日本貿易学会研究報告 JAFTAB様式2
1 中米貿易戦争の行方
Some issues on a China-US Trade war
チン ケンアン 陳 建安
中央大学
キーワード 中国、米国、貿易戦争
(要旨)
2017年1月に発足し2021年1月まで存続したトランプ政権は、米国民の約40%の磐石な支持を 背景に米国第一主義を掲げた。バイデン新大統領は、国々との協調を掲げたが、中国やロシアとは トランプ政権時の対立路線を維持・強化する方向にある。
他方で、社会主義市場経済国家である中国と、民主主義市場経済国家である米国は、互いの政治 体制が異なることによって生じる様々な問題に加えて、弱体化したWTO体制の立て直しにおいても いわば主導権の争いもありうる。
(報告概要)
2017年1月に発足し2021年1月まで存続したトランプ政権は、米国民の約40%の磐石な支持を 背景に米国第一主義を掲げた。
就任した当日にはTPPからの離脱に署名し、米国内の産業と雇用の維持を目的に、国家安全保障 (national security)上の理由を根拠に、主に中国からの鉄鋼とアルミの輸入に高率の輸入関税を課 した上に、米中2国間の貿易ディールによって米国に有利な貿易を推進するなど、マルチの自由貿 易を維持・拡大するWTOの理念とは相容れない措置(関税引き上げ、2国間ディール)を行った。
バイデン新大統領は、国々との協調を掲げたが、中国やロシアとはトランプ政権時の対立路線を 維持・強化する方向にある。
他方で、社会主義市場経済国家である中国と、民主主義市場経済国家である米国は、互いの政治 体制が異なることによって生じる様々な問題に加えて、弱体化したWTO体制の立て直しにおいても いわば主導権の争いもありうる。
当日は、これまでの個人的な体験を踏まえ、当該テーマに関わって報告を行う予定である。