 塑性ヒンジ領域を仮定した線材の片持ち柱モデルに用いて、せん断力一部材角関係を計算し、

大口径CFT柱の変形能力の評価として限界部材角について考察を行った。その結果、以下の ような知見が得られた。

(1 )鋼管の圧縮側・引張側の降伏点をコンファインド効果による影響(鋼管の周方向応力の 発生)を考慮して与え、コンクリートの応力一ひずみ関係に崎野・孫のモデルを用いて これに寸法効果による影響(圧縮強度の低下及び圧縮強度時のひずみの減少)を考慮し て計算した曲げモーメント‑曲率関係は、実験結果をほぼ評価できる。

(2)線材の片持ち柱を塑性ヒンジ領域と非塑性ヒンジ領域とに分け、塑性ヒンジ領域の長さ を0.85Dとして求めた限界部材角は、径厚比40以上で既往の提案式の中間値を与え、

かつ、既往の提案式の適用範囲を超える径厚比の領域の本計算値は、既往の提案式の値 と連続している。

(3 )大口径CFT柱の軸力比を0.3以下にする事により、最大耐力時の部材角を 11100以上確 保でき、また、最大耐力時部材角から限界部材角までの余裕を1.5倍程度確保できる。

6.大口径CFT柱の変形能力

<参考文献>

1 ) 新 都市ハウ ジ ン グ 協 会 :CFT構造技術指針・向解説, 1996 

2)吉 野 茂 , 渡 辺 朋 之,今 村輝武, 松 井 千 秋 :充 填 形鋼 管コンクリート柱の変形性能の評価 式 , 鋼 構 造 論 文 集 , 第 1巻,第2号, pp67・80,1994.6 

3)佐 藤 孝 典 : 充 填 鋼 管 コ ン ク リ ー ト 構造柱 の 変 形 性 能評価式の提 案 , コ ン ク リ ー ト 工 学 年 次論文報告集, Vo.119, No.2, 1997 

4)加藤勉:曲げと圧縮をうける コンクリ ー ト充填 鋼 管 柱の 耐力 ・ 変 形能力(コンク リート 充 填 鋼 管 柱 の 耐 力 ・ 変 形 能 力 の 研 究 II)  , 日本建築学 会 構 造 系 論文集 , 第 477号, pp157‑166, 1995.11 

5)肖 岩:コンブアインドコンクリートの構成則に関する研究,九州大学 学位論文, 1989.3  6)  Ahma,dS.H., Shah,S.P.: Stress‑Strain Curve of Concrete Confined by Spiral Reinforcement, 

Journal of ACI, Vo.179, No.6, pp.484‑490, 1982.6 

7)  Sargin,M., Ghosh,S.K. and Handa,V.K. : Effect ofLateral Reinforcement upon the Strength and  Deformation Properties of Concrete, Magazine of Concrete Research, Vo1.23, pp.99・110, 

1971.6‑9 

8)崎野健治,孫玉平:直線型横補強材により拘束されたコンクリートの応力一ひずみ関係,

日本建築学会構造系論文集,第461号, pp.95・104,1994.7 

9)  Mattock,A.H. : Discussion  of  Rotational  Capacity  of Reinforced Concrete  Beams" by  Corley,W.G., Proceedings, ASCE, Vo.193, No.ST2, pp.519‑522, 1967.4 

10)森 浩 二 , 福 本 昇 : ハ イ ブ リ ッ ド 構 造 に 関 す る 日 米 共 同 構 造 実 験 研 究 (CFT‑11)  コンク リ ー ト 充 て ん 鋼 管 柱 の 曲 げ せ ん 断 性 状 そ の3400N/mm2鋼 を 用 い た 角 形 お よ び 円 形柱の 実験結果,日本建築学会大会学術講演梗概集 ,pp.1027‑1028, 1996.9 

11 )藤本利昭,馬場武志,向井昭義,西山功:ハイブリッド構造に関する日米共同構造 実験 研 究 (CFT‑13)  コ ン ク リ ー ト 充 て ん 鋼 管 柱 の 曲 げ せ ん 断 性 状 そ の5590N/mm2鋼を用

いた円形柱の実験結果,日本建築学会大会学術講演梗概集 ,pp.l031‑1032, 1996.9  12)福 元 敏 之 , 井 上 貴 之 : ハ イ ブ リ ッ ド 構 造 に 関 す る 日 米 共 同 構造 実験 研 究 (CFT‑15) コ

ン ク リ ー ト 充 て ん 鋼 管 柱 の 曲 げ せ ん 断 性 状 そ の7780N/mm2鋼 を 用 い た 円 形柱の実験 結 果, 日本建築学会大会学術講演梗概集 ,pp.l035・1036,1996.9 

ι16 

第7章 結 び

第 7章 結 び

7.1  総 括

7.2  今 後 の 研 究 課 題

第

7

章 総 括 7.1  総 括

第7章 結 び

本研究は、大口径CFT架構を実用可能にすることを目的として、大口径CFT架構の力学的 性状を試設計により把握するとともに、コンクリートの寸法効果、大径厚比の鋼管を用いた 場合のコンファインド効果の有無等を実験的に検討して大口径CFT柱の曲げ耐力を評価し、

また大口径CFT柱の変形能力についても解析的に検討したものである。以下に本研究の結果 を章ごとに要約して示す。

第

2

章「充填型大口径鋼管コンクリート柱を用いた架構

J

では、現状のCFT構造の問題点 を指摘し、これを解決或いは改善する架構方式として大口径CFT架構を提案した。この架構 の特徴は、 (1 )数本の柱を集約した規模の大口径CFT柱を考え、この大口径CFT柱で建物 重量の大部分を支えること、 (2)柱の集約により無柱空間が構成しやすいこと、 (3 ) 部 材 の集約効果、大口径CFTの大径厚比化により経済効果が期待できること、 (4)大口径 CFT 柱とメガ梁で構成されるメガストラクチャーは、大地震に於いてもほぼ弾性に留めること、

(5 )メガストラクチャーを弾性とすることにより、特定層への損傷集中の危険性がないこと、

(6)降伏する部材は、 CFT柱、鉄骨梁のいずれでも良いこと、 (7)柱の降伏を許すことに より、梁降伏を保証する為の柱の付加耐力を削ることができること、である。

また、事務所ピルを対象に提案架構の試設計を行い、その実現性、断面寸法、構造特性、

経済性を調べた。その結果、以下の知見を得た。

柱脚固定度の問題があるが、大口径CFT柱の断面寸法は、 20階モデルで 2,200mm,40,  60階モデルで2,700mmであり、一般のCFT柱の2.3‑‑2.9倍の大きさになることがわかった。

また、大口径CFT柱の径厚比は60‑‑100程度であり最上階近傍では場合によっては 150程度 になることがわかった。

大 口 径CFT柱で構成する構面は、層せん断力の60‑‑80%程度を負担することがわかった。

下層の大口径CFT柱の断面は引張側となる側柱で決定される傾向にある。これは l階柱脚 を固定としたことによる影響が多いと考えられ、地下階及び基礎梁の剛性評価を適切に行う 必要がある。また、圧縮側の大口径CFT柱の場合でも、終局耐力に対する余裕率は一般のCFT 柱の余裕率に接近している。従って、大口径CFT柱の終局曲げ耐力を正確に把握することが 重要である。

本提案架構の躯体数量は、建物階数 (20‑‑60階)にあまり影響されずはぼ一定であり、既

7 ‑1 

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