京大東アジアセンターニュースレター 第 450 号
京都大学経済学研究科東アジア経済研究センター 2013 年 1 月 7 日
目次
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○ 中国経済研究会のお知らせ
○ 中国ニュース 12.24-1.6
○ カンボジア短信 : 2012年 10月下旬
○ カンボジア短信 : 2012年 11月上旬・下旬
○ バングラデシュ短信 : 2012年 11月上旬
○ バングラデシュ短信 : 2012年 11月下旬
○ 【中国経済最新統計】
「中国経済研究会」のお知らせ
2012 年度第8 回(通算第32 回)目の中国経済研究会を下記の要領で開催することになりました。多くの
方のご参加をお待ちしております。
記
時 間: 2013年1月15日(火) 16:30-18:00
場 所: 京都大学吉田キャンパス・法経東館地下一階みずほホール 報告者: 張 紅咏(京都大学大学院経済学研究科博士課程)
若杉隆平(京都大学名誉教授)
テーマ:「生産性、所有形態と中国企業の国際化」
注:本研究会は原則として授業期間中の毎月第3火曜日に行います。2012年度における開催(予定)日は以下の通りです。
前期: 4月17日(火)、 5月15日(火)、 7月3日(火)、 7月17日(火) 後期:10月23日(火)、11月20日(火)、12月8日(土)、1月15日(火)
(この件に関するお問い合わせは劉徳強([email protected])までお願いします。なお、研究会終了後、有志による懇親会 が予定されています。)
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中国ニュース 12 . 24-1 . 6
ヘッドライン
■ 発改委:中国、2013年GDP成長率が約7.5%に
■ 若者:中国の青年社会人、3割が依然として親のすねかじり
■ 労働力:中国の労働者人口、2013年にも10億人でピークに
■ 産業:非製造業PMI、4カ月連続上昇
■ 自動車:2013年の中国自動車生産量、初の欧州超えか
■ 食品安全:中国KFCの「速成鶏」から過剰な抗生物質
■ 健康:15年には中国人の半数が肥満?
■ 社会:「201314」、「一生一世の愛」を誓う日に
■ 河南:火災で孤児7人死亡、無資格の女性が34人養育
■ 西安:大学生が超軽量動力機の試験飛行に成功、資金10万元
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ニュース詳細
■ 発改委:中国、2013年GDP成長率が約7.5%に
【1月4日 証券日報】中国国家発展改革委員会(発改委)の張暁強副主任は29日、第2回北京大学経済 1
2 国富フォーラムにおいて、「2013年の経済成長率は7.5%前後、CPIの前年同期比伸び率は3.5%
前後になる見通しだ」と述べた。中国社会科学院が発表した「中国経済青書:2013年における中国経済 情勢の分析と予測」によると、2013年の経済成長率は8.2%との見方が示されている。
■ 若者:中国の青年社会人、3割が依然として親のすねかじり
【1月3日 中国新聞網】シンガポールのニュースサイト「チャンネル・ニュース・アジア」は、中国では 一人っ子政策の影響で、学校を卒業して社会人になった後にも依然として親に依存して生活する若者が増加 していると報じた。ある調査によると、中国の青年社会人の約30%が親に経済的に依存しているという。
一人っ子政策の導入以降、中国の親は幼児期の教育から就職まで子供の生活のあらゆる分野まで面倒をみる 傾向が強くなった。そして今、一人っ子政策の第2代目が生まれ始め、親世代の影響はさらに大きくなって いる。
■ 労働力:中国の労働者人口、2013年にも10億人でピークに
【12月24日 人民網】中国情報センターと中国社会科学院・社会科学文献出版社は、「中国の総労働人口 は2013年にピークに達し10憶人を超えた後、徐々に減少する見込みで、就職難は少しずつ改善するだ ろう」とする報告を発表した。同報告は、36歳以上の労働人口は増加を続けているが、20歳の新規労働 者人口が10年より2年連続で減少していると指摘。研究員の試算によると、13年に20歳の新規労働人 口は2077万人にとどまり、16~35歳の若年労働者人口が12年の2億2030万人から2億170 0万人に減少する見込みで、「豊富なヒューマン・リソース」が一層貴重な資源になりそうだ。同時に、農村 から移転可能な余剰労働力も減少を続けそうだ。
■ 産業:非製造業PMI、4カ月連続上昇
【1月3日 国家統計局】国家統計局と中国物流購買連合会が1日発表した12月の景況感を示す製造業購 買担当者指数(PMI)は50.6となり、前月から横ばいだった。景気判断の節目となる50を3カ月連 続で上回った。3日に発表された12月の非製造業購買担当者指数(PMI)は0.5ポイント上昇の56.
1となり、4カ月連続で上昇した。
■ 自動車:2013年の中国自動車生産量、初の欧州超えか
【1月6日 環球時報】英フィナンシャル・タイムズなど複数の海外メディアは、2013年に中国の自動 車生産量が初めて欧州を上回る見通しだと伝えた。同紙によると、投資銀行UBS、クレディ・スイス、監 査法人プライスウォーターハイスクーパースなど5機関のデータでは、13年の中国の自動車(小型乗用車・
小型トラックなど)生産量は1960万台で、欧州の1830万台を超える見通しとなった。世界生産量も 前年比2.2%増と小幅増になるとみられる。12年は欧州が1890万台、中国が1780万台だった。
13年の中国の自動車生産量は、00年の10倍以上に急増。世界生産量に占める割合も3.5%から23.
8%へと大幅に伸びるとみられる。
■ 食品安全:中国KFCの「速成鶏」から過剰な抗生物質
【12月24日 人民網】中国で米国系ファストフード店の「ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)」
が新たな食品安全問題に揺れている。KFCが2010年から11年にかけ、山東省の業者から調達した鶏 肉から基準を上回る抗生物質が検出されていたにもかかわらず、当局への報告や公表を怠って、問題の鶏肉 を12年まで違法に使い続けていた疑いがもたれている。5日までに、上海市食品薬品監督管理局がKFC のチェーン運営を手がける米外食大手ヤム・ブランズの中国法人の立件に向け、近く調査に着手すると伝え られた。同局はKFCが10~11年に調達した鶏肉19検体のうち、8検体から過剰な抗生物質が検出さ れたと公表した。
■ 健康:15年には中国人の半数が肥満?
