ρ 日
口10
010 20 30 40 50
Time(days)
図4.12:推定された一般習熟性T−D関数UbG(£)(DS4).
4.2.推定結果の考察 57
タρの推定値として,テスト開始前のテスト習熟性は比較的低い値を示すが,フォー ルト発見可能領域の拡大率u1およびテスト空間拡大率u2の関係がu1》u2でなく,
両モデルパラメータの推定値を他のデータセットと比較した場合,両者共に秀でた 推定結果であることから,高いテスト習熟性を有するテストケース設計者がテスト ケースを設計し,テストしていると判断できる.これは,図4.12において,テスト 空間占有率が指数関数的に増大していることからも同様のことが伺える.さらに,簡 易習熟性T−DSRGMにおけるパラメータρの推定値は,テスト開始前のテスト習熟 性が極めて高いp=0.32を示す.これは,テスト開始直後におけるテストケース設 計者の発見可能であるフォールト数が全体の約70%であると推測できる.また,図 4.11からテスト空間占有率はS字形成長曲線を描き,現在はほぼソフトウェアシステ ム全体に拡大していることも確認できる.以上のことから,一般習熟性T−DSRGM と同様の推測ができる.
4.2.2
不完全デバッグT−D関数に基づくSRGM
フォールト修正時において新規フォールトの作り込みが把握できる,式(2ユ2)の 不完全デバッグT−D関数で表されるテスト空間占有率の時間的変化を各データセッ
ト毎に図4.13〜図4。16でそれぞれ示す.
DS1について
DS1については,表4.4の推定結果からβ陪0であることがわかる.これは,テス ト開始から現在まで,ソフトウェアシステム内に潜在する総フォールト数は殆ど横 這いで一定であることを表し,テストと共に発見されたフォールトを修正および除
58
第4章実測データに対するモデルの適用と評価
180 Currently o力 漂撫無一芯燕一x一渋⌒熟澄一一一芯一無織s−−s一醗〉−N無
苫 About 93.6%
山 90 ち 』 60 £
§30
0
10 20 30 40 50Time(days)
図4.13:推定された不完全デバッグT−D関数μ。(の(DS1).
115°A㎞・一一\C 輌
120 i\A=116.8f。ul,、
3go
ち芯 60 エ日
Z 30
0 5 10 15 20 25 30
Time(days)
図4.14:推定された不完全デバッグT−D関数鋤。(り(DS2).
4.2.推定結果の考察 59
去する際,新規フォールトの作り込みが無かったことを意味する.つまり本プロジェ クトは,部品化されたモジュールの再利用率が高いソフトウェアシステムを一般的な テスト習熟性を有するデバッグ実施者によりテストおよびフォールト修正がなされ ていることが推測できる.一方,デバッグ作業において,細心の注意を払ったフォー ルト修正および除去が可能である,高いテスト習熟性を有するデバッグ実施者によ
る作業であることも考えられる.しかし,図4.13において,現在に至ってもテスト 空間占有率はソフトウェアシステム全体に拡大していないことから,本データセッ
トは一般的なテスト習熟性のデバッグ実施者により採取されたものであることが推 測できる.
DS2について
DS2については,表4.4の推定結果からβ>0であること,および図4.14からテ スト開始から現在までに,デバッグ作業時において新規フォールトが約75件作り込 まれていることがわかる.つまり,テスト開始前に潜在する総期待フォールト数に 対するデバッグ作業時における新規フォールト挿入率は約6.4%であり,約12.3件 に1件の割合で新規フォールトが作り込まれていることを意味する.これは,新規 フォールトの作り込まれる割合が比較的小さいことから,テスト対象ソフトウェア システムは,部品化されたモジュールの再利用率の高いことが伺える.また,新規 フォールトの作り込みに対して,テスト空間が追随してソフトウェアシステム全体 への拡大に時間を必要としていること,および現在に至ってもテスト空間占有率は ソフトウェアシステム全体に拡大していないことなどを総合的に判断すると,テス
ト習熟性の低いデバッグ実施者により,テストおよびフォールト修正がなされてい
60 第4章実測データに対するモデルの適用と評価
る場合であることが推測できる.
DS3について
DS3については,表4.4の推定結果および図4.15から,テスト終了時点までに,デ バッグ作業において新規フォールトが約9.6件作り込まれたことが推測できる、つ まり,テスト開始前に潜在する総期待フォールト数に対するデバッグ作業時におけ る新規フォール1・挿入率は約22.4%であり,約4.5件に1件の割合で新規フォール
トが作り込まれたことを意味し,新規フォールトの作り込まれる割合が比較的大き いことから,テスト対象ソフトウェアシステムは,部品化されたモジュールの再利 用率の低いことが伺える.また,図4.15から,テスト開始から約12日間でソフト
ウェアシステム内におけるテスト空間占有率が約100%に達していることがわかる.