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図4.21 鋼 管 の 軸 方 向 ひ ず み と 曲 げ モ ー メ ン ト の 関 係 (C600句試験体)
4.大口径C打柱の等曲げ載荷実験
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下段の曲げモーメント一軸方向ひずみ関係
鋼 管 の 軸 方 向 ひ ず み と 曲 げ モ ー メ ン ト の関係 (C900句試験体)
4‑32 図4.22
4.大口径CFT柱の等曲げ載荷実験
4.4 まとめ
大径厚比を有する大口径CFT柱を想定して、断面径300,600, 900mm、鋼管径厚比75‑‑‑‑ 150のCFT部材の一定軸力下での等曲げ載荷実験を行い、初期剛性 復元力特性,平均軸ひ ずみ,最大曲げ耐力等の力学的性状について考察した。実験より得られた知見を以下にまと める。
(1) CFT部材の弾性剛性は、鋼管と充填コンクリートの累加剛性でほぼ近似できる。 (2)軸力比0.3の場合、径厚比 150においても安定した曲げモーメント ‑曲率関係を示す。
(3 )軸力比0.3の場合、径厚比にあまり影響されず無次元化曲率0.01近傍で最大耐力に達す る。
(4)軸 力 比0.3の一定軸力の下、正負繰り返し等曲げを受ける CFT部材の最大平均軸方向ひ ずみは、断面径の増加に伴いやや大きくなる傾向を示すものの平均的には0.25%程度の 値を示す。この値は軸力比0.3の一定軸力のみの平均軸ひずみの1.9倍'""2.9倍の値であ
り、この倍率は断面径が大きい程大きな値を示す。
(5) CFT部材の曲げ耐力は、コンクリートの寸法効果により断面径が大きくなる程低下する 傾向を示す。コンクリート強度に対し米国開拓局の寸法効果を考慮しでも、曲げ耐力を 一般化累加強度で評価する場合、断面径900mmでは計算値の方が実験値を 10%程度上 回っており、危険側評価となる。
4 .大口径CFf柱の等曲げ載荷実験
<参考文献>
1 )斎藤豊,他:充填型鋼管コンクリート柱に関する研究(その 1) ‑‑‑ (その 6),日本建築 学会大会学術講演梗概集, 1989.10
2)向井栄一, 他:ハイブリッド構造に関する日米共同構造実験研究 (CFT‑l)‑‑‑ (CFT‑8) , 日本建築学会大会学術講演梗概集, 1995.8
3)向井栄一, 他:ハイブリッド構造に関する日米共同構造実験研究 (CFT‑9)‑‑‑(CFT・16), 日本建築学会大会学術講演梗概集, 1996.9
4)崎野健治,他:ハイブリッド構造に関する日米共同構造実験研究 (CFT‑17)‑‑‑(CFT‑18),
日本建築学会大会学術講演梗概集, 1997.7
5)佐藤孝典,金本清臣:充填鋼管コンクリート構造における鋼とコンクリ ートの分担力抽
出のための変形経路再現実験,日本建築学会構造系論文集,第468号, pp.155・164,1995.2 6)川利彦,崎野健治,石出一郎:コンクリート充填円形鋼管柱の弾塑性曲げ性状 その l 拘
束効果と残留応力の影響,日本建築学会構造系論文集,第500号, pp.99・104,1997.10 7)崎野健治,他:コンクリート充填鋼管短柱の中心圧縮性状に関する研究,中国・九州支
部研究報告構造系, 1996,NO.I0 8) Blanks,R.F., McωN匂灼a訂叩川I汀ma
Concrete Ins矧tit印llt旬e,pp.280‑303, Jan.‑Feb., 1935
9)中村敏治,田口典生,他:プレーンコンクリートの寸法効果に関する実験的研究, 日本 建築学会大会学術講演梗概集, 1997.9
10) 日本建築学会:鉄骨鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説, 1987 1 1) 日本建築学会:コンクリート充填鋼管構造設計施工指針, 1997
4 ‑34
5.大口径CFf柱の曲げ耐力評価式