【1月2日 北京青年報】中国では経済成長に伴う生活レベルの向上で、肥満が新たな社会問題になりつつ ある。成人肥満率は02年の25%から10年には38.5%に急上昇。世界保健機関(WTO)は「15 年には中国人の50~57%が太りすぎになる」と予測している。中国では1959~61年、飢きんによ り数千万人が餓死した。しかし、その後の飛躍的な経済成長で食生活も変化。ファストフード世界チェーン のマクドナルドは中国の主な都市のほぼすべてに進出し、ケンタッキーフライドチキン(KFC)は370 0店舗まで急増した。中国衛生省は、学校での食習慣改善、健康促進教育に力を入れているが、豊かさと肥 満は切っても切れない関係だ。
■ 社会:「201314」、「一生一世の愛」を誓う日に
【1月4日 人民網】中国語の「一生、あなたを愛します」と言う意味の「愛[イ尓]一生一世」に発音が 似ていることから、「2013年1月4日」を、人生の一大イベントの日に選んだカップルが大勢いた。北京 市の役所は朝早くから、入籍の手続きのためにやって来たカップルでごった返していた。2012年に世界 が滅亡するとのマヤの予言を受け、ネットでは「火山が噴火したり、家が倒壊したりすることなく、あなた がいて、彼もいて、二人が愛し合っているなら、2013年1月4日に結婚しよう」との書き込みが話題に なっていた。中国民政部は、北京市では1月4日、1万組の夫婦が誕生すると見込んでいる。
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■ 河南:火災で孤児7人死亡、無資格の女性が34人養育
【1月6日 新京報】河南省開封市蘭考県で4日午前、住宅から出火し、障害のある20歳男性と生後7カ 月から5歳までの男女6人の計7人が死亡、1人が負傷した。死亡したのは全員孤児で、48歳の女性が商 売をしながら育てていた。警察は出火原因を調べるとともに、女性から事情を聴いている。女性は20年以 上前から親のいない子供を100人以上養育。出火当時も民家2軒に孤児34人を住まわせ、世話をする人 も雇って一緒に生活し、「愛心ママ」と呼ばれていた。中には障害のある子や病気の子もいた。
■ 西安:大学生が超軽量動力機の試験飛行に成功、資金10万元(1元=13円)
【1月5日 中国青年網】1989年、陝西省生まれの陳墨さんは、西北工業大学明徳学院機械電気工学専 攻の大学3年生だ。2011年8月に超軽量動力機「JDT Mini-Max」の製造に着手し、超軽量 動力機を製造し、試験飛行に成功した初の大学生となった。陳さん以前に中国国内で超軽量動力機の試験飛 行に成功したのはたった1人。10万元の製造費用は、夏休みにアルバイトをして貯めたそうだ。1年間を かけて陳さんは超軽量動力機の製造を終えた。12月23日から西安市南三環の未開通の道路で試験飛行を 行っている。全国各地から超軽量動力機ファン、10人以上が飛行前の点検を手伝った。
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カンボジア短信 : 2012年 10月下旬
25.DEC.12 中小企業家同友会アジア情報センター代表 東アジアセンター外部研究員(協力会理事) 小島正憲
1.10/29、H&M 社がカンボジアの縫製業について釈明発言
クリスマス商戦に備える、スウェーデンの H&M 社だが、本国ではカンボ ジアの工場、及び賃金に関するドキュメンタリーが公開され、注目を集め ている。スウェーデンの TV 局は、最低賃金(ボーナス除く)が 61 ドルであ ることに脚光をあてていたようだ。そして、これらの放送の余波は、カンボ ジアに対する疑問と言うよりは H&M に対する疑問となっている。
そこで、記者会見で H&M の CEO である Karl‒Johan Persson 氏は、「失 神者を大量に出した Kampong Chhnang 州の M&V 社を含めた工場につ いて、労働者の賃金アップを会社として望む」、と言及した。H&M 社は「カ ンボジア政府に呼びかけはしていないものの、働きかけるべき問題だ」、
とも話した。最近の批判は、H&M や他、カンボジアで生産する有名ブラン ドにも向けられ、労働団体が考える“生活に要する費用”は約 200 ドル/月と算出されており、それよりも最低賃金は低 いのである。その為、野党からは、「来年の選挙で勝つことができれば、縫製業の最低賃金を 150 ドルに引き上げる 事を約束する」、との声もあげられている。
2.Tae Young 社 続報<10/31、ストライキ終焉>
10/31、Tae Young 社で解雇された 16 人の再雇用を求め、約 600 人の抗議者と共に始まったストライキが終わっ た。ただし労働者たちの復職が勝ち取られたわけではない。会社側が 16 人中 8 人に対して法的補償(6,000 ドル/人) を求め、提訴していたところ、その 16 人が辞職する意志を明らかにしたので、会社側は 8 人に対する訴えを取り消す 事に同意。それを受けて労働者側がストライキをやめたのである。4 人の元労働者は、既に Free Trade Union にての 雇用が決まり、11 人は他の工場で働く事が決まったようだ。
3.10/23、玩具工場(First & Main 社)続報
倒産したアメリカ保有のテディベア工場:First & Main 社にあった 20 万ドル相当の工場の設備を、社会問題相がオ ークションに出したものの、たった 2 万 1 千ドル程度にしかならず、働いていた 350 人以上の労働者たちはいまだに 全ての賃金をもらうことができていない。「社会問題相の委員会がこの任務を託されていたものの、労働者に然るべき 利益をもたらすにはあまり有効な解決策とはならなかった」、と国際労働連帯アメリカセンターの地域部長である Dave Welsh 氏は話す。社会問題相の Ke Sok Sidney 氏は、2 万 1 千ドルが労働者の 8 月分の給料に充てられたが、これは 支払うべきすべての退職金のたった 5%ほどであることを認めた。また、労働者が母印を押すことを迫られたという退 職届はいったい誰が書いたのかという点は特に重要でないものと、Sok Sidney 氏は問題にしてこなかった。母印を押 すことが自らの賃金受け取りなどの権利の放棄につながることを恐れて従わなかった労働者は 27 人だった。Sok Sidney 氏は誰が退職届を作成したのか明らかにしなかったが、母印を押すように労働者たちに要求したのは社会問 題相だったと話している。
4 4.10/19、カンボジアの輸出が好調(ヨーロッパは低調に)
