2 ナーシングホーム改革法と施設監査
政府によるナーシングホームの規制には、二つの幅広い目的がある一①消費者保護つま り、利用者の安全、利用者に対するサービスの妥当性を確保し、法的な権利と保護するこ と ②ナーシングホームのケアに支払われてきた多額の公費(主としてメディケイド)を管 理し、会計報告をすること。
ナーシングホームの質の確保のための規約はおもに三部の構成要素から成り立ってい る。これらは連邦・州の両者において規定されており、以下のものが含まれている。
①ナーシングホームの運営全般にわたり、明瞭な基準(参加の条件と基準)を制定するこ
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と
②ナーシングホームの行為を監視するため、およびナーシングホームがどの程度、基準 (ナーシングホームの定期的な監査、ケアの点検、利用者の貧しいケア、放任、虐待 の調査を含む監査手続き)を遵守しているかを決定するための基準を規定し、適用す ること
③納得できない行為が発見された場合には基準の遵守を強要すること
連邦政府は州の監査や認証行為を背後で監督する権限をもつが、この機能を遂行するに は多数のスタッフが必要で、ある。しかし、十分なスタッフが配置されているわけではない.':I 年間に連邦政府の監査をうけるのは全施設の約 3 %である 1810
(1) 長期ケア施設の監査一施設外からの支援
1991年長期ケアオンブズマン年次研修において、問題解決にあたるオンプズマンのか かえる葛藤・ジレンマについて話し合われた。オンブFズマンの考慮すべき重要な問題とし て、 「①どのような問題を未然に防ごうとしているのか ②どのような援助をしようとし ているのか ③ひとり生きている個人とその問題とはなにか ④問題解決のためにどのよ うな情報が必要か ⑤利用者の問題/関心事はなにかj川の 5点があげられた。これらは まさしくオンブ伊ズマンと監査に共通する問し、かけでもある。ここではナーシングホーム改 革法以後のオンフゃズ、マン制度と監査活動の状況に焦点をあて、その現状と課題を論じるこ
とにする。
監査では個々の利用者のニーズにスタッフがどのように応じているか、物理的な環境が 利用者の福祉にどのような影響を与えているかを調べる。 1990年 10月以前は監査は専ら ナ ーシングホームに対して書類上の調査をすることだけで終わっていた。例えば、監査官 は、献立、活動のスケジュール、スタッフの記録、看護メモに目を通すようにとしづ指導 を受けてきただけである。しかし、現在では利用者・家族とインタビューし、利用者の会 と会合をもたねばならない。そのほか、オンブズ、マンが監査の過程に参加・協力しなけれ ばならないなど監査の手続が改善された。ナーシングホームの運営・機能等に問題があれ ば、監査官はその問題点を公表する。指摘を受けたナーシングホームは問題を改善するプ ランを作成し、期日内にこれを遂行しなければならないことになっている。この監査報告 は施設内だけではなく、市民にも公開され、地域の社会保障課
( S o c i a l S e c u r i t y O f f i c e s )
、 州保健部局(HealthDepar凶ents)、各地の地域オンプズマンにおいて公表されることになっ ている 201利用者からの苦情を聞きその解決にかかわる施設監査は、施設内で、は解決がむつかしい 場合の外部からの支援者と位置づけることができるの監査官は時間をかけて利用者と直接 をし、施設が提供するケアを利用者がどう受けとめているか質問するJ さらに利用者の家 族・友人と自発的に話をする監査官もいる。監査官と率直に話し合うことは慰めであり、
ナーシングホームの利用者はこのような援助を必要としているlJ)o 利用者にとって毎年ナ ーシングホームに訪れる監査官は「保護とアドボカシー活動の担い手jである。と同時に 極めて重要なことは、日常的に施設を訪れ、利用者に身近に接しているオンフ守ズマンが監 査官に情報提供をしているという事である。監査官とオンブPズマンとのよく連携のとれた 活動は利用者と監査官との関係を調整する役割をはたし、監査を成果の高いものにしてい
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i l' 1971
る。これらはまた、苦情処理の方法・手段の拡大に直結し、オンフeズマン機能の向上・発 展に寄与している。
( 2 )
監査制度の歴史的変遷第
2
章と重複するところがあるが、監査とオンブズ、マンのこれまでの歩みをクロスさせ ながら、両制度がたどってきた相互からのアクセス及び連携・提携へのプロセスを概説す る。1 9 7 1
年、ニクソン大統領は保健教育福祉省(Depar加entof Health,
Education and Welfare) 内にナーシングホームの全プログラムを管轄するナーシングホーム関係室(the Office of Nursing HOl1leAf
fairs)をっくり、ナーシングホーム改革ための 8項目プランを提案したこのプランにおいてオンブズマンと監査制度が時を同時に取り上げられたりそこでは以下 のようなことが決められている。