第 5章 大 口 径 CFT 柱 の 曲 げ 耐 力 評 価 式
5.1 既 往 の 研 究 と 本 研 究 の 目 的
5.2 大 径 厚 比 を 有 す る 大 口 径 CFT 柱 の コ ン フ ァ イ ン ド 効 果 の 有 無
5.3 鋼 管 応 力 の 評 価
5.4 充 填 コ ン ク リ ー ト 強 度 の 評 価
5.5 曲 げ 耐 力 評 価 式 の 提 案
5.6 提 案 式 と 既 往 実 験 と の 比 較
5.7 まとめ
< 参 考 文 献 >
5.大口径CIT柱の曲げ耐力評価式
第5章 大 口 径CFT部材の曲げ耐力評価式 5.1 既往の研究と本研究の目的
円 形CFT部材の終局曲げ耐力の評価式は、多くの実験的研究を基にいくつか提案されてい
る 1)‑4)。これらの多くは全塑性状態での一般化累加強度式に基づいており、基本的な考え方
はSRC規 準 5)と同様である。 SRC規準との相違は、充填コンクリートの圧縮強度及び鋼管の 降伏点の評価の仕方にあり、前者は鋼管からの測圧によるコンファインド効果を考慮してい る点、後者は鋼管の二軸応力状態を考慮している点である。すなわち、コンファインドされ た充填コンクリートの圧縮強度は、Richartの降伏条件に基づく式 5.1で評価し、鋼管の降伏 応力は、コンブアインド効果による周方向応力に対する、 vonMisesの降伏条件式を満足する 軸方向降伏応力で評価している。
cσcS‑cσs+ kσr
二 cσs+2k t/ (D‑2t)α ・sσy ー (5.1)
ここに、 cσcS .側圧σrを受けるコンクリートの圧縮強度 cσs, sσy .シリンダーの圧縮強度,鋼管の降伏点 D, t :鋼管の外径,板厚
k :拘束係数
α :鋼管の周方向応力比
コンファインド効果の評価には各提案により若干の違いがある。吉野ら 1)は、充填コンク リートに対するコンファインド効果を表わす拘束係数k及び鋼管の周方向応力比αの値に、
アンボンドCFT部材の中押し圧縮実験(充填コンクリートのみに載荷)から求めた値k=4.0、 及び平押し圧縮実験(充填コンクリートと鋼管を同時に載荷)から求めた値α=0.24を用い ている。新都市ハウジング協会の評価式3)では、拘束係数 kに関しては吉野らと同様の方法か らk=4.0を用いているが、鋼管の周方向応力比αは0.3を用いている。 CFT指針 4)では、拘 束 係 数kに関して、Richartらによる静水圧で測圧載荷したシリンダーの三軸圧縮実験6)から 求めたk=4.1の値を、鋼管の周方向応力比αは0.19を用いている。これらの提案に於ける拘 束係数の値はほぼ同じであるが、鋼管の周方向応力比については異なっている。これは、鋼 管の周方向応力比を定数と考え、軸力比,径厚比等のパラメータとは無関係に、対象とした 各実験パラメータ内で平均値として求めたためではないかと考えられる。また、これらの数
5‑1
5.大口径CFT柱の曲げ耐力評価式
値は、短柱圧縮実験より得られた値であり、曲げを受ける場合に同程度の値になるかどうか の検討はされていない。
CFT指針を除いた提案式では、コンクリート強度に対する低減係数cruを掛けていないのに 対し、 CFT指針ではSRC規準と同じ値の低減係数cru=0.85を用いている。その根拠として、
寸法効果による補正としているが、その値については今後の課題としている。す法効果に関 しては、第3章で詳しく検討したが、第4章でも記述したように曲げを受ける場合のす法効 果については検討されていない。
本章では、大口径CFT柱の曲げ耐力評価を行う目的で、曲げを受ける場合の鋼管の応力状 態、特に周方向応力について検討してコンファインド効果を確認し、これを既往の方法で評 価した上で、曲げを受ける場合の充填コンクリートの寸法効果について考察する。これらの 検討から、鋼管の周方向・軸方向応力及び充填コンクリートの圧縮強度の近似式を提案し、
これを用いて求めた曲げ耐力と実験耐力とを比較・検討する。