IMF のアジア太平洋担当は、「欧州の景気減退が起こっているにも関わらず、カンボジアの輸出は好調である」、と 述べた。また Anoop Singh 氏(アジア太平洋担当)は、「2012 年の経済成長率は 6%から 6.5%近くを予測しており、主要 産業の輸出、そして観光業は衰えていない」、とも述べている。そして Singh 氏は、「現在のところカンボジアは欧州危 機のリスクを上手く回避できた」、と話している。しかしながら、Cambodia Economic Association の Chan Sophal 代表は、
「カンボジアでは、欧州諸国、及びアメリカが主要なマーケットとなっている。諸国の景気後退は、縫製業、農業の輸 出の需要に結果的に影響を及ぼす」、とネガティブな影響を懸念した。
5.10/19、フランチャイズ・ビジネスが拡張の兆し
「カンボジアの経済成長に伴い、新しいブランドに対する欲求が若い世代に渦巻き始めており、カンボジアのフラン チャイズ事業市場の形成に貢献している」、とプノンペンで行われたフランチャイズ・フォーラムで語られた。そこで RMA グループの Rami Sharaf CEO は、「カンボジアの中流層の増加、ライフスタイルの向上、そして品質へのこだわり が生まれた。加えて、カンボジアは今フランチャイズ・ビジネスの好機であり、乾いたスポンジと同じ状況である」と語っ た。カフェチェーン Secret Recipe の Steven Sim CEO は、シンガポール、マレーシアでの経験を踏まえ、「カンボジア は新しいブランド物を切望している。特に若者は、新しさと流行をライフスタイルに取り入れようとしている」、と述べた。
RMA の姉妹企業である Express Food Group (EFG) Co Ltd の Rami Sharaf 氏は、「2005年にタイから Pizza Company をカンボジアに連れて来たのだが、その年までカンボジアにはフランチャイズ・レストランは存在していなかった」、と述 べている。フランチャイズの拡大は、ローカル・レストランにかなりの影響を及ぼしている。2005 年以前は、若い客層も 当然のようにローカル・レストランに足を運んでいたが、しかし今日は、若者は流行の場所、ファストフード等を好み、ロ ーカル・レストランには行かなくなっているからである。
6.カンボジアはソーシャル・ビジネスの宝庫
ソーシャル・ビジネスとは、社会的な目的とビジネスの目的、この両方をあわせもったタイプの企業のことであり、ソ ーシャル・ビジネスという概念は、ノーベル賞を受賞したグラミン銀行の設立者 Yunus 氏によって提唱されたものであ る。社会的な問題を解決し、資金援助者は個人的利益を放棄していることに特長がある。
「カンボジアにおけるソーシャル・ビジネスは、マイクロファイナンスに比べまだ初期段階にあるものの、こういった概 念をもち活躍するにはカンボジアは前途有望な国である」と、グラミン・クレジット・アグリコルマイクロファイナンス基金 の Jean‒Luc Perron 代表は話し、「ソーシャル・ビジネスをスタートさせ、拡大する可能性がある」と述べた。
Devenco の設立者である Christophe Forsinetti 氏によれば、「カンボジアのソーシャル・ビジネスは、首都へのアク セスをもたない人々がいたり、技術や経営の専門家、また優良な統制方法が不足しているなどといった、困難な点に も直面している」という。また他にも、法的枠組みが脆弱であったり、政府や援助資金などのサポートがほとんどないと いった点が挙げられる。しかし彼は、「東南アジアにおいてソーシャル・ビジネスを行うのに、カンボジアは最も行いや すい国のうちの 1 つである」と話す。
「ビジネスが提供してくれることのなかで最も重要なのは、社会的価値を創り出すことです」と話すのは 、国際非営 利開発組織 IDE の Michael Roberts 地域部長である。「経済的な面と社会的な面のバランスをうまく取ることが大切で、
つまりどちらか一方に偏るのではなく、経済的利益を社会的利益の両面に重要性を置くべきである」、と彼は付け加え た。IDE はこれまでカンボジアにおける 2 つの社会事業設立を手助けしている。
そのうち 1 つは水理学に関わる事業で、セラミックの浄水器の生産と配分を主に行なっている。もう一つの事業は、
小さな農家にクオリティの高い農業用装置を提供し、さらに技術的なアドバイスを行うことによって、農家の人々のより 大きな成長を手助けしている。Roberts 氏は、「カンボジアは農業などのさまざまな分野においてまだ初歩的なレベル にあるので、ほんの小さな手助けでも価値を大きく増大させることができる」、と話している。Roberts 氏の話によれば、
農業のノウハウや技術を農家の人々に提供することだけでも、大きな価値を創造することができるようだ。「状況を簡 単に進歩させることができるので、私はこれこそがソーシャル・ビジネスの機会であると考えています」と彼は話す。
Christophe Forsinetti 氏によると、「カンボジアでの需要が大きい分野ほど、ソーシャル・ビジネスにしやすい」という。
クリーンエネルギーや農業、教育、環境、フェアトレード、健康、建築、保健、電気通信、運送、インフラ、水や衛生な どである。
7.10/15、米大富豪、カンボジア児童基金に70万ドル寄付
米国の大富豪であるサムナー・レッドストーン氏は、カンボジア児童基金(CCF)に70万ドルを寄付したと発表した。
CCF は、2004年にスコット・ニーソン氏によって設立されたカンボジアの首都プノンペンの貧しい子ども達に幅広い 医療・教育サービスを提供している非営利事業。レッド・ストーン氏はこれまで CCF に総額270万ドルを寄付しており、
それにより児童救助センターも設立された。CCF は現在6か所の施設を運営しており、恵まれない子供たちやその家 族、地域社会を支援している。今回の寄付により、より長期の支援が可能になる。
5 8.10/18、タイカ、プノンペン特区に工場進出
多機能素材などをてがけるタイカ(本社:東京都港区)はこのほど、カンボジアのプノンペン経済特区に現地法人
「タイカ・カンボジア・コーポレーション」(資本金100万ドル)を設立したと発表。スポーツシューズの衝撃吸収材など に使われる多機能素材「αGEL(アルファゲル)」の生産を2013年10月をメドに開始する。総投資額は3億円。
同社は海外では中国の蘇州工場で生産してきたが、すでにフル稼働で需要の伸びに追い付かない状態。そのた め人件費が安く、東南アジア地域の既存顧客に輸送しやすい立地条件から、カンボジアに工場開設を決めた。経済 特区のインフラ整備状況も評価したという。「ベトナムはすでに人件費が上がってきているため、落選した」という。
9.10/15、ノルドム・シアヌーク元国王、死亡
ノルドム・シアヌーク元国王が10月15日に滞在先の中国、北京の病院 で死去した、とカンボジア政府が発表した。89歳であった。
シアヌーク元国王は、フランスからの植民地からの独立、クーデター、
