京 情 審 答 申 第 4 4 号 平成14年12月25日
京 都 府 知 事
山 田 啓 二 様
京 都 府 情 報 公 開 審 査 会
会 長 錦 織 成 史
公 文 書 部 分 公 開 決 定 に 係 る 異 議 申 立 て に 対 す る 決 定 に つ い て ( 答 申 )
平 成 1 1 年 3 月 1 2 日 付 け 1 医 第 3 5 3 号 で 諮 問 の あ っ た 事 案 に つ い て 、 次 の と お り 答 申 し ま す 。
第 1 審 査 会 の 結 論
本 件 異 議 申 立 て の 対 象 と な っ た 部 分 公 開 決 定 に お い て 実 施 機 関 が 非 公 開 と し た 部 分 を 公 開 す べ き で あ る 。
第 2 異 議 申 立 て に 至 る 経 過
1 平 成 1 0 年 1 0 月 2 0 日 、 京 都 府 情 報 公 開 条 例 ( 昭 和 6 3 年 京 都 府 条 例 第 1 7 号 。 以 下 「 条 例 」 と い う ) 第 4 条 の 規 定 に よ り 、 京 都 府。 知 事 ( 以 下 「 実 施 機 関 」 と い う ) に 対 し て 「 京 田 辺 市 の 医 療 法 人 芳。 松 会 田 辺 病 院 に 関 す る 医 療 監 視 、 立 入 調 査 、 事 務 連 絡 等 の 文 書 ( H 元 年 度 〜 1 0 年 度 」 を 内 容 と す る 公 文 書 の 公 開 請 求 が 行 わ れ た 。)
2 実 施 機 関 は 、 請 求 内 容 が 広 範 囲 に わ た る た め 、 異 議 申 立 人 と 調 整 の 上 、 次 の 公 文 書 が 請 求 の 対 象 で あ る こ と を 確 認 し 、 特 定 し た 。
( 1 「 平 成 9 年 度 医 療 監 視 結 果 の 報 告 に つ い て 」)
「平 成 9 年 度 医 療 監 視 結 果 の 報 告 に つ い て」と 題 す る 文 書 の う ち、 第 1 表 「 医 療 監 視 実 施 状 況 病 院 種 別 ( 合 計)」、 第 5 表 「 大 項 目 別
( ) ( )」
監 視 施 設 数 ・ 適 数 ・ 遵 守 率 指 定 都 市 ・ 保 健 所 別 病 院 種 別 合 計 並 び に 第 1 表 施 設 表 及 び 第 2 表 監 視 表 の う ち 医 療 法 人 芳 松 会 田 辺 病 院 に 係 る 部 分
( 2 「 医 療 監 視 関 係 調 査 の 提 出 に つ い て ( 回 答 」) )
( 3 「 平 成 1 0 年 度 医 療 監 視 担 当 課 長 等 会 議 ( 報 告 」) )
( 4 「 病 院 指 導 結 果 報 告 ( 平 成 1 0 年 7 月 1 5 日 )) 」
( 5 「 病 院 指 導 結 果 報 告 ( 平 成 1 0 年 8 月 2 0 日 )) 」
3 こ れ に 対 し 、 当 該 公 文 書 に 係 る 事 務 が 請 求 時 に は 、 機 関 委 任 事 務 で あ っ た こ と か ら 、 本 件 の 取 扱 い に つ い て 、 実 施 機 関 は 、 主 務 大 臣 あ て
、 、
照 会 す る た め 条 例 第 8 条 第 3 項 の 規 定 に よ り 決 定 期 間 の 延 長 を 行 い
、 、 、 、
条 例 の 趣 旨 目 的 国 に お け る 取 扱 い を 踏 ま え 慎 重 に 検 討 し た 結 果 平 成 1 0 年 1 2 月 1 8 日 、 別 紙 の と お り 部 分 公 開 決 定 処 分 ( 以 下 「 本 件 処 分 」 と い う ) を 行 い 、 同 日 、 公 文 書 部 分 公 開 決 定 通 知 書 を 異 議。 申 立 人 に 送 付 し た 。
4 平 成 1 1 年 2 月 1 6 日 、 異 議 申 立 人 は 、 行 政 不 服 審 査 法 ( 昭 和 3 7 年 法 律 第 1 6 0 号 ) 第 6 条 の 規 定 に よ り 、 本 件 処 分 を 不 服 と し て 実 施 機 関 に 対 し 異 議 申 立 て ( 以 下 「 本 件 申 立 て 」 と い う ) を 行 っ た 。。 第 3 本 件 申 立 て の 趣 旨
本 件 申 立 て の 趣 旨 は 、 本 件 処 分 の 取 消 し を 求 め る と い う も の で あ る 。
第 4 異 議 申 立 人 の 主 張 要 旨
異 議 申 立 人 が 異 議 申 立 書 、 意 見 書 及 び 口 頭 に よ る 意 見 陳 述 に お い て 述 べ て い る 主 張 を 総 合 す る と 、 お お む ね 次 の と お り で あ る 。
1 患 者 数 、 ベ ッ ト 数 及 び 患 者 一 人 に 対 す る 医 師 数 等 が 公 開 さ れ な け れ ば 、 適 正 な 人 員 配 置 や 医 療 活 動 が 行 わ れ て き た か ど う か を 判 断 す る こ と が で き な い 。
2 医 療 監 視 や 監 査 が 、 い か に 行 わ れ て き た か を 公 開 す る こ と は 、 そ の 方 法 や 内 容 が 適 切 で あ っ た か ど う か を 市 民 の 側 か ら 知 る 唯 一 の 方 法 で あ る 。
3 田 辺 病 院 が 長 年 に わ た り 男 女 混 合 病 室 の 状 態 を 続 け て き た こ と か ら 、 行 政 庁 が 適 切 な 医 療 監 視 を 行 っ て き た の か と 疑 問 を 感 じ る 。 4 し た が っ て 、 医 療 監 視 が 、 い か に 行 わ れ て き た か と い う 部 分 を 非 公
