トップPDF スイス連邦の公用語と国語 史的背景と憲法上の言語規定 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

スイス連邦の公用語と国語 史的背景と憲法上の言語規定 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

スイス連邦の公用語と国語 史的背景と憲法上の言語規定 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

を根拠に第 18 条に制限を加える判例は、少数派言語圏を守りながら、言語平和を維持する ため現実的な判断いえよう。この問題は異なる母語を話すスイス国民言語権に関するも であるが、スイス国語以外を母語する外国場合には言語圏による保護はできない で、専ら第 18 条基本権による保護ということになる。しかし、スイス国民も第 36 条による 基本権制限を受ける以上、外国人も同様制限を受けることがある考えられる。なお、言 自由を敷衍して、学びたい言語を選ぶ自由も基本権である解釈すれば、国家連帯意識 を揺るがすことにもなりかねない。スイスでは伝統的に外国教育では、それぞれ言語圏が 相互に相手言語を優先して教育してきた。ドイツ圏では、小学校で国語であるフランス語 よりも先に英語教育を開始するプロジェクトを推進しており、まずはスイス国語を相互に学 び合うという伝統にほころびが生じている。この関連でさらに考慮すべき点は、憲法第 16 条 2 項では、人は誰も言語により差別されてはいけないことが規定されているところである。弱い 立場にある者基本権を保障することを主眼する第 18 条第 16 条 2 項であるが、国際 して勢力を強めている英語話者も当然保護対象になる。属地主義によりそれぞれカントン 内における言語公用として地位は保証されるが、第 18 条解釈によっては 4 つ国語 平和な共存が脅かされることにもなろう。主権を持つカントン集合体として形成されたスイ ス連邦は、第 70 条第 2 項が守られるという制限もとで言語自由が守られているいえよ う。スイス国内多数派であるドイツに対して、少数派ロマンス系言語権利を保障しな がらも、国際的には強者立場である英語にも配慮し、4 言語連帯意識を保たなければな らないという難しい言語政策が求められている。
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外国語教育における「翻訳」の再考 ― メタ言語能力としての翻訳規範 ― 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

外国語教育における「翻訳」の再考 ― メタ言語能力としての翻訳規範 ― 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 これについて山岡は、訳者あとがきを参照しながら解説を加える。①翻訳書が出版され た時代(1960 年代)、この分野(哲学書)では原語訳語を一対一で対応させなければなら ないという慣例( canon, convention )があり、これにより、訳者金子も四苦八苦した。 「Verstand は「悟性」訳さざるをえないが、これでは文脈が続かなくなってしまう」(p.23)。  これも当時(読者期待)規範が関連しているいえる。この翻訳「読者は原則として、 ドイツ原書を読む想定されているである。読者が読むべきものは、訳書ではなく、原 書である。……原書を読まない読者でも、いうなれば原書講読を疑似体験できるようになって いる」(pp.25-6)。ここで出した例が訳読法規範同じは言わないまでも、山岡がいうよ うに、哲学書類は原文訳文を並べて読まれるだろう、ということが当時規範であった。 無論、ここで分析が必ずしも学術的に厳密な手続きを踏んでいるわけではないが、教育目的 として学生に気づきを与えるには十分な考察である。
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国際交流におけるコンフリクトの解決スキル 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

国際交流におけるコンフリクトの解決スキル 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

5)最終意思決定結果として本番プレゼンテーション内容決定方法 8 .おわりに  重要なことは、ファシリテーターが両グループへ向けて、アイデア要約、意見、提案、感 情(公正に手続きが進められているか、次ステップを把握しているか確認)というフィー ドバック(report-backs)を常に行うことである。一方、避けるべきことは拙速に物事を決め ることによる不満であり、せっかく国際交流が国際紛争にならないためにも、十分な時間的 余裕をもって、事前交流、現地交流国際協同プレゼンテーション、事後交流を企画運営して いくことである思われる。その結果、ASEP「で」ではなく「でしか」できない学習環境(国 際ファシリテータースキル育成など)を創出して、それを後輩へ繋いで行くことにより、「人 びとが、国や民族を越えて異なった文化や思想を理解し、相互に認め尊重し、協力しあうよう な、共に生きる平和な地球社会(UNESCO 憲章)」を作ることができれば、ASEP 実践意義 が更に高まるであろう。
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岐路に立つルクセンブルクの3言語主義 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