ポル・ポト政権時の暗黒の時代、そして和平と国の再生と、激動の人生を 生き抜いてきた。同時に彼の生涯は、それらの時代に振り回されともいえ る。それでも唯一無二のカリスマ性を持つ「独立の父」「国民統合の象徴」
と言われてきた。シアヌーク元国王はカンボジアの現代史そのものであ る。
シアヌーク元国王のご遺体は10月19日の午後2時40分にエアチャイ ナ機にて、中国(北京)よりカンボジアに戻られた。その後、ロイヤル・パレスに向かう道路には、悲しみの中、10万人を 超える人々が迎えた。
以上
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カンボジア短信 : 2012年 11月上旬・下旬
26.DEC.12 中小企業家同友会アジア情報センター代表 東アジアセンター外部研究員(協力会理事) 小島正憲
1.ストライキ関連情報
①Tai Yang 社のストライキのその後
今年5月、Tai Yang 社の経営者が、社名を変更することにより、社員への勤続ボーナスなどの支払いを意図的に免れ ようとしたため、労働者たちはストライキを起こした。このストライキは一時 4,000 人の労働者を巻き込み、2か月以上続
6 き、1日あたり約10,000ドルの損失が発生していたという。なお3つの Tai Yang 社工場の内、Ang Snuol 区にある工 場は現在も閉鎖されている状態である。
労働者たちは、調停評議会による解決策を心待ちにしていたが、調停評議会と Tai Yang 社の経営陣との議論は2 0分で終わり、解決策は出なかった。労働者の1人、Pho Han 氏は「会社側は、本件については解決策を提示しない だろう。なぜなら、ストライキにより大きな打撃を受け、工場を維持する意志がなくなったように見えるからだ。しかし、評 議会との議論の後、会社側は解決に向けて再度検討する事を告げてきた。なぜ彼らの発言が急に変わったのか、私 はわかりません」と話している。
社会問題相の Ith Sam Heng 氏は、8月中旬に Tai Yang 社宛に37人のストライキを実施し解雇された労働者の再 雇用を打診していた。しかしその提案が会社側から拒否されたことにより、それ以来膠着状態となっていた。
②2月に発生したバベットでの大規模デモと州知事による狙撃のその後
今年2月に、スバイリエン州バベットのマンハッタン経済特別区域内の Kaoway 靴工場にて起こった大規模ストライ キが起きた際に、その抗議活動中の女性3人を狙撃した事件の容疑者となったバベット前知事に関して、裁判所職員 は、「彼の逮捕が決行されるかどうかまだ定かではない」と話している。
Pich Chhert 地方裁判所長官は、まだ手続きは進行中ではあるものの、検察側より報告書を受け取ったと述べ、公 判の日時は未定だが、受け取った報告書の精査に入ると話した。Bandith 前州知事は一度も逮捕に至っておらず、
Cambodian Legal Education Centre の Moeun Tola 氏は「はっきりと差別、優遇が本件では見られます」と述べ、被害 者の1人、Buot Chenda さん(21歳)は「私達は正義を感じる事はないでしょう。権力を持つものが勝者ですから」と話し た。狙撃された3人の被害者は45,000ドルの補償金を求めている。
人権団体は、発砲事件から9か月月以上たった今も、Bandith 氏の裁判を決行出来ていないことに関して、裁判所 を非難している。4月18日に、Bandith 氏は3人の女性を狙撃した事件で起訴されたが、「空中へ向けて発泡したもの がたまたま女性達に当たってしまったのだ」と、裁判所は主張している。3人の中で最も重症だった21歳の Buot Chenda さんは、「裁判所など全く信用していません。この裁判は、容疑者を解放することを目論んでいます。この国で は、貧しい人と権力のある人の間に差別が存在します」と話す。
③11/15、靴工場でストライキ発生
Global Footwear 工場で働く数百人もの労働者によるストライキは、昨日ついに10日目に突入した。しかし月収の9 ドルアップを含んだ12の要求項目はいまだ達成される見込みはない。Ang Snuol 地区 Poeuk にある Global Footwear の自由貿易組合代表 Mao Mols さんは、「賃金の改善を求めて起こしたこのストライキは11月15日に始まっ たもので、工場と州の労働事務所の両方に、事前に知らせてあり、合法的なものである。現在の基本賃金は61ドルで すが、私たちは近隣の工場と同じく70ドルを望んでいます」と Mol さんは話す。彼はまた「労働者の要求に関して、工 場側が契約を破らないことと、交渉の仲裁が成り立たなかった場合も訴訟を起こさないことなどを求めている」と付け 加えた。
会社側の代表は、ストライキ参加者の数を300人程度と見積もっているが、Mol さんは1000人以上が参加している、
と話している。州の労働争議課の責任者である Sok Kheng さんは、「州の労務省の交渉はうまくいっておらず、このスト ライキに関してはこれから仲裁審議会に解決を委託する予定だ。また会社側はストライキを指導するリーダー達に対 して法的措置を取らざるを得ないだろう」と話している。
2.Kampot 州で、企業による農村の焼き払いが発生
カンボジア商工会議所の役員が所有している First Bio‒Tech Agricultural (Cambodia) Co, Ltd は、Kampot 州 Chhouk 区 Chi Bak 村の80棟を不法に破壊したとして、訴えを起こされた。
Chi Bak 村出身の Chan Pheng さんは、「私の家と農作物は焼き尽くされてしまいました。それに対して、何の償いも ありません。一体、私たちはどこに住めばよいのでしょう。我々を助けて下さい」とプノンペン・ポスト紙の取材に答え た。
しかし Kampot 州 Heng Vantha 副知事は、「Chi Bak 村に住む70%の人は、最近住み始めたのであり、彼らの家は 不法に建てられたものである。よって彼らの家だけが破壊されたのである。彼らが望めば法に従った形で土地の準備 をすることも考える」と話している。
First Bio‒Tech Agricultural (Cambodia) 社は、2005年に 1 万ヘクタールのランド コンセッションを取得し、該当地 区でコーンの大規模プランテーションの準備を行っていた。プノンペン・ポスト紙が入手した資料によると、ランド コン セッションは今年になりキャンセルされているように見受けられる。First Bio‒Tech Agricultural (Cambodia) 社側は不 法な破壊は行っておらず、ランド コンセッションも有効だと述べている。
3.労働者の失神事件関連情報
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①失神事件の原因は不明?