開 に す る こ と は 、 市 民 の 疑 念 を ま す ま す 増 幅 し て し ま う 。 第 5 実 施 機 関 の 説 明 要 旨
実 施 機 関 が 理 由 説 明 書 及 び 実 施 機 関 の 職 員 に よ る 口 頭 説 明 に お い て 述 べ て い る こ と を 総 合 す る と 、 お お む ね 次 の と お り で あ る 。
1 本 件 公 文 書 に つ い て
( 1 「 平 成 9 年 度 医 療 監 視 結 果 の 報 告 に つ い て 」)
「平 成 9 年 度 医 療 監 視 結 果 の 報 告 に つ い て」と 題 す る 文 書 の う ち、 第 1 表 「 医 療 監 視 実 施 状 況 病 院 種 別 ( 合 計)」、 第 5 表 「 大 項 目 別
( ) ( )」
監 視 施 設 数 ・ 適 数 ・ 遵 守 率 指 定 都 市 ・ 保 健 所 別 病 院 種 別 合 計 並 び に 第 1 表 施 設 表 及 び 第 2 表 監 視 表 の う ち 医 療 法 人 芳 松 会 田 辺 病 院 に 係 る 部 分 で あ る 。
( 2 「 医 療 監 視 関 係 調 査 の 提 出 に つ い て ( 回 答 」) )
京 都 府 に お け る 医 療 監 視 員 の 設 置 状 況 、 平 成 9 年 度 に 実 施 し た 医 療 監 視 に 係 る 保 健 所 ご と の 結 果 集 計 に 関 す る 厚 生 省 ( 当 時 ) か ら の 照 会 に 対 す る 回 答 文 書 で あ る 。
( 3 「 平 成 1 0 年 度 医 療 監 視 担 当 課 長 等 会 議 ( 報 告 」) )
平 成 1 0 年 9 月 2 1 日 に 医 療 ・ 国 保 課 が 開 催 し た 医 療 監 視 事 務 担 当 者 を 対 象 と し た 会 議 に 関 し て 、 田 辺 保 健 所 が 作 成 、 取 得 し た 出 席 報 告 書 及 び 会 議 配 布 資 料 で あ る 。
( 4 「 病 院 指 導 結 果 報 告 ( 平 成 1 0 年 7 月 1 5 日 )) 」
医 療 法 人 芳 松 会 田 辺 病 院 に お い て 、 男 女 の 患 者 が 同 一 の 病 室 に 収 容 さ れ て い る 等 の 情 報 を 受 け 、 同 病 院 に 対 し 田 辺 保 健 所 が 平 成 1 0 年 7 月 1 5 日 に 実 施 し た 調 査 の 結 果 報 告 文 書 で あ る 。
( 5 「 病 院 指 導 結 果 報 告 ( 平 成 1 0 年 8 月 2 0 日 )) 」
( 4 ) の 調 査 に 引 き 続 き 、 同 病 院 に 対 し 同 保 健 所 が 実 施 し た 調 査 の 結 果 報 告 文 書 で あ る 。
2 医 療 監 視 に つ い て
医 療 監 視 は 、 医 療 法 ( 昭 和 2 3 年 法 律 第 2 0 5 号 ) 第 2 5 条 第 1 項 の 規 定 に よ り 、 厚 生 労 働 大 臣 、 都 道 府 県 知 事 及 び 保 健 所 を 設 置 す る 市 の 市 長 等 が 医 療 機 関 に 対 し て 行 う 立 入 検 査 で あ り 、 病 院 が 医 療 法 そ の 他 の 法 令 に よ り 規 定 さ れ た 人 員 及 び 構 造 設 備 を 有 し 、 か つ 、 適 正 な 管
、 、
理 を 行 っ て い る か 否 か に つ い て 検 査 す る こ と に よ り 病 院 を 科 学 的 で か つ 、 適 正 な 医 療 を 行 う に ふ さ わ し い も の と す る こ と を 目 的 と し て い る 。
京 都 府 に お い て は 、 医 療 監 視 が 機 関 委 任 事 務 で あ っ た 平 成 1 1 年 度 ま で は 、 国 の 定 め る 医 療 監 視 要 綱 に 基 づ き 、 ま た 自 治 事 務 と な っ た 平 成 1 2 年 度 以 降 は 、 府 独 自 に 作 成 し た 医 療 監 視 実 施 マ ニ ュ ア ル に 基 づ き 、 原 則 と し て 、 毎 年 一 回 府 内 の 全 て の 病 院 に 対 し て 検 査 を 実 施 し 、 医 療 従 事 者 、 管 理 、 帳 票 ・ 記 録 、 業 務 委 託 、 防 災 体 制 、 感 染 性 廃 棄 物 及 び 放 射 線 管 理 等 の 項 目 に つ い て 判 定 を 行 う と と も に 、 そ の 結 果 に つ い て 、 所 定 の 様 式 に よ り 、 厚 生 労 働 省 あ て 報 告 し て い る 。
医 療 監 視 に お い て 、 不 適 合 が あ っ た 事 項 に つ い て は 、 当 該 病 院 に 対
、 、 、
し 改 善 を 指 導 し 改 善 計 画 書 を 提 出 さ せ そ の 結 果 を 報 告 さ せ る な ど 医 療 監 視 本 来 の 目 的 で あ る 病 院 の 適 正 運 営 の 確 保 に 向 け て 所 要 の 措 置 を 講 じ て い る と こ ろ で あ り 、 そ の 意 味 で 、 医 療 監 視 は 、 そ れ 自 体 が 医 療 法 に 基 づ く 権 限 行 使 で あ る と と も に 、 医 療 法 の 規 定 を 担 保 す る た め に 行 政 が 行 う 処 分 内 容 を 決 定 す る た め の 前 段 の 情 報 収 集 と い う 性 格 も 持 つ も の で あ る 。