岐路に立つルクセンブルクの3言語主義 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

はドイツフランス語を積極的に「公用」 (Amtssprache)ないしは「国語」 (Landessprache) 規定することをせず、ドイツフランス語使用を憲法が保障することを示しているもの だ。これだけでは、司法 ・ 立法・行政に関わる公文書ドイツフランス語で発行を義務 付けるという拘束力が直ちに発生するまではいえない。したがって、この条文を根拠に 1848 年以来、ドイツフランス語はルクセンブルクで公用地位を得たいえるかは検討余 地がある。例えば Fröhlich(1996:468 f.)は、「フランス語ドイツが対等関係で使用さ れることなったが、フランス語は法律言語として効力を持ち、ドイツは下級行政レベ ルで使用されることが 1848 年に確定された」指摘しているが、同条文は使用領域を規定する ものではないので、当時状況を承認する規定 Fröhlich が解釈しているに過ぎない。さらに、 同条文は第 2 章「ルクセンブルク人その権利について」(Von den Luxemburgern und ihren Rechten)に含まれているので、基本的人権一部位置づけられ、公用規定いうよりは 言語権を保障する規定解釈するが妥当考えられる。公用位置づけについては、むし ろ「ドイツフランス語使用に関する 1834 年 2 月 22 日大公命令」 4) (以下、大公命令)
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フランス語教育に必要とされる文法知識 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

フランス語教育に必要とされる文法知識 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

在形誤用が 1.8%であった比べるかなり確率で完了用法に現在形誤用が見られ、イ ンフォーマントにとっては複合過去形が現在時事象は結び付きにくいことを窺がわせる。  以上研究報告から日本語を第一言語する学習者が作り上げる複合過去形学習文法一 例をまとめてみよう。複合過去形役割は事行で表される出来事を終了局面から捉え、完結し た事柄として表すことにあったが、学習者文法知識中では、事行から想起される「長さ/ 短さ」という概念を指標として構造化されている。半過去形誤用対照的に複合過去形は事 行が表す事柄短さ結び付いて概念化される。「短さ」を想起させる文要素指摘はない が、半過去形誤用例から類推する、動詞(句)、時間表現などが考えられるだろう。動詞に ついて言えば、半過去形結びつきやすい状態動詞対局にある動詞、すなわち動詞意味内 容に完了点を含む完了動詞、到達動詞は「短さ」を想起させ、複合過去形結び付きやすい 言える。複合過去形を概念化するもう一つ指標は時間軸である。複合過去形は「過去」とい う概念密接に結び付いている。過去事に成立した事行結果が現在時において確認される完 了用法、特に結果相は「過去」という時間軸指標から外れており、学習者が考える複合過 去イメージは強く結び付いていない。
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社会科学の目的と「自由」に関する考察 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

社会科学の目的と「自由」に関する考察 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 どの文化人類学者にとっても、前提なる懐疑主義は厳密に定義されねばならない。この懐 疑主義はいかなる正式な文化制度による影響をも疑うものである。民主主義であろうが、君主 制度であろうが、金権主義であろうが、どの主義も活発で安定した国家において実現されてい る。確信をもって自分目標を追求した部落においても、また最悪魔法を使うような部落で さえも、民主主義は君臨した。民主主義は、我々イデオロギーが賞賛する個人自由を浸透 させるため政治的形態でしかないことは明らかである。しかし、民主主義は個人自由を必 ずしも保障するものではない。一夫多妻制度が安定したまとまりある家族を形成することもあ る。他社会では一夫一婦制がその機能を果たす。しかしそのいずれもがより大きな摩擦があ るような分裂した家族も生み出しうる。他文化的な特徴に対しても同じことが言える。神聖 な王位であろう、花嫁につけられる値段にしても、魔法にしても同じである。このような習 慣によって社会がスムーズに機能する言える。また王が神崇められるので、自分快楽 ために人を利用したり、殺したりすることもある。花嫁に値段がつけられるため、若い男が結 婚できなかったり、魔術師が誰に対しても自分魔法が使えるために、社会対立や暴力があ るも言える。
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日本語「ノンネイティブ」教師の専門性とアイデンティティに関する一考察 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