海 外 有 名 ブラ ン ド の 製品 も 製 造して い る Kampong Chhnang 州 M&V 工場では、5年間毎日失神者が出てい る事が、カンボジア法律教育センターの調査により明らか になった。経営側が新しい扇風機を設置したのは数週間 前だが、それ以前は常に3人から4人の縫製労働者が気 絶したり倒れこんだりしていたようだ。それを裏付ける為、
M&V 工場において、各リーダーや労働組合職員が法律 教育センターのインタビューを受けたが同じ返答が帰っ てきた。「数年にわたって毎日1人か2人の労働者が失神 している」と。
法律教育センター労働プログラムの責任者 Moeun Tola 氏によると、「1人が失神した後にそれを見た他の労 働者が誘発されて失神しないようにと、工場は失神した
人は迅速に外へ連れ出すようにしているが、個々の失神は変わりなく続いている」と労働者達は彼に話したという。あ る労働者は、彼が働き始めて以来5年間ずっとこの状況は続いているとも発言している。原因については、「根本的な 栄養不足や換気の悪さ、悪臭や超過労働が原因である」と労働者側は話しており、週7日毎日残業している者もいる と話す。
プノンペン M&V 工場の理事長 Yin Nak 氏は、Kampong Chhnang 州の工場で、労働者が失神者を毎日目撃して いるという情報を否定しており、「この事件の原因は労働者たち自身である。工場環境が原因で失神者が出るのでは なく、これは労働者たちの感覚によるものです。彼らは毎年8月が来ると恐れます。なぜなら毎年この月、毎年労働者 は倒れてしまうからです」と彼は話し、また「労働者の食事内容が貧相であることも問題の1つである」とした。
H&M コミュニケーション・広報担当の Anna Eriksson さんは、「会社は M&V 工場とともに改善計画を作っており、
その計画の中身としては、工場への苦情を受け付けるシステムの導入や環境安全衛生委員会の設立、温度の管理 やその他換気の改善など、様々なものが含まれている。この問題は縫製産業で広がりつつあり、解決すべき問題です。
カンボジアの多くの縫製工場で似たような出来事が起こっていますから」とメールでポスト紙に答えた。
食生活に関し、ある労働者は「1日に1.25ドルしか食事に使えないのでエネルギーが完全に足りていないというこ とを分かっています。しかし他に選択肢がないのです」と話している。また、労働者たちは工場への食べ物の持ち込 みや、2時間の休憩時間以外での間食などを禁じられており、労働者たちが長時間に及ぶ労働を完全に終えるまで 空腹で過ごさなくていけない事も要因だ」との声も聞かれる。
そのような状況の中、今年初めに書かれた国際労働機関カンボジア工場改善プログラムの未発表の討議資料には、
工場名は匿名ではあるが、「縫製工場の多くがプログラムのアドバイスを無視していることがわかった」と書かれている。
工場が労働基準に従おうとするのは、世論に敏感なバイヤーからの圧力であったり、工場改善プログラムにより定めら れたコンプライアンスレベルの社会への公表が理由であったりする。討議資料によると、労働基準を満たしていない 工場の評価については公表にすることを工場改善プログラムは提案している。また長年にわたって基準を守っていな い工場に対し、労務相などに要求を出して援助をもらうよう提案している。
国際労働アメリカセンターの地域部長 Dave Welsh 氏は、「縫製産業の透明性に関して、ここ数年間でますます悪 化しているが、これは工場改善プログラムの失敗によるものではない」と話し、数年にわたって工場改善プログラムが 行なってきた働きに関して高い賞賛をしている。しかし、「工場改善プログラムがブランド会社に内密の報告を行い、
アクションを取るかどうかは全てブランド側に一任する、といった仕組みのせいで台無しになっている」とも話した。工 場改善プログラムの技術アドバイザーである Jill Tucker 氏は、「プログラムに強制力を伴わせるため、労務相と話し合 いの最中である」と話した。
②11/15、Vattanac 工業団地内の縫製工場にて200人の失神者発生
11/15、プノンペン近郊に位置する Vattanac 第2工業団地内の五つの縫製工場で、約200人の失神者が発生し た。失神者の1人である Papillion Textile (Cambodia)に勤める Nou Srey Pich(28)は、その時の状況を「労働者が床に 卒倒したり、(おそらく嘔吐の為に)出口に駆け足で向かった者もいたが、上司はそれを阻止した。私自身も嫌な匂いと 息苦しさに苛まれ、そして嘔吐し、気を失った」と語った。また、他の工場でも、多数の嘔吐者とそして失神者が発生し たが、はっきりとした原因については未だに分かっていない。警察の報告によると、11/15、Vattanac 第2工業団地 にある 4 つの工場において、計50人以上の労働者が失神するという事件が起こった。しかし労働組合の代表者は失 神者の数は200人以上であると主張している。
カンボジア・ソビエト友好病院の医者は「失神者は異臭や他の労働者が卒倒する光景を見て、失神している。これ は重度の健康的問題ではないと考えられます」と話した。また GMAC の Ken Loo 氏は、「本件に関して詳細は分から ない」と述べている。
8 Dangkor 地区 Krang Pongro の警察署長である Ouk Ly 氏は、「11/15に数百人の失神者を出した 5 つの工場の うち 4 つでは、11/16の朝7時に、再度失神者が出ました」と話す。また「これらの失神者の健康状態はそこまで深刻 ではなく、人が倒れたり、嘔吐するのを見て、連鎖的に起こった意味合いも強い」と匿名の関係者は話した。自由貿易 組合職員の Oum Lina さんは、「この2日間で出た失神者の数は推定600人ほどだ」と述べている。この問題になって いる工場は、 Newpex 社とカンボジア Papillion Textile 社 、そして Moha 縫製工場であり、お互いが連なっている。
4.その他の情報
①11/02、マルハン・ジャパン銀行がマイクロファイナンス事業に参入
マルハン・ジャパン銀行は、カンボジア中央銀行認可のマイクロファイナンス機関である Sathapana 社の株式を 95.1%取得し、商用銀行として初めてのマイクロファイナンス部門への直接金融サービスへ参入する。Sathapana 社は カンボジアのマイクロファイナンスの草分け的存在であり、貧困部、過疎地へのマイクロファイナンス・サービスの提供 を行ってきている。株式取得にあたり、大西ゼネラルマネージャーは、「マルハンの短期から中期のゴールは、純粋に 利他的であり、カンボジアの発展を助ける事なのです。しかし我々の哲学は、未来で利益を得るためには、今日の投 資が必要であるというものです。なので、長期的なゴールとなると、利益を得る事となります」と話している。またメディ ア・リリースによると、マルハンと Sathapana 社は双方とも独立した機関として存在していくという。
②11/15、ASEAN 会議の影響で、プノンペン市内は大渋滞を懸念
バイク、車が我先にと信号待ちでポジション取り合戦をするのは、プノンペンの日常的な光景である。しかし ASEAN 中は、主要道路が封鎖され、合計10,000人の警察官が動員され、交通整備が行われる事になる。また主要道路の 行商、店は一時閉店するようにアナウンスされている。ある店の
オーナーは「収入的に大きな打撃を受けてしまうが、私たちに選 択肢はありません」と話している。また政府関係者からは「我々は 事前に道路の封鎖等を宣言しているが、住民にとっては渋滞等、
