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ていることからも,もともと脳卒中や整形外科のリハビリテーションを行うための人員配置だ けでは対応が困難になってくることが予測される。頭頸部がんでは回復的リハビリテーション が,血液がんでは維持的リハビリテーションが長期間必要であることなどの特徴を把握した上 で,その施設ごとにリハビリテーション提供体制を築いていくことが重要と考えられる。

3)地域調査からみた,がんのリハビリテーションの実施状況 

神奈川県横浜市 A 医療圏(二次医療圏:人口約 90 万人)を対象に,がん医療の体制・リハ ビリテーション提供体制・現在のがんのリハビリテーションの実施状況を調査した。

(1)がん医療の体制 

・がん医療の提供体制 

神奈川県横浜市のがん医療の体制を図Ⅲ -3 に示す。都道府県がん拠点病院と,地域がん診療 連携拠点病院( A 医療圏に 2 病院)が指定され,その他のがん診療病院も数多くある( 100 床 以上のがん診療病院が 7 病院)。

・がん医療に関する情報提供体制 

がん検診,検査,セカンドオピニオン,手術や化学療法・放射線療法,高度先進医療,治療 後の検診などフォロー体制,緩和ケア,在宅療養といったがんに関わる一連の流れやそれぞれ の段階で必要とされる相談窓口の情報などは,国立がん研究センターがん対策情報センターの

「がん情報サービス」( http://ganjoho.jp/public/index.html )や神奈川県のホームページ からダウンロードできる「がんサポートハンドブック」( http://www.pref.kanagawa.jp/c

nt/f417303/p446906.html ), 『がんになったら手にとるガイド』などの書籍から得られる。

居住地の都道府県がん診療連携拠点病院と,地域がん診療連携拠点病院がどこであるかも,

国立がん研究センターがん対策情報センターの「がん情報サービス」で調べることができる。

がん診療連携拠点病院には,相談窓口が設置されているため,さらに患者ニーズに沿ったがん

診療病院を相談することができる体制となっている。神奈川県では,神奈川がん臨床研究・情

報機構が,より詳しく地域のがん診療病院の情報を提供しており,「かながわ医療情報検索サ

ービス」( http://www.iryo-kensaku.jp/kanagawa/ )にもリンクし,がん診療以外の病院

の情報も得られる。

図Ⅲ-3.神奈 奈川県がん医 医療連携体制 制 

〔神奈川県県ホームページより〕

図Ⅲ-4.神奈川県横浜市 A 医療圏のがん診療連携体制と,リハビリテーション提供体制 

(2)がんのリハビリテーションの体制 

・がんのリハビリテーションの提供体制 

がん診療病院におけるリハビリテーション提供体制(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士 の人数)を 図Ⅲ -4 に併記した。また,この医療圏には,回復期リハビリテーション病棟をもつ 病院が 3 病院(合計 350 床)ある。

これらの施設情報からわかるように,神奈川県立がんセンターのリハビリテーション提供体 制は不十分である。他県のがんセンターでもリハビリテーション提供体制が少ない施設が多い。

地域がん診療連携拠点病院では, 2 施設ともがん患者リハビリテーション料の算定があり( 1 施設は主にがん患者リハビリテーション料で算定・もう 1 施設は主に他の疾患別リハビリテー ション料で算定),平成 22 〜 24 年にかけての実績では,がん患者に対するリハビリテーショ ンはリハビリテーション処方全体の約 8 %( A 病院)・ 25 %( B 病院)を占めていた(図Ⅲ -5)。

その他のがん診療病院でもがん患者に対するリハビリテーションは,呼吸器リハビリテーシ ョン・運動器リハビリテーション・脳血管(廃用)リハビリテーションなど,それぞれの患者 の状態により個々に判断され実施されているが,多いところでリハビリテーション処方全体の 3 割程度を占めていた( C 病院)。病院ごとに,周術期に一定のリハビリテーション介入を行 うシステムがあり,予防的リハビリテーションと回復的リハビリテーションの一部を担ってい た。食道がんで全例術前から介入を開始するなど,各施設で主科と取り決めを行い,ほぼ一定

都道府県がん診療連携拠点病院(県立がんセンター)

一般415床 理学療法士1人 地域がん拠点病院・A病院

一般650床

理学療法士6人・作業療法士3人

地域がん拠点病院・B病院 一般486床・緩和ケア病棟25床

理学療法士人・作業療法士3人・言語聴覚士1人 その他100床以上のがん診療病院

C病院 (442床,理学療法士18人・作業療法士7人)

D病院 (502床,理学療法士4人)

E病院 (218床,理学療法士11人)

F病院 (199床,理学療法士17人・作業療法士10人,*回復期病棟37床あり)

G病院 (190床,理学療法士4人)

H病院 (136床,理学療法士21人・作業療法士14人,*回復期病棟51床あり)

I病院 (124床,理学療法士8人)

   

 

図Ⅲ-5.地域

A 病院 理学療法

がん患者

(作業療

B 病院:

耳鼻咽

がん

域がん診療連

: 

法実施患者数

者は,理学療 療法では乳が

がん患者への

脳腫瘍 咽喉科領域

乳  癌

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