3 条 例 第 5 条 第 3 号 に 該 当 す る 部 分 と そ の 理 由 に つ い て
( 1 ) 条 例 第 5 条 第 3 号 に 該 当 す る 部 分
ア 1 ( 1 ) の 公 文 書 の う ち 、 第 5 表 「 大 項 目 別 監 視 施 設 数 ・ 適 数
・ 遵 守 率 」 中 、 病 院 数 が 1 又 は 2 で あ る 保 健 所 に 係 る 対 象 項 目 、 適 数 及 び 遵 守 率
イ 1 ( 1 ) の 公 文 書 の う ち 、 第 1 表 「 施 設 表 」 中 、 1 日 平 均 入 院 患 者 数 、 1 日 平 均 外 来 患 者 数 、 一 日 平 均 調 剤 数 、 従 事 者 数 、 設 備
概 要 、 救 急 医 療 、 業 務 委 託 の 有 無 及 び 建 物 の 構 造 面 積
ウ 1 ( 1 ) の 公 文 書 の う ち 、 第 1 表 「 施 設 表 」 中 、 検 査 結 果 並 び に 第 2 表 「 監 視 表 」 中 、 判 定 結 果 、 対 象 項 目 数 及 び 適 否 数
エ 1 ( 2 ) の 公 文 書 の う ち 、 医 療 監 視 実 施 病 院 数 が 1 又 は 2 で あ る 欄 及 び 当 該 保 健 所 の 計 欄 に 係 る 不 適 合 事 項 病 院 数 、 不 適 合 事 項 へ の 対 応 並 び に 改 善 状 況
オ 1 ( 3 ) の 公 文 書 の う ち 、 平 成 9 年 度 医 療 監 視 結 果 の 概 要 の 頁 中 、 医 師 又 は 看 護 婦 充 足 率 が 5 0 % 以 下 の 病 院 名 及 び 充 足 率 カ 1 ( 4 ) の 公 文 書 の う ち 、 病 院 側 か ら 聴 取 し た 事 項 の 概 要 キ 1 ( 5 ) の 公 文 書 の う ち 、 病 院 側 の 説 明
ク 1 ( 5 ) の 公 文 書 の う ち 、 調 査 結 果 及 び 保 健 所 の 指 導 内 容
( 2 ) 条 例 第 5 条 第 3 号 に 該 当 す る 理 由
ま ず 、 3 ( 1 ) ア 、 3 ( 1 ) ウ 、 3 ( 1 ) エ 及 び 3 ( 1 ) オ ( 以 下 「 法 令 適 合 情 報 」 と い う ) に つ い て で あ る が 、 医 療 監 視 で は 、。 立 入 検 査 及 び 報 告 徴 収 に よ り 、 各 病 院 に お け る 医 療 法 そ の 他 の 法 令 の 規 定 へ の 適 合 状 況 を 適 ・ 不 適 と い う 形 で 表 す が 、 こ の 結 果 が 広 く 一 般 に 流 布 さ れ た 場 合 、 患 者 の 受 診 抑 制 、 入 院 患 者 の 転 院 等 に よ る 患 者 数 の 減 少 と い っ た 結 果 を 引 き 起 こ す こ と が 予 想 さ れ 、 ひ い て は 当 該 病 院 の 経 営 に 悪 影 響 を 及 ぼ し 、 競 争 上 の 地 位 を 脅 か す お そ れ が あ る と 認 め ら れ る 。
こ れ ら は 、 い ず れ も 病 院 が 特 定 で き る 形 で 医 療 監 視 結 果 が 記 載 さ れ て お り 、 こ れ ら を 公 開 す る こ と は 、 当 該 病 院 の 競 争 上 の 地 位 そ の 他 正 当 な 利 益 を 害 す る お そ れ が あ る た め 、 条 例 第 5 条 第 3 号 に 該 当 す る と 判 断 し 公 開 し な い こ と と し た 。
医 療 法 で は 、 法 令 へ の 不 適 合 に 対 し 罰 則 規 定 ( 同 法 第 7 3 条 、 第 7 4 条 等 ) を 設 け る と と も に 、 都 道 府 県 知 事 に 施 設 の 使 用 制 限 命 令
( 同 法 第 2 4 条 、 管 理 者 の 変 更 命 令 ( 同 法 第 2 8 条 、 開 設 許 可) ) の 取 消 ( 同 法 第 2 9 条 ) 等 の 処 分 権 限 を 付 与 し て 、 法 令 違 反 若 し く は 衛 生 上 ・ 保 安 上 の 問 題 、 不 適 格 な 管 理 者 に 対 し 、 知 事 の 行 政 権 限 の 行 使 を 背 景 と し た 行 政 指 導 に よ り 問 題 解 決 を 図 る こ と が 期 待 さ れ て い る と 考 え ら れ る 。
仮 に 、 病 院 に 不 適 合 事 項 が あ っ た と し て も 、 こ う し た 指 導 ・ 処 分 が 行 わ れ る ま で は 、 病 院 は 競 争 上 の 地 位 を 脅 か さ れ る こ と な く 、 通 常 ど お り 経 営 を 続 け る 権 利 を 有 し て い る と 考 え る べ き で あ り 、 当 該 病 院 の 競 争 上 の 地 位 は 、 条 例 第 5 条 第 3 号 に よ り 保 護 さ れ る べ き 正 当 な 利 益 と 考 え る べ き で あ る と 判 断 し た 。
次 に 、 3 ( 1 ) イ に つ い て は 、 当 該 病 院 の 診 療 科 ご と の 患 者 数 、 常 勤 ・ 非 常 勤 別 の 医 療 従 事 者 数 、 保 有 設 備 の 概 要 、 特 定 の 業 務 に 係 る 業 務 の 外 部 委 託 の 有 無 等 ( 以 下 「 デ ー タ 情 報 」 と い う ) に つ い。 て 記 載 し て お り 、 そ の 内 容 を 公 開 す れ ば 、 経 営 の 内 部 管 理 に 属 す る