大きな影響がでるだろうが協力してくれるだろう」と語った。
③11/22、ASEAN 会議でオバマ大統領が残したもの
オバマ大統領がやってきた、そして何も言わずに去って行っ た。バラク・オバマはカンボジアに最初に降り立ったアメリカの大 統領となった。カンボジアの人民は、はやる想いで彼の到着を待 っていた。しかし、この歴史的瞬間に“ナニか”が欠けていた。オ バマ大統領はタイではブミボン国王に逢い、インラック首相にも
逢って会食をした。ミャンマーでは数千の国民とも顔をあわせ、そして、民主化指導者アウンサン・スー・チー氏と彼女 のヴィラの湖のほとりで会話を交わした。しかしながら、カンボジアではどうだっただろうか。
小さなファンファーレと共に、閑散とした道を車でのパレード。そこには高潔な護衛も、チャーミングな女性の出迎え もなかった。そしてアンコールワットへの訪問もなかった。今回のカンボジアへの来訪は、あくまで ASEAN への参加で あって、カンボジアへの来訪が目的ではなかったのだ。会談自体は、重要事項の慇懃な会談となったが、歴史的な 背景は欠けた感は否めない。いつかオバマ大統領が家族とカンボジアへ再度訪れ、アンコールワットを参拝する事を 願っている。タイやミャンマーのように、カンボジアも情緒溢れ、感傷的な風景を持つ国である。そのような光景をフン セン首相と見てくれれば、と思う。
④11/19、カンボジア経済は健全に向上中
経済開発協力機構(OECD)が新しく出したレポートは、「カンボジアにおいてこれからの5年間で GDP が6.9%の伸 びが見えるだろう」と指摘しており、「これはラオスを除けば ASEAN の中で最も大幅な成長率である。しかし、労働人 口のうちの多くが技術訓練を受けていない未熟な労働者であり、また非効率な教育システムが経済成長の伸びをとど める足枷になっている。したがってカンボジアは生産性とインフラに関する問題に早急に取り組む必要がある」と記し ている。
OECD の事務局次長である玉木林太郎氏は「より多くの構造改革が必要とされています。我々は特に3つの問題 に注目しており、ひとつは農業、次に教育、そして最後に銀行部門、特に中央銀行の引受能力です」とポスト誌に話 した。加えて、「国が US ドルに依存しているということは、もし為替レートが下落した場合に問題が発生する」と OECD は考えている。さらに OECD は経済成長継続のための手段を具体的にいくつか挙げている。例えば、電気や注水、
輸送や新しい技術へのアクセスなどのインフラ問題に取り組むことだ。玉木氏は、農業が繁栄のためのキーであると 考え、「カンボジアは精白米の輸出量を増やすことに焦点を当てるべきだと、我々は提案しています。脱穀前の米の マーケットはとても複雑で政治的な面もあるので、精白米の方がカンボジアにとってはより期待できるものになるでしょ う」と提案している。
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⑤11/21、国境での賄賂問題
旅行者や労働者が、カンボジア・タイ間の国境(ポイペト)警察に対して、「初めての渡航者に20ドル、定期的に往 来する人々には3ドルの賄賂を要求している」として、非難の声を上げている。
Sao Mony(19歳)は、「6 人のグループでポイペトの通行検問所を超える際に、600バーツ(19.50ドル)を支払うよう に国境警察に要求された)と話す。また彼が複数回行き来している旅行者から聞いた話によると、彼らは100バーツ (3.25ドル)要求された」という。Rin Bona(25歳)は、タイでの就労許可書を持つ10人のグループは、検問所を通る際、
常習的な行き来を理由に400バーツ(13ドル)要求されたと話す。ある商人によると、このような国境の行き来に際して の賄賂は、日常的に横行していると言う。賄賂は段階に応じて100バーツから600バーツ程度であり、非公式のパス ポートスタンプ手数料だと言う。
国境のチェックポイントでの主担当からはコメントは取れなかったが、ポイペト州警察の Kheng Sum チーフからは
「旅行者が出入国手続きを、列に並ばず、他の旅行者をスキップして早く処理してもらうといった対応はもう存在して いません」と話している。
⑥カンボジアへの観光客が増加
2012年の1月から10月のカンボジアへの観光客数は2,858,500人となり、昨年の同時期(2,327,980人)より も24%上昇した、と観光省が統計を発表した。観光客の75.4%はアジア太平洋地域からであり、ASEAN 諸国から は36.22%の上昇を確認した。EU 諸国からは11.3%の上昇となった。観光省の役人は、今年の終わりまでに合計 で330万~340万人の観光客になるだろう、と見込んでいる。
⑦ミャンマー国際航空が12月よりヤンゴン–カンボジア間で就航
12月上旬よりミャンマー国際航空が、ヤンゴン~カンボジア(プノンペン、シェムリアップ)間の就航を再開する。ヤ ンゴン~プノンペン間は毎週水曜日、土曜日。ヤンゴン~シェムリアップ間は毎週月曜日、金曜日の就航が決定して いる。観光省の Kong Sophearak 氏は「我々は似た文化を持っており、似た人種である。この直行便が ASEAN のメン バーとしても観光、経済ともに切磋琢磨し、発展に繋がると考えている」と述べている。
以上
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バングラデシュ短信 : 2012年 11月上旬
27.DEC.12 中小企業家同友会アジア情報センター代表 東アジアセンター外部研究員(協力会理事) 小島正憲
1.バングラデシュ繊維産業を取り巻く状況
①縫製工場の賃金支払い状況
10/25、ダッカの BGMEA 事務所での記者会見で、バングラデシュ・衣料メーカー及び輸出協会のチーフのシャ フィウール・イスラム・モイウッディンは、「資金問題のあった衣料工場の大部分は、10月末のイード・ウル・アザの前ま でに労働者たちに賃金を支払った。600の工場のうち572の工場が、既にこの月のすべての給料とボーナスの支払 いを済ませ、残りの工場も明日までには済ませるであろう」と語った。なお、BGMEA のリーダーたちはいかなる混乱も 避けるために団体のメンバーではない500の中小企業経営者たちにも、工場で働いている労働者たちに予定通りの 支払いが確実になされるように努力しているという。
モヒウッディンはさらに、「詐欺疑惑で現在トップが逮捕され活動停止状態のホールマークグループの1,700人の 従業員たちにも貿易団体と協力して、総額約 1 億タカ相当の支払いを確実にする」と述べた。「もし、これらの措置を 取らず、労働者が騒動を起こし、欧米からの契約がなくなってしまえば、インドが世界衣料市場に手ごわい相手として 登場してきたので、バングラデシュはかなりの痛手となるであろうと思われる。その上ミヤンマーも、多くの投資家たち が、数十年の軍政権が続いた後のリフォーム中である繊維衣料部門に大金を注いでいるので、バングラデシュにとっ て強敵である」とモヒウッディンは続けた。
②GAPの動向
10月下旬、バングラデシュの大手衣料業者であるハミーン・グループの AK.アザド社長は、「アメリカの衣服巨大小 売店 GAP の国内 GAP のシニア副社長ボビー・シルテンが、今後、毎年30%ずつバングラデシュからの購入を増やし ていくだめに、バングラデシュを訪れる予定である」と語り、「現在、GAP は数億ドルに値する高級衣料をバングラデシ ュから毎年購入している」と彼は続けて言った。