日本語「ノンネイティブ」教師の専門性とアイデンティティに関する一考察 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 大平( 2001 )は、従来先行研究において、言語的側面や社会言語的側面から「ネイティ ブ・スピーカー」がどのように定義されてきたかを概観し、その定義を「当該言語接触開 始時期に着目した時間説、当該言語使用における有能さに着目した能力説、現実諸要素を捨 象し、完全な能力を有する理想的な話者を想定した理想説」(p.99)に分類している。そして、 そのように様々に定義可能な「ネイティブ・スピーカー」という概念自体が、その規範から逸 脱したものとして「ノンネイティブ・スピーカー」という属性を形成していることを指摘し ている。また、ネイティブ・スピーカーノンネイティブ・スピーカー接触場面において、 コミュニケーション何らかの問題原因をノンネイティブ・スピーカー言語能力不足に 起因している見る限り、こうした属性は継続的に維持され続けることになってしまう主張 している。
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翻訳を通して文化が規定するアブノーマルの概念を考える 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

翻訳を通して文化が規定するアブノーマルの概念を考える 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 簡単にしか示すことはできなかったが、これら例をみる何がノーマルであるかは、文化 によって定義されているということを認めざるを得ない。に示したドブ族文化や北西海岸 文化中で育ち、欲望や人格を形成された大人が私たち文化に連れてこられたら、その人 はまちがいなくアブノーマル範疇に入る。そして社会に受け入れられない心理的葛藤を味わ うことになる。しかし、自分文化なかでは、彼は社会的に叩き込まれた道徳を身につけた 社会中心なるような人であり、不安定な立場に追い込まれるようなことは一切ない。  どのような文化においても、人間がとり得る行動すべてを社会的規範に組み込むことはでき ない。言語で色々な音声が可能であり、様々な可能性なかからその言語がいくつかものを 選んで規範化しない限り、言語コミュニケーションが成り立たない同様に、その土地衣 装や家造り方、そしてその人々倫理観や宗教に至るまで、可能な行動からその人たちがど ような選択をするかによってその人たち組織立った行動は異なってくる。社会的に認めら れた経済的義務、あるいはセックスタブーといった選択は、どの音声がその言語で使われる かということ同じ位、理屈なしに、そして無意識に選ばれる。そのプロセスは、その集団 なかで長きにわたって形成され、数々孤立した歴史的出来事や人々交流から成り立ってい る。どのような総合的な心理研究においても、可能な行動膨大な選択肢なかで歴史的に 何が選ばれてきたかという点は、非常に重要なことである。
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日本語教育における学習者コーパスの構築とICLEAJ 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

日本語教育における学習者コーパスの構築とICLEAJ 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

学習者日本語コーパス CIA 作文コーパス コーパスデザイン ICLEAJ 1 .はじめに 1 . 1  本研究背景  学習者コーパス研究が最も進んでいるは英語教育であるが、1990 年代初頭にはすでに研究 者や EFL 専門家、出版社が電子化学習者コーパス理論的、実践的な可能性を認識し、プロジ ェクトを立ち上げた。学習者コーパスとしては、「ICLE」(International Corpus of Learner English、国際学習者英語コーパス、母語数 16、サイズ 200 万)、「LLC」(Longman Learners’ Corpus、ロングマン学習者コーパス、母語数 20、サイズ 1,000 万)、「HKUST (Hong Kong University of Science and Technology) Corpus of Learner English」香港科技大学学習者英語コ ーパス、入学試験定期試験英作文、サイズ 2,000 万)などがよく知られている。たとえ ば、「ICLE」は 1990 年に始まったプロジェクトで、2009 年に初版 CD ROM(ICLE V1)が、 2009 年に ICLE V2 が公開されたが、上級英語学習者(大学 3 ∼ 4 年生)から一人 500 以上 論説文を集めて編纂された、200 万規模学習者英語コーパスである。筆者らが邦訳した Granger(1998) Learner English on Computer は、同コーパス構築や同コーパスに基づ
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キルギス語とロシア語のコード・スイッチングに関するパイロット研究 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

キルギス語とロシア語のコード・スイッチングに関するパイロット研究 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

2) 各国にその名を冠する民族ことで、「名称民族」呼ばれることもある。 3) キルギス発展普及を使命する、大統領付属「国家委員会」議長が、2011 年にキル ギス共和国議会長に対して行った要請(Barakelde 2011.1.29)。 4) その背景としては、ソ連時代には研究遂行非常に大きな制約があったことや、研究を実施するに あたってロシアおよび現地運用能力が必要されることなどが挙げられるだろう。だが、近年 は旧ソ連地域言語状況を対象した、個別事例を深く掘り下げる研究が徐々に増加しつつある。CS を扱うものとしては、アゼルバイジャンロシア CS を対象する Zuercher (2009)が挙げら れる。
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「日本の英文学研究」考 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

