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第26回山口県脳血管障害研究会 - 山口大学

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Academic year: 2025

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(1)

【一般演題】

座長 山口大学大学院医学系研究科

脳神経外科学 講師 加藤祥一 先生

1.鋭的椎骨動脈損傷に対し椎骨動脈塞栓術にて止 血しえた一症例

山口大学医学部附属病院 先進救急医療センター,

山口大学大学院医学系研究科 脳神経外科学1)

○木下義晃,荻野泰明,戸谷昌樹,河村宜克,

鶴田良介,笠岡俊志,石原秀行1),加藤祥一1), 鈴木倫保1),前川剛志

【はじめに】椎骨動脈は椎骨に囲まれ深部を走行す るという解剖学的特徴から鋭的にしかも単独で損傷 することは稀である.椎骨動脈損傷は時に大量出血 を伴わないことがあり,診断が困難となることもあ るので,深部の頚部損傷では積極的な精査が必要で ある.この度は鋭的椎骨動脈損傷による大量出血に 対して椎骨動脈塞栓術を行い,救命しえた一例を経 験したので考察を加え報告する.

【症例】症例は39歳男性,自傷による左頚部刺傷に て当院へ救急搬送された.来院時明らかな動脈性出 血は認められなかった.CT室にて検査直前に大量 出血を認めたため直ちに手術室へ移動し,直視下に 緊急止血を試みた.創内部には直視下で明らかな血 管損傷は認められず,椎骨動脈損傷が強く疑われた ため血管造影検査を行い,左椎骨動脈断裂を確認し た.右椎骨動脈の血流が良好なため,左椎骨動脈塞 栓術を行った.その後頚部安静のため人工呼吸管理

を行い経過観察したが再出血,塞栓術による脳虚血 は認められなかった.明らかな合併症なく第18病日 に精神科転科となった.

【結語】鋭的椎骨動脈単独損傷に対し,椎骨動脈塞 栓術にて救命しえた一症例を経験した.椎骨動脈損 傷は時に大量出血を伴わないことがあり,深部の頚 部損傷では積極的な精査が必要である.また塞栓術 にあたっては健常側椎骨動脈の血流評価が必須であ る.

2.頚動脈ステント留置術による脳循環動態変化

山口大学大学院医学系研究科 脳神経外科学

○石原秀行,加藤祥一,黒川 徹,白尾敏之,

米田 浩,岡 史朗,吉野弘子,井本浩哉,

中山尚登,原田 啓,鈴木倫保

頚動脈ステント(CAS)の脳梗塞再発あるいは 心血管イベントの抑制効果,周術期合併症について は徐々に明らかにされているが,CASによる慢性 期の脳循環動態の変化についてはあまり知られてい ない.

【対象と方法】2006年4月から2008年2月までに当 院で治療を行った片側性内頸動脈狭窄病変を有する 25例を対象とした.全例,治療前と治療後慢性期に dual table ARG法による脳血流定量を行い,さらに SEE-JETにより脳血流のstage解析を行った.狭窄 度はNASCET法で評価し,80%以上狭窄を高度狭 窄群として,50%以上80%未満狭窄の中等度狭窄群 と比較した.

【結果】中大脳動脈領域の脳血流量(ml/100g/min.)

は,中等度狭窄群では,安静時,Diamox負荷後と もに治療前後で有意な変化は認められなかった.高 度狭窄群では安静時28.5±8.3で中等度狭窄群より有 意に低かったが,CAS後も29.5±5.1と改善を認めな か っ た . し か し , D i a m o x 負 荷 で は C A S に よ り 29.7±7.1から42.3±8.0へと有意な改善が認められ た.また,健側では,高度狭窄群で安静時脳血流量 は中等度狭窄群に比べ有意に低下している.しかし,

CASによる脳血流の有意な変化は安静時,Diamox 負荷時ともに認められなかった.

【結論】高度狭窄症例では,健側の安静時脳血流も 低下している.CASによって安静時脳血流量は増

山口医学 第58巻 第3号 129頁〜130頁,2009年 129

抄  録

第26回山口県脳血管障害研究会

日   時:平成21年2月21日(土)

16:00〜18:00

場   所:宇部全日空ホテル2F「弥生の間」

当番世話人:前川剛志(山口大学大学院医学系研 究科 救急・生体侵襲制御医学 教授)

共   催:山口県脳血管障害研究会ほか

(2)

加せず,高度狭窄症例に限って脳血流予備能が改善 する.狭窄が解除されても脳血流量が変わらないこ とは,頚動脈狭窄が進行した場合には,慢性的脳代 謝障害も同時に進行していることが示唆された.

3.アルツハイマー型認知症治療中に生じた脳出血 の2症例

山口大学大学院医学系研究科 神経内科学,

山口大学大学院医学系研究科 脳神経外科学1), 山口大学大学院医学系研究科 救急・生体侵襲制 御医学2)

○川井元晴,尾本雅俊,小笠原淳一,根来 清,

神田 隆,篠山瑞也1),鳥居廣明1),井本浩哉1), 米田 浩1),石原秀行1),野村貞宏1),鈴木倫保1), 河村宜克2),前川剛志2)

【症例1】73歳男性.3年前よりもの忘れが目立ち,

ドネペジル,クロピドグレル内服中.2008年8月当 院もの忘れ外来受診.アルツハイマー型認知症と診 断され内服薬を継続された.2008年9月自宅で倒れ ているところを発見され当院AMECに搬送.意識 障害は軽度,右片麻痺,失語を認め左前頭葉に皮質 下出血,脳室穿破を指摘された.翌日意識障害増悪 し血腫除去術施行されるも第3病日に死亡退院.

【症例2】87歳女性.4年前からもの忘れが目立ち,

アルツハイマー型認知症のため当院もの忘れ外来で ドネペジルを内服加療されていた.高血圧,高脂血 症の加療中.抗血小板薬投与なし.デイケア中に頭 痛,軽度の意識障害,左不全片麻痺が出現し当科受 診.右側頭葉皮質下出血を指摘され,脳外科入院.

出血の増悪なく保存的治療のみで翌日近医転院.ア ルツハイマー型認知症経過中の皮質下出血であり,

臨床的にアミロイドアンギオパチーが考えられた.

アルツハイマー型認知症には血管因子が示唆されて いるが,抗血小板薬の投与に慎重を要する場合があ る.

【特別講演】

座長 山口大学大学院医学系研究科

救急・生体侵襲制御医学 教授 前川剛志 先生

「血管性認知障害の診断・治療・予防」

秋田県立脳血管研究センター

神経内科学研究部 部長 長田 乾 先生 山口医学 第58巻 第3号(2009)

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参照

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