10 GAP の関係者は、「約束された納期通りに、増えただけの衣料を輸送することが確実にできる能力があるかどうかを 確かめたい」と話した。バングラデシュ商工会議所の会長でもあるアザド社長は、「シルテンは、政府高官とも会い、労 働争議や工場へのガス電気の配給が不足していることなどに関して話すと思われる」と語り、また「労働争議が起こら ないように、より高い賃金を経営者たちに求めている」と言った。
③テスコの動向
バングラデシュの既製服部門を援助するために、ロンドンを基盤にしている有名なアパレルスーパーマーケットの テスコとイギリス政府の国際開発局(DID)が、共同でダッカにアパレル技術財団(ASF)を設立した。ASF は2015年ま でにバングラデシュの25万人の労働者たちの生活を向上させるために、100以上ある工場のオーナー、マネージャ ーそして労働者を訓練することを計画している。バングラデシュ衣料メーカー及び輸出協会の副会長シディクール・ラ ハマンは、「基本的に ASF は、それぞれの有名な衣料工場における、中級レベルのマネジメントオフィサーを訓練し ていくことを目標にしている」と語った。
テスコの会社法律関係の専務理事ダイム・ルーシー・ネビル-ロルフは、ダッカのウットラでの開会の際に、「バング ラデシュ産業の長期にわたる競争性、安定性を確立する ASF の主な目的である。同時に生産性や労働条件の向上 の方法を示して生きたいと考えているし、オーナーや役員の労働者を管理する技術を向上させ、倫理的な指導や生 産性を高めるための、新しい生産技術を開発する訓練を行うことにしている。ASF は既にテストプログラムを開始し、
労働者の長い労働時間を減らし、生産性に応じたボーナスを与え、新入りの労働者と二人一組になり指導していくシ ステムの実行を開始している。財団のプログラムには労働環境を持続的に向上させることも含まれている。ASF はスマ ートで持続的なビジネスソリューションである」と述べた。「財団の初期投資は48万ドルと推定される」とダッカのイギリ スハイコミッションの関係者は語った。
④最近の米国の対応
在ダッカの米国大使:ダン・W.モゼナは、商工会議所(FBCCI)の外国投資部門が毎月市内のホテルで行うランチ 会議のチーフゲストとして、「バグラデシュは米国市場で優遇処置(GSP)を得たいならば、労働条件や彼らの権利に 関する問題をもっと見直すべきである。われわれは、バングラデシュの労働環境や労働者の権利が一向に改善され ないことに、不満を持っており、GSP 優遇に関する書簡にマイナス信号をワシントンに送った。バングラデシュの GSP 優遇に対する米国の決定は、すでに5年間も延期されており、これば米国史上最長である」と演説をした。また「現在 のバングラデシュと米国の貿易関係は、以前にもなくとてもよくなっている。ここバングラデシュでの私の任務は両国の 関係をより強いものにすることであり、私は現在の関係を大いに歓迎している。バングラデシュは地域貿易を育てる場 と見ている。技術面に投資する可能性のある場所である」と大使は続けて述べた。
彼は「わが国の外務大臣ヒラリー・クリントンとバングラデシュ外務大臣ディプー・モニは、二国間の貿易、投資、安 全向上に対する協力ダイアログに署名した。バングラデシュの全体的な成功に関して、医薬品、皮、ジュート、農業製 品部門などは成長が目覚しいので海外市場に名を響かせるだろう。バングラデシュの農業改革のおかげで、バングラ デシュは現在、自給自足できるようになった。バングラデシュは海上国境権利も安全を確保している」と述べた。
FBCCI 会長スエド・エルシャド・アハメドは彼の歓迎スピーチの中で、「米国とバングラデシュの貿易関係はすばらしい ものである」と述べた。米国はバングラデシュでの最大の投資国である。
⑤輸出と繊維
2012年度第1四半期では、新しい市場への輸出の増加が見えた。これまでの市場で経済危機にさらされていた 部門には。これは明るい兆しである。11の新しい出荷先を見てみると、第1四半期で5億2761万ドル相当になってい る。輸出推進委員会のデータによると、昨年度の4億1012万ドルから28.6%上昇している。2007年の経済危機の 襲来から、バングラデシュはアメリカ、ヨーロッパ連合、カナダなどの伝統的な輸出先への輸出の減少を相殺するため に、新しい輸出先を探し始めた。オーストラリア、ブラジル、チリ、インド、日本、韓国、中国、メキシコ、ロシア、南アフリ カ及びトルコなどは有望な市場と見られている。そしてマレーシア、ニュージーランド、ノルウェー、サウジアラビア、タ イと続く。 新市場のすべての輸出のうち、織物アイテムが31%となり、2億8061万ドルと上昇している。中でもニット ウエアは2億4700万ドルで昨年よりも26%上昇している。
バングラデシュ衣料メーカー及び輸出協会副会長のファルク・ハッサン、「バングラデシュは、中国から欧州市場を 奪い取るような生産の増加を通して、その競争力を増さなくてはならない。中国は今生産コストの上昇で不安定な状 態にある。バングラデシュが欧州で No.1になれる。もし EU 負債危機が長く続いても、われわれが開発した新しい輸 出先では、うまく貿易を続けていくだろう」と言った。
⑥テキスタイル・フェア
国内テキスタイル産業の最新開発を展示する「テックスバングラ-2012」が、11月27日から3日間、市内で開催さ れる。バングラデシュ繊維紡績協会(BTMA)の傘下の繊維紡績24工場が集まり、展示会場に40ブースを構え、そこ
11 に製品を展示すると主催者は語った。11月30日には、ファッションショーやカルチャーイベントもボンゴボンドゥー・国 際会議センター(BICC)で開催される。そこには財務大臣もチーフゲストとして出席する。
現在、国内の繊維紡績工場から90%の糸と35%の生地が、輸出向けの国内衣料品製造工場に出荷されている。
2011会計年度の201億3000万ドル相当の衣料品輸出のうち国内の紡績産業の貢献は、まだ90億ドルであった。
バングラデシュ衣料品製造工場の未来は、これらの紡績産業の育成にかかっている。
2.政府が輸出奨励金を支給
11月、バングラデシュ政府は60億タカ(約60億円)の現金を奨励金として、輸出業者に支払った。国内のジュート とジュート製品輸出業者は、8億7500万タカを受け取った。残りの輸出業者が51億2500万タカを受け取ることにな っている。現会計年度の予算では、合計240億タカ(約240億円)の奨励金が、17の輸出業者に配分されることにな っている。政府は主な輸出工業製品が、ユーロゾーンやアメリカでの経済崩壊で打撃を受けており、それらの企業の 競争力を回復させるために、現金奨励金を率先して提供している。
2011年度では約19の輸出部門がこのような便宜を受けていた。これらのうち、仕上げ済みの革製品は4%、外皮 には3%、自転車15%そして鶏肉アイテム15%などが主なものであった。2012年度は、国内繊維と船輸出部門が 5%、ジュート商品、海老、その他の魚やライトエンジニアリング、ペットボトルフレークスなどは10%、農業ベース農業 加工製品、ジャガイモ、10%、精肉は20%、骨塵輸出業者は15%、アメリカ、カナダ、ヨーロッパ連合以外の新しい 市場向けの繊維輸出業者は2%の現金奨励金を受け取った。
3.日本政府の援助計画
「日本政府はバングラデシュ、ベトナム、中国を含めてアジアの国々の工業化のために大型の投資をすることを計 画している。バングラデシュは日本からの投資を優先的に得るであろう」と日本大使:佐渡島志郎氏は、ノウシンディの ダンガで、バングラデシュ最初の民間部門インランド・コンテナターミナルのサイトを訪れた際ほのめかした。
