第3学年○組 国語科学習指導案
指導者 T・K 1 研究主題
文章を読んだり書いたりする活動を通して適切に表現したり正確に理解する 能力を育成し「伝え合う力」を中心に高める。
~多様な言語活動を取り入れた国語科学習の実践~
2 単元名 まとまりやつながりに気をつけよう
3 単元について
(1)教材観
本単元は,学習指導要領第3学年及び第4学年の「C読むこと」の目標「目的に応じ,
内容の中心をとらえたり段落相互の関係を考えたりしながら読む能力を身に付けさせる とともに,幅広く読書しようとする態度を育てる。」と「B書くこと」の目標「相手や 目的に応じ,調べたことなどが伝わるように,段落相互の関係などに注意して文章を書 く能力を身に付けさせるとともに,工夫をしながら書こうとする態度を育てる。」を受 けて設定したものである。
児童はこれまでに説明文『めだか』や『森のスケーターやまね』の学習を通して,段 落相互の関係を考え,文章を正しく読むことを経験してきた。
本単元では,説明文『広い言葉,せまい言葉』の学習に入る前に『こそあど言葉』を 学習し,指示語の働きを理解した上で説明文を読み進めることにする。
『広い言葉,せまい言葉』は,トンボやセミ,チョウなどを例に,言葉の上位概念,
下位概念について初歩的な理解をさせ,それをもとに語彙の体系に関する意識づけを行 うとともに,言葉への関心を育てることをねらいとしている。ここでは,写真や図など を使って児童にわかりやすく説明されている。これらを手がかりにしながら読むことに よって抽象的な概念を具体的に理解することができる。
『まとまりやじゅんじょを考えて』は,『広い言葉,せまい言葉』の学習を生かし,
まとまりや順序を考えて説明文を書くことについて学ぶことをねらいとしている。まず,
第1教材の説明の仕方を十分に理解し,その上で,まとまりや順序を考えた説明文が書 けるように2つの教材を関連づけて指導していきたい。
(2)児童観
本単元を指導するにあたり,つぎのような実態調査を行った
(調査人数○人 9月29日実施)
○説明文を読むことは好きですか。
・好き 18人
・嫌い 6人
・どちらでもない 5人
○それはどうしてですか。
「好き」の理由
・いろいろなことがわかり,おもしろい。 13人
・楽しい。 4人
・ためになる。 1人
「嫌い」の理由
・読むことが面倒。 3人
・つまらない。 2人
・おもしろくない。漢字がわからなくて読みづらい。 1人
「どちらでもない」の理由
・わからないことを知ることはよいが,少し難しい。 1人
・写真がかわいいが,漢字が読めない。 1人
・長いのはきらい。短いのは好き。 1人
・いろいろなことがわかるが,長くて覚えきれない。 1人
・好きでも嫌いでもない。 1人
○モンシロチョウ・アゲハチョウ・シジミチョウは何のなかまですか。
・チョウ 22人
・昆虫 5人
・無回答 2人
○はと・からす・すずめをまとめる言葉は何ですか。
・鳥 27人
・無回答 2人
○ひまわり・あさがお・コスモスと同じ仲間の言葉は何ですか。1つ選びましょう。
・花 7人
・植物 0人
・チューリップ 21人
・木 0人
・無回答 1人
3年生になり,文章の量が多くなったこともあるためか,説明文を読むことが好きと 答える児童はあまり多くなかった。しかし,説明文を好きと答えた児童は,様々な事実 を知ることを楽しいと感じている。嫌いと答えた児童の理由を見ると,読むこと自体を 面倒に感じ,説明文に面白さを感じていないことがわかる。中には漢字の読み方がわか らず,読むことを苦にしている児童もいた。今まで学習してきた説明文は,児童にとっ て比較的身近な動物や昆虫のことで,児童も興味を持って読みやすかったと思う。しか し,本単元で扱う説明文は,「言葉」という目に見えないものについての内容であるた め,児童にとっては取りつきにくいことが考えられる。だが,広い言葉とせまい言葉に ついての感覚は,ほとんどの児童が持っていると考えられるので,説明文の内容は理解 できると思う。そこで,興味を持って読み進めることができるように,内容を視覚的に 表す教具を用意し,読み取ったことを図に表す活動を取り入れたい。
(3)指導観
『広い言葉,せまい言葉』では,指示語が指し示す言葉を理解し,文章を正確に読み 取ることができるように,学習に入る前に『こそあど言葉』の学習を行うことにする。
また,児童が自力で説明文を読み取ることができるように,絵や図などを入れたワー クシートを用意する。また,早く終わってしまう児童のためには,さらにたくさんの言 葉が集められるように発展的なワークシートや図鑑なども用意したい。
