• 検索結果がありません。

はしがき - 日本国際問題研究所

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2024

シェア "はしがき - 日本国際問題研究所"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

はしがき

本報告書は、当研究所の令和2−4年度外務省外交・安全保障調査研究事業「大国間競 争時代の日本の安全保障」の一環として実施したロシア研究会「大国間競争時代のロシ ア」の2年目の研究成果を取りまとめたものです。

令和3年度は激動の年となりました。2021年6月にジュネーブで開催された米ロ首脳 会談は、この間続いてきた両国の緊張緩和のきっかけとなることが期待されましたが、

目立った成果は得られず、秋以降ロシアはウクライナへの軍事的圧迫をますます強めて いきました。その後も数回にわたって戦略的安定に関する米ロ会談が持たれたものの、

双方合意には至らず、2022年を迎えました。そうしたなか、2022年2月24日、プーチ ン大統領はウクライナへの侵略を開始しました。このロシアによる侵略行為に対して、

国際社会は一致団結して対抗してゆく姿勢を明らかにし、前例のない経済制裁を中心に 様々な措置をとることで、これ以上の戦禍の拡大を阻止しようとしております。日本も またG7の一員としての責任ある立場から、「力による現状変更」を目的とした今回のロ シアの侵略に決然と反対し、またウクライナや国際社会との連帯を表明しております。

今回のロシアによる暴挙に対しては断固として反対していくと同時に、なぜプーチン・

ロシアはこのような挙に出てしまったのかを冷静に分析することも重要ではないでしょ うか。この意味において、プーチン政権によって築き上げられてきた今日のロシアの政 治・経済・社会の文脈を多面的に把握しなければならないと考えます。以上のような背 景や問題関心を踏まえ、当研究会では政治・経済・安全保障の面からプーチン体制のロ シアの全体像をとらえるとともに、ロシアの対外政策の方向性を検討することを試みま した。本報告書には委員諸氏の専門的知見と議論の積み重ねが反映されております。

なお、ここに表明されている見解はすべて個人のものであり、当研究所の意見を代表 するものではありません。今回の研究成果が、領土問題を解決し包括的な関係発展を目 指す我が国の対ロシア外交にとって有益な視座を与えるものとなることを期待します。

最後に、本研究に真伨に取り組まれ、報告書の作成にご尽力いただいた執筆者各位、並 びにその過程でご協力いただいた関係各位に対し、改めて深甚なる謝意を表します。

令和4年3月

公益財団法人 日本国際問題研究所 理事長 佐々江 賢一郎

(2)

研究体制

主 査: 下斗米伸夫 神奈川大学 特別招聘教授

副主査: 廣瀬 陽子 慶應義塾大学 総合政策学部 教授

委 員: 岡田 美保 防衛大学校 グローバルセキュリティ・センター 研究員

熊倉  潤 法政大学 法学部国際政治学科 准教授

小泉  悠 東京大学 先端科学技術研究センター 専任講師

小林 昭菜 多摩大学 経営情報学部 専任講師

中馬 瑞貴 ロシアNIS貿易会/ロシアNIS経済研究所 研究員

原田 大輔 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 調査部 企画調整部  ロシアグループ 政府間協議チーム 担当調査役

溝口 修平 法政大学 法学部国際政治学科 教授

山添 博史 防衛研究所 地域研究部 主任研究官

委員兼幹事: 市川とみ子 日本国際問題研究所 所長

永瀬 賢介 日本国際問題研究所 研究調整部長

伏田 寛範 日本国際問題研究所 研究員

担当助手: 井原 弥生 日本国際問題研究所 研究助手

小山亜紀子 日本国際問題研究所 研究助手

(敬称略、五十音順)

(3)

目   次

各章の要約 ………1

第1章 ソ連崩壊30年の米ロ関係とロシアの政策

下斗米伸夫 ………5 第2章 2021年下院選挙

──プーチン体制の安定性への含意

溝口 修平 …… 17 第3章 憲法改正後のロシアの中央・地方関係

──政治的・経済的安定のための中央集権化の再開

中馬 瑞貴 …… 23 第4章 ロシアにおける政軍関係の変容

岡田 美保 …… 35 第5章 「歴史的書き換え」に対するプーチン政権の最近の動向

──「ハバロフスク裁判」フォーラムと日ロ関係への影響から

小林 昭菜 …… 43 第6章 脱炭素という世界潮流の中で揺れ動くロシア

──森林吸収への熱視線とCCSという世界最大の   ポテンシャルを有するロシアの強かな対応

原田 大輔…… 51 第7章 ロシアの航空機産業の30年の歩み

──ソ連型産業統制メカニズムの復活か?

伏田 寛範 …… 67 第8章 ソ連解体30年のロシア外交

──欧米・旧ソ連諸国との関係を中心に

廣瀬 陽子 …… 77 第9章 ウクライナ戦争とNATOをめぐるロシアの言説と現実

山添 博史 …… 85 第10章 ウクライナの軍事力

──旧ソ連第2位の軍事力の現状、課題、展望

小泉  悠 …… 91 第11章 深化する露中関係

──高まり続けるロシアのプレゼンス

熊倉  潤 ……103

参照

関連したドキュメント

Claude Berthier(仏グルノーブル国立科学研究センター CNRS-LNCMI 主任研究員) Denis Basko (仏グルノーブル国立科学研究センター CNRS-LPMMC 主任研究員) 小林 晃人

134 キリスト教主義教育プロジェクト:

187 キリスト教主義教育プロジェクト:

    教授(兼任) 生田 明彦 機械工学科・加工工学 3D造形技術研究センター     教授(兼任) 信木  関 機械工学科・機械材料 3D造形技術研究センター

1 研究レポート 第4号 2021/3/25 日本国際問題研究所 「米国」研究会 2020 年アメリカ大統領選挙:バイデン陣営の戦略を中心に 渡辺将人 (北海道大学大学院准教授) 概況 トランプ大統領の支持率をめぐる2つの特徴は、第1に50%以上に決して届かない低空飛行で安定していること、第2に

熊沢誠(甲南大学名誉教授)/梅崎修(法政大学キャリアデザイン学部教授)/平野泉(立

1 研究レポート FY2021―9号 2022/3/31 日本国際問題研究所 欧州研究会 EU 加盟国間経済格差の現状〜EU の新型コロナ危 機対応は格差拡大を抑制したのか〜 太田瑞希子 日本大学准教授 今次の新型コロナ危機は、何波にも渡る感染拡大によりEU・ユーロ圏および欧州各国の経済に大きな打撃を与えてきた。ほ

1 巻 頭 言 Profile─利島 保 1972年,広島大学大学 院教育学研究科博士課