情 報 を 経 営 上 競 合 関 係 に あ る 他 の 医 療 機 関 等 が 入 手 す る こ と が 可 能 と な り 、 当 該 病 院 の 正 当 な 利 益 を 害 す る お そ れ が あ る と 認 め ら れ る
、 。
た め 条 例 第 5 条 第 3 号 に 該 当 す る と 判 断 し 公 開 し な い こ と と し た 第 三 に 、 3 ( 1 ) カ 及 び 3 ( 1 ) キ に つ い て は 、 当 該 病 院 の 経 営 理 念 、 患 者 管 理 の 状 況 等 に 関 す る 病 院 側 の 説 明 を 記 し た 情 報 で あ る が 、 経 営 の 内 部 管 理 に 属 す る 情 報 で あ る こ と か ら 、 こ れ が 広 く 一 般 に 流 布 さ れ た 場 合 、 受 診 抑 制 に よ る 患 者 数 の 減 少 と い っ た 結 果 を 引 き 起 こ す こ と が 予 想 さ れ 、 ひ い て は 当 該 病 院 の 経 営 に 悪 影 響 を 及 ぼ し 、 競 争 上 の 地 位 を 脅 か す お そ れ が あ る と 認 め ら れ る た め 、 条 例 第 5 条 第 3 号 に 該 当 す る と 判 断 し 公 開 し な い こ と と し た 。
特 に 、 院 長 が 述 べ た 経 営 理 念 、 老 人 医 療 に 対 す る 考 え 方 は 、 必 ず し も 病 院 の 正 式 な コ メ ン ト と し て 展 開 さ れ た も の で な く 、 後 に 問 題 が 解 消 し た こ と か ら も 明 ら か な よ う に 、 病 院 側 の 見 解 に も 変 遷 が あ る た め 、 そ の 過 程 で の 情 報 を 公 開 す る と 病 院 側 の 真 意 が 正 確 に 伝 わ ら ず 、 病 院 の 正 当 な 利 益 を 害 す る お そ れ が あ る と 認 め ら れ る た め 、 公 開 し な い こ と が 妥 当 と 判 断 し た 。
第 四 に 、 3 ( 1 ) ク に つ い て は 、 田 辺 保 健 所 に よ る 立 入 調 査 の 結 果 及 び そ の 結 果 に 基 づ く 指 導 内 容 に 関 す る 情 報 で あ る が 、 直 ち に 法 令 違 反 と し て 処 分 を 検 討 す べ き 内 容 は な か っ た も の の 、 こ れ が 広 く 一 般 に 流 布 さ れ た 場 合 、 受 診 抑 制 に よ る 患 者 数 の 減 少 と い っ た 結 果 を 引 き 起 こ す こ と が 予 想 さ れ 、 ひ い て は 当 該 病 院 の 経 営 に 悪 影 響 を 及 ぼ し 、 競 争 上 の 地 位 を 脅 か す お そ れ が あ る と 認 め ら れ る た め 、 条 例 第 5 条 第 3 号 に 該 当 す る と 判 断 し 公 開 し な い こ と と し た 。
4 条 例 第 5 条 第 6 号 に 該 当 す る 部 分 と そ の 理 由 に つ い て
( 1 ) 条 例 第 5 条 第 6 号 に 該 当 す る 部 分
ア 3 ( 1 ( ア ) か ら 3 ( 1 ( オ ) ま で に 記 し た 部 分) )
イ 1 ( 3 ) の 公 文 書 の う ち 、 医 師 及 び 看 護 婦 等 の 充 足 状 況 及 び 医 療 用 ガ ス の 保 安 管 理 に 係 る 調 査 方 法 、 同 一 系 列 の 病 院 等 に 係 る 医 療 従 事 者 の 調 査 方 法 並 び に 同 一 系 列 の 病 院 名 等
ウ 1 ( 3 ) の 公 文 書 の う ち 、 医 療 従 事 者 が 不 足 し て い る 病 院 の 指 導 基 準 及 び 検 査 判 定 基 準
エ 1 ( 3 ) の 公 文 書 の う ち 、 医 療 監 視 の 実 施 に お け る 各 保 健 所 の 意 見 中 、 今 後 の 立 入 検 査 に つ い て 言 及 し た 部 分
( 2 ) 条 例 第 5 条 第 6 号 に 該 当 す る 理 由
ま ず 、 4 ( 1 ) ア に つ い て で あ る が 、 医 療 監 視 結 果 の 公 開 に よ り 、 当 該 医 療 機 関 の 正 当 な 利 益 を 害 す る こ と と な り 、 医 療 機 関 の
一 定 の 協 力 の 下 に 医 療 機 関 を 適 正 な 医 療 の 場 と す る こ と を 目 的 と す る 医 療 監 視 事 務 に 著 し い 支 障 が 生 じ る と 認 め ら れ る た め 、 条 例 第 5 条 第 6 号 に 該 当 す る と 判 断 し 公 開 し な い こ と と し た 。