「日本の英文学研究」考 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

Another is for there to be more ‘original’ or ‘creative’ writing. English continues to focus on enabling you to respond to the world around you. (Robert Eaglestone 133 )  私たち日本英文学専攻者にとって有意義だ思われる箇所を、本稿論旨である実践知性 として英文学研究視点からまず引用したが、実は著者ロバート・イーグルストンは第 1 部 第 1 章 ‘Where did English come from?’ 中で、英文学という学科目がどのような歴史的背景 もとでイギリスに設置されるに至ったかを詳述している。英文学本家であるイギリス事 情を知っておくことも大切であろうから、以下に、簡潔にまとめてみる:「元々英文学研究なる ものはイギリス大学では受け入れられず、特に古典学教授たちにとっては無用長物であ った。ところがこの英文学は 1835 年、一つ正式な学科目としてインドにおいて誕生した。当 時インドを統治していたイギリスは、英文学研究を通して現地インド人をイギリス化させよ う目論んだである。そしてやがてこれがイギリスに逆輸入されることになる。そうした逆 輸入者代表的人物が、詩人・思想家マシュー・アーノルド(Matthew Arnold)であり、 彼は当時イギリス人に文学的教養を身につけさせよう思ったである。具体的には、有益 で文明的な道徳的価値観修得が目標された。これに対して、英文学を研究してもほとんど 意味がない考える一派も存在し、彼らは、教養ではなく、むしろ言語研究として英文学を 志向した。こうしたせめぎあい中、1893 年オクスフォード大学に英文学学位コースが導入 されたが、英文学専攻は主としてフィロロジー研究を意味した。この流れが変わるは 1917 年 以降である。ケンブリッジ大学講師たちが中心なって、主としてフィロロジーから成り立 っている英語専攻コース抜本的改革を進め、やがて言語研究だけではない、今日私たちが 知っている豊潤な英文学基礎が作られたである」。
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中国語と近代─ 東アジアの言語環境における思考─ 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

中国語と近代─ 東アジアの言語環境における思考─ 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

言」から東アジア優勢言語成り上がったである。日本語変化は、江戸時代以来、西 洋新知識を受け入れてきた結果であるが、その過程で漢字による新語・訳語が決定的な役割 を果たした。  言語は知識受容伝達媒体であり、社会生活密接に相互作用を及ぼす関係にある。西 洋新知識導入は、中国近代化へ変化を促進し、同時に中国社会種々近代的変化 が中国によって記録された。また、漢字文化圏存在により、中国近代化は中国内だ けにとどまらず、東アジア全域に拡大した。中国中国近代が分かち難い関係にある 同様、漢字漢文は東アジア近代化密接な関係にある。西学東漸という大きな流れ中で、 中国は漢字文化圏言語に大きな影響を及ぼす一方、漢字文化圏言語からも影響 を受けた。特に日本語影響は非常に大きかったが、中でも最も重要なことは、漢字を利用し て西洋新概念を受け入れるという問題における「共創、共享」である。漢字文化圏内では、 多く抽象や時代キーワードが同形(または同音)という形式で存在しているが、これ は地域内言語接触、語彙交流結果であることは疑問余地がない。一方、各言語における 同形(同音意味、用法相異は、それぞれ国や地域が西洋新知識や新概念を受 容した過程を反映したものである。近代新知識受容表出には新しい語彙表現様式が必要 である。厳復翻訳が最終的に中国社会に受け入れられなかったことは言語面において社会 要望を満たせなかったからであるいえるだろう。新しい語彙表現様式、特に専門分野に おけるキーワードや基本用語形成は、近代学問体系が成り立つため基盤である。キーワ ードや基本用語歴史は、往々にしてその学科形成史であり、言語近代化に関する研究は、 「近代」冠するその他研究分野基礎である。
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大学における翻訳教育の位置づけとその目標 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