学習の最後に行う選択型てびきは,全員が「広い言葉,せまい言葉」の関係を樹形図 に表すようにさせたい。その際,自分の身のまわりから「広い言葉,せまい言葉」を探 して書くようにさせる。そして,次の『まとまりやじゅんじょを考えて』の学習と関連 づけて,その図を説明する文章を書く活動を通して,児童の書く力を伸ばしたい。
さらに,そこからクイズを考えて問題を出すようにさせる。クイズを出す活動を取り 入れることにより,児童の意欲や伝え合う力も高めていきたい。
『まとまりやじゅんじょを考えて』では,「はじめ・中・終わり」の作文の全体構成 を考えさせるとともに,内容の中心となる「中」の部分をどのように組み立て,どのよ うな順序で書いたらよいかを考えさせることが大切である。そのためには,組み立てメ モを作る際に個々の児童がしっかり作れるように指導し,そのメモを見ながら作文を書 けるようにさせたい。
4 研究主題に関わる手立て
○自分の力で説明文を読み取ったことを図に表せるようにワークシートを用意する。
○文章を書く力を身に付けるために,図に表したことを文章に書く活動をさせる。
○話す・聞く力を身に付けるために,文章に表したことをクイズにして問題を出し合 う活動をさせる。
5 単元の目標
【関心・意欲・態度】
○積極的に音読をしたり,興味を持って言葉同士の関係を調べようとしたりする。
【話すこと・聞くこと】
○グループでの話し合いで,自分の考えを話したり,友だちの発言をよく聞いたりす ることができる。
【書くこと】
○まとまりや事柄の順序を考えながら,文と文の続き方に注意して説明文を書くこと ができる。
【読むこと】
○言葉の意味の広がりについて,内容を大きくまとめたり,必要なところは細かい点 に注意したりしながら文章を読むことができる。
【伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項】
○文章全体における段落の役割を理解することができる。
6 指導計画 (21時間扱い)
過 主な学習活動と内容 時 指導上の留意点と評価
程 数
つ ○単元全体を見通して,学習のめ 1 ○意欲を高めることができるように写 か あてを確かめる。 真や絵,図に注目させ,発表する場
む を多く設定する。
○評学習のめあてをつかむことができた か。
○教科書の表を見ながら,問題文 2 ○挿絵を活用したり,2人組での会話 の( )に合ういろいろなこそ 3 やこそあど言葉を使ったゲームをし あど言葉を探し,意味の違いを たりさせる。
考える。 ○評こそあど言葉の意味の違いを理解す ることができたか。
考 ○『広い言葉,せまい言葉』の全 4 ○考えたことをはっきりさせるため,
え 文を通読し,感想を話し合う。 5 ノートに感想を書かせる。
る ○感じたこと,思ったことを自由に発
表し,話し合えるようにさせる。
○評全文を読み,感想を持つことができ たか。
○第1段落を読み,「広い意味を 6 ○文章の内容を具体的につかめるよう 持った言葉」としての「トンボ に,写真や絵を手がかりにするよう
について理解する。 助言する。
○読み取ったことをまとめるためのワ
○第2段落を読み,「広い言葉」 7 ークシートを用意する。
としての「こん虫」について理 本 ○評段落毎に「広い言葉」「せまい言葉」
解する。 時 について理解することができたか。
○第3段落を読み,「こん虫」「魚 8
「鳥」と「動物」の関係につい て理解する。
○第4段落を読み,「生物」につ 9 ○「 」の言葉に気をつけて「広い言 いての「広い言葉,せまい言葉 葉,せまい言葉」の関係を考えるよ の関係を理解し,これまで学習 うに助言する。
してきたことを整理する。 ○評「広い言葉,せまい言葉」の関係を 理解することができたか。
深 ○身のまわりから「広い言葉,せ 10 ○言葉集めに必要な図鑑などの資料を め まい言葉」の関係を見つけ,樹 用意する。
る 形図に表す。 ○評身のまわりから「広い言葉,せまい 言葉」を見つけ,関係を樹形図に表 すことができたか。
○「広い言葉,せまい言葉」の関 11 ○自分なりに説明する文章が書けるよ 係を表した樹形図を説明する文 12 うに,ワークシートやヒントカード
章を書く。 を用意する。
○評樹形図を説明する文章を書くことが できたか。
ま ○自分の作った「広い言葉,せま 13 ○前時に書いた樹形図を活用してクイ と い言葉」の樹形図からクイズを ズを作るよう助言する。
め 考える。 ○評樹形図をもとにクイズを作ることが
る できたか。
○「広い言葉,せまい言葉」のク 14 ○自信を持って発表できるように励ま
イズを出し合う。 しの言葉を書ける。
○評クイズを出したり,クイズに答えた りすることができたか。
広 ○教科書をもとに『組み立てメモ』 15 ○『組み立てメモ』が「はじめ・中・