医 療 監 視 の 根 拠 と な る 医 療 法 第 2 5 条 第 1 項 の 規 定 に よ れ ば 、 都 道 府 県 知 事 が 報 告 を 命 じ る こ と が で き る の は 、 病 院 等 の 開 設 者 又 は 管 理 者 と さ れ て い る が 、 医 療 監 視 の 実 施 に 当 た っ て は 、 病 院 の 協 力 を 得 て 、 検 査 当 日 、 各 検 査 対 象 業 務 の 実 務 担 当 職 員 を 検 査 会 場 に 集 合 さ せ 、 医 療 監 視 員 が 構 造 設 備 や 帳 簿 書 類 を 前 に 疑 義 を 質 し 、 ま た 日 常 の 業 務 執 行 の 実 態 等 に つ い て 直 接 説 明 さ せ る こ と に よ り 、 よ り 正 確 な 実 態 把 握 に 努 め て い る と こ ろ で あ る 。 医 療 監 視 の 結 果 が 公 開 さ れ る こ と と な れ ば 、 前 述 の と お り 、 そ の 結 果 内 容 に よ っ て は 、 患 者 の 受 診 抑 制 、 入 院 患 者 の 転 院 等 に よ る 患 者 数 の 減 少 と い っ た 結 果 を 引 き 起 こ す こ と が 予 想 さ れ る 中 で 、 受 検 対 応 は 必 要 以 上 に 慎 重 と な り 、 病 院 側 が 検 査 応 対 者 を 管 理 者 や 事 務 長 等 の 役 職 者 に 限 定 し て く る 等 こ れ ま で の 協 力 が 得 ら れ な く な る お そ れ が あ る 。 そ の 結 果 、 検 査 対 象 病 院 の 実 態 の 把 握 が 遅 れ 、 必 要 な 指 導 の 機 会 を 逸 す る こ と に よ り 、 医 療 機 関 を 適 正 な 医 療 の 場 と す る と い う 医 療 監 視 の 目 的 を 達 成 す る こ と が 困 難 に な る と 認 め ら れ る 。
次 に 、 4 ( 1 ) イ に つ い て は 、 医 療 監 視 の 実 施 に 当 た り 、 個 々 の 検 査 項 目 に 関 す る 具 体 的 な 検 査 手 順 ( 検 査 対 象 帳 票 の 種 類 、 突 合 資 料 、 着 眼 点 等 ) を 、 検 査 を 実 施 す る 医 療 監 視 員 に 伝 え 、 検 査 水 準 の 維 持 ・ 向 上 を 図 っ て い る と こ ろ で あ る が 、 こ れ ら の 内 容 が 公 開 さ れ 、 検 査 対 象 病 院 の 知 り 得 る と こ ろ と な れ ば 、 仮 に 対 象 病 院 に お い て 検 査 基 準 へ の 不 適 合 が あ る 場 合 、 こ れ を 糊 塗 す べ く 準こ 備 を 整 え る こ と が 可 能 と な り 、 医 療 監 視 の 目 的 を 達 し 得 な く な る お そ れ が あ る た め 、 条 例 第 5 条 第 6 号 に 該 当 す る と 判 断 し 公 開 し な い こ と と し た 。
第 三 に 、 4 ( 1 ) ウ に つ い て は 、 立 入 検 査 の 結 果 、 不 適 合 が あ る 場 合 、 ど の よ う な 処 分 を 行 う か の 判 定 基 準 を 定 め て い る が 、 こ の 内 容 が 公 開 さ れ 、 検 査 対 象 病 院 の 知 り 得 る と こ ろ と な れ ば 、 仮 に 対 象 病 院 に お い て 検 査 基 準 へ の 不 適 合 が あ る 場 合 、 処 分 の 軽 重 に よ っ て 基 準 へ の 適 合 の 努 力 を 怠 る こ と が 考 え ら れ 、 医 療 監 視 の 持 つ 抑 止 的 な 効 果 が 期 待 で き な く な る お そ れ が あ る た め 、 条 例 第 5 条 第 6 号 に 該 当 す る と 判 断 し 公 開 し な い こ と と し た 。
第 四 に 、 4 ( 1 ) エ に つ い て で あ る が 、 今 後 の 立 入 検 査 の 実 施 に 関 す る 情 報 で あ っ て 、 特 定 の 診 療 科 を 標 榜 す る 医 療 機 関 に 対 す る 医 療 監 視 の 実 施 方 針 に つ い て 言 及 し て お り 、 こ の 内 容 が 公 開 さ れ 、 対 象 と な る 医 療 機 関 が 知 り 得 る と こ ろ と な れ ば 、 仮 に 対 象 医 療 機 関 に お い て 法 令 へ の 不 適 合 が あ る 場 合 、 こ れ を 糊 塗 す べ く 準
備 を 整 え る こ と が 可 能 と な り 、 医 療 監 視 の 目 的 を 達 し 得 な く な る お そ れ が あ る た め 、 条 例 第 5 条 第 6 号 に 該 当 す る と 判 断 し 公 開 し な い こ と と し た 。
5 条 例 第 5 条 第 1 号 に 該 当 す る 部 分 と そ の 理 由 に つ い て
( 1 ) 1 ( 4 ) の 公 文 書 の う ち 、 病 院 側 対 応 者 の 氏 名 及 び 役 職
( 2 ) 1 ( 5 ) の 公 文 書 の う ち 、 病 院 側 対 応 者 の 氏 名 及 び 役 職
こ れ ら に つ い て は 、 個 人 の 職 業 及 び 勤 務 先 が 特 定 さ れ る も の で 、 通 常 、 他 人 に 知 ら れ た く な い と 望 む こ と が 正 当 で あ る と 認 め ら れ る
、 。
た め 条 例 第 5 条 第 1 号 に 該 当 す る と 判 断 し 公 開 し な い こ と と し た 第 6 審 査 会 の 判 断 理 由
1 基 本 的 な 考 え 方
公 文 書 公 開 に つ い て の 条 例 の 基 本 的 理 念 は 、 そ の 前 文 に お い て う た わ れ て い る よ う に 、 府 民 に 公 文 書 の 公 開 を 請 求 す る 権 利 を 認 め る と と も に 、 積 極 的 に 情 報 を 提 供 す る こ と に よ り 、 府 民 の 府 政 に 対 す る 理 解 と 信 頼 を 深 め 、 府 政 の よ り 公 正 な 運 営 を 確 保 し 、 府 民 参 加 の 開 か れ た 府 政 の 一 層 の 推 進 を 図 り 、 併 せ て 府 民 福 祉 の 向 上 に 寄 与 し よ う と す る も の で あ る 。