大学における翻訳教育の位置づけとその目標 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

“school”=「学校」、 “lessons in things like music, dance, and tea ceremony”=「音楽や踊り、茶 道など授業」、“training”=「訓練」といった、単に辞書的な意味をそのままあてはめただけ 、「文脈」を無視した訳語選択にある。  “school”は「学校」でよいだろうか。たしかに、辞書的な意味では「学校」(一般的にわ れわれが呼んでいるところもの)でよいだが、ことばはそれが使われるコンテクスト ― この場合は対象文化や時代背景「小説世界」という枠組み ― 中で考え、再分析しない 適切な「意味」(したがって訳語)を与えることはできない。上記例も、そういう視点から 見れば“training”は「(日本で「習いごと」について一般的な用語である)お稽古」であ り、“lessons in things like music, dance, and tea ceremony”は「(芸者が基本的な教養として 身につけるべき)三味線やお囃子、踊り、お茶作法など」「お稽古」ということになる。 “school” はそういうお稽古を受ける場所を指す。
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母音梯形と母音三角形 ─ 発音指導と評価 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

母音梯形と母音三角形 ─ 発音指導と評価 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

瞭で自然な発話が要求される 1) 。さらに高度なコミュニケーションを想定した場合、たとえば ニュースようにスピードある発話を理解するためには、意味なる間に短く挟ま れる文法要素を的確に聞き取らなければならない。また長いセンテンスを、ある程度スピー ドで、適切なイントネーションで「読む・言う」為には、日本には存在しない結合現象習 得が不可欠だ。たとえば前置詞 de 定冠詞 la が続く場合、前後関係によっては[də la] ではなく、de [ə]が脱落して[dla]つながり、[d]から[l]へ移行部分で一種破 裂音(両側外破)ができる。この結合現象を聞いただけで 2 つ子音があることを知覚し、真 似できる日本人学習者はほとんどいない。この結合現象を知らない学習者多くは、[d]ある いは[l]どちらか一つ子音として聞き取る。その結果、前置詞 de を使わずに名詞を 2 つ続けたり、de 後ろ名詞冠詞が必要であっても省略をしたりするなど間違いが定着し てしまう。このように発音聞き間違いが、文法基本的な間違い原因なっていること は珍しくない。
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オズボーンの復讐 ヘンリー・ジェイムズ 著 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

オズボーンの復讐 ヘンリー・ジェイムズ 著 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

良心に対する彼任務負担は軽くなったように感じられた。理屈では彼女は不愉快だっ た。しかし現実には、もし彼女ことを嫌うつもりがなければ、彼女に好意を抱くはとても 楽しいことであっただろう。彼見解による、肉体偶然出会いによって彼女は親し い存在になったである。オズボーンは自ら怒りを決してあきらめるつもりはなかった。彼 記憶中で、気の毒なグラハム亡霊は険しい表情でまっすぐ座り、明滅する炎に力を与え ていた。しかし、復讐対象である女性、砂浜でちょっとした事件女性を和解させ、 害ない女性を報復色に染めるは少し困難な仕事であった。いろんな事が次から次へ起 こり、計画を実行に移すことができず彼はむしろ上機嫌だった。彼はいろんなところから招待 を受け、ぶらぶら時を過ごしては海水浴をしたり、おしゃべりをしたり煙草を楽しんだり、 乗馬に出かけたり外で食事をしたりして、際限なく新しい人に会い、表向き服装は快活な半 喪服に変えてしまった。しかしこういったことをしていても、グラハムに対して不誠実な気持 ちにはならなかった。奇妙なことだが、グラハムが死んでしまった今ほど、こんなにも彼が生 きているように感じられることはなかった。肉体をともなっているとき、彼には半分生命力 しかなかった。グラハム精神は非常にやる気にあふれていた。しかし、肉体は致命的に脆弱 だった。彼は困惑しがっかりしていた。元気で活発だったは気持ちであり、愛情であり、思 いやりであり、理解力だった。オズボーンには、それらを唯一受け継ぐは自分であることが 分かっていた。遺産大きさに対する健全な感覚で胸が一杯になるを彼は感じていた。そし て、グラハムを暗い片隅に呼び出し、寂しい場所で彼死を悼む気持ちが日に日に薄れていく ことを意識していた。取り消すことできない厳粛なたった一つ切望をもって、自分屈強 な身体活発な精神を友人美徳命ずるがままにしておいた。自分旅行が休暇へ変化す ることを感じながら、彼は長い手足を伸ばし、かすかにあくびをしながらアーメン 4 4 4 4
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Analog pleasures in a digital world 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

Analog pleasures in a digital world 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

While teaching in Newark, I learned that another campus of Rutgers University wanted to hire someone to teach theater studies.. I applied, and had an interview.[r]

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英語的な表現と日本語的な表現 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