長期ケア施設の総合的な見直しに着手すること。施設に対する州監査はメディケイドの もとで、連邦政府より
1 0 0
%の資金援助を受けておこなうこと。州監査官を2 0 0 0
人訓練 することo 個人の苦情に応答するために、ナーシングホーームオンフーズ、マンをつくることで ある 12)0 さらに約9 0 0
の社会保障課(SocialSecurity Offices)が「位[1意見箱 J(listening posts) を設け、ナーシングホームの苦情を受け付け、監査を記録するという役害IJを持つことにな ったのである 2310監査に限っていえば、この制度は 8項目プラン以前からおこなわれていたが、十分に機 能するものでなかった。例えば、
1 9 7 0
年下院での演説では「ナーシングホーム監査官と 暴利をむさぼる会社オーナーとの聞に『なれあい関係』が存在するケースがあると聞いて いるj と述べられている。とにかく十分な数の監査官が配置されていなかったのである心1 9 7 2
年までは、保健教育福祉省でメディケイド制度を管理運営する担当者はわずか5
人 であった。その上、同省はナーシングホームの監査報告書の非公開を主張し、一般市民の 知る権利は保障されていなかった。ナーシングホーム業界は監査報告が一般に公開される ことに神経質になっていた。その理由は、欠点が公表されれば営業にさしっかえるという ことであった。利用者や家族に迷惑がかかるということもいわれていた。さらに、ナーシ ングホームについての苦情は老人を手元において世話ができなかった家族の責任転嫁以外 の何物でもない、という意見もあったのである加。ニクソン大統領の 8項目プラン以降の長期ケア施設の監査とオンフ、、ズ、マン制度の変遷は 次の表の通りである。
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1986 医/1研究所の報告.
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1987 保健介額財政局1;1谷川の条件および ナ‑$.ノングホーム改革法の制定
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1989 保健介11財政局Hi)l(Lo(l'7ニュアル渇逮No.2321ζ新監査プロセ スを宛表
1990 事iJBI手続とがイドラインの随行 米IIH車生省の
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n:主任I!12 lfIの阿11附f成功するオンプズマン 制服:Jを刊行, r/!l!Aした制度.十分な削減.州織による広m n の隙能付与が成功JI!悶との結果 blll.l f~1992 保健介腹財政局は監査の新しいU!式・手
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,>'iイドラインとし OAA に;tンプズマン制度強化の象~の ìB lJu: 1Hオンプズマン てIH実施7ニュアル.i.t連NO,250を発表.ナーシングホームu
から i也~オンプズマンへの管理問・専門性への IIJlIJ ,オンプズ 営者出会IH一貫性がないH n:i'若殿の発我削に欠陥に関する 7ン活動向。の訓練の必Jl性,自己決定の図"な入所者・法定ft 情報をえたいJ,市民IH監査官11入所者.o!!H費するほどには問 理人のある入所者の医1<<"社会面の lèl~ にオンプズマンがアク 胞を追求しえないのではJ U止やl セスすること1993 米国厚生省の監査主任「ナーシング11、ームIHfu!ll!にUリτ州 老齢期fJt局1;1:全国民間77;01ンプズマンn,."センターに改正 の取り組みjレポー1.を先決 O)!,八,92より附狐服肋
一1994 保健介11射殺局1;lIJiEしたナーシング純伐のIH証の")点骨肉べ
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るために20州で煩朋の以行プロジェクトを開始 熱線羽短絡 政・ホスピス・そのi也さまざまなヘルス77を提供する拘般に fみなし監査(d目medslalus)Jを位大するためのm t規則を錨 fj
院:The Nallonal L、刷KTerm Cart Olllbudsman Resource Cenler, 1994, "Law$ and Reguralions," /.011' Tt"n Cal't O",blldslIlOII Dt.1k Rtltrt''''.pl'.52・62,Nallcy Coleman. 1991, "Advoc.C)' illlhe Older Americ.ns ACIS," Clllua/iolll, Sumrner/fall, pp.O・46より原書作成.
F可制度にb・かわるbのIJtj'!kに配置した.
• F. E悶2引11.引叩'凶INe剖lt山;11¥唱R.叫I1/., 1ω992,
T", Ccr川.仰"川11山(,印0/ωogi$(,Vol.32, No.6, 1'".80・817,
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