佐渡島日本大使は、JICA の代表や日本大使館の開発協力及び経済課のカウンセラーとともに訪れていた。日本 の使節団は、日本政府がこの工業地帯のため、どのようなサポートでも提供することを地元の会社に保証した。佐渡 島日本大使は、JICA と日本貿易振興会(JETRO)に、「優先的にこの工業地帯に投資できるように早急に計画するこ と」を要求した。
AK カン・アンド・カンパニーリミテッドの会長 AK.シャムスウッディン・カンは、「バングラデシュが現在一番必要として いるこのプロジェクトに、合弁で事業展開ができるように、日本の使節団を招いた。インランド・コンテナターミナルはこ の工業地帯を発展させるために多いに役立つであろう」と彼は述べた。地元の国会議員アンワール・アシュラフ・カン は、「インランド・コンテナターミナルは特に北西地方の輸出入製品の運搬に役立つであろう」と語り、「この工業地区 は私の選挙区の人々のために直接または間接的に役立つであろう」と付け加えた。会社社長のサラウッディン・カセ ム・カンは、「ノルシンディの工業地帯の建設は、1 万人の人々が就職できる仕事を生み出すであろう」と言った。
4.JICA の支援
国際協力機構(JICA)は中小企業(SMEs)が、中長期の金融市場を開発できるように、41億5000万タカ(約41億 円)相当のソフトローンを提供した。中央銀行は既に商業銀行や非銀行金融機構(NBFIs)を通して、国中の中小企 業を発展させるために基金の出資を始めた。21の商業銀行と18の NBFI は、既にバングラデシュ銀行(BB)と個人参 加方式金融機関(PFIs)として、新財政基金の出資のため契約を交わした。JICA 主任代表戸田隆夫氏は、「PFI は中 小企業の発展のためにより率先的にならなくてはならない」と地元のホテルで行われた能力形成訓練プログラムの開 会式のチーフゲストとしてのスピーチで述べた。中小企業発展のための JICA 協力による金融部門プロジェクトの訓練 プログラムは、中央銀行のプロジェクト実行ユニットによって開催された。
JICA 代表は、「中小企業は国の発展に大変重要な役割を果たすであろう」と語った。バングラデシュ銀行の副総裁 アブール・クアセムは、「我々は国中の中小企業の発展のために多くの新財政計画を導入した。中小企業は雇用機 会を作ることで経済成長促進に貢献してきた。さらに中小企業は貧困緩和にも役立っている」と語った。 バングラデ シュ銀行の常任理事 AHM カイ・カスルは、「国の民間部門のために、日本は現在融資を用意している」と語り、「この プロジェクトは中小企業が中長期財制限を形成するのに役立つであろう」と付け加えた。バングラデシュ銀行中小企 業特別プログラム局の業務部長スカマル・シンハ・チョードリは、「プロジェクトは既にその機能を開始し、首尾よく前進 している」と言った。
5.日本からの投資を求める
国内のトップビジネスリーダーたちは、佐渡島日本大使に、バングラデシュへの日本投資を引き付けるために、協 力を求めた。日本の多国籍企業フジフィルムがこのために活動を始めた。人々の生活向上のために、来年の3月、ア スタリフトブランドがバングラデシュ市場に初登場する。発表会場で佐渡島日本大使は、「バングラデシュの人々の生 活の質を向上させるには日本のブランド・アスタリフトが最適であり、その製品は最高の質を持続させるであろう」と語
12 った。日本は長年にわたり投資、相互均衡貿易、商業関係での友好関係を続け、バングラデシュの親友になってい る。
講演の中で FBCCI 会長 AK アザドは、「新しく紹介される製品は高品質製品であるが、高価でもある。アスタリフト・
バングラデシュは不当な利益の獲得は避け、多くの人々が購入持続可能にさせるようなよりよい市場を心がけて値段 を下げること」を要求した。さらに彼は、佐渡島日本大使に、バングラデシュへのより多くの日本投資を求めた。同時に 彼はバングラデシュに協力を拡大してくれた佐渡島日本大使に感謝した。それに応えて、「フジフィルムは地球上の 人々の生活の質が向上するようにどんな努力でもしていく。われわれはアスタリフトのユニークな製品のラインアップで、
世界中の人々が健康と美容を維持できる社会を築き上げるために、80年にわたる研究開発の経験や技術を持って いる。来年3月に上陸すれば、バングラデシュで人気のブランドになるだろう」と、フジフィルム側のスピーカーは述べ た。
6.日本投資協議
「バングラデシュでの日本投資を増加するための特別作業班の最初の会議が開かれた」と、11/19、日本大使館 が発表した。佐渡島志郎日本大使は、投資委員会の役員議長 MA サマドが議長を勤めた会議に出席した。佐渡島 大使は財政規則に則り、もっと簡単な査証手続きと労働許可の必要性を強調した。会議では大使が要請した投資家 と彼らの家族に対しての査証期間の延長に合意した。基本的には1年間のビザが認められ4年間延長できることにな った。佐渡島大使は L/C の適切な実施、送金支払いの規制緩和そして船荷証券の適当な出荷の必要性も強調し た。
7.政府の女性企業家支援
「女性企業家たちは国の経済で偉大な役割を果たしており、工業向けの活動にも大幅にもっと参加することを奨励 すべきである」と工業省ディリプ・バルアは述べた。 さらに彼は、「バングラデシュが中流収入国のステータスを獲得 するには、女性の企業参加が大きく必要である」と言った。バルアは 1 か月にわたるフェアー「第6回国際女性中小企 業エキスポ2012」の開催式のチーフゲストとして、港町のポロ・グランドで演説した。その中で、中小企業(SME)を推 進するために考案中のミルサライ・工業地帯に計画を割り当てるなどのように、女性企業家たちを政府から援助し、も っと工業向けの訓練をするべきであるとのこと。またバングラデシュ商工会議所(FBCCI)のビジネスリーダーたちに、
引き続き女性企業家を支持し援助するように、さらに銀行にも女性企業家が、担保なしまたは低利子融資が利用でき るように」と要請した。
FBCCI 会長 AK アザドは輸出推進委員会(EPB)に、「女性企業家の製品に対して輸出手続きをより簡素化するべ きだ。次期 FBCCI 主任にそのような企業家たちが、無料で国内国外の博覧会に参加できるように取り計らうように」要 求した。おかげで次回から、300店が参加可能なこのイベントに、女性企業家だけの店舗を100店用意し、新しい女 性企業家は無料で店舗を出すことができることとなった。
以上
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バングラデシュ短信 : 2012年 11月下旬
.DEC.12 中小企業家同友会アジア情報センター代表 東アジアセンター外部研究員(協力会理事) 小島正憲
ダッカ市内で、縫製工場の大火事 死者115人
①火事の真相
11/24(土)の夕方6時50分ごろ、バングラデシュのダッカ市 内アシュリア工業ベルト地帯にあるタズリーン・ファッション・リミテ ッドの8階建ての工場で火事が発生、少なくとも109人が死亡し た。火は11時間ほど燃え続け、日曜日の午後5時55分に鎮火 した。バングラデシュ衣料メーカーおよび輸出協会は死者の合 計数を115人と発表した。少なくとも55の焼け焦げた遺体がダッ カメディカルカレッジの死体公示所に安置され、遺体から DNA サンプルが昨日採集された。身元不明の遺体は首都のジュリア ン墓地に埋葬されることになっている。
なお、原因については、現在も調査中であるが、1階の電気 配線からの出火ではないかと見られている。