英語的な表現と日本語的な表現 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 It happened that John fell John happened to fall という文は、どちらも「ジョンが倒れた」 という出来事を表している。しかし happen という動詞は、本来、「(出来事が)起こる」とい う意味動詞であるから、 「ジョンが倒れるという出来事が起こった」という意味で、It happened that John fell は自然であるが、John という人を主語にして、John happened to fall 言うは 不自然なはずである。しかし英語場合、主語に John という人を使って、「ジョンが起こった」 という使い方ができる。
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ピア・ラーニングに対する学習者の認識と学びのプロセス 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

ピア・ラーニングに対する学習者の認識と学びのプロセス 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

3 . 3  授業デザイン  授業達成目標は、文章表現を中心したコミュニケーションツールとして日本語力、異 文化間コミュニケーション力、社会力向上、現代社会諸問題に関する知識理解深化、 大学で学ぶために必要なスタディ・スキルスチューデント・スキル育成をめざす。1 つ テーマは講義演習で構成されている。授業時間は、2 コマ連続(90 分 ×2 コマ)で、毎火曜 4 ∼ 5 限に行われ、教室環境は CALL 教室を使用する。1 コースで 4 つテーマを取り上げる が、このうち 3 つ 800 字作文は教師が選んだテーマについて、いわゆる課題作文を書く。最 後 4 つ目プロダクトは 2,000 字(A4、2 枚)レポート作成で、テーマは受講生が決める。 1 つテーマは、3 ∼ 5 週間かけて取り組み、要約作文、翻訳作文、意見文という順に執筆して いく。要約作文資料は教師が選びハンドアウトとして配布することもあるが、要約作文や翻 訳作文資料を受講生自身が教師指示した URL にアクセスしたりあるいは自由にウェブ検索 をして、テーマに関係ある読み物をいくつか読んで選ぶ。オリジナル作文や推敲した作文は ワード文書にして教師まで送信してから印刷し、ピア・レビュー活動を行う。CALL 教室はこ うした活動に不可欠な環境いえる。
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ある肖像画の物語 ヘンリー・ジェイムズ 著 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

ある肖像画の物語 ヘンリー・ジェイムズ 著 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

 エベレットは約束朝に父親であるエベレット氏エスコートで現れた。エベレット氏 は物事を望ましい形式で行うことを大変誇りにしており、あらかじめバクスターに紹介されて いた。バクスターマリアン間に短いが丁寧な挨拶が交わされ、その後で二人は仕事に取 りかかった。エベレットはバクスター希望や思いつきに気持ち良く応じ、同時に、どういう ことをすべきでどういうことはすべきでないかについて多く確信を臆することなく披露した。  彼女確信が的を得ており彼女希望は余すところなく共鳴できるものであることにその若 い芸術家はまったく驚かなかった。頑迷で不自然な偏見折り合いをつけることも、自分最 善意図を近視眼的な虚栄心犠牲にすることも要求されないことが彼には分かった。  エベレットが中身ない女性であるかどうかということはここで言及されることではない。 しかし少なくとも、彼女は次ことを理解するだけ分別は持ち合わせていた。つまり、蒙を 開かれた聡明さ関心は、それが絵画主たる目的であるだから、画家視点から見て良い ものであるべき絵によって最も良く満たされなければならない。さらに、彼女名誉ために 以下ことをつけ加えてもいいだろう。絵画が、その情熱持続というまがい物 ― へたな模 倣 ― 以上何かになるためには、情熱要請によって遂行された絵画にどんなに偉大な芸術 真価が適切に付与されるべきであるか、彼女は余すところなく理解していた。そして、彼自 身ためであれ他人ためであれ、非論理的で利己的な関心介入ほど芸術家情熱を冷めさ せてしまうものはないことを、彼女は本能的に悟っていた。
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英語語法における曖昧性の回避について 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

英語語法における曖昧性の回避について 外国語学部(紀要)|外国語学部の刊行物|関西大学 外国語学部

there is a Twitter team dealing with it. ― Marketing, November 28, 2012  「E メール」意味では、email だけでなく email message という表現も使われる。次例を 見て欲しい。 (12) Correction: As my colleague Brad Stone–and a number of commenters on this blog pointed out, Steve Jobs did, in fact, disclose his pancreatic cancer after he was operated on in 2004. He did so by sending an email message to Apple employees after his successful surgery. I still think it would have been more appropriate for the board to make the announcement to shareholders. Nonetheless, I stand corrected.
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