こ の よ う な 基 本 的 理 念 を 実 現 す る た め に は 、 府 が 保 有 す る 情 報 は 公 開 を 原 則 と す る べ き で あ る が 、 そ の 情 報 の 中 に は 、 公 開 す る こ と に よ り 個 人 の プ ラ イ バ シ ー や 国 又 は 地 方 公 共 団 体 の 行 う 事 務 事 業 に 重 大 な 支 障 が 生 じ る も の も あ る 。
こ の た め 、 立 法 者 は 条 例 の 制 定 に 際 し 、 制 度 の 趣 旨 、 公 文 書 の 公 開
・ 非 公 開 に 係 る 公 益 性 、 有 用 性 等 を 総 合 衡 量 し た 結 果 、 原 則 公 開 の 条 例 に お い て も 、 な お 、 例 外 的 に 非 公 開 と せ ざ る を 得 な い 情 報 が あ る と 判 断 し 、 こ れ を 条 例 第 5 条 に お い て 公 開 を し な い こ と が で き る 公 文 書 と し て 具 体 的 に 類 型 化 し 、 規 定 し た も の で あ る 。
し か し 、 同 条 各 号 に 定 め る 情 報 に 該 当 す る か 否 か に つ い て は 、 当 該 情 報 の み を 取 り 出 し 、 抽 象 的 に と ら え て 判 断 す る の で は な く 、 当 該 情 報 を 取 り 巻 く 諸 事 情 を も 考 慮 に 入 れ 、 個 々 の 事 例 に 即 し 、 具 体 的 に 判 断 さ れ な け れ ば な ら な い 。
2 本 件 処 分 に 係 る 具 体 的 な 判 断 及 び そ の 理 由 に つ い て
実 施 機 関 は 、 第 5 ・ 3 ( 1 ) ア か ら 第 5 ・ 3 ( 1 ) ク ま で は 、 条 例 第 5 条 第 3 号 に 該 当 し 、 第 5 ・ 4 ( 1 ) ア か ら 第 5 ・ 4 ( 1 ) エ は 、 条 例 第 5 条 第 6 号 、 病 院 側 対 応 者 の 氏 名 及 び 役 職 は 条 例 第 5 条 第 1 号 に 該 当 す る と 主 張 す る の で 、 順 次 、 検 討 し 、 判 断 す る も の と す る 。
( 1 ) 条 例 第 5 条 第 3 号 該 当 性 に つ い て
条 例 第 5 条 第 3 号 は 、 法 人 そ の 他 の 団 体 又 は 事 業 を 営 む 個 人 ( 以 下 「 法 人 等 」 と い う ) に は 、 社 会 の 構 成 員 と し て の 自 由 な 事 業 活。 動 が 認 め ら れ て お り 、 そ の 事 業 活 動 上 の 利 益 も 十 分 尊 重 、 保 護 さ れ な け れ ば な ら な い こ と か ら 、 法 人 等 の 競 争 上 の 地 位 そ の 他 正 当 な 利 益 を 害 す る と 認 め ら れ る 情 報 が 記 録 さ れ て い る 公 文 書 に つ い て は 、 公 開 で き な い も の と す る 趣 旨 で あ る 。
実 施 機 関 は 、 法 令 適 否 情 報 に つ い て は 、 適 ・ 不 適 と い う 択 一 的 な 標 記 で あ る た め 、 法 令 基 準 と の か い 離 の 程 度 や 具 体 的 な 事 情 が 表 現 さ れ て お ら ず 、 た ま た ま 手 続 を 遺 漏 し た よ う な 軽 微 な も の と 患 者 の 安 全 に 関 わ る よ う な 重 大 な も の が 同 列 に 扱 わ れ る と な れ ば 、 病 院 の 真 の 運 営 状 況 が 伝 わ ら ず 、 そ の 正 当 な 利 益 を 害 す る お そ れ が あ る と 主 張 す る 。
ま た 、 デ ー タ 情 報 に つ い て は 、 経 営 上 競 合 関 係 に あ る 他 の 医 療 機 関 等 が 入 手 す る こ と が 可 能 と な れ ば 、 当 該 病 院 の 正 当 な 利 益 を 害 す る お そ れ が あ る と 主 張 す る 。
さ ら に 、 第 5 ・ 3 ( 1 ) カ か ら 第 5 ・ 3 ( 1 ) ク ま で に 記 載 さ れ て い る 病 院 の 経 営 理 念 、 患 者 管 理 の 状 況 等 に 関 す る 病 院 側 の 説 明 及 び 田 辺 保 健 所 の 指 導 内 容 に 関 す る 情 報 に つ い て は 、 後 に 問 題 が 解 消
、 、
し た こ と か ら も 明 ら か な よ う に 病 院 側 の 見 解 に も 変 遷 が あ る た め そ の 過 程 で の 情 報 を 公 開 す る と 病 院 側 の 真 意 が 正 確 に 伝 わ ら ず 、 病 院 の 正 当 な 利 益 を 害 す る と 主 張 す る 。
確 か に 、 条 例 第 5 条 第 3 号 に 規 定 す る 法 人 等 の 「 正 当 な 利 益 」 に は 、 法 人 等 の 社 会 的 信 用 と い っ た 内 容 も 含 ま れ る 。
し か し 、 法 令 適 否 情 報 に つ い て は 、 仮 に そ れ を 公 開 す る こ と に よ り 、 法 人 等 が 否 定 的 に 評 価 さ れ た と し て も 、 そ れ を 秘 匿 す る こ と で 法 人 等 の 社 会 的 信 用 を 維 持 す る こ と ま で 、 同 号 で 保 護 し よ う と す る も の で は な い 。
