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北極のガバナンスと日本の外交戦略

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Academic year: 2025

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北極のガバナンスと日本の外交戦略公益財団法人

 

日本国際問題研究所平成

   

年3月

25

平成24年度外務省国際問題調査研究・提言事業

北極のガバナンスと日本の外交戦略

平成25年3月

(2)

は し が き

本報告書は、外務省より平成

24

年度国際問題調査研究・提言事業費補助金を受 けて、「北極のガバナンスと日本の外交戦略」というテーマのもとで、1 年間当研 究所が行ってきた研究活動の成果を取りまとめたものです。

地球温暖化の影響に伴う北極海の海氷面積の減少に伴い、海底資源の権益確保や 北極海を経由する新たな航路利用への国際的関心が高まっています。こうした北極 地域をめぐる各国の思惑の変化は、従来環境や先住民の保護といった非政治的分野 に対象を限定して発展してきた北極圏諸国の地域的枠組みに変容を迫るだけでな く、同地域に関心を寄せる欧州やアジア等の非北極圏諸国という新たなアクターの 関与を招くことで、より広範な国際関係に影響を与えるものと予測されています。

非沿岸国である日本にとっても、北極海航路の利用や資源開発は多大な利益をも たらす可能性があります。なかでも日々の暮らしに必要なエネルギー資源の大半を 海外からの輸入に頼る日本にとって、適切な資源外交戦略の策定は必須といえます。

しかし北極の変化から見込まれる権益の算出に当たっては、海洋資源へのアクセス の拡大が地球温暖化による海氷の融解とトレードオフの関係にあることを認識し、

両者を包摂する北極のガバナンスのあり方についても配慮する必要があります。北 極が資源ナショナリズムのぶつかり合う露骨な利権争いの場となることは、国際公 共財である地球環境を悪化させ、共有資源を枯渇させる「コモンズの悲劇」を生じ させかねません。

このような背景の下で、本研究では北極に現出しつつある新たな機会にかかる日 本の国益を、北極問題をめぐるガバナンス制度の展望とともに整理することで、包 括的な日本の対北極戦略について考察・提言を行うことを目的としました。

その成果は、

2

1

日に本研究プロジェクトの最終報告会として開催した公開シ ンポジウムにおいても公表され、多くのシンポジウム参加者の皆様とも活発な議論 を行うことができました。本シンポジウムでは、北極評議会の議長国であるスウェ ーデンから北極担当高級実務者であるアンドレアス・フォン・ウェクセキュル大使 を基調講演者としてお招きし、大盛況のうちに終えることができました。この場を 借りまして関係者の皆様に深く感謝申し上げる次第です。

なお、ここに表明されている見解は全て各執筆者のものであり、当研究所の意見 を代表するものではありません。しかし、本研究成果が日本の外交政策の将来を考

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える上での意義ある一助になることを心から期待します。

最後に、本研究に真摯に取り組まれ、報告書の作成にご尽力いただいた執筆者各 位、ならびにその過程でご協力いただいた関係各位に対し、改めて深甚なる謝意を 表します。

平成

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3

公益財団法人日本国際問題研究所 理事長 野上 義二

(4)

『北極のガバナンスと日本の外交政策』プロジェクト研究体制

中谷 和弘 東京大学大学院法学政治学研究科教授 池島 大策 早稲田大学国際教養学部教授

植田 博 川崎汽船株式会社安全運航グループ長

金田 秀昭 日本国際問題研究所客員研究員・岡崎研究所理事 合田 浩之 日本郵船株式会社調査グループ総合調査チーム長 西村 六善 日本国際問題研究所客員研究員

本村 眞澄 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEG)主任研究員 浅利 秀樹 日本国際問題研究所副所長

小谷 哲男 日本国際問題研究所研究員 増田 智子 日本国際問題研究所研究助手

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目 次

エグゼクディブ・サマリー(報告書要旨) ··· 1

第1章 北極問題(概観) 中谷 和弘··· 5

第2章 北極圏のエネルギー資源と我が国の役割 本村 眞澄···13

第3章 商業性から見た北極海航路 植田 博・合田浩之···23

第4章 北極海とわが国の防衛 金田 秀昭···39

第5章 北極の環境問題 西村 六善···51

第6章 北極のガバナンス:多国間制度の現状と課題 池島 大策···63

第7章 北極問題と東アジアの国際関係 小谷 哲男···79

第8章 日本外交への提言(政策提言) ···89

参照

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