げ の作り方や作文の書き方を話し 終わり」の3つのまとまりになるよ
る 合う。 う助言する。
○評『組み立てメモ』の作り方や作文の 書き方を理解することができたか。
○自分の調べたいことを資料をも 16 ○調べたいことが決まらない児童には とに調べて,分かったことをノ 17 いくつか例を示して選ばせたり,グ ートにメモする。 ループで相談させたりする。
○ノートをもとに,作文の『組み ○一人一人のテーマを把握しておき,
立てメモ』を作る。 とまどっている児童にヒントを与え る。
○評作文の『組み立てメモ』を作ること ができたか。
○『組み立てメモ』をもとに,順 18 ○書き始めると,メモのことを忘れて,
序やまとまりを考えて調べたこ 19 思いつくままに書く児童がいるので,
とを作文に書く。 20 時々示唆を与える。
○評『組み立てメモ』をもとに作文を書 くことができたか。
○書いた作文をグループで読み合 21 ○作文を読むときの観点を示し,それ い,感想を伝え合う。 を中心に読むようにさせるが,それ 以外の感想も話し合うようにさせる。
○欠点だけを指摘するのではなく,良 い点も見つけ合うようにさせる。
○評作文を読み,感想を伝えることがで きたか。
7 本時の指導(7/21)
(1)目標
【読むこと】
○第2段落を読み,「広い言葉」としての「こん虫」について理解する。
○指示語が指す言葉を正しく理解して文章を読み取る。
【書くこと】
○読み取ったことを樹形図に表す。
(2)展開
時配 学習活動と内容 ○指導上の留意点 ○評評価 資料 5 1 前時の学習を振り返り,本 ○前時に学習したことがわかるよ 掲示用 時のめあてをつかむ。 うに黒板に樹形図を貼る。 樹形図
トンボより「広い言葉」を見つけよう。
7 2 大段落(2)を読む。 ○写真と照らし合わせながら聞け
・教師の範読を聞く。 るように速さを考えて範読す
・一斉読みをする。 る。
・各自音読をする。 ○三枚の写真や図を指で押さえて 確認しながら範読を聞かせる。
○内容をつかめるように各自数回 音読をさせる。
8 3 「トンボ」の樹形図を参考 ○「トンボ」の樹形図を参考に,
に「セミ」「チョウ」の樹形 何は何の仲間か読み取り,樹形 樹形図の
図を作る。 図に表すことを助言する。 枠
○「チョウ」の仲間は,文章中に は出ていないので,P13の図 を見るとよいことを助言する。
○評読み取ったことを「広い言葉,
せまい言葉」の関係を正しく理 解して樹形図に表しているか。
○終わった児童は,・・・の所に
入る言葉を考えさせる。 昆虫図鑑
8 4 樹形図を発表し,まとめ ○黒板の樹形図に写真付きの昆虫 掲示用
る。 の名前の紙を貼りながら発表さ 樹形図
・ヒグラシ,ミンミンゼミ, せる。
アブラゼミはセミの仲間。 写真付き
・モンシロチョウ,キチョウ の昆虫の
アゲハはチョウの仲間。 名前の紙
・セミの仲間の所には他にク ○・・・の所にはどんな言葉が入 マゼミ,ツクツクボウシな るかを話し合わせる。
どが入る。 ○評根拠をあげながら発言できた
・チョウの仲間の所には他に か。(観察)
シジミチョウ,ジャノメチ ョウなどが入る。
5 5 「この3つ」とは,何を指 ○「この」が指す言葉は,前に書 しているか考え,これらをま かれている語句を指しているこ とめる一つの言葉を見つけ とを確認させる。
る。 ○シオカラトンボ・ハグロトンボ
・トンボ,セミ,チョウはこ などが「トンボ」の仲間という ん虫の仲間。 ようにトンボ・セミ・チョウが 何の仲間か考えればよいことを 助言する。
○「このような」が指す言葉は,
前に書かれている語句を指して 昆虫の体 いることを確認させる。 の特徴を
○「昆虫」の特徴を確認させる。 表す模型 5 6 トンボ・セミ・チョウと並 ○・・・の所にはトンボやセミ・
ぶ・・・の所にはどんな言葉 チョウと並ぶ言葉が入ることを が入るかを考える。 確認する。
・ハチ ○スズメバチやトノサマバッタな
・バッタ どは,ハチやバッタよりせまい
・カブトムシ 言葉なので,ここには入らない ことを確認する。
3 7 樹形図に表したことを箱を ○樹形図をもとにどの箱にどの言 大小の箱 使って確認する。 葉が入るか,全員で確認させる。 広 い 言
3 8 まとめをする。 葉,せま
い言葉を トンボ・セミ・チョウなどより「広い言葉」は「こん虫」 書いた紙
1 9 次時の予告をする。
(3)板書計画
広い言葉、せまい言葉
前時のまとめの樹形図
学習問題
トンボより「広い言葉」を見つけよう
本時の樹形図
シオカラトンボ
トンボハグロトンボ
オニヤンマ
ヒグラシ
こん虫セミミンミンゼミ
アブラゼミ
モンシロチョウ
チョウアゲハチョウ
キチョウ
まとめ
トンボ・セミ・チョウなどより「広い言葉」
こん虫