さ ら に 、 医 療 と い う 人 の 生 命 、 身 体 又 は 健 康 に 関 わ る 事 業 の 性 質 か ら か ん が み る と 、 医 療 機 関 が 有 し て い る 設 備 に 関 す る 情 報 、 デ ー タ 情 報 及 び 病 院 の 経 営 理 念 等 の 情 報 は 、 秘 匿 す る よ り も 、 む し ろ 、 患 者 が 医 療 機 関 を 選 択 す る 際 の 有 用 な 情 報 と し て 公 開 し て い く こ と が 、 人 の 生 命 、 身 体 又 は 健 康 に 危 害 を 及 ぼ す お そ れ の あ る 事 業 活 動 に 係 る 情 報 は 公 開 の 要 請 が 強 い と す る 同 号 か っ こ 書 き の 趣 旨 に も 合 致 す る と い う べ き で あ る 。 そ し て 、 本 件 に つ い て は 、 実 際 に 記 載 さ れ て い る 情 報 に つ い て は 公 開 し て も 、 医 療 機 関 の 正 当 な 利 益 を 害 す る と い う 特 段 の 事 情 は 認 め ら れ な い 。
し た が っ て 、 実 施 機 関 の 主 張 に は 理 由 が な い 。
( 2 ) 条 例 第 5 条 第 6 号 該 当 性 に つ い て
条 例 第 5 条 第 6 号 後 段 は 、 府 若 し く は 国 等 が 行 う 取 締 り 、 監 督 、 立 入 検 査 、 試 験 、 入 札 、 交 渉 、 渉 外 、 争 訟 、 許 認 可 そ の 他 の 事 務 事 業 に 関 す る 情 報 で あ っ て 、 公 開 す る こ と に よ り 、 当 該 若 し く は 同 種 の 事 務 事 業 の 目 的 が 達 成 で き な く な り 、 若 し く は こ れ ら の 事 務 事 業 の 公 正 か つ 適 切 な 執 行 に 著 し い 支 障 が 生 じ る お そ れ の あ る 情 報 が 記 録 さ れ て い る 公 文 書 を 非 公 開 と す る こ と を 定 め た も の で あ る 。
実 施 機 関 は 、 医 療 監 視 事 務 は 医 療 機 関 の 一 定 の 協 力 が な け れ ば 円 滑 な 運 営 が 困 難 な も の で あ る と こ ろ 、 医 療 監 視 結 果 を 公 開 す る と 当 該 医 療 機 関 の 正 当 な 利 益 を 害 す る こ と と な り 、 当 該 医 療 機 関 の 協 力 を 得 る こ と が 困 難 に な る な ど 医 療 監 視 事 務 に 著 し い 支 障 を 生 じ る と 主 張 す る 。
し か し 、 先 に 検 討 し た よ う に 、 医 療 監 視 結 果 を 公 開 す る こ と は 、 そ も そ も 医 療 機 関 の 正 当 な 利 益 を 害 す る も の で は な く 、 む し ろ 基 準 に 適 合 さ せ よ う と い う 積 極 的 な 効 果 が 期 待 さ れ る と 考 え ら れ る 。
ま た 、 医 療 監 視 事 務 は 、 任 意 の 調 査 で は な く 、 法 に 基 づ く も の な の で あ る こ と か ら 、 こ れ ら の 情 報 を 公 開 し た か ら と い っ て 医 療 機 関 が 協 力 を 拒 む と い っ た 事 態 を 生 じ る と は 考 え ら れ な い 。
ま た 、 実 施 機 関 は 、 検 査 手 法 に 関 す る 情 報 、 検 査 判 定 基 準 等 を 公 開 す れ ば 、 検 査 基 準 の 不 適 合 が あ る 場 合 、 こ れ を 糊 塗 す べ く 準 備 をこ 整 え る こ と が 可 能 と な り 、 医 療 監 視 の 目 的 を 達 し 得 な く な る と 主 張 す る が 、 国 の 定 め た 医 療 監 視 要 綱 に 記 載 さ れ て い る 検 査 基 準 は 既 に 公 開 さ れ て い る こ と に か ん が み る と 、 実 施 機 関 が 主 張 す る 「 事 業 の 目 的 が 達 成 で き な く な 」 る お そ れ も 具 体 性 が な い 。
し た が っ て 、 実 施 機 関 の 主 張 に は 理 由 が な い 。
( 3 ) 条 例 第 5 条 第 1 号 該 当 性 に つ い て
条 例 第 5 条 第 1 号 は 、 個 人 の 尊 厳 及 び 基 本 的 人 権 の 尊 重 の 観 点 か ら 、 個 人 の プ ラ イ バ シ ー を 最 大 限 に 保 護 す る た め 、 個 人 が 特 定 さ れ 得 る よ う な 情 報 の う ち 、 通 常 他 人 に 知 ら れ た く な い と 望 む こ と が 正 当 で あ る と 認 め ら れ る も の が 記 録 さ れ て い る 公 文 書 を 非 公 開 と す る こ と を 定 め た も の で あ る 。
実 施 機 関 は 、 病 院 側 対 応 者 の 氏 名 及 び 役 職 は 、 個 人 の 職 業 及 び 勤 務 先 が 特 定 さ れ る も の で あ り 、 通 常 他 人 に 知 ら れ た く な い と 望 む こ と が 正 当 で あ る と 認 め ら れ る と 主 張 す る 。