5.2 大径厚比を有する大口径 CFT柱のコンファインド効果の有無
コンファインド効果がある場合、コンクリートの破壊による半径方向への膨張を鋼管が拘 束することによって、鋼管の周方向に引張応力が生じる。コンファインド効果が期待できな い場合、この引張応力はほとんど生じない。従って、コンファインド効果の有無は、鋼管の 周方向応力を調べることによって確認することができる。
本実験から得られた試験体中央部の鋼管の軸方向ひずみ及び周方向ひずみを使って、 von Misesの降伏条件式を用いたひず、み増分理論に基づいて弾塑性応力解析を行った。なお、弾塑 性応力解析にはひずみ硬化は考慮していない。解析に用いた降伏点は材料試験結果の値を用 い、ヤング係数は一般に用いられる 206GPa(2100tf/cm2) の値を用いた。ポアソン比につい ては、大変形領域を対象とする場合、ポアソン比の違いが周方向応力計算値に与える影響は 小さいこと 7)から、一般に用いられる 0.3を使用した。ひずみ増分理論に基づく増分応力と増 分ひずみの関係を式5.2に示す。
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d sσ 0 = ̲̲̲5̲E 、 (sν 1 ‑5ν ふ
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(5.2)
5.大口径CFf柱の曲げ耐力評価式
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、 ー '‑‑V'‑、
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~=
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+SIJ)S=S1 ・~+~. S JI
dsσz' dsσ。:鋼管の軸方向,周方向応力の増分 dsεz' dsεI J• 鋼管の軸方向,周方向ひずみの増分 sE, s ν :鋼管のヤング係数,ポアソン比
ミ
,
SIJ :偏差応力ミ=
(2sσz‑sσ IJ)/3
SIJ= (‑sσ z+2sσ IJ)
/3
上記の弾塑性応力解析により得られた鋼管の軸方向及び周方向応力を、加力ステップ歴で 表示して図 5.1‑‑‑‑図 5.7に示す。同図に示した軸方向及び周方向応力は、引張側・圧縮側最外 縁位置(図中最上段中央に示す
N o . 7
,N o . l O )
の応力である。左側の図は正曲げ加力時の引 張側( N o . 1 0 )
の応力を、右側の図は圧縮側( N o . 7 )
の応力を示す。同図b),η
に示す曲げ外 力の履歴は同ーのものであるが、その下図に示す軸方向・周方向応力と曲げ外力の対応を見るために並記した。図中の一点鎖線は最大耐力時のステップを示す。
同図より、 C900*6試験体を除けば全試験体とも、最大曲げ耐力近傍で周方向の引張応力が 急激に増加しており、以後大きな引張応力が作用し続けている。この事から、最大曲げ耐力 近傍以降で鋼管とコンクリートの相互作用が顕著に働いていることがわかる。C900*6試験体 の圧縮側
( N o . 7 )
では、最大曲げ耐力時に周方向の応力が圧縮応力として増大している。こ れは他の試験体とは異なる傾向である。ほぼ同じ径厚比である C300*2.3試験体の場合、最大 曲げ耐力時に周方向応力が引張側へと移行しその後小さくなっているが、顕著な圧縮応力へ の移行は生じていない。この事から、 最大曲げ耐力時に周方向応力が圧縮応力となった原因 は径厚比の影響よりも、試験体中央部付近に生じた局部座屈による影響ではないかと考えら れる。 C900*6試験体も最終的には周方向応力が引張応力へ移行しており、やはり、鋼管とコ ンクリートの相互作用が働いていることが確認できる。これらの事から、径厚比 150以下に おける円形 CFT部材の最大耐力に対しては、コンファインド効果が期待できると考えられる。5‑3