し か し 、 同 号 が 保 護 し よ う と し て い る 情 報 は 、 個 人 の 職 業 に 関 す
る 情 報 の う ち 、 そ れ を 公 開 す れ ば 、 私 生 活 に 不 当 な 影 響 が 予 想 さ れ る 場 合 や 個 人 の 経 歴 評 価 に つ い て 虚 像 を 生 み だ す な ど の 場 合 を 想 定 し て い る 。
し た が っ て 、 公 的 な 調 査 を 受 け て 、 そ れ に 対 応 し た 者 が 誰 で あ る か と い う 情 報 は 、 病 院 の 責 任 者 あ る い は そ れ に 準 じ る 者 と し て 、 そ の 職 責 を も っ て 対 応 し て い る の で あ り 、 上 記 の よ う な お そ れ も 認 め ら れ な い こ と か ら 、 公 開 す る こ と に よ り 、 通 常 他 人 に 知 ら れ た く な い と 望 む こ と が 正 当 で あ る も の と は 認 め ら れ な い 。
3 結 論
以 上 の 理 由 か ら 「 第 1、 審 査 会 の 結 論 」 の と お り 判 断 す る も の で あ る 。
別紙
公開をしない部分の概要 該当条号 非 公 開 理 由
平成9年度医療監視結果 の報告について
第5表 京都府情報公 ・公開することにより、当該保健所管内の
大項目別監視施設数・適 開条例第5条 監視対象施設について、不適事項の有無が
数・遵守率のうち木津、 第3号及び第 明らかとなり、当該医療施設の競争上の地
周山及び宮津の各保健所 6号 位、その他正当な利益を害すると認められ
に係る対象項目、適数、 るため
遵守率
・医療監視結果の公開により、当該医療機 関の正当な利益を害することとなり、医療 機関の協力のもとに医療施設を適正な医療 の場とすることを目的とする医療監視事務 に著しい支障が生じると認められるため
第1表 同上 同上
施設表のうち1日平均患 者数、同入院患者数、同 調剤数、従事者数、設備 概要、救急医療、業務委 託、建物の構造面積及び 検査結果
第2表 同上 同上
監視表のうち判定結果、
対象項目数、適否数 医療監視関係調査の提出 について(回答)
平成9年度医療監視結果 京都府情報公 ・公開することにより、当該保健所管内の
表(保健所別)のうち、 開条例第5条 監視対象施設について、不適事項の有無が
医療監視実施病院数が1 第3号及び第 明らかとなり、当該医療施設の競争上の地
又は2である部分及び当 6号 位、その他正当な利益を害すると認められ
該保健所の計に係る不適 るため
合事項病院数、不適合事 項への対応及び改善状況
・医療監視結果の公開により、当該医療機 関の正当な利益を害することとなり、医療 機関の協力のもとに医療施設を適正な医療 の場とすることを目的とする医療監視事務 に著しい支障が生じると認められるため 平成10年度医療監視担
当課長等会議(報告)
平成9年度医療監視結果 京都府情報公 ・公開することにより、当該保健所管内の
の概要のうち医師又は看 開条例第5条 監視対象施設について、不適事項の有無が
護婦充足率50%以下の 第3号及び第 明らかとなり、当該医療施設の競争上の地
病院名等 6号(ただし 位、その他正当な利益を害すると認められ
国開設の病院 るため(国開設の病院は、この限りではな
については第 い)
6号のみ)
・医療監視結果の公開により、当該医療機 関の正当な利益を害することとなり、医療 機関の協力のもとに医療施設を適正な医療 の場とすることを目的とする医療監視事務 に著しい支障が生じると認められるため
医師、看護婦等の充足状 京都府情報公 ・具体的な調査方法に係る情報であり、公
況及び医療用ガスの保安 開条例第5条 開することにより、医療監視の公正かつ適
管理に係る調査方法 第6号 切な実施に著しい支障を来すと認められる
ため
同一系列の病院等に係る 同上 ・具体的な調査方法及び対象に係る情報で
医療従事者の調査方法及 あり、公開することにより、医療監視の公
び同一系列の病院名等 正かつ適切な実施に著しい支障を来すと認
められるため
医療従事者が不足してい 同上 ・不適合に対する具体的な指導基準及び処
、 、
る病院の指導基準及び検 分に係る情報であり 公開することにより
査判定基準 病院が処分の軽重によって基準適合の努力
を怠る場合が予想され、医療監視の目的が 十分に達成されないおそれがあると認めら れるため
医療監視の実施における 同上 ・立入検査の実施対象に関する情報であ
意見等のうち今後の立入 り、公開することにより、医療機関の運営
検査に関する部分 実態の正確な把握を目的とする立入検査事
務に著しい支障が生じると認められるため 病院指導結果報告(平成
10年7月15日)
病院側対応者の氏名及び 京都府情報公 ・個人が特定され得る個人情報であって、
役職 開条例第5条 通常、他人に知られたくないと望むことが
第1号 正当であると認められるため
概要 京都府情報公 ・病院の経営方針等内部管理に属する情報
開条例第5条 又は社会的信用に関する情報であり、公開
第3号 されると、当該医療機関の競争上の地位、
その他正当な利益を害すると認められるため 病院指導結果報告(平成
10年8月20日)
病院側対応者の氏名及び 京都府情報公 ・個人が特定され得る個人情報であって、
役職 開条例第5条 通常、他人に知られたくないと望むことが
第1号 正当であると認められるため
病院からの調査結果、状 京都府情報公 ・病院の経営方針等内部管理に属する情報
況説明及び指導結果 開条例第5条 又は社会的信用に関する情報であり、公開
第3号 されると、当該医療機関の競争上の地位、